ここで掲載する内容は、公益財団法人 骨粗鬆症財団のホームページから引用したものです。骨粗鬆症についてわかりやすい解説をしています。HPで確認することができます。
骨粗鬆症は、長年の生活習慣などにより骨がスカスカになって骨折しやすくなる病気です。最初は、自覚症状はありませんが、ひどくなると骨折を起こし、寝たきりの原因となる場合もあります。多くは腰や背中に痛みが生じて医師の診察を受けてからみつかります。しかし、骨粗鬆症になってから治すのはたいへんです。骨粗鬆症にならないように、日ごろから予防を心がけることが大切です。
骨粗鬆症を予防することが、ほとんどの生活習慣病を予防することにつながります。そのために、高円寺南診療所では女性では、45歳以上、男性でも50歳以上の皆様に骨量計測を推奨し、骨年齢を算出し、骨粗鬆症の早期発見、早期対応に力を注いでいます。それでは、骨粗鬆症についてもっと詳しく勉強していきましょう。
それぞれのQ&Aのあとに【高円寺南診療所からのコメント】を加えました。
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Q1
カルシウムの所要量の違いについて教えてください
A
2005年4月から、これまでの栄養所要量にかわって「食事摂取基準」が用いられるようになりました。
食事摂取基準の指標について
推定平均必要量: 50%の人が必要量を満たすと推定される1日あたりの摂取量。
推奨量:ほとんど(97~98%)の人が必要量を満たすと推定される1日あたりの摂取量。
目安量:推定平均必要量・推奨量を算定するのに十分な科学的根拠が得られない場合に設定される、良好な栄養状態を維持するのに十分な量。
目標量:生活習慣病の一次予防のために、日本人が当面の目標として摂取すべき摂取量(または、その範囲)。
上限量:ほとんどすべての人々が、過剰摂取による健康障害を起こすことのない最大限の量。
<カルシウムの食事摂取基準(mg/日)>
1付加量は設けないが、目安量を目指して接することが勧められる。
2妊娠中毒症等の胎盤機能低下がある場合は積極的なカルシウム摂取が必要である。
3上限量は十分な研究報告がないため、17歳以下では定めない。しかし、これは、多量摂取を勧めるものでも、多量摂取の安全性を保障 するものでもない。
4目安量と現在の摂取量の中央値とが接近しているため、目安量を採用した。
5前後の年齢階級の値を考慮して、値の平滑化を行った。
【高円寺南診療所からのコメント】
日本人の食事摂取基準(2015年版)では、国民栄養調査の摂取量、腸管からの吸収率、骨代謝(骨吸収と骨形成のバランス)、尿中排泄を考慮し、1日の推奨量を18~29歳男性で800mg、30~49歳男性で650mg、50歳以上の男性で700mg、18歳以上の女性で650mgとしています。
また、カルシウムの過剰摂取により、高カルシウム血症など健康被害がみられることから、耐容上限量は、18歳以上男女ともに1日2,500mgと設定されています
平成27年国民健康・栄養調査におけるカルシウムの一般食品からの1日の摂取量は517.3mgでした。年代別では、平均のカルシウムの摂取量は40~49歳で456mg、50~59歳で496mg、60~69歳で560mg、70歳以上で567mgと推奨量や目安量や目標量などの指標に比べてカルシウムの摂取量は不足しています。
また、食品群別でみると乳類からの摂取が最も多く、次いで野菜、豆類、穀類、魚介類の順に多く摂取していました。
カルシウムは牛乳・乳製品、小魚、海藻、豆類、野菜などに多く含まれます。効率的にカルシウムを摂取するのには牛乳や乳製品が最適です。植物性食品は、牛乳や乳製品に比べ、カルシウムの吸収率はよくありません。
植物性食品にはカルシウムの吸収を阻害するシュウ酸(ほうれん草に多い)、フィチン酸(豆、穀類に多い)などが含まれているからです。また、リンや食物繊維もカルシウムの吸収を阻害します。一方、吸収を促進させるものに、ビタミンD、クエン酸、CPP(カゼイン・ホスホ・ペプチド)という牛乳中のたんぱく質などが知られています。
牛乳・乳製品を中心に、小魚、海藻、豆類、野菜などの食品からバランスよくとりましょう。
脂質異常症などで脂質のとりすぎが気になる場合は低脂肪乳を利用したり、牛乳が苦手な場合は、チーズやヨーグルトでとったり、料理に加えたりして工夫することもお勧めです。
高円寺南診療所「最新の臨床医学」2019の週間プログラムです。
月曜日:内科Ⅰ(消化器・肝臓)
火曜日:内科Ⅱ(循環器・腎臓・老年医学)
水曜日:内科Ⅲ(糖尿病・内分泌・血液・神経)
木曜日:リウマチ科(リウマチ内科、整形外科領域)
金曜日:アレルギー科・呼吸器・感染症(呼吸器・感染症・アレルギー・膠原病;眼科・耳鼻咽喉科・皮膚科領域のアレルギー)
土曜日:心療内科(ストレス病・心身症、心身医学療法)
日曜日:東洋医学科(漢方・鍼灸)
なお「最新の臨床医学」2019は元旦(火曜日)から掲載を開始しました。
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