ムッシュGPTと討論する全人的健康エクササイズ 「水氣道」入門(第3回)

 

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水氣道は20世紀末最後の年である西暦2000年に命名された創作水中運動です。


水氣道という名称は、エクササイズの名称であるのみならず団体としての組織の名称でもあります。

 


それまでは、杉並区立第十小学校に併設されている温水プール(以下、杉十温水プール)で、基本的に個人単位で稽古活動をしていました。


そこで、団体としての稽古活動を継続するためには、区の登録許可を受けた団体として公式に登録し、認可を受ける必要がありました。


ただし、既存のエクササイズではないため、稽古活動当初から、様々な疑念や偏見、誤解、さらにはあからさまな妨害を受けるなど、波乱の幕開けでした。

 


周囲の皆様に受容していただくためには、「水氣道」という名称から導かれる凡そのイメージと稽古の場においての実際の活動内容を観察していただくことの他に、有効な手立ては見出せませんでした。

 


団体の名称のもつ効果は大きいものがあります。

 

とくに既存の、世間に既に認知されている名称は、実際の内容にかかわらず、それだけで一定の信頼と理解を受けやすいものです。

 


活動の実態をほとんど知らない大多数の人々まで、名称に聞き覚えがあるというだけで、耳慣れてしまえば無批判に受容してしまう傾向すらあるように思われます。


それに対して、かつて聞き覚えの無いような、耳に新しい名称は、奇異に思われ易く、警戒されることが少なくありませんでした。

 


創始者である飯嶋正広は文京区から杉並区に転居した平成8年(1996年)の直後から、最寄りの杉十温水プールで、個人的に水中運動を始めるようになりました。


実験段階の水中運動は、室内温水プールでの水中歩行レーンで行っていましたが、一部の利用者から奇異な印象や好意的でない憶測を持たれてしまいました。


その当時は、考案中の水中運動を説明するための名称ももたなかったため、説明や質問を求められた際には不自由な体験をしました。


その頃の時代背景として忘れてならないのが、「日本犯罪史において最悪の凶悪事件」とされるオウム真理教事件でした。


その活動の都内における重要な拠点の一つが、杉並区高円寺にあり、中野区野方に、オウム関連の診療所があったことも災いしました。


とりわけ、1989年の坂本堤弁護士一家殺害事件、1994年の松本サリン事件、1995年の地下鉄サリン事件など、いわゆる「オウム3大事件」の余波が残っていました。


29人が死亡し、負傷者は6000人以上にも及ぶなど、死傷者数の多さと犯行の残忍さからとして当時の世間を大きく騒がせ、とくに私たちの周辺での人心に与えた影響の大きさは、これまで経験したことのないほど大きなものでした。


しかし、私の水中運動がオウム真理教の活動の関連を、世間様や地元自治体から国家にまで疑われることになるなど全く予想しておりませんでした。


しかし、私の個人的な活動に対して国家公安の調査が入ったのは事実なのです。


また、当時の杉十温水プールの施設長の自宅訪問を受けるなど異例尽くしでした。


幸い、間もなく疑いは晴れ、逆にそれが契機となって、杉並区に健康活動団体として登録するに至りました。

 


そこで、既に過去の話となりましたが、ムッシュGPTが誕生する前の出来事でしたので、彼に相談することは不可能でした。


ただし、今後の活動の展開のために、ここで改めて、尋ねてみるのも無意味ではないと思います。


このような誤解による名誉棄損と被害は、今後もますます、どなたにでも起こりうる時代になってきています。

 


そのようなわけで、読者の皆様も、私たちと一緒に考えていただけたら幸いです。