金曜シリーズ < よくある問い合わせ ④ >

 

前回はこちら

 

虚弱体質改善のためのアドヴァイスありがとうございました。

 

私の生活リズムは乱れており、喫煙者ですが、生活リズムの是正とか、禁煙を私に強く勧める保守的な医師に、この回答を読ませて良いですか?

 


ChatGPT
もちろん、私が提供したアドバイスは一般的な情報であり、具体的な医学的診断や治療の代替手段ではありません。したがって、医師の指導に従うことが最も重要です。医師に提案された生活改善や禁煙の勧告は、個々の健康状態に基づいています。


医師に対して、生活リズムの改善や禁煙についての相談を行うことは良いアイデアです。医師は専門的な知識を持ち、あなたの健康状態や医学的な背景を考慮して最適なアドバイスを提供できます。


アドバイスを提供する際には、医師に対して自分の生活スタイルや課題について率直に話すことが重要です。医師はそれに基づいて、適切なアドバイスや治療プランを立てることができます。


私のアドバイスはあくまで一般的なものであり、特に健康上の問題がある場合は、医師に相談して専門的な助言を得ることが大切です。

 

 

Dr.飯嶋のコメント
ムッシュGPTは、医師の指導に従うことがもっとも重要だと言っています。


しかしながら、患者さんから彼より信頼されている医師ばかりではないのが現実です。その原因の一つが医師の説明が十分でなく、しかも、わかりにくいことがあるからだと思います。また、医師の指導が一般的なものなのか、個人向けのアドバイスなのかを明確にしていないことがあることも原因かもしれません。

 

初診の段階では、あくまでも一般的な説明になってしまうことは已むを得ません。

 

継続的に受診をしていただく過程で、少しずつ、個人としての健康状態や医学的な背景が明かになってくるからです。個人にとってより適切なアドバイスや有効性の高い治療プランの立案は、患者—医師間の密接で頻繁な対話のやり取りによって築き上げられる信頼関係が基礎になります。


ムッシュGPTは「医師に対して自分の生活スタイルや課題について率直に話すこと」を推奨していますが、相互の信頼関係が樹立していると、そうした情報提供がスムーズになることが多いです。

 

とはいえ、残念な実例もあります。そのケースでの患者さんから要求されて難渋した経験を、そのままムッシュGPTに尋ねてみました。

 

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私は喫煙者ですが肺癌になってしまいました。主治医は禁煙を勧めますが、禁煙せずに肺癌を治す方法を教えてください。



ChatGPT
肺癌は悲惨な診断であり、治療において禁煙は極めて重要です。喫煙は肺癌の主要なリスク因子であり、喫煙を続けることで治療の効果が低下し、再発のリスクが高まる可能性があります。医師や医療専門家の指導に従い、可能な限り喫煙を中止することが治療の一環となります。


肺癌の治療は多岐にわたり、具体的なアプローチは患者の状態、がんの種類・進行度によって異なります。一般的な治療法には以下のようなものが含まれます:

 

1. 手術:
がん組織を取り除く手術が検討されることがあります。手術の適応や種類はがんの種類や進行度により異なります。

 

2. 放射線療法:
放射線療法はがん細胞を破壊するために用いられます。手術と併用されることもあります。

 

3. 化学療法:
化学療法はがん細胞を攻撃するために薬物を使用する治療法です。単独で行われることもありますし、他の治療法と併用されることもあります。

 

4. 標的治療薬:
特定のがん細胞に対して効果的な薬物があり、これを利用する標的治療が行われることがあります。

 

5. 免疫療法:
免疫療法は免疫系を活性化させ、がん細胞に対する攻撃を強化する治療法です。
これらの治療法は患者の状態によって組み合わせられ、最善の結果を得るためには医師と患者が密に連携して治療計画を進めていく必要があります。


喫煙が治療の効果に影響を与える可能性があるため、医師の指導に従いつつ、禁煙を積極的に検討することが望ましいです。禁煙は健康に対して非常に重要であり、治療の成功にも寄与します。

 


Dr.飯嶋のコメント
いかがでしょうか。医師としては、なかなか複雑な気持ちにさせられます。

 

このケースの初診時の私の見立ては末期の肺癌でした。主治医といっても、実際に診療したのは初診の1回限りで、胸部エックス線検査をして、そのフィルムと共に河北病院に紹介した症例でした。

 

フィルムは患者さんの妻にお渡ししました。河北病院の呼吸器科でも私と同じ見立てでした。

 

その後、積極的治療がなされたかどうかの情報はありませんでしたが、おそらく、保存療法あるいはホスピスという選択が残されていたのではないかと思います。

 

私の考えでは、積極的治療を行わないホスピスケアを選択された患者さんに対してまで、厳格な禁煙を求めたりはしません。ただし、根治を目指して積極的な肺がん治療を求める方には、可能な限り禁煙を説得することでしょう。

 

いずれのケースでも「喫煙者には愛を」の精神で対処することになります。

 

 

年明けは1月5日から再開します。引き続き、喫煙する患者さんの悩みを取り上げていきたいと思います。