最新の臨床医学 2月9日(土)漢方治療についてのQ&A

漢方治療に関しては一般社団法人 日本東洋医学会 一般の方へのHPを検索してみました。

 

ここには<漢方ストーリー>という読み物がりますので、お読みになってください。

 

ただし、具体的なQ&Aは掲載されていません。

 

 

そのため、以下のQ&Aを採り上げ、解説を加えてきました。

 

慶應義塾大学医学部漢方医学センターの漢方Q&A

 

富山県立中央病院 内科和漢・リウマチ科-Q&A

 

 

三和生薬株式会社のHP「よくあるご質問」をご紹介しております。

 

Q

漢方エキス剤と煎じ薬の違いは?

 

A

よくたとえられますが、インスタントコーヒーとドリップコーヒーの違いと思ってください。エキス製剤は煎じた汁の水分を飛ばして粉末にしてから細粒や錠剤にします。

 

両者は全く同じとは言えませんが、エキス製剤は携帯も便利で煎じる手間もいらず、手軽に服用出来るので今では広く用いられています。

 

 

<杉並国際クリニックからのメッセージ>

高円寺南診療所では、エキス製剤を使用してきました。解説での表現を借りるなら、インスタント漢方薬、ということになりそうです。<製剤名の最後に「湯(トウ)」>が付いていれば、原則的にはインスタント・コーヒーのようにお湯を注いで、薬剤エキス顆粒をよく溶かしてから、ゆっくり内服していただきます。

 

ただし、これにも例外があって、たとえば、吐き気を催しているような場合には、冷水とともに内服していただくのが良いでしょう。

 

 

杉並国際クリニックでも、引き続き、エキス製剤を処方していきます。

 

エキス製剤のメリットは、たとえば、1日2回ないし3回服用していただくときに、かならずしも同じ漢方薬でなくても処方し易いということです。

 

同じ人でも、概日リズム(サーカディアン・リズム)があるため、朝のコンディションと夜のコンディションでは異なります。そのため、朝には朝用、夜には夜用の漢方を処方することによって、メリハリのある1日をサポートすることが、エキス製剤では容易に可能となります。

 

せんじ薬は、同じ薬をまとめて調剤せざるを得ないので、杉並国際クリニックでも引き続き実践する時間薬理学的な発想に基づく処方を行うことには不向きだと思います。