この月曜ブログを継続するにあたって、Open AIの規約(サービスの利用、禁止事項)を確認しました。
そこで、
「禁止事項の第5項目において、出力が人間によって生成されたものでないにもかかわらず、そのように表示すること。」
・・・という内容が記載されていました。
Dr.飯嶋正広は、ChatGPT3.5にムッシュChatGPT(あるいは、単にムッシュGPT)という「愛称」を付して、私たちの対話を紹介しています。しかし、この活動が、上記の規約に抵触するものなのかどうか確認する必要があります。
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以下は、Open AIの規約の抜粋の日本語訳です。そのあとに、原文を添付します。
サービスの利用
お客様ができること お客様が本規約を遵守することを条件として、お客様は当社サービスにアクセスし、これを利用することができます。お客様は、当社サービスを利用するにあたり、適用されるすべての法律、および当社の共有および公開ポリシー、利用ポリシー、ならびに当社がお客様に提供するその他の文書、ガイドライン、またはポリシーを遵守しなければなりません。
禁止事項 お客様は、違法、有害、または乱用的な行為のために当社サービスを使用することはできません。例えば、お客様は以下を行うことはできません:
- 誰かの権利を侵害、流用、または違反する方法で当社サービスを使用すること。
- 当社サービスの修正、コピー、リース、販売、または配布。
- リバースエンジニアリング、逆コンパイル、または当社のモデル、アルゴリズム、またはシステムを含む当社サービスのソースコードまたは基礎となるコンポーネントの発見を試みること、またはそれを支援すること(この制限が適用法で禁止されている範囲を除く)。
- データまたはアウトプット(以下に定義)を自動的またはプログラム的に抽出すること。
- 出力が人間によって生成されたものでないにもかかわらず、そのように表示すること。
- 料金制限や制限の回避、または当社が当社のサービスに導入した保護措置や安全緩和措置の迂回を含め、当社のサービスを妨害または混乱させること。
- OpenAI と競合するモデルを開発するために出力を使用すること。
Using Our Services
What You Can Do. Subject to your compliance with these Terms, you may access and use our Services. In using our Services, you must comply with all applicable laws as well as our Sharing & Publication Policy, Usage Policies, and any other documentation, guidelines, or policies we make available to you.
What You Cannot Do. You may not use our Services for any illegal, harmful, or abusive activity. For example, you may not:
Use our Services in a way that infringes, misappropriates or violates anyone’s rights.
Modify, copy, lease, sell or distribute any of our Services.
Attempt to or assist anyone to reverse engineer, decompile or discover the source code or underlying components of our Services, including our models, algorithms, or systems (except to the extent this restriction is prohibited by applicable law).
Automatically or programmatically extract data or Output (defined below).
Represent that Output was human-generated when it was not.
Interfere with or disrupt our Services, including circumvent any rate limits or restrictions or bypass any protective measures or safety mitigations we put on our Services.
Use Output to develop models that compete with OpenAI.
そこで、Dr.飯嶋正広は、OpenAIの当該規約について、ChatGPT3.5に直接質問してみました。
<質問37>
「出力が人間によって生成されたものでないにもかかわらず、そのように表現すること。」とは具体的にどのような行為がこれに該当しますか?
ChatGPT
「出力が人間によって生成されたものでないにもかかわらず、そのように表現すること」とは、一般的に「人工知能(AI)による生成物を人間が制作したかのように偽装すること」を指します。以下は、これに該当する具体的な行為のいくつかの例です:
1. AIによる文章生成の偽装:
人工知能が生成した文章やコンテンツを、人間が書いたかのように提示すること。これは、オンラインでのテキスト作成や記事の執筆などで見られる可能性があります。
2. AIによる画像生成の偽装:
生成された画像を、人間が描いたかのように宣伝したり、アート作品として提示すること。例えば、AIが生成したイラストやデザインを、作者がAIでなく人間であるかのように主張する場合です。
3. AIによる音声生成の偽装:
人工音声合成によって生成された音声を、人間の声であるかのように録音や使用すること。これは、電話やメッセージにおいて人間とのやり取りを装うために行われることがあります。
4. ソーシャルメディアやオンラインプロフィールの偽造:
人工知能が生成したプロフィールや投稿を、実在する人物が作成したかのように見せかけること。これには、ソーシャルメディア上での偽アカウントの作成や活動が含まれます。
5. AIによる映像生成の偽装:
生成された映像を、人間が演技したかのように提示すること。ディープフェイク技術が使われ、映像上で人物の動きや表情を操作することが挙げられます。
これらの行為は、通常は情報の信頼性やコンテンツの真正性に関する問題を引き起こし、信じられた情報を歪める可能性があります。AIによる生成物と人間による生成物の違いを正確に判断するためには、適切な透明性や情報開示が求められます。
飯嶋医師のコメント:
「出力が人間によって生成されたものでないにもかかわらず、そのように表現すること」とは「人工知能(AI)による生成物を人間が制作したかのように偽装すること」であるようです。そして、具体的に5項目が限定列挙されています。そのいずれもが、偽装もしくは偽造の例です。Dr.飯嶋正広はChatGPT3.5に「ムッシュGPT」という愛称を付し、擬人化して対話したものを公表していますが、あくまでも擬人化であって偽装や偽造ではありません。情報の信頼性や真正性を高めるための貢献をはかるものです。
ただし、私の試みの可否について、ChatGPT3.5に直接確認しておく必要があります。
そこで、以下の質問を試みました。
<質問38>
私はChatGPT3.5に、ムッシュGPTを愛称として私たちの対話を紹介しています。もちろん、実態はChatGPT3.5であることを明示しています。このような表現も、「出力が人間によって生成されたものでないにもかかわらず、そのように表現すること。」に該当しますか?
ChatGPT
おっしゃる通り、ChatGPT3.5が「ムッシュGPT」という愛称で呼ばれることは、特定の愛称や呼び名を使ってAIに人間らしい性格を持たせる一般的な手法です。この場合、あなたがChatGPT3.5を「ムッシュGPT」と呼ぶことは、一般的には問題になりません。これはあくまで愛称や呼び名の一環であり、人工知能が生成したものである旨が明示されているため、通常の対話や表現と見なされます。
問題が発生する可能性があるのは、AIが人間であるかのように誤解を招くような状況で、透明性や正確な情報開示がない場合です。しかし、あなたが愛称を使ってChatGPT3.5を紹介している場合は、それがAIであることが分かりやすく明示されているため、特に心配はないでしょう。
飯嶋医師のコメント:
<ChatGPT3.5が「ムッシュGPT」という愛称で呼ばれることは、特定の愛称や呼び名を使ってAIに人間らしい性格を持たせる一般的な手法です。>という最初の文は、Dr.飯嶋正広の行為が、<AIに人間らしい性格を持たせる>行為であるという認識がなされていることがわかります。
これ自体が利用規約に抵触する可能性があるのではないか、というDr.飯嶋正広の懸念は、それに続く文によって払しょくされました。
つまり、<AIに人間らしい性格を持たせる>一般的な行為は許容されるものと理解することができます。そして、Dr.飯嶋正広がChatGPT3.5を「ムッシュGPT」と呼ぶこと自体も、一般的には問題にならない。
ということですので、新年以降も、「ムッシュGPT」という愛称でChatGPT3.5との対話を続けていくことが可能となりました。
ただ、この回答文から示唆されるのは、ChatGPT3.5が「ムッシュGPT」という愛称でDr.飯嶋正広との対話を展開していること、しかも、その内容の妥当性について、すでに吟味済みである、ということです。
「あなたが愛称を使ってChatGPT3.5を紹介している場合は、それがAIであることが分かりやすく明示されているため、特に心配はないでしょう。」
とありますが、「AIであることが分かりやすく明示されている」というファクトチェックが行われていない限り、このような回答文は生成されないのではないかと考えますが、皆様はどのように判断されますか?
この月曜日のシリーズは、「ムッシュGPT」との対話を通して、無関心ではいられないAI技術の現実的活用法や問題点について学習する場として展開していきたいと思います。
新年1月15日(月)から新シリーズを発足させる予定です。具体的なタイトル名等は正月明けまでの宿題とさせていただきたいと思います。
杉並国際クリニック 院長 博士(医学)飯嶋正広