<曝露法とは? 「パニック障害」のしくみを通して> (第28回からの続き)

 

 

認知行動療法によるアプローチの対象は文字通りの「認知」や「行動」に限られません。

 

 

「認知」や「行動」よりコントロールがむずかしい「感情」や

 

「身体反応」にもアプローチします。

 

 

このような多面的なアプローチを、

 

臨機応変に、あるいは治療の段階に応じて適切に試みることにより、

 

自分である程度緩和できるような方法を身につけることができるようにします。

 

 

例えば「感情」に対する方法としては、

 

相手に対して上手な自己表現をするための「アサーショントレーニング」や、

 

怒りやイライラを上手に処理するための「アンガーコントロール」などがあります。

 

 

また「緊張」に対しては、「自律訓練法」や「筋弛緩法」などの方法があります。

 

 

当診療所では林亮博先生が専門的に指導してくださいます。

 

 

このような方法を身につけることで、パニックへの対処の効果を上げていきます。

 

 

いずれの方法も名前は難しそうですが、

 

専門的なカウンセラーの指導の下で練習すれば、身につけやすいです。

 

また、これらの方法により、専門的で計画的な治療に取り組むことによって、

 

認知行動療法の導入を容易にし、治療効果もさらに促進することが期待できます。

 

 

ご興味のある方は、是非ご相談にいらしてください。

 

 

ストレス対処 MIYAJI 心理相談室(高円寺南診療所内) 主任 臨床心理士 宮仕 聖子

今回は、「手の少陰心経」の経絡と「手の少陰」の経筋を見ていきましょう。

 

 

<手の少陰心経の経絡>

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(お手数ですが、クリックしてご覧ください)

 

 

 

   体内で心に属します。脇の下から上肢前面の小指の側を通り小指の内側に至ります。

 

 

 

心臓・循環器系、脳の精神意識の障害、上肢の小指側の知覚・運動障害に効果があります。

 

 

 

手首にある「神門(しんもん)」が自立神経の調整に効果があります。

 

 

 

<手の少陰の経筋>

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(お手数ですが、クリックしてご覧ください)

 

 

 

小指の内側から上肢の内側を脇の下まで上行し胸部に至ります。

 

 

 

胸骨の真ん中を下行し臍につながります。

 

 

 

<参考文献>

 

 

 

<参考文献>

経穴マップ イラストで学ぶ十四経穴・奇穴・耳穴・頭鍼     医歯薬出版株式会社

                                                                            監修  森 和

                                                                            著者  王 暁明・金原正幸・中澤寛元

 

 

図解 経筋学―基礎と臨床   東洋学術出版社       著者   西田皓一

 

 

 

 

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

 

<曝露法とは? 「パニック障害」のしくみを通して> (第27回の続き)

 

 

曝露法のやり方は理屈ではわかったつもりでいても、

 

実際に自分一人でコントロールしてみようとすると、

 

なかなかむずかしいことに気づくことでしょう。

 

 

たしかに、感情(不安や恐怖など)や

 

身体反応(緊張や動悸、発汗など)を自力で抑えることはなかなか難しいです。

 

誰にとっても難しいことであるにもかかわらず、

 

それに気づかず、また認めようとせず、何とか自分だけで対処しようと無理を重ねると

 

誤った「認知」による不適切な対処「行動」を学習してしまうことになります。

 

 

それは、不愉快で破壊的な「感情」を生んでしまいます。

 

また、それによってストレッサーがかえって増強してしまい日常生活が大きく損なわれ、

 

さらなる「身体反応」をもたらすといった悪循環に陥りやすくなります。

 

 

自己流の対処法で、失敗を繰り返した結果、

 

焦燥感と絶望感と共に自信喪失や抑うつ状態に陥ってから、

 

ようやく相談を受けることが少なくありません。

 

 

もちろん、そうしたケースでも対応は可能ですが、

 

誤った対処法を消去するためには、それなりの時間が必要になります。

 

 

やはり、早めにご相談いただくことが、

 

その後の治療経過を良好なものにします。

 

 

ストレス対処 MIYAJI 心理相談室(高円寺南診療所内)

 

主任 臨床心理士 宮仕 聖子

「足の陽明胃経」の経絡と「足の陽明」の経筋です。

 

 

<足の陽明胃経の経絡>

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足の陽明胃経は体内で胃に属します。

 

顔面から胸部、腹部を通り脛を経由し足の2指の外側に至ります。

 

鼻詰まり、上歯の痛み、消化器系の疾患に用いられます。

 

有名なツボに「足の三里」があります。

 

脛にあるツボで、 松尾芭蕉がお灸をしたツボとして有名です。

 

消化器系の疾患、足の疲労、自立神経失調等に用いられます。

 

 

<足の陽明の経筋>

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足の第2指から起こり、第3、4指も連なる。

 

足首から2つに分かれて太腿の前を通る。

 

腹筋を上がって頚部を通り頬を通ります。

 

 

<参考文献>

経穴マップ イラストで学ぶ十四経穴・奇穴・耳穴・頭鍼     

 

医歯薬出版株式会社

  監修  森 和

著者  王 暁明・金原正幸・中澤寛元

 

 

図解 経筋学―基礎と臨床  

 

東洋学術出版社       著者   西田皓一

 

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

 

 

今回は「足の太陰脾経」と「足の太陰の経筋」を見ていきましょう。

 

 

その前に、ツボの探し方の基本である「骨度法」について解説していきます。

 

 

「〇〇から何寸」という方法でツボを探します。

 

 

その時に指を使って測ります。

 

 

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親指の幅が「1寸」

 

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人差指から薬指までが「2寸」

 

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人差指から小指までが「3寸」になります。

 

 

<足の太陰脾経の経絡>

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(お手数ですが、クリックしてご覧ください)

 

 

 

足の太陰脾経の経絡は脾臓に属します。

 

 

 

下肢の内側、脛骨の際を通り体幹の全面を走り胸部側面の第6肋間に至ります。

 

 

 

消化器系、慢性疲労の改善、婦人科疾患に効果があります。

 

 

 

代表的なツボに「三陰交」というツボがあります。

 

 

 

内くるぶしから上に3寸(人差指から小指)脛骨の内側縁にあります。

 

 

 

婦人科疾患の特効穴です。

 

 

 

<足の太陰の経筋>

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(お手数ですが、クリックしてご覧ください)

 

 

 

足の第1指の内側から起こり上行して内くるぶしに結びます。

 

 

 

脛骨の内側を通り太腿の内側を上がりさらに上に向かって臍に結びます。

 

 

 

さらに肋骨に結び胸腔に広がり脊中に付着します。

 

 

 

<参考文献>

経穴マップ イラストで学ぶ十四経穴・奇穴・耳穴・頭鍼     医歯薬出版株式会社

                                                                            監修  森 和

                                                                            著者  王 暁明・金原正幸・中澤寛元

 

 

図解 経筋学―基礎と臨床   東洋学術出版社       著者   西田皓

 

 

 

 

 

 

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

 

今回は、「足の陽明胃経」の経絡と「足の陽明」の経筋を見ていきましょう。

 

<足の陽明胃経の経絡>

img_9325

(お手数ですが、クリックしてご覧ください)

 

 

 

足の陽明胃経は体内で胃に属します。

 

 

 

顔面から胸部、腹部を通り脛を経由し足の2指の外側に至ります。

 

 

 

鼻詰まり、上歯の痛み、消化器系の疾患に用いられます。

 

 

 

有名なツボに「足の三里」が挙げられます。

 

 

 

脛にあるツボです。

 

 

 

消化器系の疾患、足の疲労、自立神経失調等に用いられます。

 

 

 

松尾芭蕉がお灸をしたツボとして有名です。

 

 

 

 

<足の陽明の経筋>

img_9352

(お手数ですが、クリックしてご覧ください)

 

 

 

足の第2指から起こり、第3、4指も連なる。

 

 

 

足首から2つに分かれて太腿の前を通る。

 

 

 

腹筋を上がって頚部を通り頬を通ります。

 

 

 

<参考文献>

経穴マップ イラストで学ぶ十四経穴・奇穴・耳穴・頭鍼     医歯薬出版株式会社

                                                                            監修  森 和

                                                                            著者  王 暁明・金原正幸・中澤寛元

 

 

図解 経筋学―基礎と臨床   東洋学術出版社       著者   西田皓一

 

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

 

 

<曝露法とは? 「パニック障害」のしくみを通して> (第26回の続き)

 

 

もし、「段階的曝露反応妨害法」を行うのであれば、自分を不安に徐々にさらして慣れていきます。

 

例えば、

 

一番破局的と考える乗り物(例:特急電車など)に乗る

 =予期不安にさらす。 <曝露法>

 

 

乗車したまま、途中下車をしない(できない状態にする)

 =安全行動や回避行動をしない。 <反応妨害法>

 

 

前回も書きましたが、不安階層表を作って、

 

不安の弱いものから <段階的> に挑戦していきます。

 

これを不安が下がるまで、段階的に克服できるまで徹底的に持続します。

 

 

まず不安10%くらいのもの、例えば「最寄駅から各駅停車に乗り、1駅で降りる」に挑戦する。

 

その後、1駅ずつ伸ばしていき、

 

慣れてきたら不安50%くらいのもの、例えば「最寄駅から快速電車に乗り、1区間で降りる」

 

に挑戦する。 …という具合です。

 

 

しかし、理屈ではわかっても、実際に感情(不安や恐怖など)や

 

身体反応(緊張や動悸、発汗など)を自力で抑えること、

 

コントロールすることはむずかしいものです。さて、ではどうするか?(続きは次回へ)

 

 

そうなると、やはり専門的なカウンセラーのサポートが大きな助けとなります。

 

 

ストレス対処 MIYAJI 心理相談室(高円寺南診療所内) 主任 臨床心理士 宮仕 聖子

今月のテーマ<心療内科の周辺③ 神経内科>

 

 

心療内科と神経内科は、互いに重なる領域が少なくありません。

 

 

神経内科は認知症、 脳血管障害、運動疾患、炎症性疾患、感染症、末梢神経疾患、筋疾患など

 

広汎かつ膨大な 脳・神経・筋疾患の診断治療を担っています。

 

 

このように、神経疾患は、その種類と患者数の膨大さ、

 

また ADLやQOLを障害する度合いの大きさが特徴ですが、課題はその難治性にあります。

 

 

その理由は、神経組織の再生し難さによると思われます。

 

 

そこで現在ほとんどの疾患では本質的治療法がなく対症療法にとどまっています。

 

 

神経疾患には行政的な「指定難病」を含め膨大な患者数を有する難病が多く存在します。

 

 

たとえば、国内の患者数が 200 万人以上と思われるアルツハイマー病でも根本的治療法はなく

 

その意味ではまさに難病であることを銘記しておく必要があります。

 

 

 神経・筋疾患のスペクトラムは極めて広く、

 

国内の患者数約 460 万人の認知症や同約300 万人に上る脳血管障害をはじめ、

 

超高齢化社会を迎えた今、加齢とともに頻度の増加する 神経疾患の患者数は軒並み急激に上昇しており、

 

治療法や予防法開発の必要性がより一層高まっています。

 

 

神経疾患のうち、血管障害や炎症に対しては

 

それぞれ抗血栓・抗凝固療法および免疫抑制剤・免疫調節療法の開発により、

 

多くの患者が救われるようになってきました。

 

 

しかし、急性期を乗り切っても高度の後遺症が残る例も少なくなく、

 

後遺症状を軽減あるいは代償させるためのリハビリテーションの標準化、

 

およびその効果に関する科学的検証が必要となっています。

 

 

一方、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症などの神経変性疾患は

 

従来「治らない病 気」というレッテルを貼られてきましたが、

 

原因遺伝子変異が同定され発症の分子機構が解明され、

 

一部では QOL や ADL を向上させる補充療法が出てきています。

 

今月のテーマ<心療内科の周辺② 脳とこころ>

 

 

脳はヒトが人として生きる「こころ」の源です。

 

 

「こころ」は、認知、行動、記憶、思考、情動、意志などの全ての高次脳機能を担っています。

 

 

さらに、脳・脊髄・末梢神経・筋は、運動機能、感覚機能、自律神経機能など

 

人の持つあらゆる機能を全てコントロールしています。

 

 

ですから、これらの神経系と骨格筋のどこがどのような疾患に冒されても、

 

その機能障害は、ヒトが人らしく生きるために必要な認知機能、

 

芸術を鑑賞する、喋るといった社会文化的機能から、立ち、歩き、走るといった運動機能まで、

 

また生物として極めて重要な、

 

食べる、呼吸する、といった生命維持機能までが冒されることになります。

 

 

そうなると、その人のADL(日常生活動作)QOL(生活の質) の大幅な低下に直結する。

 

脳の研究は、20 世紀の終わり頃から現在に至るまで、米国の

 

「Decade of Brain」や我が国の「脳の世紀」等、様々な努力がなされ、多くの成果が上がっている。

 

 

ADLとは食事・更衣・移動・排泄・整容・入浴など生活を営む上で不可欠な基本的行動を指します。

 

 

QOLとは、一般に、ひとりひとりの人生の内容の質や社会的にみた生活の質のことを指し、

 

つまりある人がどれだけ人間らしい生活や自分らしい生活を送り、

 

人生に幸福を見出しているか、ということを尺度としてとらえる概念です。

今月のテーマ<心療内科の周辺① 精神神経科>

 

 

膨大な脳・神経・筋疾患を扱う診療科としては、心療内科以前に、

 

神経内科、精神科、脳神経外科、整形外科が挙げられます。

 

 

脳神経外科と整形外科では、これらの疾患のうち脳腫瘍、

 

くも膜下出血、脊椎病変、手根管症候群など外科手術を要する疾患を扱います。

 

 

精神科では神経細胞死など器質的病変が見られないいわゆる精神疾患、

 

すなわち統合失調症、うつ病、躁病、神経症(身体表現性障害)などを扱います。

 

 

これに対して、心療内科は、

 

主に心理的背景をもつ身体症状(心身症)を扱うことになっています。

 

 

しかし、目の前の患者さんの病気の原因や発症に至るまでの経過、その後の症状経過に

 

どれだけ心理的背景が関与しているのかという評価は決して容易ではありません。

 

 

来院時に「人間関係のストレスで・・・悩んでいます。」

 

と自ら語ることができる患者さんは、心身症というよりは神経症の傾向があり、

 

精神神経科領域である場合が少なくありません。

 

 

ただし、御自分の身体症状や体の病気に気づいていない場合があり、

 

内科医である心療内科専門医として、見落としのないように診療をします。

 

 

このようなタイプに対して、「最近、頭痛やめまいや耳鳴りがあって、

 

肩こりもひどく、動悸や息切れがあり、下痢をしたり便秘になったり、

 

湿疹も増え、・・・それから、生理(月経)も滞りがち・・・」

 

などと、多数の複雑な身体症状がオンパレードする割には、

 

ご自分自身の心の在り方をはじめ生活や仕事の背景に言及がないような方もいらっしゃいます。

 

こうしたタイプに心身症傾向がみられることが多いです。

 

 

すでに多数の臨床科を受診し、毎回、異常なしとの見立てを受けて困っている方たちなのです。

 

 

このようなタイプの方は、担当医から「一度、心療内科を受診されたらいかがでしょうか」

 

とのアドヴァイスを受けることが多く、

 

そのほとんどが、心療内科を標榜する精神神経科医を受診するため、

 

心療内科医療の現場は、甚だしく混乱している、という実感があります。

 

 

思えば、平成元年に高円寺南診療所を開設した際は、

 

内科・皮膚科・外科を標榜していましたが、

 

「心療内科」の標榜は一般に認められていませんでした。

 

 

そのころから既に多数の心身症の患者さんを診療していました。

 

 

「心療内科」の標榜が全国的に可能になるのは、平成8年に至ってからのことでした。

 

 

それからというもの、内科疾患や心身症より神経症やうつ病の患者さんが増加し、

 

初期の統合失調症の方までが来院されるようになったのは、宿命だったのかもしれません。