取材報道<NHK特設サイト 新型コロナウイルス>から学ぶ4症例の研究

以下は、取材記事を下敷きとし、加筆や編集部分は赤い文字として区別しました。

 

症例1:感染 治療なき入院 20代女性が語る
3月12日、27日取材(札幌放送局 北井元気)

 

20代の女性は3月5日に感染が確認され、20日間近く入院しました。「自分が感染するとは全く思っていなかった」という女性。あまり知られていなかった症状や入院中の日々などを語りました。

 

第1症例(その4)(3月12日、27日取材 札幌放送局 北井元気)

 

 

第3節:“治療が行われない”入院

<入院後は熱が上がったり下がったりがしばらく続いた>が、女性が驚いたのは、【特別な治療が行われなかった】(むしろ、特別な治療を施されずに済んことは幸いだったと思います。安静と隔離、これに栄養補給と安心が加われば、ひとまずOKでしょう。)ことだという。

 

6時に起床して基本的にはベッドの上です。担当の先生が1日に1回ぐらい見に来て、頭にネットをかぶってメガネかけて長袖のエプロンのようなものを着て手袋はもちろんしていて、本当に厳重な、テレビで見る真っ白な防護服ではないんですけど、入ってくる。部屋を出るときには、着ていた服や手袋を全部ゴミ箱に捨てて出ていくという感じです。

 

私の場合は【熱が出たら解熱剤を飲んでください】(おそらく、比較的安全性が高いとされるアセトアミノフェンが処方されたのではないかと推測します)ということで、それ以外は点滴もないですし、【決まった時間に体温をチェックして、決められた時間にごはん】(生活のリズムの維持は、たとえ半ば強制的であっても大切な治療要素だと考えます。)が出てということ以外は特別大きな処置というものはありませんでした。


薬がない状況なので、【せきやのどの痛みを先生に伝えても、特別この薬を出すとかいうようなことはなく】(金羚感冒散が大いに助けになりそうですが、漢方専門医でも詳しくない先生がいるくらいなので、入院後の内服許可は降りない可能性が高いものと推測します。)ほんとに【一般的にメジャーな解熱剤、普通のかぜのときに使う解熱剤】を出されて、あとはどうすることもできないというか、【自力で治してください、そしてこの部屋から出ないでください】っていう形です。


『いつ自分の熱が下がりきるんだろうとか、先が見えないので、自分ではわからないので不安』(お察ししますが、医療従事者も同じ不安を抱えています。患者にはPCR検査を実施しても、日々多数の患者に接触し、高度なストレスの下で心身共に疲労状態にある極めてハイリスクの医療従事者がノー・チェックで仕事を続けさせられていることは、さらに大きな問題だと考えています。)


女性は症状が軽く1週間ほどで回復してきたが、退院までには20日近くかかった。

「入院してから1週間後くらいには、もう熱も下がってせきもたまに出るくらいで、のどの痛みもなくなっていた」ので、先生からは「もしかしたら早めに退院できるかもしれないよ」と伝えられていました。

【1週間ちょっとくらいで1度目の検査をした】と思います。自分としては『体調はもう戻っていたので、検査したら陰性になるだろう』と思っているんですが、結果は「陽性だったよ」(症状と検査結果が一致しないことが多いことは、新型コロナ感染症の際立った特徴の一つです)と。


いちど陽性になると、検査した日から48時間おかないと次の検査ができないようになっているので、結果が陽性だった場合は次の日にまた検査をするという形です。検査と検査結果との交互でした。

検査を繰り返して陽性が出るたびに、『本当にいつになったら終わるんだろう、いつになったら病院から出られるんだろうと、先の見えない不安』がありました。(⇒医学原理1・3によるアプローチの必要性)


私の場合は5回目でようやく陰性が出て、2回続けて陰性が出ないと退院できないので、計6回検査しました。

 

<明日に続く>

【衝撃】ノーベル賞受賞のウイルス学者リュック・モンタニエ氏

「新型コロナウイルスは中国の人工ウイルス」と結論

 

新型コロナウイルスでエイズワクチン開発

 

新型コロナウイルスが世界的パンデミックを引き起こし、日々、感染者と死者を増やし続けているなか、日本では外出自粛の要請がなされ、緊急事態宣言が発令される事態となっている。新型コロナウイルスの発生源は中国の地方都市、武漢市だといわれているが、ノーベル賞受賞者があまりにも衝撃的な発言をし、多くの人たちが驚きを隠せずにいる。

 

・武漢ウイルス研究所で造られたウイルスか

ノーベル賞受賞者であり、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)の発見者としても知られているカリスマ的な生物学者、リュック・モンタニエ氏(87歳)が、「新型コロナウイルスは中国で造られた人工ウイルス」と結論づけたというのである。日本においても日本国際賞を受賞している人物であり、彼の発言は非常に信頼性が高いものといえる。

 

・間違いと言い切れない情報源

これは医学報道サイト「Pourquoi Docteur」や「Gilmore Health」が大々的に報じているもので、フランスのハフィントンポストや、フランスのYahoo!ニュースでも報じられている。医学分野においての数々の功績を重ね、権威としてもカリスマ的な人物のリュック・モンタニエ氏が断言していることから、「仮説」「間違い」「デマ」だと言い切れない情報なのは確かだ。


Révélations sur l'origine de SARS-CoV-2 par Luc Montagnier, un prix Nobel
Le coronavirus aurait été l’objet d’une manipulation génétique avec des séquences de VIH (sida) — Adrenaline ✞ 🇫🇷 (@adrenaline1001) April 17, 2020
Holy shit. French virologist, Nobel prize winner for discovery of the HIV virus, just went on TV to reveal there is proof that #COVID19 was engineeried and artificially laced with parts of the HIV virus (not natural) and authorities tried to keep it quiethttps://t.co/K2JSwfnyvV
— Frλ͎ncis Pouliot ☣️ (@francispouliot_) April 17, 2020
Chinese #Coronavirus Is a Man Made Virus According to #LucMontagnier the Man Who Discovered #HIV. https://t.co/MNY3Lp2ARQ pic.twitter.com/KSA5hhc5u5
— Geopolitics & Empire (@Geopolitics_Emp) April 17, 2020
Really interesting: Luc Montagnier, virologist & winner of the 2008 Nobel Prize for Medicine for his work on HIV – appears to confirm the prior work of Indian researchers who hypothesised that COVID-19 was genetically altered.
Source and interview here:https://t.co/V78PyY0480
— Emanuel Ajay Datt (@eadatt) April 17, 2020
C’est annoncé par un chercheur éminent Luc montagne le covid19 a été creee par un laboratoire en Chine .. ce professeur a découvert une séquence De protéine du VIH.. C’est hallucinant pic.twitter.com/Bw1PYcym97
— Mouf.rosali (@f_mouhou) April 17, 2020
> Jean-Claude PEREZ. (2020). “WUHAN COVID-19 SYNTHETIC ORIGINS
> AND EVOLUTION.” International Journal of Research – Granthaalayah, 8(2), 285-324.

・コロナ使用でエイズワクチン開発か
リュック・モンタニエ氏によると、新型コロナウイルスは武漢ウイルス研究所から事故的なトラブルで放たれたものとのこと。また、新型コロナウイルスは自然発生したものではなく、人工的に作られたウイルスと断言している。

・自然発生しない新型コロナウイルス
また、リュック・モンタニエ氏を報じている記事では、「武漢ウイルス研究所はコロナウイルスを使用してエイズワクチンを開発しようとしていた」とも報じている。さらにDNAや遺伝子などゲノム研究者であるジャン・クロード・ペレス氏も、新型コロナウイルスは自然発生しない存在としている。

・さらなるエビデンスが必要
メディアのインタビュー取材に対して「このウイルスは操作されたものという結論に達した」(Nous sommes arrivés à la conclusion qu’il y avait une manipulation au sujet de ce virus)と語るリュック・モンタニエ氏。生物学界の権威が語っている時点で信憑性が高い諭と考えることもできるが、誰もが納得する確定情報となるには、さらなるエビデンスが必要となりそうだ。要は、今後、中国国内で他国が調査を進めることができるかどうかが重要となってくるといえよう。

 

 

« Nous sommes arrivés à la conclusion qu’il y avait eu une manipulation au sujet de ce virus… » Luc Montagnier, prix Nobel de médecine 2008

「私たちが達した結論では、このウイルスについては人工的な操作が加えられていたということ・・・」リュック・モンタニエ、2008年度ノーベル賞受賞者

• Par Stanislas Rigault

• le 17 avril 2020

 

Ce matin sur CNews, le Professeur Luc Montagnier, prix Nobel de médecine 2008, a fait une déclaration qui risque de beaucoup faire parler :

今朝Cニュースで、2008年度ノーベル賞受賞者のリュック・モンタニエ教授が大きな波紋を呼び起こしそうな声明を発表しました。

 

« Nous sommes arrivés à la conclusion qu’il y avait eu une manipulation au sujet de ce virus. Il y a un modèle qui est évidemment le modèle classique, et là c’était un modèle venant de la chauve souris. Mais à ce modèle on a par dessus ajouté des séquences notamment du VIH.

「私たちが達した結論では、このビールスについては人工的な操作が加えられていたということです。明かに通常の型があり、そしてコウモリ由来の型がありました。しかし、この型にはとりわけHIV(エイズウイルス)の遺伝子配列が加えられていました。

 

Non ce n’est pas naturel, c’est un travail de professionnels, de biologistes moléculaires, c’est un travail très minutieux, on peut dire d’horloger.

 

これは決して自然由来のものではなく、分子生物学者のような専門家の手が加わったものであり、極めて綿密な作業によるもので、時計職人の技に例えることができます。

 

Dans quel but ? Ça ce n’est pas clair. Moi mon travail c’est d’exposer des faits, c’est tout. Je n’accuse personne, je ne sais pas qui a fait ça et pourquoi. Peut être était-ce pour faire un vaccin contre le sida. Donc on a pris des petites séquences du virus et on les a installé dans la séquence plus grande du coronavirus. »

その目的は何か?それは明らかではありません。私の仕事は事実を明らかにすることが全てであり、誰かを非難することではなく、誰がなぜこのようなことをしたのかは知りません。おそらくエイズに対するワクチンを作ろうとしたものでしょう。そこでエイズウイルスの遺伝子配列の一部を切り取ってより大きなコロナウイルスの遺伝子配列の中に挿入したのではないでしょうか。」

 

Toutefois, le Pr Montagnier est régulièrement remis en cause, comme l’indiquait un article du Figaro. En effet, cent cent six académiciens des sciences et de médecine se sont levés pour s’opposer publiquement aux dérives du professeur Luc Montagnier qui a reçu le Nobel de médecine en 2008 pour la découverte du virus du sida. Les médecins n’y vont pas de main morte «Nous, académiciens des sciences et/ou académiciens de médecine, ne pouvons accepter d’un de nos confrères qu’il utilise son prix Nobel pour diffuser, hors du champ de ses compétences, des messages dangereux pour la santé, au mépris de l’éthique qui doit présider à la science et à la médecine», écrivent-ils.
Article du Figaro

 

それでも、モンタニエ教授はフィガロ紙のような記事の求めに応じて定期的に質問を受けています。もちろん、科学および医学関連の108の諸学会は、エイズウイルスの発見により2008年度のノーベル賞を受賞したモンタニエ教授の行き過ぎに対して公に反対意見を表明しました。医師たちは歯に衣を着せずに「我々科学および医学の諸学会は、ノーベル賞受賞者であることを嵩に着て、自身の専門的能力を超える領域で、科学および医学を統括する倫理を無視して健康に危害を及ぼすメッセージを広めている、我々の会員の一人に賛成することはできない」と記しています。

 

フィガロ紙の記事

 

新型コロナウイルス感染症に関する心不全患者の心構えについての Q&A

 

〇 当クリニックの心臓病患者からの2つの質問

(問1)

国際ウイルス分類委員会(International Committee on Taxonomy of Viruses:ICTV)が2月7日までに、新型コロナウイルスを「SARS-CoV-2」と名付けていました。

しかし、WHOは2月11日に新型コロナウイルスの正式名称を「COVID-19」とすると発表しました。現在では、両方の名称が使われていますが、どちらの方が心臓病へのリスクが大きいのでしょうか。

 

(答)

新型コロナウイルスのウイルス名については、SARS(重症急性呼吸器症候群)を引き起こすウイルス(SARS-CoV)の姉妹種であるとして「SARS-CoV-2」と名付けています。

 

これに対して、「COVID-19」の「CO」は「corona」、「VI」は「virus」、「D」は「disease」の意味となります。これに、コロナウイルス感染症と感染者が報告された2019年を組み合わせたものです。ウイルス名には(SARS-CoV)を、病名には「COVID-19」を用いることになっていますが同じウイルスです。ウイルス名と病名が異なることや、ウイルス名に「SARS」が使われていることついて今後も議論を呼びそうです。

 

 

(問2)

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)はACE2を介して増殖することがわかりました。そして、降圧薬のACE阻害剤やアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)はSARS-CoV-2の受け皿であるACE2発現を高めて重度のその感染症COVID-19を生じ易くする恐れがあるとの専門家見解がランセット呼吸器医学誌(Lancet Respiratory Medicin)に最近掲載されました。ACE阻害剤やARB服用を中止してよいですか。

 

(答)

自己判断で中止してはいけません。米国の3学会・HFSA/ACC/AHAの声明では、COVID-19患者は医師からの指示がない限り心不全や高血圧などに対して続けているACE阻害剤やARB服用を中止しないようにとの勧告がありました。

 

杉並国際クリニックでは、降圧薬にACE阻害剤は使用していませんが、ARBは第一選択の一つとして処方しているため、慎重に経過を観察しています。

そして、とくに感染のリスクが高いと判断した方には、他の降圧薬に切り替える方針ですが、幸いにも該当者が出ていません。しかし、いずれにせよ、降圧薬の自己判断による中止は大きな危険を伴いますので、慌てて中止しないようにしてください。

 

取材報道<NHK特設サイト 新型コロナウイルス>から学ぶ3

症例の研究
以下は、取材記事を下敷きとし、加筆や編集部分は赤い文字として区別しました。


症例1:感染 治療なき入院 20代女性が語る

3月12日、27日取材(札幌放送局 北井元気)

北海道に住む20代の女性は3月5日に感染が確認され、20日間近く入院しました。「自分が感染するとは全く思っていなかった」という女性。あまり知られていなかった症状や入院中の日々などを語りました。

 

第1症例(その3)

 

第2節:経験したことのない異変

母親は3月3日に感染が確認された。女性もその2日後に陽性と分かり入院するが、<しばらく前から、味やにおいがしないという異変を感じていた。>(嗅覚をつかさどる嗅神経は第1脳神経です。嗅神経が障害を受けると、嗅覚だけではなく、味覚を損ねてしまいます。それだけ、味覚は嗅覚に大きく依存しているのです。そして、嗅覚や味覚が損なわれると食欲が減退するだけでなく、胃腸の働きを抑制し、免疫力を低下させます。消化吸収には、脳相、胃相、腸相の3層が関与しているためです。おいしそうな食べ物を目の前にすると、 視覚、味覚、嗅覚などが刺激(脳相)されます。その刺激が副交感神経を通して胃液の分泌を促す(胃相)からです。そのための事前の備えの第1弾が玉弊風散であり、発症後は第2弾として藿香正気散が使えます。もっとも、これらの漢方薬の効果を増強するためには、嗅覚や味覚に深いかかわりをもつミネラルである亜鉛を補充しておくことが望ましいです。慢性の亜鉛欠乏症は味覚障害、食欲不振、下痢などの諸症状や、創傷治癒遅延や免疫能低下をもたらす<参照:「わかりやすい臨床栄養学・第6版」:三共出版、飯嶋正広他)>ことが知られているからです。COVID-19の患者の血清亜鉛や銅の濃度についてのまとまった情報が欲しいところです。)

<陽性が出て入院すると言われた前日ぐらいから、食べ物のにおいがしない>ので、『私おかしいのかな』と思って。<シャンプーもにおいがしないですし、1番何よりもにおいの強いイメージのある香水を持って鼻に近づけてみても全くにおいがしない>んですよ。<その衝撃というか、本当に何もにおいがしないことにびっくりしました。>(こうした、ショックや驚きなどの精神的ストレスにより、ますます免疫能が低下していきます。医療専門家による適切なケア・サポートなどの介入により、安心感を与えることが求められます。)

 

<今までかぜは何度もひいてきた>(ウイルス性感染を受けやすいこと、易感染性の体質を日頃から改善する工夫と努力の継続が望まれます。⇒戦略1:戦術1⇒日頃から玉弊風散を1包を毎日内服することが望ましいです)んですが、それとは全く違って、<しょっぱいも甘いも感じなくて、辛いは少し感じました。>

<野菜にドレッシングをかけて食べても、全く味がしないので目隠しされた状態で食べているような感じでした。>(表現力に優れた方です。匂いや味が損なわれると、どんなに色彩豊かで芸術的な盛り合わせをしても、決しておいしそうには見えなくなります。脳相が反応しないため、胃相や腸相での消化吸収・代謝が損なわれ、ますます免疫力が低下していきます)

そんなことは今までなかったので、『これはコロナの影響なのかな』(素晴らしい洞察力です!)と少しは思いました。


でもテレビで言われてなかった症状だったので、『自分だけなのかな』(⇒戦略1:戦術1)という思いと、『これがそうなのかな』という不安がありました。


<入院してからも1週間ぐらいは、においと食べ物の味がしないというのは続きました。>病院食なのでそんなに濃い味ではないものだということは分かっていたんですが、<みそ汁の味はもちろんしないですし、お肉料理も出てきたんですがその味も全くしない>(免疫力の維持に必要な亜鉛は、牡蠣、肉類、ごまやナッツ、小魚などに多く含まれます。)
看護師さんや先生たちも初めてコロナの診療しているので情報が足りないというか知らないみたいで、「そんな話もあるんだよね」とは言っていたと思います。


<においや味が完璧に戻ったのは、入院してから10日間ぐらいたってたんじゃないか>と思います。<熱が下がって食べ物をよく食べられるようになってからすごく感じた>(この段階では決して油断してはいけませんが、峠を越えて、重症化は免れたようで、とても良かったです。)ことです。


症状がおさまってきて、味覚と嗅覚が戻ってきたときのごはんは、食べる楽しさとかうれしさとかがありましたね。
 

 

新型コロナ感染症対策として、3つの戦略と3つの戦術の具体的な適応法について解説してきましたが、このあたりで、3つの臨床医学原理を提案しておきたいと思います。
 

臨床医学原理1:心身医学を基礎とする全人的アプローチ 

 

臨床医学原理2:伝統医学と現代医学を統合(中西医結合)的アプローチ


臨床医学原理3:臨床栄養学と鍛錬学(水氣道®)の統合的アプローチ


毎週水曜日<水氣道>


第5回 『縁』の巻【日本水氣道協会の使命】
水氣道というアクアビクスにおけるマインドフルネスとは?
 
 

水氣道は参加者各人が抱える様々な健康課題の解決のための多層性の組織体です。その方法として独創的な固有の対番制度により創造し構築する人間関係を通して得られる知識や技術の複数かつ多様で協働的な共通の諸資源を活用します。

水氣道は水自体の運動慣性を利用することに加えて、集団力動を利用できるため、参加のためには、限定的な身体的・精神的強度を備えているだけで十分です。水氣道はまた参加者に対して周囲の環境との関係性を正常化する媒体を提供することができます。

水氣道は人間の関係性において苦悩する参加者にとっても一定の治癒課程を促進することができるのは、こうした水氣道の構造と機能によるものであるということができるでしょう。

 

水氣道の稽古は、水中での一瞬一瞬の体感や姿勢や呼吸に意識を集中し、“水に全身全霊を委ねることによって、水中にただ存在すること”を実感し、“今に生きる”ことのトレーニングを実践します。それによって、自己受容、的確な判断、およびセルフコントロール能力を鍛錬することができます。とりわけ、水氣道の稽古で参加者が主観的に経験した関係性の成長発展は、全人的健康の維持増進の指標として不可欠な指標です。

 

ここで全人的健康法とは、本来自然環境の構成要素である人間に賦与されている自然力(自然治癒力)に焦点をあて、心身の健康を保持、増進する自然尊重・自然順応の養生法と鍛錬術の体系を意味します。

その最も基本的な方略を全人的セルフケアに求めるのが水氣道です。これは、今日、全人的医療や全人的ケアとされるものの前提として、具体的な形で実践できるように推進すべき普遍的な課題であると考えます。

 

アクアビクスとしての水氣道は、水中での立位のフィットネスです。ただし、水氣道というアクアビクスは、単に身体的な健康の維持・増進を求めるのではなく、心理的・社会的にも望ましい状態、つまり真の全人的な健康をライフワークとして目指そうとする生涯エクササイズであり、人間としての成長をも目指すものです。

 

マインドフルネスな水中団体フィットネスである水氣道は、„水中で、ただ存在すること“を実感し、水環境に心身を委ねて”今ここに生きる“ことを味わうことができるようになります。一般に、マインドフルネスとは、元来「開放的で囚われのない心の状態」を意味し、「今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価を加えずに、ただ観ること」と定義されます。そして水氣道のマインドフルネスは、一言でいえば、心身への”気づき“です。そしてこの状態は新たな気づきを得やすい心の状態といえます。

 

水氣道ではこうした訓練に始まり、水中での一瞬一瞬の体感や、姿勢や呼吸に意識を集中して、一定時間、あらかじめ定められた環境・施設の枠組みの中で、プログラムされた一連の集団運動を実践することを稽古と呼んでいます。

 

水氣道による鍛錬によって向上する体力は、瞬発力や持久力などに代表される行動体力ばかりでなく、ウイルスや細菌などの病原体による感染症や癌などにかからないための防衛体力にも及びます。そのうえ、水氣道を継続することにより、運動能力ばかりではなく感覚機能が向上します。そして水氣道の稽古によってもたらされるマインドフルネスは、充実・向上を目指すものです。それは対人関係、情動制御、苦痛耐性などのスキルを向上させ、注意力、情動調整、気づきなどの自己体験の能力を活性化させ、対人関係を円滑にし、真に生産性や創造性を高めていくことに繋がっていくことでしょう。このようにして水氣道は生涯エクササイズとして自己の潜在的な資源を効果的に引き出すことによって自己実現を超えて自己超越までも視野に含めた知的エクササイズなのです。

皆様方は、水氣道稽古中断後も、

自宅での、「イキイキ体操」、「のびのび体操」を

継続してくださっているものと拝察いたします。

 

 

さて、昨日、新宿コズミックセンターの事務局から、

施設閉館の5月末日までの延長について電話連絡が入りました。

 

 

新型コロナパンデミックおよび緊急事態宣言のため、

集団感染に対して最も安全な健康活動の一つである

水氣道の公式稽古の長期中断が余儀なくされております。

 

 

毎日、感染者・死亡者の発表があり、

病院等の医療機関などのクラスター発生も相次いでおります。

 

 

こうした背景の中で、検査体制の限界や、統計に表れていない暗数から推定すると、

いわゆるオーバーシュートはすでに発生し、医療崩壊は現実のものとなってきました。

 

 

仮に、今回の流行が見かけ上、終息したかのように見えても、

油断大敵です。油断すれば、必ず第二波、第三波が押し寄せてくることになり、

解決までの時間が引き延ばされてしまいます。

 

 

良い情報は提供できなくて残念ですが、

3密を避けながらも、毎日の日光浴は欠かさないで続けてください。

 

 

いまのうちに免疫力を強化しておかないと、

6月には梅雨に入り、ウイルス性感染症に加えて、

細菌感染やカビなどの真菌感染が流行という危険も増し加わります。

 

 

地球環境の激変により、天候不順に伴う風水害の被害が大きくなることも

懸念されるところです。

 

なお、慢性的な精神的ストレスも免疫力を損ないます。

 

この機会に、生活リズムを乱さないようにしながら、栄養食事療法を習得してください。

 

『よくわかる臨床栄養学(第6版)』(三共出版)が刊行されました。

 

そこで、このテキストをベースとした健康管理指導を始めることにしました。

 

 

継続可能な健康管理を続けながら、

一日でも早く水氣道の公式稽古が開始できるように祈っております。

 

 

 

日本水氣道協会 中野支部長 

林 亮博(健康管理士一般指導員)

 

日本水氣道協会 理事長 

飯嶋 正広

<はじめに>

現在コロナウイルスにより不安を感じている方が多いと思います。

 

そんな中、世界鍼灸医学会が「COVID-19に対する治療介入に関するガイドライン」
を発表いたしました。

 

その中に書かれている治療法の中で家庭でできる方法をアレンジしてお伝えしたいと思います。

 

 

皆様は現在「手洗い」「マスク」「外出を控える」ことでコロナ対策をしていることと思います。

 

これは、コロナウイルスを遠ざけて身体を守るということになります。

 

それに対しこのガイドラインは、免疫力を上げてコロナに負けない身体を作るということになります。

 

簡単な方法なのでぜひ試してみてください。

 


<腕、足を撫でよう>

では早速お伝えしましょう。

 

その方法は簡単で「腕と足にある経絡を撫でる」というのもです。
下図の部位を5分程撫でてみてください。

te1 te2

 

asi1 asi2

 

 

<なぜ腕、足を撫でるといいのか>

東洋医学では、「氣」というエネルギーが生命活動の源とされています。

 

「氣」には「防御作用」というウイルスや細菌から身体を守る働きがあります
(西洋医学の免疫の働きと同じです)。

 

したがって、「氣」を充実させて循環させることが大切になります。

 


足には「胃経、脾経」という胃の機能を高める部位があります。

それを撫でて胃の機能を高めることにより食べ物の消化を良くして防御作用の源であ

る「氣」を作り、その結果免疫力が高まります。

 

腕には「肺経、心経」という肺の機能と心の機能を高める部位があります。

肺の機能を高めることにより「氣」が循環しウイルスなどから体を守ります。

心の機能を高めることにより不安が減り、睡眠の質や消化能力が高まり免疫力が高まります。

 


今、世界は大変なことになっています。

皆様も不安の中生活していると思います。

ウイルスに負けない身体を作る助けになりますので腕と足を撫でてみてください。

 

どうぞよろしくお願いいたします。

 

杉並国際クリニック

統合医療部

漢方鍼灸医学科

鍼灸師

坂本光昭

取材報道<NHK特設サイト 新型コロナウイルス>から学ぶ4症例の研究

症例検討会(カンファレンス)

 

症例1の20代の女性は、とても賢明な方であり、患者としては申し分ない対処行動をとったことがわかります。

この方の賢明さがこの方を救ったばかりではなく、いかに、新型コロナウイルスが手ごわいものであるのか、そして、今後は、どのような理解のもとに、戦略を組み立て、戦術を生み、そして実際の行動に移していくことが良いのかを決定するうえで、とても得難い情報源となっています。


この方の最後のご感想、人によって本当に症状が違うんだなにはすべてが凝縮しているといって差し支えないと思います。

 

はい。その通りなのです。とても貴重な御感想です。

 

この方の命がけの体験から発せられた言葉を私ども医療従事者はしっかりと肝に銘じておかなければならないと思います。現場の臨床とは、まさにそのようなものです。

 

私たちが直面している武漢ウイルスによるパンデミックは、第3次世界大戦といった形容を遥かに超え、得体のしれないエイリアンと地球防衛軍との戦いになぞらえることができます。

こうしたパンデミックにおいては、RCTなどのような高いエビデンスレベルに基づくガイドラインは入手不能です。

それに固執して、患者の救命活動より、PCRなどの不完全な検査のために手間と時間と財源と労力を浪費して、肝心な救命活動に支障を生じてしまっていることの現状を反省すべきではないかという思いを強くしました。

 

ですから、症例数が少ない段階では、臨機応変に対応し、心身医学な全人的アプローチを基礎に据え、経験則と論理則とブラックボックス理論と確率論等の理論ツールを総動員した戦略構想に基づき、具体的な戦術を素人にもわかりやすくガイドするのが臨床医の務めなのではないでしょうか。

 

新型コロナウイルス対策のエキスパートの面々の中には、残念なことに、東洋医学や心身医学の専門医も見当たりません。

ですから、感染予防だけでなく、発症予防、重症化予防を視野に入れるべき臨床の現場での経験が乏しい方々によって占められています。

 

見通しのつかない中で、自宅待機を余儀なくされ、「検査はあれども手当なし」という状況下に置かれた素人の患者さんたちが、どれほどの不安と恐怖と、場合によっては絶望に近い心理状態に陥っているか、という課題を深く認識できていません。

 

そして、そのことが、どれほど大きなストレッサーとなって、私たちすべての人命にとって等しく最も基本的であり、最終的な回復資源である免疫力を、どれほど甚だしく損なっているのかという重大な根本課題の解決に考えが及んでいないのはすこぶる残念なことです。

 

新規の創薬は間に合わず、可能性が見込めそうな既成の薬剤の治験(人体実験)を始めていますが、同時に副反応も心配です。

これに対して2000年以上の歴史の中で、幾度も世界レベルのパンデミックを経験してきた中で淘汰されずに生き残ってきた漢方薬の有効性を最大限に生かそうとする知恵が不足している、あるいは否定しようとしている一部の医学エキスパートが多数の人命救助を阻んでいるのだとしたら、実に嘆かわしいことではないでしょうか。

【衝撃】ノーベル賞受賞のウイルス学者リュック・モンタニエ氏「新型コロナウイルスは中国の人工ウイルス」と結論


新型コロナウイルスでエイズワクチン開発

 

 

新型コロナウイルスが世界的パンデミックを引き起こし、日々、感染者と死者を増やし続けているなか、日本では外出自粛の要請がなされ、緊急事態宣言が発令される事態となっている。新型コロナウイルスの発生源は中国の地方都市、武漢市だといわれているが、ノーベル賞受賞者があまりにも衝撃的な発言をし、多くの人たちが驚きを隠せずにいる。

 

・武漢ウイルス研究所で造られたウイルスか
ノーベル賞受賞者であり、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)の発見者としても知られているカリスマ的な生物学者、リュック・モンタニエ氏(87歳)が、「新型コロナウイルスは中国で造られた人工ウイルス」と結論づけたというのである。日本においても日本国際賞を受賞している人物であり、彼の発言は非常に信頼性が高いものといえる。

 

・間違いと言い切れない情報源
これは医学報道サイト「Pourquoi Docteur」や「Gilmore Health」が大々的に報じているもので、フランスのハフィントンポストや、フランスのYahoo!ニュースでも報じられている。医学分野においての数々の功績を重ね、権威としてもカリスマ的な人物のリュック・モンタニエ氏が断言していることから、「仮説」「間違い」「デマ」だと言い切れない情報なのは確かだ。

 

・コロナ使用でエイズワクチン開発か
リュック・モンタニエ氏によると、新型コロナウイルスは武漢ウイルス研究所から事故的なトラブルで放たれたものとのこと。また、新型コロナウイルスは自然発生したものではなく、人工的に作られたウイルスと断言している。

 

・自然発生しない新型コロナウイルス
また、リュック・モンタニエ氏を報じている記事では、「武漢ウイルス研究所はコロナウイルスを使用してエイズワクチンを開発しようとしていた」とも報じている。さらにDNAや遺伝子などゲノム研究者であるジャン・クロード・ペレス氏も、新型コロナウイルスは自然発生しない存在としている。

 

・さらなるエビデンスが必要
メディアのインタビュー取材に対して「このウイルスは操作されたものという結論に達した」(Nous sommes arrivés à la conclusion qu’il y avait une manipulation au sujet de ce virus)と語るリュック・モンタニエ氏。生物学界の権威が語っている時点で信憑性が高い諭と考えることもできるが、誰もが納得する確定情報となるには、さらなるエビデンスが必要となりそうだ。要は、今後、中国国内で他国が調査を進めることができるかどうかが重要となってくるといえよう。

 

 

« Nous sommes arrivés à la conclusion qu’il y avait eu une manipulation au sujet de ce virus… » Luc Montagnier, prix Nobel de médecine 2008

 

「私たちが達した結論では、このウイルスについては人工的な操作が加えられていたということ・・・」リュック・モンタニエ、2008年度ノーベル賞受賞者

 

 

Ce matin sur CNews, le Professeur Luc Montagnier, prix Nobel de médecine 2008, a fait une déclaration qui risque de beaucoup faire parler :

 

今朝Cニュースで、2008年度ノーベル賞受賞者のリュック・モンタニエ教授が大きな波紋を呼び起こしそうな声明を発表しました。

 

 

« Nous sommes arrivés à la conclusion qu’il y avait eu une manipulation au sujet de ce virus. Il y a un modèle qui est évidemment le modèle classique, et là c’était un modèle venant de la chauve souris. Mais à ce modèle on a par dessus ajouté des séquences notamment du VIH.

 

「私たちが達した結論では、このビールスについては人工的な操作が加えられていたということです。明かに通常の型があり、そしてコウモリ由来の型がありました。しかし、この型にはとりわけHIV(エイズウイルス)の遺伝子配列が加えられていました。

 

 

Non ce n’est pas naturel, c’est un travail de professionnels, de biologistes moléculaires, c’est un travail très minutieux, on peut dire d’horloger.

 

これは決して自然由来のものではなく、分子生物学者のような専門家の手が加わったものであり、極めて綿密な作業によるもので、時計職人の技に例えることができます。

 

 

Dans quel but ? Ça ce n’est pas clair. Moi mon travail c’est d’exposer des faits, c’est tout. Je n’accuse personne, je ne sais pas qui a fait ça et pourquoi. Peut être était-ce pour faire un vaccin contre le sida. Donc on a pris des petites séquences du virus et on les a installé dans la séquence plus grande du coronavirus. »

 

その目的は何か?それは明らかではありません。私の仕事は事実を明らかにすることが全てであり、誰かを非難することではなく、誰がなぜこのようなことをしたのかは知りません。おそらくエイズに対するワクチンを作ろうとしたものでしょう。そこでエイズウイルスの遺伝子配列の一部を切り取ってより大きなコロナウイルスの遺伝子配列の中に挿入したのではないでしょうか。」

 

 

Toutefois, le Pr Montagnier est régulièrement remis en cause, comme l’indiquait un article du Figaro. En effet, cent cent six académiciens des sciences et de médecine se sont levés pour s’opposer publiquement aux dérives du professeur Luc Montagnier qui a reçu le Nobel de médecine en 2008 pour la découverte du virus du sida. Les médecins n’y vont pas de main morte «Nous, académiciens des sciences et/ou académiciens de médecine, ne pouvons accepter d’un de nos confrères qu’il utilise son prix Nobel pour diffuser, hors du champ de ses compétences, des messages dangereux pour la santé, au mépris de l’éthique qui doit présider à la science et à la médecine», écrivent-ils.
Article du Figaro

 

それでも、モンタニエ教授はフィガロ紙のような記事の求めに応じて定期的に質問を受けています。もちろん、科学および医学関連の108の諸学会は、エイズウイルスの発見により2008年度のノーベル賞を受賞したモンタニエ教授の行き過ぎに対して公に反対意見を表明しました。医師たちは歯に衣を着せずに「我々科学および医学の諸学会は、ノーベル賞受賞者であることを嵩に着て、自身の専門的能力を超える領域で、科学および医学を統括する倫理を無視して健康に危害を及ぼすメッセージを広めている、我々の会員の一人に賛成することはできない」と記しています。

 

 

フィガロ紙の記事

 

 

 

 

BNP検査と保険医療の実像(その2)


昨日は、心不全の医療、とくに心不全の診断の上で血液検査のBNPが有用であり、患者さんの自己負担も3割負担の方の場合でも410円と安価であることをお伝えしました。

 

本日は、BNP検査にまつわる医療制度の知られざるバックヤードについて報告します。

 

以下は、本年1月分の診療報酬に関する社会保険診療報酬支払基金東京支部から、杉並国際クリニックに届いた減増点連絡書です。


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1月分減増点連絡書(社会保険診療報酬支払基金東京支部)より

減点事由A: 療養担当規則等に照らし、医学的に保険診療上適応とならないもの

減点事由B: 療養担当規則等に照らし、医学的に保険診療上過剰・重複となるもの

減点事由C: 療養担当規則等に照らし、A・B以外で医学的に保険診療上適切でないもの

減点事由D: 告示・通知の算定要件に合致していないと認められるもの

 

減点対象<審査内容>BNP(件数1)

 

審査結果の理由等:『「BNP」を必要とする傷病名、状態・病態または症状詳記等の記載がありません。』(減点事由C)

 

 

当クリニック調査結果:

・「心不全」という傷病名は記載して提出しているため、
減点事由A: 療養担当規則等に照らし、医学的に保険診療上適応なので該当しません。

 

・また、心不全として初めて実施した検査なので、
減点事由B: 療養担当規則等に照らし、医学的に保険診療上過剰・重複ではないので、当然、該当しません。
 

・告示・通知の算定要件に準拠して請求しているので、

減点事由D: 告示・通知の算定要件に合致しているので、当然、該当しません。
 

以上の条件をクリアしているにもかかわらず、

減点事由C: 療養担当規則等に照らし、A・B以外で医学的に保険診療上適切でないものとされるのは実に不可解です。
  

そこで、これ以上何を要求しているのだろうか、ということを詳細に調査したところ、以下のような「厚生労働省通知」という指令が発せられていたことを知りました。

 

脳性Na利尿ペプチド(BNP)の算定回数の取扱いについては、

平成28年3月4日付け厚生労働省通知保医発0304 第3号「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」において、月1回に限り算定すると記載されています。
  

D008 内分泌学的検査 17 脳性Na利尿ペプチド(BNP)         

⑺ 脳性Na利尿ペプチド(BNP)  

ア 「17」の脳性Na利尿ペプチド(BNP)は、心不全の診断又は病態把握のために実施した場合に月1回 に限り算定する。

ただし、この指示を知るまでもなく、この指令の条件にはすでに合致していました。
  
   

しかし、もう一つだけ、民間の医療機関の医事課の事務職員が作成した資料が非公式に発表している対策メモにアクセスすることができました。

それは、『レセプト提出前に算定日やコメントの記載が必要な検査項目の点検チェックリスト』というものでした。このような作業は、専門の事務職員を擁する大病院でなければ対応できません。その情報によれば、BNP検査に関しては、検査実施日の記載が必要であるということでした。

 

 

杉並国際クリニックの所感:

ひと月ごとのレセプト提出をしているにもかかわらず無意味で形式的で例外的な規則策定により大きな事務負担を強いられています。

950円の診療報酬を受領するために現場の多忙な臨床医は、このような作業確認に心血を注がなければ経営が成り立たないのです。

医学の進歩に伴う適切かつ妥当な医療費さえも抑制する政策にどのような意味があるのでしょうか。

今後も厚生労働省より、ますます無意味な医療妨害指令が発せられることになることでしょう。

医療の専門家である医師という社会的資源を、適切な業務以外の些末な事務のために消耗かつ浪費させるような現状下においては、医師不足はまずます助長されるばかりです。

これは医療経営を破綻させ、保険医療を崩壊に導くものに他なりません。

 

このような事態に陥っているのは、医療サービスの享受者である患者・国民に周知させて、民意を仰ぐことなく、一方的な指令のみで非民主的に統制しようとする行政の在り方やマスコミなどのメディアの無関心と無責任に加え、私共医療従事者も多忙さにかまけて毎日接している患者の皆様に対して現状の医療システムについて説明することを怠ってきたことも反省しなければならないと受け止めております。