前回のお話は…
「先日、疲れていた私はカエルを見て「あら、かわいいー」と思わず頭をナデナデ。
疲れがとんで、ほっこりした気分になりました。
でもカエルはプクーッとふくれていました。
私のこの対処法の問題点を挙げるとしたら何だと思いますか?」でした。
何が問題かといいますと、
自分にとってはストレス発散でも、
相手(カエル)にとってはストレッサーになってしまったことです (^^;;)
もし、あなたが自分のストレスを上手に発散できる方法をいくつも持っているとしたら、
それはたいへん素晴らしいことです。
しかし、その次のステップは
身近な周囲の人々の関係性の維持と改善に心がけることが求められます。
自分のストレス発散法が身近な相手へのストレッサーになってしまったのでは
中・長期的にみて、その技法を使い続けることは困難になってしまいます。
そうならないためには、使用できるコーピング技法を複数習得しておいて、
状況に応じて、また必要に応じて臨機応変にベストな方法を選択できることが望ましいです。
認知行動療法ではストレス対処法を習得できるだけではなく、
そうした複数のコーピング技法を、
いつ、どこで、どのような状況で、どの技法を選択するのが良いのかを
判断できるようになることも目標となります。
そうした判断能力はなかなか自分一人では身に付きにくいように思われます。
そこでカウンセリングでは、お一人お一人に応じてアドヴァイスすることも可能なのです。
臨床心理士 宮仕 聖子