(12のつづき)

 

赤ちゃんはその後、成長するにつれて、いろんな人たちと関わりをもつようになり、

 

だんだんとサポーターも増えていきます。

 

そうして助けてくれる人の輪が広がっていきます。

 

これを「ソーシャル・サポート・ネットワーク」と言います。

 

そこで、次のクイズに挑戦してみてください。

 

ソーシャル・サポート・ネットワークで正しいのはどれか。

 

1.個人の対人関係調整力

 

2.障害者の社会復帰訓練

 

3.社会福祉職の専門業務

 

4.社会的なつながりによる援助

 

 

―――以下解答―――

 

(解答)4

 

<解説>

 

1.(×)ソーシャルスキルのこと。

 

2.(×)リハビリテーションのこと。

 

3.(×)ソーシャルサポートのこと。

 

4.(○)ソーシャル・サポート・ネットワークをさす。組織的に社会的に人々の生活を支援するシステムのことである。

 

 

カーン(Kahn)とアントヌッチ(Antonucci)は、このソーシャル・サポート・ネットワークを三重の輪で表し、

 

コンボイ・モデル」と名付けました。(図1*)

 

図1

今月のテーマ:ロゴセラピーと水氣道®の接点

 

 

ベルリン自由大学で開催される2017年ドイツ心身医学および心理療法学会、

 

現地時間の9:00~10:30までの独・日シンポジウムで、

 

ドイツ語と英語を駆使してプレゼン

 

„ Suikido ® hat mich von Fibromyalgie gerettet“

<日本語訳演題『水氣道に救われた線維筋痛症の私』>は、

 

直前に映像の技術的トラブルが生じてしまいました。

 

そのため、手元のドイツ語原稿を読み上げる形での発表となりました。

 

幸いドイツ・オーストリア・スイス・ルクセンブルクの先生方は、いっそう熱心に聴いてくれました。

 

その原稿は、予備原稿3部すべて、ご希望により、差し上げてきました。

 

 

 

そのあと、約束をしていたベルリン市内にて新装オープンしたばかりの

 

森鴎外記念館<Mori-Ogai-Gedenkstätte>にタクシーを飛ばして、

 

じっくり見学することができました。(そのときの感想は、別の機会に報告します。)

 

それからタクシーで再び学会会場に戻り、

 

17:15~18:45まで独・日バリント・グループのセッションに参加しました。

 

 

 

これは予め選ばれたメンバーのみの参加が許される13人のみのセッションでしたが、

 

ドイツ心身医学会の大御所のシュッペル教授(Prof. Dr. med. Reinhart Schüppel)が特別に参加されました。

 

少人数のため、各自が簡単に自己紹介しました。

 

わたしは、日本心療内科学会とドイツ心身医学会の姉妹関係締結の批准書文案を英文で起草したこと、

 

その日本語版とドイツ語版が、それぞれの学会で正文として批准されたこと、

 

そのため、心身医学の日独交流プログラムの発展と充実に関して、今後も責任を感じていることを表明しました。

 

 

また、心身医学や心療内科の治療方法としては、精神療法・心理療法からの借り物ではなく、

 

まさに本格的な心身医学療法を独自に開発していくことが必要であると考えていることを強調しました。

 

 

具体的には、今回の学会で発表した水氣道や、

 

新たな音楽療法の試みとして「聖楽院」およびそのコンサート活動について紹介しました。

 

 

 

とくに、シュッペル教授からは、

 

<水氣道は、出生前の心身の記憶をよみがえらせることができる方法なのではないか>

 

との洞察に富む質問をいただきました。

 

シュッペル教授は心身医学を専門とする内科医であり、

 

とくに社会医学や自然療法、依存症医療、プライマリ・ケア

 

(Arzt, Facharzt für Psychosom. Medizin & Psychotherapie, Internist Weiterbildungen:

Sozialmedizin, Naturheilverfahren,Suchtmed.Grundversorgung)

 

に造詣が深く、私の専門領域とも重なるため、短時間ですが意義深く、内容の濃いやり取りができました。

 

 

また、わたくしの持論ですが、<人体(心身)は、まさに生きた楽器そのものであり、

 

心身医学は楽器としての人体(心身)の調律をはかることができる>と述べたところ、

 

複数の専門医から、<全くもって深く納得できるメッセージだ>とのコメントを得ました。

 

水氣道は現代の臓器別医療では到底達することができない可能性を秘めているばかりでなく、

 

実際に成果を挙げてきたことを紹介することができました。

 

 

バリント・グループのセッションの内容については、

 

残念ながら、医療情報の保護の見地から、外部には報告できません。

 

しかし、内容が濃く、質的にも得難い体験でした。

 

一般社団法人 日本心身医学会 心身医療専門医について

 

 

誤解され続けている心療内科!心療内科はプチ精神科ではありません!!

 

前回紹介した日本心療内科学会の母体(親学会)は、日本心身医学会です。

 

 

この日本心身医学会のHPには、<心身医学とは心と身体を切り離さずに考えることで、

 

QOLを重視した総合的な医療を目指します。>とあります。

 

 

しかし、医療情報をもたない一般の患者さんが、

 

この通りに実践している心療内科標榜医に遭遇できる確率は、1~5%程度でしょう。

 

 

この推定根拠を示します。

 

 

日本心身医学会 心身医療専門医は、全国で581名が認定(平成26年8月1日現在)されています。

 

120名のみの心療内科専門医の数よりは多いですが、

 

公益社団法人日本精神神経医学会の精神科専門医は10973名(平成28年10月)には遥か及びません。

 

120 / 10973 = 0.0109 精神科専門医100人に対して心療内科専門医は、たった1

 

581 / 10973 =0.0529 精神科専門医100人に対して心身医療専門医は、たった5

 

 

心療内科専門医や心身医療専門医の専門性が一般の患者さんに浸透しづらい理由の一つは、

 

圧倒的な数の精神科専門医の多くが心療内科を標榜しているからだといえると思います。

 

 

もう一つの理由は、心身医学の生い立ちにある様な気がします。

 

心身医学(psychosomatic)という言葉は、

 

1818年、ドイツ人精神科医ハインロートの睡眠障害の論文で初めて登場しました。

 

20世紀になるとフロイトらの研究や啓蒙活動により、現在の心身医学の基盤が築かれます。

 

その後、精神分析行動心理学脳科学が進化し、

 

心身相関のメカニズムが次々と解明され、心身医学は大きな発展を遂げました。

 

内科医の私が昨年より、毎年ドイツやオーストリア(ウィーン)に向かうことにしたのは、

 

私自身が、ドイツ心身医学会と日本心療内科学会との姉妹関係締結に関与した責任があり、

 

ドイツ心身医学会総会で毎年プレゼンし、またウィーンでの医学研修に参加することにしたからです。

<ドイツ語原文の写し>

 

Hans Peter Bilek, Harald Mori

 

Synoptische Psychotherapie

 

<ドイツ語による著者サイン>

Für Dr.Masahiro Iijima,

Mit allen guten Wünsche

Herald Mori

 

<公印>

Dienst Siegel

MFA Medical・Viktor・Frankl・Association・Vienna

 

<手書き日付>

Wien,24.3.2017

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

<英訳>

Hans Peter Bilek, Harald Mori

Synoptic psychotherapy

For Dr.Masahiro Iijima,.

With all good wishes

Herald Mori

 

Official seal  

MFA Medical・Viktor・Frankl・Association・Vienna

 

Vienna,24.3.2017

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

<日本語訳>

ハンス‐ペーター・ビレーク、ハラルド・モリ

心理療法提要

 

飯嶋正広博士のために

ご多幸とともに

ヘラルド・モリ

 

公印 MFA 

ヴィクトル・フランクル・医学協会・ウィーン

 

ウィーン、2017年3月24日

Book サイン

ハイジア(ウェルネスエイジ)午後3時30分~5時

 

参加19名、男9名、女10名

 

体験生3名、訓練生9名、修錬生5名、支援員2名

 

準備体操(いきいき体操)の後4グループに別れて、理気航法、調血航法、経絡航法、将棋航法を行う

 

それぞれの1単位(80キロカロリー)がどの程度なのか見ていきます。

 

まずは「穀物」

 

ごはん:50g(ちゃわん軽く半分)

 

生米:25g

 

食パン:30g(6枚切りの半分)

 

クロワッサン:20g

 

うどん(乾麺):20g

そば(乾麺):20g

スパゲッティ(乾麺):20g

 

こうして見ると粉にした物、加工した物のカロリーが高いのが解ります。

 

意外にも、うどん、スパゲッティとそばがカロリーが同じだということです。

 

粉物の食べ過ぎに注意しないと…

本日は、ウィーン滞在の最後の朝を迎えます。1255にウィーンを発ち、

 

15:05にパリのシャルル・ドゴール空港、1720にそこを出立し、

 

機中泊の後、明日27日(月)1215に羽田着の予定です。

 

27日の聖楽の公開レッスンはお休みですが、

 

28日(火)の公開レッスンは予定通り行います。

 

担当ピアニストは齋藤文香さんです。

 

23日(木)

9:00~10:30am (日本時間5:00~6:30pm)

 

Deutsch-Japanisches Symposium(日独交流セッション)

 

発表者は5名

(座長のクロネク医師、アンドレアス医師をはじめ他の2名の日本人医師すべてが英語による発表で、

 

アンカーとして<線維筋痛症の水氣道による著効例>について

 

ネーティブでない私が唯一ドイツ語で発表をしました。

 

 

共同座長のツィップフェル教授は、昨年、日本の水氣道の会員に向けてのメッセージメモを書いてくださった先生です。

 

クロネク医師も、以前からの顔なじみの先生で、日独交流プログラムのバリント・グループセッションのリーダーです。

 

 

ところが、私のところで急にテクニカル・トラブルが生じて、

 

画像が出てこないというアクシデントが生じました。

 

ロスタイムが生じたため、とっさの判断で、起動作業は現地のテクニシャンに任せ、

 

プレゼンテーション用のドイツ語原稿を予定よりだいぶ早口で読み上げることになりました。

 

 

結局、準備してきた画像は全く映し出せないままでした。

 

しかし、幸いなことに、ドイツ人・オーストリア人の医師たちは、私のプレゼン中、

 

熱心に興味深く耳を傾けてくれている様子が直に伝わってきました。

 

精神的にはとても落ち着いて、早口ですがメリハリをつけて話すことができたためか、

 

とても良く理解して貰うことができました。

 

このあたりの感覚は、日頃の声楽コンサートでの経験の積み重ねが活かせたことを実感しました。

 

また、直前までウィーンで夜な夜なドイツ語のオペラを聴いていたことも役にたったような気がします。

 

 

ドイツ語は、とても論理的で明晰な言語のためか、画像が無くても十分にコンセプトとイメージが伝わるようです。

 

<災い転じて福となる>ということがありますが、トラブルが生じたために、

 

かえって確かな実績と評価に繋がりました。

 

 

《ドクター飯嶋のドイツ語は滑らかで音楽的でセンスが良く、とても分かりやすく、しかも説得力があり感銘を受けた》と、

 

読み上げたドイツ語の原稿を祈念に希望するドクターたちに、予備のコピーを含め3部すべてを差し上げてきました。

 

 

その私のドイツ語でのプレゼンがささやかな話題となったようで、

 

5:30pm(日本時間1:30am)から始まったGerman-Japanese Balint 独‐日バリント・セッションは充実しました。

 

ドイツ心身医学会を代表する複数の重鎮、

 

ルクセンブルグ出身でパリで開業しているドクターなど充実した顔ぶれとなりました。

 

このことについては改めてご報告することにします。

今回は臨床で使っているツボの第4弾の続き「④’志室(ししつ)」を見ていきましょう。

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(クリックしてご覧ください)

 

 

 

図の④の外側のツボです。

 

 

 

腎兪の外方2寸(親指2本分)。脊中から4寸(親指4本分)の部位にあります。

 

 

 

疲労、倦怠感、記憶力減退、冷え症、腰痛、子宮内膜炎、インポテンツ、排尿障害等に効果があります。

 

 

 

私の印象では、アトピー性皮膚炎の患者は特にこの部位が固くなっています。

 

 

 

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

はじめに、ポイントの復習です。

 

「HELP!力(ヘルプりょく)」とは・・・ = 必要なときに、「HELP!」と言えること。

 

つまり、周りの人に助けを求めることができること。

 

 

今回は、自分の周りにいる「サポーター見つけ」をしてみましょう。

 

人間は他の多くの動物と異なり、

 

生まれたときは、自分の力だけでは生きていく力がありません。

 

 

赤ちゃんは無力で、まんまるく愛くるしい風貌なので、

 

周りの大人たちが赤ちゃんに手を貸さずにはいられない気持ちにさせます。

 

 

ところで、助けを求めることは誰から教えられたわけでもありません。

 

 

それは生まれつき備わっていて、<ギャーッ>と泣くことで助けを呼ぶのです。

 

 

そうして親をはじめ、誰かの助けが得られます。

 

 

つまり、誰かが食べ物や安心して眠る場所、時間を与えてくれて、

 

清潔に保ってくれて、抱っこして場所を移動してくれて、

 

そうして危険から身を守ることができます。(次回へつづく)

 

 

ストレス対処 MIYAJI 心理相談室(高円寺南診療所内)

 

主任 臨床心理士 宮仕 聖子