<東洋医学の話をしよう3ー臓腑(7) ー まとめ>

 

 

<はじめに>

 

 

前回は「」について解説しました。

 

 

今回は、今までの臓についてのお話をまとめておきましょう。

 

 

(「」についての記事はこちらにありますので目を通してみて下さい。)

 

 

<東洋医学の話をしよう3ー臓腑(1)>

 

 

では「五蔵」「六腑」について解説しました。

 

 

・「五臓」とは肝」「心」「脾」「肺」「腎」のことを言う。

 

・「六腑」とは「胆」「小腸」「胃」「三焦」「大腸」「膀胱」のことを言う。

 

・「五臓六腑」の「臓」とは「氣」「血」「津液」を備蓄する臓器である。

 

・「腑」とは「氣」「血」「津液」を動かす中腔性の臓器である。

 

 

というお話でした。

 

 

<東洋医学の話をしよう3ー臓腑(2) ー 肝>

 

 

では「肝」の働きについて解説しました。

 

 

・肝の主な働きは「疏泄(そせつ)」、「蔵血(ぞうけつ)」です。

 

・体内の氣の運動を調節する働きのことを「疏泄」と言います。

 

・血液の貯蔵の働きのことを「蔵血」いいます

 

・「肝」には「怒」の感情、「筋」「目」に関係が深い。

 

 

というお話でした。

 

 

<東洋医学の話をしよう3ー臓腑(3) ー 心>

 

 

では「心」について解説しました。

 

 

・「心」は血液を体全体に送り出す役割を担う

 

・「心」は「精神活動の源」

 

・「汗」、「舌」と関係が深い

 

 

というお話でした。

 

 

<東洋医学の話をしよう3ー臓腑(4) ー 脾>

 

 

では「脾」について解説しました。

 

 

・運化(うんか)ー食べ物を消化吸収し水穀の精微(すいこくのせいび)をつくる

 

・昇清(しょうせい)ー水穀の精微を心肺へと昇らせる

 

・統血(とうけつ)ー血の脈外への漏出(出血)を防ぎます

 

・生血(せいけつ)ー水穀の精微から血を生成する

 

・「脾」は「肌肉(ひにく)」「唇」「涎(よだれ)」「思(し)」と関係がある。

 

 

というお話でした。

 

 

<東洋医学の話をしよう3ー臓腑(5) ー 肺>

 

 

では「肺」について解説しました。

 

 

・呼吸器系の機能を司る

 

・氣をつかさどる

 

        「清氣」と「水穀の精微」を組み合わせて「氣」を作ります

 

 

・宣発(せんぱつ)と粛降(しゅくこう)

       

     

          宣発作用と粛降作用によって全身に氣を巡らせます

 

 

・水道通調作用ー水分を全身に行き渡らせます

 

・皮毛、鼻と関係がある

 

というお話でした。

 

 

<東洋医学の話をしよう3ー臓腑(6) ー 腎>

 

 

では「腎」について解説しました。

 

・「精」の貯蔵

 

・生長・発育・生殖をつかさどる

 

・骨や髄をつかさどり脳を栄養する

 

・尿道・生殖器、聴力、骨と関係する

 

・水分の代謝

 

・納気(のうき)をつかさどる

 

 

          肺の呼吸の役割の吸気を助ける

 

 

というお話でした。

 

 

いろいろと難しい話になってしまったと思います。

 

 

それぞれの表題をクリックすると、該当するページに飛びます。

 

 

繰り返し読んでいただけたら幸いです。

 

 

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

運動器症候群(ロコモ、と略す)対策としての水氣道

 

ロコモの概念

以下の原因により、歩行障害をきたし、生活活動制限、社会参加制限、要介護

に至る病態を指します。

 

Ⅰ:局所の形態障害

  1. 体を支える部位(骨粗鬆症)⇒ 易損性・易骨折性 ⇒ 組織損傷・骨折
  2. 曲がる部位(変形性膝関節症、変形性腰椎症)⇒ 疼痛、可動域制限
  3. 動かす/ 制御する部位(骨格筋萎縮症:サルコペニア
  4. ⇒ 筋力低下、筋拘縮、バランス低下

 

Ⅱ:全身の機能障害

A 神経障害 ⇒ 易損性・骨折、疼痛、可動域制限、筋力低下、筋拘縮

B バランス低下 ⇒ 歩行障害 ⇒ 生活活動制限、社会参加制限、要介護

 

 

日本整形外科学会公式、ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイト

「ロコモチャレンジ」

 

 

ロコモの診断法:「ロコモチェック」

1)片足立で靴下がはけない

2)家の中でつまずいたり滑ったりする

3)階段を上るのに手すりが必要である

4)横断歩道を青信号で渡りきれない

5)15分くらい続けて歩けない

6)2㎏程度の買い物(1リットルの牛乳パック2個程度)をして持ち帰るのが困難である

7)家の中のやや重い仕事(掃除機の使用、布団の上げ下ろしなど)が困難である

 

1つでも当てはまると「ロコモ」です。

 

現在の移動能力評価:「ロコモ度テスト」

1)下肢筋力:立ち上がりテスト

2)歩幅:2ステップテスト

3)身体状況・生活状況:ロコモ25

 

テストの結果を「該当せず」「ロコモ度①」「ロコモ度②」で判定します。

 

ロコモ度①:移動機能の低下が始まっている状態

筋力やバランス力が落ちてきているので、ロコトレ(ロコモーショントレーニング)を始めとする運動を習慣づける必要があります。

また、十分なたんぱく質とカルシウムを含んだバランスの取れた食事を摂るように気をつけましょう。

 

ロコモ度②:移動機能の低下が進行している状態

自立した生活ができなくなるリスクが高くなっています。

特に痛みを伴う場合は、何らかの運動器疾患が発症している可能性もありますので、

医療機関の受診をお勧めします。

 

 

立ち上がりテスト・2ステップテスト

 

ロコモ25

 

トレーニング法:「ロコトレ」片足立・スクワット

 

 

 

ロコモの予防の具体的方略:『水氣道®

水氣道の稽古(トレーニング)内容は、体の支え、関節、動作および運動の制御、神経機能の回復・強化、バランス機能の向上という、ロコモの原因となるすべての要素を万遍なく鍛錬します。

 

水中で多様な歩行訓練を行うため、陸上での通行の歩行機能の向上のみならず、転倒防止訓練にも役立ちます。

 

なお、水氣道は集団稽古(グループ・エクササイズ)であるため、参加者の生活活動制限、社会参加制限を直接解消し、要介護に至るプロセスを強力に阻止することができます。

 

したがって、水氣道はロコモ予防に対する理想的な方略であるということができます。

<東洋医学の話をしよう3ー臓腑(6) ー 腎>

<はじめに>

 

前回は「」について解説しました。

 

 

「肺」の働きには

 

 

(1)呼吸器系の機能を司る

 

 

(2)氣をつかさどる

 

 

「清氣」と「水穀の精微」を組み合わせて「氣」を作ります。

 

 

(3)宣発(せんぱつ)と粛降(しゅくこう)

 

 

 宣発作用と粛降作用によって全身に氣を巡らせます。

 

 

(4)水道通調作用ー水分を全身に行き渡らせます。

 

 

(5)皮毛、鼻と関係がある

 

 

というお話でした。

 

 

今回は「腎」についてお話します。

 

 

(「」についての記事はこちらにありますので目を通してみて下さい。)

 

 

(「」についての記事はこちらにありますので目を通してみて下さい。)

 

 

(「」についての記事はこちらにありますので目を通してみて下さい。)

 

 

(「」についての記事はこちらにありますので目を通してみて下さい。)

 

 

 

<西洋医学での「腎」の働き>

 

 

腎臓は、そらまめのような形をした握りこぶしくらいの大きさの臓器で、腰のあたりに左右対称に2個あります。

 

 

腎臓の働きは

 

(1).老廃物を排出する

 

 

 

 

腎臓は血液を濾過して老廃物や塩分を尿として体の外へ追い出してくれます。

 

 

また、体に必要なものは再吸収し、体内に留める働きをしています。

 

 

(2).血圧の調整

 

腎臓は、塩分と水分の排出量をコントロールすることによって血圧を調整しています。

 

 

血圧が高いときは、塩分と水分の排出量を増加させることで血圧を下げ、血圧が低いときは、塩分と水分の排出量を減少させることで血圧を上げます。また、腎臓は血圧を維持するホルモンを分泌し、血圧が低いときに血圧を上げます。

 

 

(3).赤血球をつくるホルモン(エリスロポエチン)を分泌

 

赤血球は血液細胞のうちの一つで体中に酸素を運びます。

 

 

赤血球は骨髄の中にある細胞が、腎臓から出るホルモン(エリスロポエチン(EPO))の刺激を受けてつくられます。

 

 

腎臓の働きが悪くなると、このホルモンが出てこなくなってしまうため、赤血球が十分につくられず貧血になることがあります。

 

 

(4).体液量・イオンバランスを調整する

 

腎臓は体内の体液量やイオンバランスを調節したり、体に必要なミネラルを体内に取り込む役割も担っています。

 

 

腎臓が悪くなると体液量の調節がうまくいかないため、体のむくみにつながります。 また、イオンバランスがくずれると、疲れやめまいなど、体にさまざまな不調が現れることがあります。

 

 

(5).強い骨をつくる

 

カルシウムを体内に吸収させるのに必要な活性型ビタミンDをつくっています。

 

 

腎臓の働きが悪くなると活性型ビタミンDが低下し、カルシウムが吸収されなくなって骨が弱くなるなどの症状が出てきます。

 

 

<東洋医学での の働き>

 

(1).「精」の貯蔵

 

「精」とは腎に蓄えられているエネルギーのことで、両親から受け継いだ「先天の精」と「脾」で消化吸収してできた「後天の精」があります。

 

 

「腎」はそれらを貯蔵します。

 

 

夜間に寝ることで貯蔵が進みます。夜眠ることは健康のため大切であることがわかります。

 

 

(2).成長・発育・生殖をつかさどる

 

「精」は成長、発育のために使われます。「腎」の機能が弱いと成長が遅くなります。

また、生殖にも関係します。

 

 

英雄色を好むといいますが(ケ○ディ大統領、毛○東、伊○博文、エカ○リーナ2世などは有名ですね)、生殖の能力が強いということは別の言い方をすればそれだけ生命力があるということになります。

 

 

(3).骨や髄をつかさどり脳を栄養する

 

年齢とともに「腎」の働きは低下していきます。

 

 

骨粗鬆症、物忘れなどの症状は、「腎」の衰えが関係しています。

 

 

(4).尿道・生殖器、聴力、骨と関係する

 

尿量の調節や排泄など、膀胱の機能に影響を与えます。

 

 

また、排卵や月経、精子、妊娠などの生殖機能をつかさどります。

 

 

耳が遠くなったり、髪が白くなるのも「腎」の衰えと関係があります。

 

 

(5).水分の代謝。

 

体内の水分を管理して尿を排泄する働きがあります。

 

 

(6).納気(のうき)をつかさどる

 

納気とは

 

「肺」によって取り込まれた大気中の清気を「腎」が収める機能のことをいいます。

 

 

呼吸は主に「肺」が関わっていますが、吸気に関しては「腎」の納気の機能が深く関わっています。納気の機能が低下すると深い呼吸ができなくなります。

 

 

東洋医学では「腎」を生命力の象徴と考えているように思います。

 

 

「腎」が骨の生育に関係することを2000年以上も前に把握していたことに驚きを感じます。

 

 

<まとめ>

「腎」の働きは、

 

 

(1).「精」の貯蔵

 

 

(2).生長・発育・生殖をつかさどる

 

 

(3).骨や髄をつかさどり脳を栄養する

 

 

(4).尿道・生殖器、聴力、骨と関係する

 

 

(5).水分の代謝

 

 

(6).納気(のうき)をつかさどる

 

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

<東洋医学の話をしよう3ー臓腑(5) ー 肺>

<はじめに>

 

前回は「」について解説しました。

 

 

「脾」の働きは

 

 

(1)運化(うんか)ー食べ物を消化吸収し水穀の精微(すいこくのせいび)をつくる

 

 

(2)昇清(しょうせい)ー水穀の精微を心肺へと昇らせる

 

 

(3)統血(とうけつ)ー血の脈外への漏出(出血)を防ぎます

 

 

(4)生血(せいけつ)ー水穀の精微から血を生成する

 

 

「脾」は「肌肉(ひにく)」「唇」「涎(よだれ)」「思(し)」と関係がある。

というお話でした。

 

 

今回は「肺」についてお話します。

 

 

(「」についての記事はこちらにありますので目を通してみて下さい。)

 

 

(「」についての記事はこちらにありますので目を通してみて下さい。)

 

 

(「」についての記事はこちらにありますので目を通してみて下さい。)

 

 

<西洋医学での「肺」の働き>

 

 

肺の働きは呼吸に関連しています。

 

 

鼻と口から始まった気道(空気の通り道のこと)が左右の気管支に分かれ、それぞれ左右の肺の肺門から内部に入っていきます。

 

 

肺の内部に入った気管支はさらに枝分かれしながら細くなり、最終的には肺胞につながります。

 

 

この、肺胞の周囲には毛細血管が網目状に取り巻いており、呼吸によって取り入れた肺胞内の空気から、酸素を血液中に取り入れ、血液中の二酸化炭素は肺胞内に押し出され、「ガス交換」が行われます。

 

 

<東洋医学での 「肺」の働き>

 

「肺」の働きには

 

 

(1)呼吸器系の機能を司る

 

現代医学と同じで呼吸の働きをしています。

 

 

(2)氣をつかさどる

 

空気中から「清氣」を取り込み「脾胃」で作られた「水穀の精微」と組み合わさって「宗氣」が作られます。

 

 

「宗氣」は「心拍運動」「氣血のめぐりをを促す」「肺の呼吸を補助して発声を助ける」働きがあります。

 

 

(3)宣発(せんぱつ)と粛降(しゅくこう)

 

 ①宣発作用は、体内の濁気を排出すると同時に、脾から運輸されてきた津液と水穀の精微を全身に散布する。

 

 

 ②粛降作用は、吸入した清気と脾から運輸されてきた津液と水穀の精微を、肺よりも下部に位置する臓腑まで到達させ、それぞれの臓腑を栄養する。

 

 

最終的には膀胱まで気を降ろし、不要な物質を尿として排泄する。

 

 

つまり、呼吸によって全身に氣を巡らせます。

 

 

(4)水道通調作用ー水分を全身に行き渡らせる作用のことです。

 

 

体表に水分を行き渡らせることで潤いのある肌を保て、発汗も肺の働きが一役になっています。また、余分な水分を腎臓に送ることで体外に排出させる働きもあります。

 

 

(5)皮毛、鼻と関係があるー皮膚は外界の細菌やウイルスから身体を守る働きもしていますが、肺が弱ることで免疫力が下がり風邪をひきやすくなったりします。

 

 

そんな時、鼻水が出るなど、肺と関係が深い鼻に症状が見られるようになります。

 

 

<まとめ>

 

「肺」の働きには

 

(1)呼吸器系の機能を司る

 

(2)氣をつかさどる

 

「清氣」と「水穀の精微」を組み合わせて「氣」を作ります。

 

 

(3)宣発(せんぱつ)と粛降(しゅくこう)

 宣発作用と粛降作用によって全身に氣を巡らせます。

 

 

(4)水道通調作用ー水分を全身に行き渡らせます。

 

 

(5)皮毛、鼻と関係がある

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

二週間に及ぶ欧州での医学研修を終えて、無事に帰国することができました。帰国の翌日から直ちに診療を再開しましたが、水氣道と聖楽院の活動にも助けられて、時差による心身の不調は許容範囲です。

 

なお4月は国内の関連医学会のシーズンです。週末の土・日に開催する学会は、日常診療のためには、有難いです。日本旅行医学会は4月6日(土)、7日(日)に都内で開催されるので、なお有難いです。来年の6月に日本旅行医学会認定医師認定試験を受験する予定です。

 

さて、国際クリニックは、単に外国人にも開かれ、英語などの外国語による診療を行うばかりでなく、海外へ渡航する邦人にとって必要な予防などの準備、移動や滞在中の健康管理に対するサポート、アフターケアとしての治療などの一定の対応が可能な医療機関ということになります。旅行や海外長期滞在が多様化する昨今、旅の安全をサポートできる医療機関が不足しています。

 

そこで、杉並国際クリニックは、来年の8月頃を目途に、渡航前の予防接種(トラベルワクチン)の他、マラリア予防薬、留学・駐在ビザ書類、海外での病院のかかり方のアドヴァイスや安全カルテの作成、帰国者の旅行医学(特に、発熱・下痢の対処)、一般ツアーの高山病、ダイビングの旅行医学、飛行機の中の旅行医学などについて対応可能な体制を確立していく予定です。

 

我が国で流行が懸念されている感染症対策なども、こうした旅行医学の知識と技術、そして日常での臨床実践の積み重ねによって的確な予測情報やより迅速な対応が可能に鳴ると考えております。

 

 

4月の学会は、14日(日)~17日(水)に京都で開催される日本リウマチ学会があります。リウマチ専門医資格更新のため参加が必須です。また、26日(金)~28日(日)に名古屋で開催される日本内科学会もあります。これも内科系専門医の基幹学会であるため最重要な学会です。

 

その他、臨床上の業績としては、一般社団法人日本痛風・尿酸核酸学会に『認定痛風医』申請書類を提出して受理されたことをご報告いたします。これは、学会での業績を積み、資格認定試験に合格した後、症例報告書が完成させることができたためです。ただし、『認定痛風医』資格取得のためには、資格制度委員会で審査の後、来年2月の理事会を経て決定されます。痛風は極めてありふれた病気なのですが、管轄医学会が認定する資格を有する医師は、現在全国で51名、東京都では13名にすぎません。東京都の『認定痛風医』の所属の内訳は、以下の通り、大学病院6(東京医科大学2、東京慈恵会医科大学、東京女子医科大学、帝京大学医学部、自治医科大学サクラビアクリニック)医療系大学2(東京薬科大学、帝京平成大学)基幹病院2(虎の門病院2)民間病院1(木場病院)診療所2(両国東口クリニック、長瀬クリニック)このように、東京都の『認定痛風医』は、診療所では2名のみ、という結果でした。 

<東洋医学の話をしよう3ー臓腑(4) ー 脾>

<はじめに>

 

 

前回は「」の働きを解説しました。

 

 

(1)「心」は血液を体全体に送り出す役割を担う

 

 

(2)「心」は「精神活動の源」

 

 

(3)「汗」、「舌」と関係が深い

 

 

というお話でした。

 

 

今回は「脾」の働きを見ていきましょう。

 

 

(「氣」についての記事はこちらにありますので目を通してみて下さい。)

 

 

(「肝」についての記事はこちらにありますので目を通してみて下さい。)

 

 

 

<西洋医学での脾臓の働き>

 

 

脾臓は腹部の左上で肋骨のすぐ下にある臓器です。

 

 

脾臓の働きは以下の3つあります。

 

 

(1)赤血球を破壊するー赤血球は酸素を体中に運ぶ働きをしています。寿命を迎えた赤血球をの破壊処理をします。

 

 

(2)免疫器官としての働きー脾臓には身体の4分の1程のリンパ球があり侵入してきた異物や細菌を処理します。

 

 

(3)血小板を貯蔵するー血小板は出血時に血液を凝固させ止血するときに働きます。脾臓には体内の血小板の3分の1ほどが蓄えられています。

 

 

<東洋医学での脾の働き>

 

 

(1)運化(うんか)ー食べ物を消化吸収し水穀の精微(すいこくのせいび)をつくる

 

 

(2)昇清(しょうせい)ー水穀の精微を心肺へと昇らせる

 

 

(3)統血(とうけつ)ー血の脈外への漏出(出血)を防ぎます

 

 

(4)生血(せいけつ)ー水穀の精微から血を生成する

 

 

西洋医学と比べると、ずいぶん働きが違います。

 

 

東洋医学では「胃」が食べ物の初歩的な消化を担当し「脾」が本格的な食べ物の消化を担当します。

 

 

また、「脾」は「肌肉(ひにく)」「唇」「涎(よだれ)」「思(し)」と関係があります。

 

 

「肌肉」は筋肉のことで「脾」の働きが良いと、食べ物の消化能力が良くなることから身体の栄養状態が良くなり「肌肉」の状態も良くなることから「脾」と関係があると考えたのでしょう。

 

 

「脾」の状態は「唇」に現れます。「唇」の色艶が良ければ「脾」の状態が良いと考えたようです。

 

 

「涎」と関係があると考えたのは、食べ物を食べる時、唾液が出ることから「脾」に関係あると考えたのでしょう。

 

 

「思」とは、「思考」、「思慮」のことです。思慮過度や思いが遂げられないと気の運動に悪影響を及ぼし、食欲不振、食欲亢進の症状が出ることから「脾」に関係があると考えたようです。

 

 

<まとめ>

 

 

「脾」の働きは

 

 

(1)運化(うんか)ー食べ物を消化吸収し水穀の精微(すいこくのせいび)をつくる

 

 

(2)昇清(しょうせい)ー水穀の精微を心肺へと昇らせる

 

 

(3)統血(とうけつ)ー血の脈外への漏出(出血)を防ぎます

 

 

(4)生血(せいけつ)ー水穀の精微から血を生成する

 

 

「脾」は「肌肉(ひにく)」「唇」「涎(よだれ)」「思(し)」と関係がある。

 

 次回は「肺」の話をします。お楽しみに。

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

<はじめに>

前回は「」の働きを解説しました。

 

 

体内の氣の運動を調節する働きのことを「疏泄(そせつ)」と言い、血液の貯蔵の働きのことを「蔵血」いいました。

 

 

また、「肝」には「怒」の感情、「筋」「目」に関係が深いことをお伝えしました。

 

 

今回は「心」の働きを見ていきましょう。

 

 

(氣についての記事はこちらにありますので目を通してみて下さい。)

 

 

 

<西洋医学での心臓の働き>

 

 

心臓は体全体に血液を送り出すためのポンプの役割を行います。

 

 

1分間に約60~80回、1日に10万回以上休むことなく拍動を繰り返して血液を全身に送り出します。

 

 

 

<東洋医学での心の働き>

 

 

東洋医学でも「心」は血液を体全体に送り出す役割を担うと考えています。

 

 

「肝」がどの組織にどれくらいの量の血液を送るか決めるのに対し、「心」は血液を循環させる働きを担います。

 

 

また、「心」は「精神活動の源」であり、「汗」、「舌」と関係があると言われています。

 

 

古代の人が「心」が「精神活動の源」と考えたのは、不安があると心臓の拍動が亢進し、リラックスしていると心臓の拍動がゆっくりになることから、精神状態を心臓の拍動で感じていたのだと思います。

 

 

「心」が「汗」と関係があると考えたのは、緊張すると心臓がドキドキし手に汗をかくことから、そのように考えたのかと思います。

 

 

また、「汗」が大量に出ると血液の粘稠性が高まり血液を巡らせるためにより心臓に負荷がかかることを先人たちは知っていたのかもしれません。

 

 

「心」が「舌」と関係があると考えたのは「舌」には血管が集中しているので、「舌」の色によって、血液循環がうまく働いているかがわかると考えたようです。

 

 

実際、手足が冷える人は、舌が紫っぽい色になることがあります。

 

 

現在のように身体状況を把握できる機器がない時代に、五感だけでこれだけのことを把握してきた古代の人の素晴らしさを感じずにはいられません。

 

 

<まとめ>

 

「心」は血液を体全体に送り出す役割を担う

 

 

・「心」は「精神活動の源」

 

 

「汗」、「舌」と関係が深い

 

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

<東洋医学の話をしよう3ー臓腑(2) ー 肝>

 

<はじめに>

 

 

今回から「五臓」について順番に解説していきましょう。

 

前回の記事はこちら

 

(氣についての記事はこちらにありますので目を通してみて下さい。)

 

 

今回は「肝」の働きを説明していきます。

 

 

まずは、西洋医学の肝臓の働きと比べてみましょう。

 

 

<西洋医学での肝臓の働き>

 

肝臓には主に4つの働きがあります。

 

 

(1)代謝ー食べ物から糖・たんぱく質・脂肪を体内で使える形に変えて貯蔵し、必要な時にエネルギーのもととして供給します。

 

 

(2)体を動かすエネルギーの元であるグリコーゲンやビタミンを蓄え、必要に応じて血液中に放出する。

 

 

(3)解毒ーアルコールや薬、老廃物などの有害な物質を分解し、無毒化します。

 

 

(4)胆汁の生成・分泌ー肝臓でつくられた老廃物を流す「胆汁」を生成・分泌します。胆汁は、脂肪、タンパク質の消化吸収を助ける消化液でもあります。

 

 

<東洋医学での肝の働きー疏泄(そせつ)、蔵血(ぞうけつ)>

 

肝の主な働きは「疏泄」、「蔵血」です。

 

 

体内の氣の運動を調節する働きのことを「疏泄」と言います。

 

 

それにより

 

 

(1)「脾胃(ひい)」による食べ物の消化の調節。

(「脾胃」については、後ほど解説していきます。西洋医学の「胃」とご理解ください。)

 

 

(2)「血」「津液」の運行

 

 

(3)月経の周期の調整を行います。

 

 

血液の貯蔵の働きのことを「蔵血」いいます。

 

 

(1)血液を貯蔵する。

 

 

(2)体に回る血液をどこに送るか決める。つまり体内に巡る血液量を調整します。

 

 

西洋医学の糖・たんぱく質・脂肪・グリコーゲン・ビタミンの貯蔵を東洋医学の「蔵血」、老廃物を流す働きを東洋医学の「疏泄」と見るならば、肝臓の機能に関しての認識に大きな差は無いように感じます。

 

 

しかし、東洋医学と西洋医学との違いは「五蔵六腑」は情緒や人体のその他の器官にも深い関係があると認識していることにあります。

 

 

肝の場合、「怒」の情緒と関係が深いです。

 

 

怒りで頭に血がのぼるって言いますよね、これは「怒り」によって肝の「疏泄」の働きが悪くなるからということが言われています。

 

 

また、「筋」、「目」にも関係が深いです。これも肝の「疏泄」の働きが悪くなると「血」が行き渡らなくなり「筋」がつり易くなったり、「目」の疲れがおきます。

 

 

怒ると血圧が上がります。それにより、血管が収縮します。それが長時間続くようになると「筋」や「目」に栄養の供給が滞ることになります。

 

 

それにより「疏泄」の働きに影響が出るので「筋」「目」にも影響がでるのではないかと思います。

 

 

「目」はビタミンA、B、Cを消費します。「目」の使いすぎは、肝臓に貯蔵されているビタミン類の消費を増大させ「肝」に影響を与えるのではないかと考えられます。

 

 

現在社会は、「目」を酷使するようになってきています。このことは「肝」の負担を増やし「血」を消耗させていると考えられます。

 

 

インターネット上のSNSでの炎上騒ぎは、目を酷使し、血を消耗させ、「肝」の「疏泄」「蔵血」作用に負担をかける生活と関係があるのかもしれません。

 

 

<まとめ>

 

・肝の主な働きは「疏泄(そせつ)」、「蔵血(ぞうけつ)」です。

 

 

・体内の氣の運動を調節する働きのことを「疏泄」と言います。

 

 

・血液の貯蔵の働きのことを「蔵血」いいます

 

 

・「肝」には「怒」の感情、「筋」「目」に関係が深い。

 

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

<線維筋痛症 JFIQの経過報告>

スクリーンショット 2019-03-08 11.46.56

JFIQ線維筋痛症の経過観察に欠かせない指標です。

 

 

最高点が100点で、20点未満が正常値になります。

 

 

 

 

上図は左側が初診時の点数、右側が最近の点数でその2点を結んだものです。

 

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上図は線維筋痛症の治療の有効度を表した図です。

 

 

50以上点数が下がると「著効」

 

 

20以上50未満点数が下がると「改善」

 

 

20未満の点数の低下は「無効」の判定になります。

 

 

今回は18名中「著効」4名  22.2%

「改善」7名  38.9% 

「無効」7名  38.9%

でした。

 

 

無効のうちの3名は治療開始から3ヶ月ほどであり、これから効果が現れて来ることと思います。

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

<東洋医学の話をしよう3ー臓腑(1)>

 

 

<はじめに>

前回は今までの連載のまとめをしました。

 

氣の理解は、東洋医学の基本ですので繰り返し読んで見て下さい。

 

 

詳しくはこちらをご覧ください。

 

 

今回からしばらく、「臓腑」についてお話していきましょう。

 

 

 

<臓腑とは>

 

 

五臓六腑」という言葉を聞いたことがあると思います。

 

 

「五臓六腑にしみわたる」なんていいますよね。

 

「五臓」とは「」「」「」「」「」のことを言います。

 

 

「六腑」とは「」「小腸」「」*「三焦(さんしょう)」「大腸」「膀胱」のことを言います。

(*「三焦」とは他の臓腑を助ける実態のない器官です。後日詳しく触れていきます。)

 

 

「五臓六腑」とは西洋医学の臓器そのものだけを指す言葉ではなく、からだ全体の働き、心の働きを表します。

 

 

「五臓六腑」の「」とは「氣」「血」「津液」を備蓄する臓器です。

 

 

」とは「氣」「血」「津液」を動かす中腔性の臓器です。「小腸」「胃」「大腸」は管になっていますよね。管の中を「氣」「血」「津液」が動くイメージです。

 

 

「臓腑」について理解すると「氣」「血」「津液」がどのようにして作られ、身体を循環していくかが深くイメージできるようになります。

 

 

今は何を言っているかわからないと思いますが、少しづつ解説していきますので、お楽しみに。

 

 

次回から「五臓」の一つである「肝」について解説していきます。

 

 

 

<まとめ>

 

・「五臓」とは肝」「心」「脾」「肺」「腎」のことを言う。

 

 

・「六腑」とは「胆」「小腸」「胃」「三焦」「大腸」「膀胱」のことを言う。

 

 

・「五臓六腑」の「臓」とは「氣」「血」「津液」を備蓄する臓器である。

 

 

・「腑」とは「氣」「血」「津液」を動かす中腔性の臓器である。

 

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭