ここで掲載する内容は、一般社団法人日本アレルギー学会のホームページ<一般の皆さま>から引用したものです。

 

 

最後に杉並国際クリニックからのメッセージを加えています。

 

 

蕁麻疹①

Q1 

蕁麻疹の原因にはどのようなものがありますか

 

A

蕁麻疹は、一部の例外を除き、ほとんどのものが皮膚の中にあるマスト細胞と呼ばれる細胞が活性化されることにより症状が起こります。マスト細胞を活性化する刺激としては、アレルギーの原因となる物質、薬剤、皮膚をこすることや温度の変化、皮膚を日光にさらしたり、汗をかいた時などがあります。

 

しかし、蕁麻疹の中で最も多く発生する特発性の蕁麻疹は、明らかな刺激なく症状を繰り返すことが特徴です。このタイプの蕁麻疹の要因としては、疲れ、ストレス、細菌やウイルスの感染、マスト細胞を活性化する自己抗体の存在などが知られています。しかし、これらがどのようにして特定の人に、またある時間にのみマスト細胞を活性化するのかということは、まだ良くわかっていません。そのため、蕁麻疹の原因とは一つではなく、いくつかの要素が組み合わさって一定以上のレベルにまで達した時に症状が現れると考えられます。

 

血管性浮腫と呼ばれる、まぶたやくちびるなどが突然膨れあがって2,3日かけて消える病型では、長く飲んでいる高血圧の治療薬の一種や遺伝子の異常が原因となっていることもあります。

 

 

杉並国際クリニックからのメッセージ

蕁麻疹は、視診上では膨疹とされます。紅斑を伴う一過性、限局性の浮腫が病的に出没する疾患です。多くは強い痒みを伴うので、睡眠障害をもたらしたり、集中力を損ない日中の生産的活動を妨げたりなどQOLを大きく損なう原因にもなりえます。蕁麻疹について最も信頼できる情報ソースは、「蕁麻疹診療ガイドライン2018日本皮膚科学会ガイドライン」です。

 

蕁麻疹は、一般に皮膚マスト細胞が何らかの機序により脱顆粒し,皮膚組織内に放出されたヒスタミンを始めとする化学伝達物質が皮膚微小血管と神経に作用することによって発症します。その結果、血管拡張(紅斑),血漿成分の漏出(膨疹),および痒みを生じます。

 

蕁麻疹におけるマスト細胞活性化の機序としてはI型アレルギーが広く知られているが,実際には原因として特定の抗原を同定できることは少ないです。

 

一方,蕁麻疹にはI型アレルギー以外に機械的擦過を始めとする種々の物理的刺激や薬剤,運動,体温上昇などに対する過敏性によるもの(刺激誘発型の蕁麻疹),明らかな誘因なく自発的に膨疹が出現するもの(特発性の蕁麻疹)などがあり,症例によりこれらの機序のいずれか,または複数の因子が複合的に関与して病態を形成すると考えられます(表1)。

 

特に 慢性蕁麻疹では,しばしばIgEまたは高親和性IgE受容体に対する自己抗体やヘリコバクター・ピロリ菌感染などが関与し得ることが知られているが,それだけでは病態の全体像を説明できないことが多いです。

 

また, 直接的誘因は個体に曝露されると速やかに膨疹を生じることが多いのに対し,背景因子は個体側の感受性を亢進する面が強く,因子出現と膨疹出現の間には時間的隔たりがあることが多いです。また,両者における各因子は必ずしも一対一に対応しません。

 

そのため,診療においてはすべての原因をひとつの因子に求めるのではなく,蕁麻疹の病型,病歴,社会 的背景や蕁麻疹以外の身体症状などにも留意し,表1 を参考に何らかの因子の関与が疑われる場合には適宜それらを明らかにするための検査を行い,対策を講ずる姿勢が大切です。

 

 

表1 蕁麻疹の病態に関与する因子

1.直接的誘因(主として外因性,一過性)

1)外来抗原

2)物理的刺激

3)発汗刺激

4)食物*: 食物抗原,食品中のヒスタミン,仮性アレルゲン(タケノコ,もち,香辛料など),食品添 加物(防腐剤,人工色素),サリチル酸*

5)薬剤 : 抗原,造影剤,NSAIDs*,防腐剤,コハク酸エステル、バンコマイシン(レッドマン症候群),など

6)運動

 

2.背景因子(主として内因性,持続性)

1)感作(特異的IgE)

2)感染

3)疲労・ストレス

4)食物  抗原以外の上記成分

5)薬剤 :アスピリン*,その他のNSAIDs*(食物依存性運動誘発アナフィラキシー),アンジオテンシン変換酵素(ACE) 阻害薬*(血管性浮腫),など

6)IgEまたは高親和性IgE受容体に対する自己抗体

7)基礎疾患 :

膠原病および類縁疾患(SLE,シェーグレン症候群など)造血系疾患,遺伝的欠損など(血清C1-INH活性が低下)

血清病,その他の内臓病変など  

日内変動(特発性の蕁麻疹は夕方~夜にかけて悪化しやすい)

 

*:膨疹出現の直接的誘因のほか,背景因子として作用することもある.

 

りうまち

 

ここで掲載する内容は、公益財団法人 骨粗鬆症財団のホームページから引用したものです。骨粗鬆症についてわかりやすい解説をしています。

以下のHPで確認することができます

 

骨粗鬆症は、長年の生活習慣などにより骨がスカスカになって骨折しやすくなる病気です。最初は、自覚症状はありませんが、ひどくなると骨折を起こし、寝たきりの原因となる場合もあります。多くは腰や背中に痛みが生じて医師の診察を受けてからみつかります。しかし、骨粗鬆症になってから治すのはたいへんです。骨粗鬆症にならないように、日ごろから予防を心がけることが大切です。

 

骨粗鬆症を予防することが、ほとんどの生活習慣病を予防することにつながります。そのために、高円寺南診療所では女性では、45歳以上、男性でも50歳以上の皆様に骨量計測を推奨し、骨年齢を算出し、骨粗鬆症の早期発見、早期対応に力を注いでいます。それでは、骨粗鬆症についてもっと詳しく勉強していきましょう。

 

 

それぞれのQ&Aのあとに【杉並国際クリニックからのコメント】を加えました。

 

 

Q

カルシウムのサプリメントの吸収率はどれくらいでしょうか。

また、サプリメントで骨粗鬆症は予防できますか

 

 

A

不足しがちなカルシウムを補給するためには、毎日3度の食事のバランスが重要です。しかし、どうしても補えない日があればサプリメントからの補給もやむを得ないでしょう。

 

サプリメントに含まれるカルシウムの吸収率は、第6次日本人の栄養所要量におけるカルシウム所要量の算定に適用されたデータによると、乳児は50%、1~11歳は40%、12~17歳は45%、18~29歳では35%、30歳以降は30%となっています。

 

生体内におけるカルシウム吸収は、カルシウム源の違いや、同時に摂取する食物の栄養因子や、さまざまな生体の内因性因子(生体のカルシウムに対する必要度、健康状態、年齢、身体活動量など)によって、その吸収率は異なります。なお、サプリメントを摂取するタイミングは、空腹時よりも食事時のほうが吸収率がよいことから、食事のときに補給しましょう。

 

普段の食事に加えて、サプリメントからカルシウムを補給した介入試験では、骨量が増加し、さらには骨折予防効果も示したとする結果が、国内外において数多く報告されています。

 

食品でいえば、たとえば、牛乳は、カルシウム供給源として含有量のみならず吸収率においても優れた食品です。ヒトを対象にした食品別カルシウム吸収に関する研究結果においても、カルシウム吸収率は、牛乳39.8%、小魚32.9%、野菜19.2%を示し、牛乳に含まれる乳糖およびCPP(カゼインホスホペプチド:牛乳のタンパク質の主成分であるカゼインが消化される過程で生成される代謝産物)がカルシウムの吸収を促進していると考えられます。

 

 

【杉並国際クリニックからのコメント】

カルシウムのサプリメントの吸収率が、乳児は50%、1~11歳は40%、12~17歳は45%、18~29歳では35%、30歳以降は30%となっているとのことです。

 

ここで、検討すべきは、30歳以降の吸収率が一律30%なのかどうか、ということです。また、その根拠を第6次日本人の栄養所要量におけるカルシウム所要量の算定に適用されたデータに求めていますが、摂取するサプリメントに含まれるカルシウム量と吸収率の積が重要な意味を持つはずです。

 

しかも、カルシウム吸収率は、平均値に過ぎません。また、空腹時より食事次の吸収率が高い、ということは、サプリメントは食事の代わりにはならないことを意味します。つまり、食事を補完するというサプリメントの本来の意味に立ち戻る必要があります。

 

サプリメントで骨粗鬆症は予防できるか、という問いに対しても、サプリメント単独で骨粗鬆症を予防できる証拠はありません骨量が増加し、さらには骨折予防効果も示したとする結果が、国内外において数多く報告されていますが、それは、あくまでも「普段の食事に加えて」ということが重要です。これらの介入試験では、「普段の食事に加えて」サプリメントからカルシウムを補給していることを改めて確認しておくべきでしょう。

内科2

 

糖尿病はもはや国民病です。糖尿病専門医だけに任せておけばよい病気ではありません。薬物療法の発展は目覚ましいのですが、食事療法、運動療法、生活習慣編世用のための行動療法を駆使して治療に当たるのでなければ、コントロールに至ることは難しいです。

 

糖尿病は動脈硬化性疾患とならんで臨床栄養学の中では中心的な病態です。私は、糖尿病専門医ではありませんが、たいていの糖尿病専門医よりは、糖尿病について深くかかわり、実践してきたという自負があります。

 

私は、昭和学院短期大学のヘルスケア栄養学科で、臨床栄養学を担当していたことがありますが、「臨床栄養学」の教科書を2冊出版して、改訂を重ねています。どうぞご参考になさってください。

 

 

Q1-7 

糖尿病の病型分類(成因)と病態(病期)の関連はどのようなのですか?

 

【要点】

成因(発症基準)と病態(病期)は明確に区別しなければなりません。各疾患について、両方を併記する必要があります。

 

糖尿病は、その成因によらず、糖尿病が発病するまでの過程で、種々の病態を経て進展するものと考えられ、また治療に寄っても病態が変化する可能性があります。

 

糖尿病はインスリン作用不足の程度によって3段階を区別することは有用です。

① インスリン治療が不要なもの

②血糖コントロールのためにインスリン注射が必要なもの

③ケトーシス予防や生命維持のためにインスリン投与が必要なもの

 

インスリン依存状態とはインスリンを投与しないと、ケトーシスを来し、生命に危険が及ぶような状態をいいます。

 

ケトーシス予防や生命維持のためのインスリン投与は不要だが、血糖コントロールのためにインスリン注射が必要なものはインスリン非依存状態にあります。したがって、インスリン治療中の患者はインスリン依存状態にあるとは限りません。

 

 

【 杉並国際クリニックの実地臨床からの視点 】

糖尿病を理解するために、まず、糖尿病は一種類ではないということ、同じタイプの糖尿病であっても、病期といって病状の進み具合が異なれば、それに応じた対応が必要であることを弁えてください。

 

そこで、まず糖尿病を成因によって分類してみます。従来、糖尿病は基本的に1型、2型という用語で大きく分類されてきました。しかし、近年明らかになってきた遺伝子異常による糖尿病は「遺伝因子として遺伝子異常が同定された糖尿病」として、これらとは別の括りになります。ただし、一人の糖尿病患者さんの成因は必ずしも一つである場合ばかりではなく、現時点ではいずれにも分類できない「分類不能」の糖尿病もあります。

 

①1型糖尿病:主に自己免疫を基礎にした膵β細胞の破壊性病変のためにインスリンが欠乏することによって発症する糖尿病

 

ウイルス感染など何らかの誘因・環境因子が加わってHLAなどの遺伝因子に作用して起こります。他の自己免疫を合併することが多いです。

 

多くの症例では、発病初期に膵島細胞抗原に対する自己抗体(膵島関連抗体)が証明されます。

 

ただし、なかには「特発性」といって自己抗体が証明されないままインスリン依存状態に至る例があります。

 

その場合、清涼飲料水ケトーシスなどによって、一次的にインスリン依存状態に陥るもの、遺伝子異常など他の原因が特定されるものは特発性には含めません。

 

なお発症・進行の様式によって、劇症、急性、緩徐進行性に細分類されます。

 

 

② 2型糖尿病:インスリン分泌低下やインスリン抵抗性をきたす複数の遺伝因子に、過食(特に高脂肪食)・運動不足などの生活習慣、およびその結果としての肥満が環境因子として加わりインスリン作用不足を生じて発症する糖尿病、インスリン非依存状態である糖尿病の大部分がこれに属します。

 

2型糖尿病も遺伝子との関連がありますが、大部分の症例では多因子遺伝が想定されています。単一の遺伝子によるものとは異なり、肥満が環境因子として加わることによって発病し易くなります。その理由の一つは、肥満になるとインスリン感受性が低下するからです。インスリン分泌では、特に糖負荷後の早期の分泌反応が低下します。

 

結果的にインスリン分泌低下とインスリン感受性低下の両者が発病にかかわっており、この両因子の関与の割合は症例によって異なります。

 

膵β細胞機能は、ある程度保たれており、生存のためにインスリン注射が必要になることはまれです。しかし、感染などが合併するとケトアシドーシスという病態を来すことがあります。この病態を招くメカニズムを説明します。

 

まず、糖尿病などでインスリンが不足すると、血液中のブドウ糖を代謝できなくなり、高血糖状態になります。 すると、体はその代わりに脂肪を分解してエネルギーをつくり出します。 このときに副産物としてつくり出されるケトン体が血液中に急に増える(高ケトン血症)ことで、血液が酸性になり(ケトアシドーシス)、体に異常が発生するというしくみです。

 

これを糖尿病ケトアシドーシスといいます。糖尿病ケトアシドーシスは、若い人で発症しやすいといわれています。 高血糖の症状と、悪心・嘔吐・腹痛などの消化器の症状、またグルコースが尿の中に大量に排泄されることで起こる浸透圧利尿により、体液や電解質が失われることで脱水状態になります。 脱水やアシドーシスになると、低血圧や頻脈がみられることがあります。

「安くて便利、良心的というキャッチは、多くの皆様方にとっては魅力的なようですが、多くの消費者にとっては落とし穴であることが多く私は常に警戒しています。」

 

インフルエンザは、安くて便利を志向し、自己中心的な大衆が増加するほど流行する感染症と考えます。

 

なぜインフルエンザが流行するのかについての確かな情報は得られていません。多くは仮説の域を脱していないようです。そもそもインフルエンザは、どのようにして人から人へと感染していくのでしょうか。

 

 

Q3.マスクに予防効果はあるか?を再確認

マスクは、感染を防ぐために、ある程度の効果はあります。しかし、小さなウイルスを完全にブロックするわけではありません。

 

実際には、予防のために着けるマスクより、感染した人が着けるマスクの方が効果的。咳をする人がつけていれば、飛ぶ瞬間の粒は水分を含んで大きいため、マスクでブロックされやすいからです。

 

このような予防は、感染している本人が気をつけることから「咳エチケット」と呼ばれています。

 

また、マスクには以外と知られていない「隠れた効果」があります。

 

マスクをつけている人は、手で口や鼻を触れる機会が少なくなります。したがって、マスクによって、手を介した感染が起こりにくくなることも期待できるのです。

 

しかし、マスクを着用している時でも、その手は環境によって汚染されています。繰り返しますが、マスクをはずしてから、すぐに鼻や口に触れてしまえば、せっかくの隠れた効果も無駄になってしまいます。「マスクを取る時の手洗い」を忘れないようにしましょう。

 

 

 

Q4.うがいや加湿は効果的か?

「うがい」の効果は限定的です。今では積極的に推奨されていません。

 

その理由は、鼻や口の粘膜についたウイルスは、ごく短時間で感染してしまいます。日常的にできる「うがい」の回数は限られるため、どうしても効果は限定されてしまうのです。

 

私は「頻回に温かい飲料を摂取すること」を勧めています。

頻回に水やお茶を飲むということの効果を否定する専門家もいます。

飲むだけではウイルスの付着する部分を全てカバーすることは難しく、回数にも限界があるからです。

 

しかし、その場合でも脱水状態を緩和し、鼻・口腔内・気道の粘膜の乾燥を防ぐことは可能です。しかも、これらの場所の粘膜が乾燥すると、局所的な免疫が低下する可能性があるからです。

 

 

「加湿」の予防効果は期待できます。

しかし十分な信頼に足るデータや情報は得られていません。

 

それでも、理論上、「加湿」には2つの意味があります。

ひとつは、乾燥した環境の方がウイルスの感染性が高まるので、それを避ける目的です。

もうひとつは、鼻・口腔内・気道の粘膜の乾燥を防ぐ目的です。繰り返しますが、これらの場所の粘膜が乾燥すると、局所的な免疫が低下する可能性があるからです。

 

 

今回のまとめ:

「第二のバカの壁」は、「温故知新」という故事がありますが、むしろ「古きをたずねて新しきを知らない」バカの壁。

これは、逆に「新しいものに振り回されて、その限界や欠点を知らない」バカの壁ということにもつながります。この責任は、一般人ではなく医師にこそあります。

日本循環器病学会のHPには、有益情報が満載されていますので、それを紹介します。

 

最後に、杉並国際クリニックからのコメントを加えました。

 

 

心疾患など、慢性疾患を有する人たちは以前には病状の悪化を恐れるあまり、医師でさえも運動を禁止する傾向にありました。

 

それが、最近では運動によって患者の生活の質・人生の質(QOL)が改善することが明らかにされてきました。

 

現在では、むしろ許容範囲内であれば運動・スポーツへ参加することを勧めています。

 

心疾患患者の学校、職域、スポーツにおける運動許容条件に関するガイドライン(2008年改訂版)では、学校、職域、スポーツにおける心疾患の重症度に応じた運動許容条件を示しています。

 

 

Q4

心疾患における運動強度は、どのように決定するのですか?

ちなみに私は高血圧で降圧薬を服用しています。    

 

A

高血圧患者はリスクの層別化と、高リスク例に対する適切な運動許容条件が必須となります。身体活動のリスクに影響する因子として、年齢、冠動脈疾患の存在、血行動態と心筋酸素消費量に直接関連する運動強度などが挙げられます。

 

リスクの層別化には、高血圧の重症度、標準的臓器障害及び他の冠危険因子の有無を確認します。

 

リスクの層別化は、特に冠動脈疾患の有無の確認が最重要です。そのため、運動負荷試験(自転車エルゴメータなど)は可能な限り実施します。

 

 

高血圧患者の運動実施に際しては、以下のような配慮が必要です。

 

①β-遮断薬や利尿薬は、高温・多湿環境下における体温調節機能を阻害する可能性があるので、熱中症予防対策は重要です。

 

②α-遮断薬やカルシウム拮抗薬、血管拡張薬は、運動後低血圧を誘発することがあるのでクールダウンを必ず行うように指導します。

 

 

高血圧の重症度別運動強度

血圧120~139/80~89mmHgでは、生活習慣是正を行い、運動への参加は可とします。また血圧の高値が続く場合には、心エコー検査で左室肥大の有無を確認します。左室肥大が認められた場合には薬物療法を開始し、血圧の正常化が確認されるまでは参加する運動を制限します。

 

血圧140~159/90~99mmHgで、臓器障害を伴わない場合には、競技スポーツの参加は制限しません。ただし、約3か月ごとに血圧を確認します。

 

血圧160/100mmHg以上では、臓器障害を認めなくても、高度静的スポーツへの参加は、生活習慣修正及び薬物療法により血圧がコントロールされるまで禁止します。

 

他の心血管疾患を合併する場合には、疾患の種類と重症度により参加の可否を決定します。冠動脈疾患の合併例のような高リスク患者では、虚血性心電図変化や狭心症発作を誘発する心拍数よりも10bpm以上低くなる運動強度とします。

 

 

杉並国際クリニックからのコメント

ガイドラインでは、スポーツあるいは運動の強度をMETs表示で示しています。

 

成人の心筋症については、大規模な臨床試験はほとんどありません。そして、運動中の心事故・突然死の機序や危険因子については不明な点が多いです。この疾患は左心室の収縮機能は正常に保たれ、死因の過半数は突然死(特に40歳以下)が占めることが問題です。突然死はスポーツ、労作中やその直後に多く発生すると報告されています。

そこで、この疾患ではリスク評価で分類し、以下の危険因子がなければ軽度リスクと評価します。

軽度リスクの場合

軽度および中等度の作業・運動は許容されますが、強い運動や競技スポーツは禁忌です

 

中等度リスクの場合

軽い運動は許容されます。また中等度の運動は自覚的強度(Borg)13以下で危険な不整脈がなければ許容されます。

 

高度リスクの場合

自覚的強度(Borg)13以下で危険な不整脈や心不全が無ければ軽い運動は条件付き許容とします。

 

肥大型心筋症における突然死の危険因子とリスク分類

中等度リスク

50歳未満の早発性突然死の家族歴、原因不明な失神、

高度な左室壁肥厚(≧30mm)、運動中の血圧上昇反応不良、

非持続性心室頻拍

 

高度リスク

心停止(心室細動)の病歴、自然発症の持続性心室頻拍

 

 

 

 

内科2

 

日本消化器病学会ホームページを検索してみました。

 

すると、「患者さんとご家族のためのガイド」が公開されていますので、ご参考になさってください。

 

規定により直ちに転載できませんので、「消化性潰瘍」の概要を紹介し、コメントを加えることにしました。

 

Q5ピロリ菌感染や除菌効果の診断は、どのようにすればよいのですか?

 

Q5-1ピロリ菌感染はどうすれば診断できるのでしょうか?

 

A

ヘリコバクター・ピロリ菌の感染による「ピロリ感染胃炎」の診断には、

①内視鏡検査、②バリウム検査(エックス線造影検査)のいずれかを行います。

 

通常は①によりピロリ感染胃炎であることを診断し、その後、ピロリ菌感染の診断を行うのが一般的です。

 

ただし、杉並国際クリニック(高円寺南診療所改め)では、胃全体像を捉えることができ、しかも頻度の多い機能性上部消化管障害を評価し易い②バリウム検査(エックス線造影検査)で行っています。

 

 

ピロリ菌感染の診断には複数の方法があります。

 

①抗体検査、

②尿素呼気検査、

③便中抗原検査、

④ウレア―ゼ試験、

⑤培養検査、

⑥顕微鏡検査、

⑦血液中ペプシノゲン検査

 

 

これらのうち、非侵襲的検査法といって患者さんにとって負担が軽い方法は、

 

①抗体検査(尿または血液中のピロリ菌に対する抗体を測る検査)

②尿素呼気検査(ピロリ菌が持つウレア―ゼという酵素の働きを呼気で調べる検査)

③便中抗原検査、です。

 

 

これらに対して、侵襲的検査法として胃粘膜の組織を採取する内視鏡検査での診断法として、

 

④ウレア―ゼ試験(ウレア―ゼの働きを生検組織の入った試験液の変化で判断)

 

⑤培養検査

 

⑥顕微鏡検査

 

 

以上の他に、保険診療の適用外(保険が使えず、自費の検査)にも有用な検査法があります。

⑦血液中ペプシノゲン検査(蛋白質を分解する消化酵素であるペプシンの前駆物質を調べる)

 

 

除菌前の感染診断には、①抗体検査、④ウレア―ゼ試験、が便利です。

 

ただし、④ウレア―ゼ試験、は内視鏡による組織採取を行うため、採取する部位によっては正確な診断が得られない場合があります。

 

また、②尿素呼気検査、③便中抗原検査は、より正しく診断可能な検査ですが、検査方法が煩雑という実際上の難点があります。

 

 

そこで、杉並国際クリニック(高円寺南診療所改め)では、①抗体検査、採用していますが、年内に、②尿素呼気検査の導入を検討中です。

 

なお、胃潰瘍の治療中の患者さんに対しても感染診断検査は適用できますが、治療薬のプロトンポンプ阻害薬(PPI)には静菌作用があるため、PPI投与中止後2週間以上を空けて検査します。PPIは保険適応上、胃潰瘍は8週間、十二指腸潰瘍は6週間という制限があるため、投与終了後2週間以降も検査のタイミングとして活用できます。

 

 

Q5-2ピロリ菌の除菌がうまくいったことを診断するにはどうすればよいのですか?

 

A5-2ピロリ菌除菌後の評価を行う方法は3つあります。

①尿素呼気試験、

②便中抗原検査、

③血中抗体検査

 

これらのうち、①と②は除菌治療から4週以上(2~3か月が望ましいです)経ってから行います。

    

これらに対して、③は除菌治療から6ヵ月以上経ってから行いますが、除菌前のデータ数値と比較することで除菌が成功したかを判定します。

     

杉並国際クリニック(高円寺南診療所改め)では、ピロリ菌感染の診断に血中抗体検査を採用しているため、ピロリ菌除菌後の評価も血中抗体検査を行っています。

大学病院の心療内科のHPを紹介します。

 

まずは、東北大学心療内科です。

 

<杉並国際クリニックの立場から>でコメントを加えることにしました。

 

東北大学付属病院のホームページから

 

心療内科のご案内

 

対象疾患と診療内容

消化器疾患 (その1)

消化器症状が持続するにもかかわらず、内視鏡、消化管造影、CTなど一般的な検査では異常が見つからないものを機能性消化管障害と呼びます。【過敏性腸症候群】や【機能性ディスペプシア】がその代表です。それだけでなく、機能性便秘、機能性下痢、中枢性腹痛症候群、機能性食道障害など、多くがストレス関連疾患の要素を持っています。慢性に経過するため、患者さんの生活の質(QOL)が著しく低下する病態です。機能性消化管障害を医療従事者側が比較的軽い病態と考えているのに対し、患者さん側が極めて重大に感じている”unmet medical needs”であることも判っています。

 

 

<杉並国際クリニックの立場から>

消化器心身症診療(消化器疾患の心療内科診療)の国内のメッカである東北大学心療内科は、最初に消化器疾患の案内を掲載し、機能性消化管障害について詳しく説明しています。

 

機能性消化管障害とは、<消化器症状が持続するにもかかわらず、内視鏡、消化管造影、CTなど一般的な検査では異常が見つからないもの>という説明で十分だと思います。東北大学心療内科のように大学病院などの総合病院の心療内科の強みは、内視鏡、消化管造影、CTなど一般的な検査態勢が整っているため、除外診断(機能性消化管障害以外の、明らかな器質的疾患の有無を診断すること)が容易であるということです。

 

これに対して、高円寺南診療所30年の歴史で経験してきた典型例は『胃腸の具合が悪いので、大病院で精密検査を受けたのですが、異常が見つからず困っています』というパターンです。

 

除外診断は、心療内科の診療にあたっての大前提なので、このようなケースでは、初期から心身医学的アプローチを開始することができます。ただし、機能性消化管障害に関しては形ばかりでなく機能を評価しなければならないのですが、それが十分に検討されていないケースが多いことを知りました。そのため杉並国際クリニックでは、消化管造影検査をテレビ画像で観察することを、高円寺南診療所時代以上にしっかりと行っていく計画をたてています。

 

<機能性消化管障害を医療従事者側が比較的軽い病態と考えているのに対し、患者さん側が極めて重大に感じている”unmet medical needs”である>ということで、これが原因で患者さんが医療不信に陥ったり、ドクターショッピングを繰り返すようになったりするので現代医療に関する社会問題にまで発展しています。たしかに<慢性に経過するため、患者さんの生活の質(QOL)が著しく低下する病態>であるといえます。

 

杉並国際クリニックは、こうした不条理に悩む患者さんを温かく迎え入れ、一つ一つの診断および治療のステップを大切にする過程で、相互の確かな信頼関係を築き、真の意味での主治医機能を果たせるようになることを目指しております。

<東洋医学の話をしよう2ー氣・血・津液・精・神(5)>

 

 

<はじめに>

 

前回は「血」「津液」のお話をしました。

 

 

今回は*「五臓」と「血」(血液)の関係についてお話していきます。

 

 

(*「五臓」については後ほど詳しく触れていきます。西洋医学の肝臓、心臓、脾臓とご理解ください。)

 

 

その前に復習になりますが、「氣」と「血」の関わりについてお話します

 

・「氣」から「血」が作られます、これを「氣化作用」と言います。

 

 

・「氣」の流れに従い「血」も流れます、これを「推動作用」と言います。

 

 

・「氣」が「血」を体外に流さないように調節しています、これを「固摂作用」と言います。

 

 

<「血」と「心(しん)」「肝(かん)」「脾(ひ)」の関わりについて>

 

 

「五臓」とは「肝」「心」「脾」「肺」「腎」のことでしたよね。

 

 

「心」は 「血」との関わりが強い臓腑です。「心」の働きが「血」の循環に大きく関わっています。(推動作用)

 

 

「肝」は「血」を貯蔵する働きをしています。

 

 

「脾」は「血」を身体から出血させないようにしています。(固摂作用)

 

 

氣の働きだけでなく「五臓」の働きも「血」の働きに関与しているのがわかると思います。

 

 

「五臓」働きのについては後ほど詳しく触れていきますので、楽しみにしていて下さい。

 

 

<まとめ>

 

・「氣」から「血」が作られる(氣化作用)

 

 

・「氣」と「心」の働きによって「血」は身体を流れる(推動作用)

 

 

・「氣」と「脾」の働きによって「血」が体外に漏れない(固摂作用)

 

 

・「肝」は「血」を貯蔵する(「肝」には他にも働きがありますが、後日詳しくお話していきます)

 

 

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

漢方治療に関しては一般社団法人 日本東洋医学会 一般の方へのHPを検索してみました。

 

ここには<漢方ストーリー>という読み物がりますので、お読みになってください。

 

ただし、具体的なQ&Aは掲載されていません。

 

 

そのため、以下のQ&Aを採り上げ、解説を加えてきました。

 

慶應義塾大学医学部漢方医学センターの漢方Q&A

 

富山県立中央病院 内科和漢・リウマチ科-Q&A

 

 

三和生薬株式会社のHP「よくあるご質問」をご紹介しております。

 

Q

漢方エキス剤と煎じ薬の違いは?

 

A

よくたとえられますが、インスタントコーヒーとドリップコーヒーの違いと思ってください。エキス製剤は煎じた汁の水分を飛ばして粉末にしてから細粒や錠剤にします。

 

両者は全く同じとは言えませんが、エキス製剤は携帯も便利で煎じる手間もいらず、手軽に服用出来るので今では広く用いられています。

 

 

<杉並国際クリニックからのメッセージ>

高円寺南診療所では、エキス製剤を使用してきました。解説での表現を借りるなら、インスタント漢方薬、ということになりそうです。<製剤名の最後に「湯(トウ)」>が付いていれば、原則的にはインスタント・コーヒーのようにお湯を注いで、薬剤エキス顆粒をよく溶かしてから、ゆっくり内服していただきます。

 

ただし、これにも例外があって、たとえば、吐き気を催しているような場合には、冷水とともに内服していただくのが良いでしょう。

 

 

杉並国際クリニックでも、引き続き、エキス製剤を処方していきます。

 

エキス製剤のメリットは、たとえば、1日2回ないし3回服用していただくときに、かならずしも同じ漢方薬でなくても処方し易いということです。

 

同じ人でも、概日リズム(サーカディアン・リズム)があるため、朝のコンディションと夜のコンディションでは異なります。そのため、朝には朝用、夜には夜用の漢方を処方することによって、メリハリのある1日をサポートすることが、エキス製剤では容易に可能となります。

 

せんじ薬は、同じ薬をまとめて調剤せざるを得ないので、杉並国際クリニックでも引き続き実践する時間薬理学的な発想に基づく処方を行うことには不向きだと思います。

アレルギー

 

ここで掲載する内容は、一般社団法人日本アレルギー学会の

ホームページ<一般の皆さま>から引用したものです。

 

 

最後に杉並国際クリニックからのメッセージを加えています。

 

薬物アレルギー③

 

Q5 

薬物アレルギ-を診断するためには、どんな検査がありますか?

 

A

原因薬物を特定する検査として、血液検査、皮膚テスト、再投与試験があります。このなかで、最も確実な診断方法は再投与試験ですが、再投与により症状が再びあらわれ、重い症状が誘発される恐れがありますので、その必要性と安全性を十分考慮して行います。そのため、再投与試験の前に、より安全な検査を行うことが一般的です。

 

例えば、アナフィラキシーを発症した患者さんでは、即時型アレルギーをみる皮膚テスト(プリックテスト、スクラッチテスト、皮内テスト)を、遅延型アレルギーではパッチテストといったように、症状に合わせて検査を選びます。また、遅延型アレルギーの血液検査に、リンパ球刺激試験(DLST)がありますが、検査の信頼性は低く、それだけで診断できないことがあります。

 

再投与試験以外の検査は、薬剤によって陽性率が異なり、陰性であっても原因薬剤を否定できない点に注意が必要です。したがって、専門医のもとで、総合的に判断されることが重要です。

 

 

杉並国際クリニックからのメッセ―ジ

回答では、種々の専門的な検査方法を紹介していますが、検査法については、すべてのアレルギー反応に適用できる確実な方法はないことに留意してください。結局のところ、複数の薬剤から絞り込む際には、過去の報告が重要であり、適切な検査は、あくまでも参考にして原因薬を確定させることになります。

 

薬物アレルギーの診断に至るためには、まず、症状が薬物で引き起こされている可能性を疑うことが重要です。たとえば、注射薬を投与している最中か直後にアナフィラキシーを発症する場合の判断は容易です。

 

しかし、時間が経過してから発症する場合には患者さんの協力が不可欠です。患者さんとの真の信頼関係が築かれていないと、アレルギー専門医であってもこの可能性を疑うことすらできないことがあるからです。

 

臨床の現場で一番困るのは、患者さんが遠慮して症状の申告をためらい、自己判断で経過観察をすることです。しばしば、「様子をみていました」とおっしゃるのですが、「様子をみてみましょう」とか「様子をみてください」という言葉は医師から発せられるべき言葉であって、決して患者さんから発せられてはならない言葉です。

 

経過観察は、専門家の視点から行われるべきで、素人の患者さんが行うべきものではありません。後になって「自己責任で」とまでおっしゃる方までもいらっしゃるのですが、その後のサポートをするのは医師なのですから、ご一考願いたいところです。

 

さて、患者さんが症状を的確に伝えてくださったと仮定しましょう。

 

難しいのは、他の医療機関でも薬を処方されている場合です。薬物の相互作用という問題もあります。

 

その場合の薬物アレルギーの診断のためには、症状発現までの時間経過、発症以降の症状の変化、とりわけ、薬物と症状との間に妥当な時間的関係があるかを確認する問診が特に重要です。

 

以下の3点は、FDA方式の原因薬検索のアルゴリズムにも含まれている重要なポイントです。それを紹介しておきましょう。

 

①薬物投与と症状発現との時間的関係 

いつ頃に、どのような症状に対して何という薬物(複数であれば、そのすべて)を何日間使ったときに、どのような時間経過で、どのような症状が出現したのか?

 

②薬物投与中止後の症状改善

薬物はいつ中止したのか?

症状は、どのような経過で治ったのか?

 

③ 薬物再投与が行われた場合の症状再発

その後、同じ薬剤を使ったことがある場合には、同じ症状が誘発されたのか?

その時間経過はどうであったか?