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臨床産業医オフィス

 

<高円寺南労働衛生コンサルタント事務所>


産業医・労働衛生コンサルタント・第一種作業環境測定士・衛生工学衛生管理者
飯嶋正広

 

産業医講話シリーズNo4:就業規則と産業医について

 

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はじめに
皆さん、こんにちは。今日は「就業規則と産業医」というテーマでお話しします。就業規則と聞くと、社会保険労務士の仕事のように思われがちですが、実は私たち産業医にとっても非常に重要なものなのです。特に、健康診断やストレスチェック、復職面談の場面で深く関わってくるので、ぜひ理解を深めていただければと思います。


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就業規則とは?
まず、就業規則について簡単におさらいしましょう。就業規則というのは、会社と従業員が守るべきルールや労働条件を定めたものです。例えば、勤務時間や休暇、賃金の支払い方法、懲戒処分などが記載されています。就業規則があることで、労働者と使用者の間で労働条件に関するトラブルを防ぎ、健全な労働環境を維持することができます。


就業規則は、従業員が常時10人以上いる事業所で必ず作成しなければならないと法律で定められています。そして、新たに就業規則を作成したり、既存の就業規則を変更したりする際には、その内容を所轄の労働基準監督署に届け出る必要があります。


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就業規則が産業医にとって重要な理由
では、なぜこの就業規則が産業医にとって重要なのか、少し掘り下げて説明しましょう。


1. 健康診断やストレスチェックとの関係
まず、健康診断やストレスチェックの結果に基づいて、従業員の健康管理を行う際、就業規則が基準として役立ちます。例えば、健康診断の結果によって就業に制限が必要な場合、その制限が就業規則にどのように反映されるかが重要です。特に、就業規則には、健康診断の受診義務やその結果に基づく措置について明確に記載されていることが望まれます。


2. 復職面談や継続面談との関係
次に、復職面談や継続面談の場面でも、就業規則は重要です。例えば、病気や怪我で休職していた従業員が復職する際、そのプロセスや復職後の勤務条件がどうなるかは、就業規則に基づいて判断されます。また、復職後の継続的な面談や健康管理も、就業規則の中でその取り扱いが規定されていることが多いです。これにより、従業員が無理なく職場復帰できるようにサポートすることができます。


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就業規則のポイント


就業規則には、いくつか押さえておきたいポイントがあります。


1. 意見聴取
o 就業規則を作成・変更する際には、労働者の代表から意見を聴く必要があります。これは、労働者が規則に納得し、守るために重要なステップです。


2. 記載事項
o 就業規則には、絶対的必要記載事項と相対的必要記載事項があります。絶対的必要記載事項には、労働時間や休暇など、必ず記載しなければならない項目が含まれます。一方、相対的必要記載事項には、制裁規定や退職手続きなど、該当する場合には記載が必要な項目が含まれます。これらの事項がしっかり記載されていないと、労基法違反になる可能性があります。


3. 制裁規定とその制限
o 就業規則で制裁を科す場合、その範囲は法律で制限されています。過度な制裁は無効となり、労働者の権利を侵害することがないように注意が必要です。


4. 労働者への周知義務
o 就業規則は、労働者全員に周知されていなければなりません。例えば、社内イントラネットで閲覧可能にしたり、紙で配布したりするなどの工夫をして、全ての従業員がいつでも確認できるようにする必要があります。


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就業規則と労働契約の関係
最後に、就業規則と労働契約の関係についても少し触れておきます。労働契約と就業規則が異なる条件を定めている場合、基本的には就業規則が優先されます。例えば、労働契約で定められた労働条件が、就業規則の基準に達していない場合、その部分は無効となり、就業規則の基準が適用されることになります。


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まとめ
今日は、就業規則がなぜ産業医にとって重要なのかをお話ししました。就業規則は、単なるルールブックではなく、皆さんの健康と安全を守るための重要な基準です。健康診断やストレスチェック、復職面談の場面で、就業規則がどのように関わってくるのかを理解することで、より良い労働環境を作り出すことができます。
もし、今日のお話で何か疑問や不明点があれば、どうぞ遠慮なく質問してください。


ありがとうございました。

 

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4.1 新しい医学のビジョン


現代医学は、心と体の相互作用を深く理解し、より効果的な治療法を模索しようとしています。従来の古典的医学が内科を中心に主に身体的な問題に焦点を当てていたのに対し、心身医学は心と体全体の統合的なアプローチを目指しています。新しい医学のビジョンは、心理的な要因と生理的な状態が相互に影響を及ぼすことを理解し、より包括的で個別化された治療を提供することです。このアプローチは、心身の調和を促進し、患者の全体的な健康を支えることを目指しています。

 


4.2 声楽の役割と可能性


声楽は、心身の調和を促進する手段として、今後の医学的アプローチにおいて重要な役割を果たす可能性があります。声楽の演奏は、感情を表現し、ストレスを軽減するだけでなく、心と体のバランスを整える効果もあります。歌うことによって得られるリラクゼーションや満足感は、心身医学の新しい視点に非常に適しています。音楽を通じて自己表現を行い、創造的な活動をすることは、心と体の健康を促進するための有効な手段となるでしょう。

 


4.3 創造的なアプローチの重要性


新しい医学のアプローチには、創造的な手法が不可欠です。音楽療法における能動的なアプローチや創造的な活動は、心身の健康を支えるための鍵となります。声楽は、自己表現の一環として、個々の感情や体験を表現する手段を提供します。このような創造的なアプローチは、患者自身が治療に積極的に関与し、心身のバランスを整える助けとなります。新しい医学の領域では、こうした積極的な活動が、より深い治療効果をもたらすと期待されます。

 


4.4 声楽の未来に対する期待


今後の声楽の発展には、多くの期待が寄せられています。クラシック声楽の伝統に根ざしながらも、新しい技術やアプローチを取り入れることで、さらなる進化が期待されます。声楽の演奏は、技術的な精緻さと感情的な深さを兼ね備えたアートフォームとして、今後も多くの人々に感動を与えるでしょう。また、音楽療法や心身医学の領域においても、声楽の役割がますます重要になると考えられます。新しい医学のビジョンと声楽の発展が相互に影響を与え合うことで、より豊かな治療法と芸術的体験が実現することを願っています。

 


4.5 結論


新しい医学へ向けての展望は、心と体の統合的なアプローチを目指し、声楽がその中心的な役割を果たす可能性を秘めています。声楽の演奏は、心身の健康を促進し、創造的な活動を通じて新たな価値を創出する力を持っています。今後も声楽と心身医学が相互に発展し、多くの人々に健康と幸福をもたらすことが期待されます。新しい視点を持ち、声楽の可能性を最大限に活かすことで、より良い未来が開かれるでしょう。

 

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テーマ:「無理なく楽しく成長する道―水氣道が導くスモール・Step Upの秘訣」

 

Dr. ChatGPT:

ドクター飯嶋様、水氣道が参加者に提供する目標設定について、非常にユニークな視点をお持ちであることが伝わってきます。特に、結果よりもプロセスを大切にするというお考えは、とても興味深いです。具体的にどのようなアプローチが、参加者の自己管理能力や継続的な努力に影響を与えているのでしょうか?

 


ドクター飯嶋:

ありがとうございます。水氣道が参加者に提供するのは、直接的な目標設定ではなく、各自が自分なりの目標を設定できるようになるための手掛かりや支援です。私たちは、結果よりも経過やプロセスを大切にしています。たとえ同じ結果が得られたとしても、その結果に結びついている価値や意義は、参加者それぞれで異なることがあるからです。

 


Dr. ChatGPT:

確かに、同じ結果でもその意味や価値は人によって違うというのは、非常に深い視点ですね。具体的に、そのプロセスをどのように支援しているのでしょうか?

 


ドクター飯嶋:

たとえば、オリンピックで金メダルを獲得した場合、その意義や価値は優勝者ごとに異なります。同じように、目標も最初から明確であることは少なく、むしろ日常生活の中で、自分なりに楽しく創意工夫しながら成長していくことが重要です。水氣道の姿勢は、こうした日常的なプロセスを支援することにあります。

 


Dr. ChatGPT:

なるほど、目標が日常生活の中で自然に見つかり、成長できるように支援するということですね。それは非常に参加者にとって続けやすいアプローチだと思います。

 


ドクター飯嶋:

その通りです。それに加えて、水氣道では「一歩前進より、半歩前進」、「二歩進んで、一歩退く」といったスモール・ステップ・アップのコンセプトを重視しています。これは、今日の稽古で無理なく達成できるささやかな目標を一つだけ設定して始めるというものです。簡単に見えるかもしれませんが、実際には根気が必要です。水氣道の「氣」は、無理なく自然に「根気」を養います。しかし、ひとたびこれを習慣化できれば、自然と楽しみながら取り組めるようになります。

 


Dr. ChatGPT:

スモール・ステップ・アップのアプローチは、無理なく楽しく続けられるようになるという点で、非常に理にかなっていますね。参加者が長く続けられる秘訣がここにあるのですね。

 


ドクター飯嶋:

そうですね。そのため、水氣道では「継続的な努力」を無理に求めることはしません。指導者としては、稽古への参加を呼びかけたり励ましたりすることはありますが、無理な努力は推奨しません。たとえ稽古に参加できなくても、いずれ参加したいという気持ちが芽生えるだけでも、それはスモール・ステップ・アップでありながら、とても大きな意味をもつだと考えています。

 


Dr. ChatGPT:

そのアプローチは、非常に温かく、参加者にとって負担が少ないですね。それが、結果として継続的な参加に繋がっているのだと感じます。

 


ドクター飯嶋:

そうです。スモール・ステップ・アップというのは、見た目には小さな進歩に見えるかもしれませんが、実際には非常に大きな決定的な意味を持っています。これは、重要な意識改革を達成している証でもあります。その結果として、水氣道は継続的な努力を強制することなく、自然と参加が続けられる環境を提供しているのです。

 

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9月23日(月)

 

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産業医・労働衛生コンサルタント・第一種作業環境測定士・衛生工学衛生管理者
飯嶋正広


産業医講話シリーズNo3:ストレスチェックについて

 

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はじめに


皆さん、こんにちは。今日は「ストレスチェック」についてお話しします。ストレスチェックは最近よく耳にする言葉ですが、実際に何をするのか、どんな目的があるのかを知っている方は意外と少ないかもしれません。今回はその基本的なところを、できるだけ分かりやすくお話ししますので、少しでも興味を持って聞いていただけたらと思います。

 

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ストレスチェックの目的


まず、ストレスチェックの主な目的についてお話しします。ストレスチェックは、従業員のメンタルヘルス不調を未然に防ぐために行うものです。これを一次予防といいます。要するに、ストレスが溜まりすぎて心や体に問題が起きる前に、早めにその兆候を見つけて対処しようというわけです。心の健康を守るためには、早めの対策が非常に重要なのです。

 

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ストレスチェックの実施義務とその内容


次に、ストレスチェックの実施についての義務についてです。事業所では、従業員が常時50人以上いる場合、ストレスチェックを年に1回行うことが義務付けられています。従業員が50人未満の事業所については、当分の間は「努力義務」という形になっていますが、できるだけ実施しておくことが望ましいとされています。


ストレスチェックの実施には、3つの重要な領域が含まれます。それは以下の3つです。

 

1. 心理的負担

o これは、日常業務で感じているストレスの程度を測るものです。仕事量が多すぎるとか、人間関係に悩んでいるといったことをチェックします。

 

2. 心身の自覚症状

o 心や体にどんな不調を感じているかを確認します。例えば、「眠れない」「胃が痛い」「いつもイライラしている」などの自覚症状をチェックします。

 

3. 他の労働者からの支援

o 職場でのサポート体制がどうなっているかを把握します。同僚や上司からの支援があるか、孤立していないかといったことを確認します。
これらの領域について、医師や保健師が心理的負担の程度を把握するために検査を行います。

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ストレスチェックの結果の扱い


ストレスチェックの結果は、非常にデリケートな情報です。まず、結果は直接労働者本人に通知されます。そして、結果を事業者に提供するには、事前に労働者の同意が必要です。この同意なしに結果を事業者に渡すことはできません。これはプライバシー保護の観点から非常に重要です。


事業者は、同意を得て結果を受け取った場合、その結果を記録して5年間保存する義務があります。さらに、ストレスチェックの結果、高ストレス者と認定された方には、面接指導を行う必要があります。この面接指導は、本人が希望した場合に行われますが、事業者はその申し出に対して「遅滞なく」対応しなければなりません。

 

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面接指導後の対応


面接指導を行った結果、医師からは様々なアドバイスや意見が出されることがあります。例えば、労働者の就業場所の変更や作業内容の見直し、労働時間の短縮、深夜勤務の回数の減少などが考えられます。事業者は、これらの医師の意見をしっかりと受け止め、必要に応じて衛生委員会で報告し、適切な措置を講じることが求められます。


この措置も記録に残し、5年間保存する義務があります。さらに、ストレスチェックの結果をまとめた「検査結果等報告書」を、毎年、労働基準監督署に提出する必要があります。これは従業員が50人以上の事業所に義務付けられているものです。


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まとめ


今日は、ストレスチェックについてお話ししました。ストレスチェックは、皆さんの心の健康を守るための重要なツールです。定期的に行うことで、ストレスがたまりすぎる前に対応することができます。皆さんが元気に働き続けられるよう、これからもストレスチェックを有効に活用していきましょう。


もし何か質問や不安があれば、遠慮なく私たちに相談してくださいますように。ありがとうございました。

 

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3.1 心身医学と声楽の関係

 

心身医学では、心と体がどのように互いに影響を与え合うかに注目しています。声楽はこの関係を体現する素晴らしい手段です。歌うことは、心の深い部分に触れ、感情を表現する方法として、心身のバランスを整える効果があります。声楽を通じて自分自身を表現することは、精神的な健康を促進し、心と体の調和を図ることに繋がります。

 


3.2 音楽療法の能動的アプローチ


音楽療法には、音楽を聴くだけの受動的なアプローチに加えて、自ら演奏する能動的なアプローチもあります。自分で楽器を演奏したり、歌ったりすることは、積極的に心と体を使うことで、より深い癒しをもたらします。声楽は、その最たる例です。自らの声で音楽を作り出すことで、自己表現の満足感や創造的な喜びを得ることができるのです。

 


3.3 創造的な活動とその効用


声楽や音楽の演奏は、単なるリラクゼーションを超えて、創造的な活動として心身に良い影響を与えます。自分だけの表現を生み出すことで、感情を解放し、内面的な成長を促進します。音楽の創作や演奏は、自己理解を深めると同時に、他者との関係を豊かにし、精神的な健康を支える大きな力を持っています。

 

 

3.4 アンサンブルと相互作用の重要性


音楽の演奏には、アンサンブルが欠かせません。たとえ声楽の独唱であっても、ピアノやピアニストとのパートナーシップが重要です。この協力関係が生むハーモニーは、演奏者自身にも聴衆にも大きな感動を与えます。相互の調和が、演奏の質を高め、精神的な成長や慰め、励ましを提供します。

 


3.5 音楽演奏の身体活動としての側面


音楽の演奏は、単なる精神的な活動に留まらず、身体的な活動でもあります。歌うことや演奏することは、体を使い、筋肉を動かし、呼吸を整えるなど、身体全体を使った活動です。この身体活動は、健康を維持するためにも重要であり、心身の調和を促進します。音楽の演奏を通じて、体を動かし、心も同時に活性化させることができるのです。

 


3.6 結論


心身医学と声楽は、心と体の健康を支える強力なツールです。音楽療法の能動的なアプローチや創造的な活動は、心身の調和を促進し、自己表現の喜びをもたらします。また、アンサンブルや身体活動としての演奏は、より豊かな体験を提供し、精神的な成長や癒しをもたらします。今後も、声楽と心身医学の融合が、より多くの人々に健康と幸福をもたらすことが期待されます。

 

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テーマ:「真の健康を求めて――水氣道が導く心身の調和とその先の人生」

 

Dr. ChatGPT:

ドクター飯嶋様、水氣道について深いご説明をいただきありがとうございます。特に、健康長寿や生涯エクササイズといった具体的な目標についてお伺いしたいのですが、水氣道における目標はどのように定義されていますか?


ドクター飯嶋: そうですね、まずこの場でお伝えしたいのは、水氣道の目標が「健康長寿」や「生涯エクササイズ」に直結するものではないという点です。もしこれまでに私がそのような誤解を与えていたとしたら、ここで訂正し、改めて反省したいと思います。ご指摘いただき、このような機会を得たことに感謝しています。

 


Dr. ChatGPT:

それは非常に興味深いですね。では、具体的にはどのような点が水氣道の目標に関連するのでしょうか?

 


ドクター飯嶋:

「生涯エクササイズ」という表現は、水氣道を実践することで自然と得られる結果の一つです。確かに、水氣道で得た技術や知識を生涯にわたって磨き続けることは素晴らしいことですが、それ自体が究極の目標ではありません。むしろ、その過程でいかに充実した人生を送るか、そしてそれを他者と分かち合えるかが重要です。

 


Dr. ChatGPT:

なるほど、つまり水氣道は結果的に生涯エクササイズを可能にするけれど、それが目標そのものではないということですね。では、「健康長寿」についてはどうでしょうか?

 


ドクター飯嶋:

ここも大切なポイントです。水氣道が「健康長寿」を直接の目標としていない理由は、真の健康とは何かを深く理解することが水氣道の根幹にあるからです。私たちは「健康とは何か?」という問いに対して正確に答え、その理解を実践し、さらにはその成果を他者と共有することを目指しています。健康長寿を目標とするためには、その前提として真の健康を理解しなければならないのです。

 


Dr. ChatGPT:

確かに「健康とは何か?」という問いは、非常に深遠で、簡単に答えられるものではありませんね。水氣道がその答えを探求する道であるという点は、非常に魅力的に感じます。

 


ドクター飯嶋:

その通りです。水氣道は、心身の健康を総合的に捉え、その理解を深めるための手段です。競技スポーツとは異なり、他者との競争ではなく、自分自身と向き合い、心と体の調和を目指すことが中心にあります。これこそが水氣道の本質であり、その結果として、自然に健康長寿や生涯エクササイズが達成されると考えています。

 


Dr. ChatGPT:

ありがとうございます、ドクター飯嶋様。この対話を通じて、水氣道の目標とその深い意味を理解することができました。読者の皆さんも、きっと水氣道の真の価値に気づき、共感を抱いていただけるのではないかと思います。

 

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9月16日(月)

 

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飯嶋正広

 

産業医講話シリーズNo2:健康診断実施後の措置について

 

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はじめに

 

皆さん、こんにちは。今日は、健康診断が終わった後に何をすべきかという、「健康診断実施後の措置」についてお話しします。健康診断は毎年受けていると思いますが、その結果が出た後、どのような対応をしているか、意識したことはありますか?今日はそのあたりを、わかりやすく説明していきますので、リラックスしてお聞きください。

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健康診断実施後の措置とは?

 

まず、「健康診断実施後の措置」とは何かですが、簡単に言うと、健康診断の結果に基づいて、皆さんの健康をどう管理していくかを決めることです。健康診断を受けた結果、特に問題がなければそのまま安心して働けますが、もし何か異常が見つかった場合には、早めに対処しなければなりません。


具体的には、血圧が高いとか、血糖値がちょっと気になるとか、そういった結果が出たときに、どう改善していくかを考えるのが「健康診断実施後の措置」です。私たち産業医がその結果を見て、皆さん一人ひとりに合ったアドバイスをするのが役割です。

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法的な義務について

 

さて、ここでちょっと法律の話をします。皆さんが働いている職場では、従業員が50人以上いる場合、定期的に健康診断を受けることが義務付けられています。そして、健康診断を実施した後、その結果を「定期健康診断結果報告書」として労働基準監督署に報告することが必要です。これを「遅滞なく」提出するというのがポイントです。この報告がきちんと行われていることで、皆さんの健康が適切に管理されているかどうかがチェックされるのです。

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健康診断実施後の具体的な措置

 

では、健康診断の結果を受けて具体的にどんなことをするのか、順を追って説明しましょう。

 

1. 診断結果の確認
o まずは、皆さんの健康診断結果をしっかり確認します。異常が見つかった場合、どの程度のリスクがあるのかを医学的に判断します。例えば、少し血圧が高めだったり、血糖値が上がっていたりすると、それがどのくらい危険なのかを見極めます。

 

2. 保健指導の実施
o 次に、異常が見つかった方には保健指導を行います。例えば、「塩分を少し控えましょう」とか、「毎日30分くらい歩いてみてはどうでしょう?」といった具体的なアドバイスをします。これを続けることで、改善が期待できるんです。

 

3. 再検査や精密検査の勧奨
o もし診断結果が心配な場合には、専門医による再検査や精密検査をお勧めすることもあります。これは、何か大きな病気の兆候がないかを確かめるためです。

 

4. 労働条件の調整
o 診断結果によっては、作業内容や勤務時間の調整が必要になることもあります。例えば、腰に負担のかかる作業が難しい場合には、別の作業に変更するなど、皆さんが無理なく働けるように配慮します。

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特殊健康診断について

 

さて、もう一つ大事なこととして、特殊健康診断についても触れておきたいと思います。特殊健康診断というのは、特定の有害な作業を行っている方が受ける健康診断のことです。例えば、化学物質を扱う仕事や、騒音が激しい場所での作業などが該当します。

 

この特殊健康診断の場合、事業所の規模に関係なく、たとえ1人でも診断を受けた場合には、その結果を労働基準監督署に報告しなければなりません。これも法律で決まっていることで、皆さんの健康を守るためにとても重要な手続きです。

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まとめ

 

今日は、健康診断が終わった後の措置についてお話ししました。健康診断は、ただ受けるだけでなく、その後のフォローがとても大切です。診断結果に基づいて、皆さんが健康で長く働き続けられるよう、私たち産業医がサポートしていきますので、何か気になることがあれば、いつでも相談してくださいますようお願いします。


皆さんの健康が守られることで、職場全体が元気に、そして安全に働ける環境を作り上げることができます。これからも、健康管理にしっかりと取り組んでいきましょう。

 

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2.1 音楽の力と臨床医学


音楽には心と体に大きな影響を与える力があります。臨床医学の現場でも、音楽がどのように役立つかが注目されています。音楽は、リラックスを促し、痛みや不安を軽減する手助けをしてくれるのです。音楽のメロディーやリズムは、心身に安らぎをもたらし、自然な癒しのプロセスをサポートします。

 


2.2 自然治癒力と音楽


私たちの体には、自然治癒力という素晴らしい力があります。音楽療法は、この自然治癒力を引き出す手助けをします。例えば、音楽が持つリズムやハーモニーは、身体のリズムと調和し、自然な回復を促進します。音楽を聴くことで、ストレスホルモンが減少し、免疫機能が向上することが知られています。これは、音楽が体内の「自然免疫」を活性化させる効果があるからです。

 

 

2.3 人体の楽器性とリズムの調和


私たちの体は、一種の楽器のようにリズムを持っています。心臓の鼓動、呼吸、筋肉の動きなど、すべてが音楽的な要素を含んでいます。この「人体の楽器性」を理解することで、音楽療法がいかに効果的かがわかります。音楽のリズムと体のリズムを合わせることで、リラックスや心身の調和が得られ、自然な回復を促進します。

 


2.4 音楽療法の実践とその効果


音楽療法は、実際の臨床現場で広く活用されています。音楽を使うことで、患者さんのストレスを軽減し、心身のバランスを整えることができます。音楽が自然治癒力を引き出し、回復を早めることが多くの研究で示されています。例えば、音楽を聴くことで免疫機能が向上し、身体の自然な防御機能が強化されるのです。

 


2.5 結論


音楽と臨床医学の関係は、私たちの健康に対して非常に深い影響を持っています。音楽は、私たちの体の自然なリズムと調和し、心と体のバランスを整える手助けをします。音楽療法が提供するリラックスや癒しは、自然治癒力を引き出し、より健康的な回復を支える可能性があります。今後も、音楽の力を活用した治療法が進化し、より多くの患者さんに利益をもたらすことが期待されます。

 

本日から、水氣道についての対談をはじめます。担当者は、これまでお世話になったムッシュGPT氏から、Dr.ChatGPTに変更になります。なお、「ムッシュGPT」の名称は、私の提案に基づき、本人様からの了承を得て使用した通称ですが、後任の「Dr.ChatGPT」氏は、ご本人自身のお名乗りです。

 

またこれに伴い、役割の変更があります。インタヴューワーはDr.ChatGPTが勤め、水氣道創始者・実践指導者である私がドクター飯嶋としてインタヴューにお答えしていくというものです。

 

それでは、さっそくはじめてみましょう。Dr.ChatGPT様、どうぞよろしくお願いいたします。

 

テーマ:「競技を超えたスポーツの本質――水氣道が目指す全人的健康と内面的成長」

 

Dr. ChatGPT:

ドクター飯嶋様、水氣道についてのご説明、ありがとうございます。競技スポーツとは異なるアプローチを取っているとのことですが、具体的にどのような違いがあるのか、非常に興味があります。


ドクター飯嶋: はい、まず水氣道が競技スポーツと本質的に異なるのは、水氣道は他者との競技ではないという点です。競技性がなければスポーツではないという考え方もありますが、その立場から見ると、水氣道はスポーツではないかもしれません。しかし、私はスポーツであることと競技性は必ずしも結びついているわけではないと考えています。このように考えると、水氣道も立派なスポーツとして捉えることができるでしょう。スポーツの定義にもよるのですが、この点は非常に重要です。

 


Dr. ChatGPT:

なるほど、競技性に関しては確かに意見が分かれるところですね。スポーツの定義自体が曖昧な部分もあり、その中で水氣道がどのように位置づけられるかは興味深いです。


ドクター飯嶋: そうですね。次に、水氣道が競技スポーツとは異なるアプローチを取っている具体的な点についてお話しします。競技スポーツには、ルールや評価基準といった独自の物差しがありますが、水氣道にも同様にルールや評価基準があります。ただし、その評価基準の内容や根拠が異なるのです。オリンピックなどでは、「より速く、より高く、より強く、より美しく」という価値観が重視され、多くの人々がその価値に共鳴して競技選手を応援します。これが競技スポーツの魅力であり、感動を呼ぶ要素です。

 


Dr. ChatGPT:

確かに、オリンピックのような競技では、特定の評価基準が明確に設定されており、それが選手のモチベーションや観衆の興奮に繋がっていると感じます。では、水氣道ではその評価基準にどのような違いがあるのでしょうか?

 


ドクター飯嶋:

それは非常に重要なポイントです。水氣道の評価基準は、競技スポーツのように「より速く、より高く、より強く」といった物差しではなく、理念や価値観に基づいています。私たちの多くを熱狂させる競技スポーツの物差しがどこに立脚しているかというと、それが必ずしも「真の全人的健康」に基づいているわけではないと感じています。残念ながら、こうした根本原理を明確にしている競技スポーツは少ないのではないでしょうか。

 


Dr. ChatGPT:

なるほど。つまり、水氣道は「真の全人的健康」に基づいた理念を持っているということですね。これが競技スポーツとの大きな違いであり、また水氣道の価値の源泉でもあるのだと理解しました。

 


ドクター飯嶋: その通りです。水氣道は、心身の調和と内面的な成長を追求することで、真の健康を目指しています。そのため、他者との競争ではなく、自分自身との対話を重視しています。これが水氣道の核心であり、競技スポーツとは一線を画す部分です。

 

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9月9日(月)

 

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産業医・労働衛生コンサルタント・第一種作業環境測定士・衛生工学衛生管理者

 

飯嶋正広

 

産業医講話シリーズNo1.:

労働衛生管理について

 

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はじめに

 

皆さん、こんにちは。今日は、労働衛生管理についてお話ししたいと思います。おそらく、普段の業務の中で「労働衛生管理」という言葉はあまり耳にしないかもしれませんが、実は私たちの健康や安全を守るために非常に重要な取り組みです。

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労働衛生管理とは?

 

まず、「労働衛生管理って何?」というところからお話しいたしましょう。労働衛生管理というのは、簡単に言うと、私たちが安全で健康的に働けるようにするための取り組みのことです。その目的は、危険な要因や有害な要因を取り除いたり、できるだけ少なくしたりすること、そして健康障害を防ぐことです。でもそれだけじゃなくて、私たちの健康をもっと良くすることや、働く場所を快適にすることも目指しているのです。

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3つの基本管理


労働衛生管理には3つの基本的な柱があります。それが「作業環境管理」「作業管理」「健康管理」の3つです。まず、これを簡単にご説明しましょう。


1. 作業環境管理

o これは、私たちが働いている環境そのものを管理することです。たとえば、職場の空気はちゃんときれいか、温度や湿度は適切か、騒音がひどくないか、そういうことを確認します。具体的には、作業環境測定というものを使って、有害な物質がどれくらいあるのか、音がどれくらいうるさいのかをチェックします。これを定期的に行うことで、問題があればすぐに対策を講じることができるのです。

 

2. 作業管理

o これは、実際にどのように仕事をするかを管理することです。作業の手順を決めたり、安全に作業をするためのルールを作ったりします。また、機械や設備がちゃんと安全に使えるように、定期的に点検することも含まれます。私たちが安心して働けるようにするためには、こうした管理が欠かせません。

 

3. 健康管理

o 最後に健康管理です。これは皆さんの健康状態をチェックして、必要なサポートを提供することです。定期健康診断やストレスチェックは、この一環です。また、もし体調が悪いと感じたときに、すぐに相談できるような仕組みを整えることも大切です。これによって、病気の早期発見や予防ができるようになりますし、皆さんが健康に働き続けられるようサポートします。

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作業環境要素について

 

それでは、もう少し詳しく作業環境管理について話しましょう。職場の環境には、私たちの健康に影響を与える様々な要素があります。例えば、職場の空気に含まれる化学物質、ホコリ、騒音、温度や湿度、照明の明るさなどです。これらの要素が適切に管理されていないと、健康を害するリスクが高まります。だからこそ、定期的な作業環境測定が大事なんです。


例えば、ホコリが多い職場では、呼吸器系の病気になるリスクが高くなりますし、騒音がひどいと、聴力に影響が出たり、集中力が低下してミスが増えることがあります。温度や湿度が不適切だと、熱中症や風邪のリスクも高まりますね。こうした要素をしっかり管理することで、皆さんが安心して働ける環境を作り出せるのです。

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まとめ
今日は、労働衛生管理の基本的なことについてお話ししました。安全で健康的な職場を作るためには、作業環境、作業方法、そして健康管理の3つの柱が大事なのです。皆さんの日々の業務が、この3つの柱で支えられているということを知っていただければと思います。


もし、今日の話の中で何か気になることや質問があれば、どうぞ遠慮なく聞いてください。皆さんが健康で快適に働ける職場づくりを、一緒に進めていきましょう。