視神経脊髄炎(NMO)は、頭痛を訴える40歳前後の女性に多い病気です。

 

突発性の視野障害で発症する場合は、眼科や脳神経外科を受診することが考えられますが、自律神経障害などの症状で高円寺南診療所を受診されるケースもあり得ると考えています。

 

 

視神経脊髄炎(NMO)は、主として視神経と脊髄を障害する炎症性疾患です。

 

従来、多発性硬化症の亜型と考えられてきましたが、血清NMO-IgG(抗AQP4抗体:アクアポリン4に対する抗体)の特異性が高いことがわかり、多発性硬化症の病態とは異なることがわかってきました。

 

また、NMOではオリゴクローナルバンドは通常陰性であることも、多発性硬化症との違いです。

 

 

2015年に国際パネル(IPND)が、視神経脊髄炎関連疾患(Neuromyelitis optica spectrum disorder:NMOSD)の診断基準を発表しました。

 

 

また視神経脊髄炎(NMO)では、脳MRI所見が多発性硬化症の診断基準を満たさないことがあります。

 

欧米に比較して日本などに多い病態だとされます。

 

 

視神経脊髄炎(NMO)は、多発性硬化症の病態とは異なるため、治療方針が異なります。

 

視神経脊髄炎(NMO)の再発予防には、急性期のステロイドパルス療法から引き続き、経口ステロイド、免疫抑制剤(アザチオプリンなど)の投与を行います。

 

ただし、インターフェロンβ製剤はNMOを再燃させる可能性があるため、使用しません。

 

kk

 

 

KKさんは主に金曜日を稽古の日として、熱心に通われています。

 

半年たった今でもそうですが、来られた当初からとても真面目な方だという印象です。

 

 

咳や肩こり、手足の冷えが意識しなくなった、と言うことですが、それは、血流が良くなり、肺で取り入れられた酸素が栄養素と一緒に全身に巡られ、体を温められているからでしょう。

 

 

参加されている金曜日は本稽古ですので、

 

親水航法→いきいき体操→基本五航法→応用航法→のびのび体操

 

の順序で行われています。

 

 

その中で、応用航法は主に理気航法・調血航法を行っています。

 

理氣航法では酸素を体に取り入れる肺の機能を向上させる運動、また、調血航法は血流を良くし全身に酸素と栄養素を送ることを主の目的としており、真面目に熱心に稽古に取り組まれているKKさんは、まさにそれが早い段階で成果として出ているのだと思います。

 

 

また、ピラディスについては、私もネットの動画を参考にした自己流ではありますが、経験したことがあります。

 

陸上の運動ではありますが、確かに水氣道と同じような動作をすることがあります。

 

確か、ピラティスの基本は胸式呼吸にあったのを記憶しております。

 

 

以前、飯嶋先生から教わったのは、水氣道も胸式呼吸を否定しないということ。

 

しかし、水氣道の呼吸法は、単なる胸式呼吸でも、腹式呼吸でもありません。

 

統合呼吸法といって、両方の呼吸法を一体的に相補的に行うものです。

 

ですから、たとえ普段、胸式呼吸の傾向に陥りがちなヒトでも、水中での運動で水圧がかかるため、胸でもお腹でも呼吸をしている、いわゆる全体呼吸を無意識で行っているということです。

 

それにより、呼吸筋が鍛えられ、より効率よく酸素を体内に取り入れられるようになるということです。

 

 

この様に同じ動作を行っていても陸上と水中では少し違うことをこれから経験されることと思います。

 

 

日本水氣道協会 水氣道2級(中等修錬生)

 

調血航法直伝 加藤博文

高円寺南診療所では、お薬を処方するにあたって、副作用発現を最小にとどめるための配慮をしています。

 

しかし、近年に至って、いわゆるポリファーマシー(特に超高齢者などの多剤療法による副作用)のリスクが高まっているのを実感します。

 

臓器別・疾患別の複数の専門医受診者が要注意です。つまり、高円寺南診療所で、いくら吟味して処方しても、患者さんが同時に内服している他の薬を把握しておかなければ患者さんを危険から守れないということです。

 

常に念頭に置いておかなければならないと思うのは、致死的な不整脈です。

 

お蔭様で大事に至ったことはないのですが、内科の主治医としては、他科の先生方と連絡をとりながら、全体的な他の今後も丁寧に対応していきたいところです。

 

 

QT延長症候群自体は無症状ですが、心電図検査でQT延長症候群のチェクをすることは大切です。

 

この種の病態は、特殊な心室頻拍で心室細動である多形性心室頻拍(TdP)がもたらされると失神や突然死をきたすことがあるからです。

 

その場合は無脈性心室頻拍などと同じ対処が必要です。

 

 

先天性のものもありますが、特に注意を要すべきと考えるのは、後天性のもの、とりわけ薬剤が原因となって発症するタイプのものが最多です。

 

 

先天性QT延長症候群

 

細胞膜チャンネル系の遺伝子変異によるものとみられています。

 

治療:β遮断薬、Ⅰb群抗不整脈薬

 

 

後天性QT延長症候群

 

原因

①著明な徐脈:房室ブロック、洞不全など、

②電解質異常:低K血症、低Mg血症、低Ca血症など、

③薬剤:Ⅰa,Ⅲ群抗不整脈薬、向精神薬、抗アレルギー薬、抗菌薬など、

④心疾患その他の疾患に合併したもの

 

 

治療:電気ショック

 

反復する場合は、硫酸マグネシウム・ブドウ糖配合(マグネゾール®)の静注

 

これは子宮収縮抑制薬として重症妊娠高血圧症候群における子癇の発症抑制・治療に用いられる薬です。

 

原因により、一時ペーシングや電解質の是正

 

Ⅰa,Ⅲ群抗不整脈薬は禁忌

 

 

薬剤性(二次性)QT延長症候群は、薬剤の投与によりQT延長から多形性心室頻拍(TdP)などの心室性不整脈を惹起し突然死を起こし得ます。

 

原因薬剤としては、Ⅰ群・Ⅲ群抗不整脈薬、マクロライド系抗菌薬、三環系抗うつ薬、向精神薬、抗真菌薬が多いです。

 

薬剤性QT延長が疑われるときは、まず可能性のある薬剤の中止、マグネシウム製剤(硫酸マグネシウムの静注によるマグネシウムの補正によりQT短縮効果)の投与、電解質の補正を行います。

 

TdTを繰り返し、β刺激薬の投与や一時ペーシングにより心拍数を上げることで抑制できることが多いです。

 

 

薬剤性QT延長症候群、TdPの危険因子として、高齢、女性、電解質異常(低カリウム血症、低カルシウム血症、低マグネシウム血症)、徐脈、腎機能障害などがあります。

 

女性はもともとQT時間が長いのでリスクが高いです。また誘因となる薬剤は多岐にわたるが、多くはそのような薬剤を複数投与されることによります。

 

 

 

参照:QT延長症候群(先天性・二次性)とブルガダ症候群の診断に関するガイドライン(②本循環器病学会ほか、2012

<連休を、音楽と語学で過ごす>

 

 

2月11日(日・建国記念の日)・12日(月・振替え休日)の二日間は、予定では土曜日の水氣道の後は、水戸で過ごす予定でした。

 

しかし、蓄積疲労の回復と気分の調整を要する事態が生じたために、予定を変更して自宅で静かに過ごすことにしました。

 

 

自分の体調や気分の変調をきちんと把握し、まずは自分自身で適切な対策を講じることは、どなたにとってとても大切な心掛けであると思います。

 

医師も例外ではありません。むしろ、その必要性については、近年ひしひしと感じられます。

 

 

患者である皆様を私の診察室にお迎えして、医師として奉仕するのが私の職務の中核のスタイルです。

 

しかし、私の専門フィールドは、診療所の外、東京の外、さらには外国にも及んでいます。

 

 

建国記念の日を迎えて、ふと心を過(よぎ)ったのは、<言霊(ことだま)>という言葉でした。

 

<古代日本で、言葉に宿っていると信じられていた不思議な力。発した言葉どおりの結果を表す力があるとされた。>【大辞泉】

 

そして日本は<言霊の幸(さき)わう国>とされ、言葉の霊力が幸福をもたらす国、であるとされます。

 

 

古代日本では、文字が無かったのですから言葉は、音(おと)でした。

 

つまり、言霊とは音霊(おとだま)であったということになります。ただし、音霊なる言葉は、一部の例外的な使用法を除いて一般的には用いられていないようです。

 

 

さて、言葉というのは、あらゆる学問の土台となるものです。そして、そればかりでなく、

 

ヨハネの福音書第1章第1節にも

<初めに、ことばがあった。ことばは神とともにあった。ことばは神であった。>とあります。

 

これも言霊のことであると解釈することができますが、初めのことばは文字以前のことですから、やはり音霊(おとだま)に通じています。

 

 

日本で暮らす私たちにとって、日本語の恩恵を受けていない人を想像することは難しいです。

 

しかも、職業によっては、日本語以外の外国語も操(あやつ)らなければならないことでしょう。

 

英語を使わないで済む医師は少ないはずです。

 

またオペラ歌手は、イタリア語、ドイツ語の他、フランス語その他も操ります。ここで、操る、という言葉を用いましたが、言葉が人を操る、つまり、神が言葉を通して人を操るということを感じています。

 

医師にとって、言葉は薬です。使い方が適切でなければ、毒にもなります。

 

 

言葉が神であるならば、言葉が薬になることは道理だと思います。

 

しかし、逆に、言葉が毒になることが事実であるとするならば、言葉は悪魔でもあり得るということでしょうか。

 

文字表記では同じ言葉が、ある人から発せられれば薬、また別の人から発せられれば毒であるとすれば、その違いは何なのでしょう。

 

 

文字に変換すると同じでも、アクセントやイントネーション、あるいはリズムや間の取り方によって、相手に与える印象が異なります。

 

 

私は誕生から18歳までを茨城県で過ごしたので、茨城のアクセントが心身に染み込んでいます。

 

今年になって郷里の駅で同郷の高齢者に話しかけられることがありました。

 

<何か、この人を怒らせるようなことをしたのだろうか>とドキリとする瞬間でした。

 

その方は、親切に声を掛けてくださっただけなのですが、それが水戸地方の伝統的なアクセントであることに気づき、ほっとしたようなわけです。

 

誕生以来、東京育ちの娘たちや、両親共に茨城県人でない妻なども、悪意のない私の言葉のアクセントに不快感を覚えるので困惑することがしばしばです。

 

ましてやよそ様には、私は大きな誤解を与えているのではないかと危惧するしだいです。

 

 

郷里を離れて40年。郷里の言葉のアクセントを消去するのではなく、むしろ、最近では、郷里の祖先たちが歌ってきた東歌(あずまうた)に思いを馳せ、万葉集に接近しつつあります。

 

私がこれまで外国語や音楽(とくに声楽)に馴染んできたのも、母語を慈しみつつ、しかも、なるべく他者に不快感を与えないようなコミュニケーションを願ってきたためなのかもしれません。

 

 

、お、ひ、この三つは、きっと一繋がりなのだろうと思います。

 

それはきっと神に由来するのではないだろうか、そんな思いを巡らせているところです。

流行性耳下腺炎(ムンプス;おたふくかぜ)は2~3週間の潜伏期(平均18日前後)を経て発症し、片側あるいは両側の唾液腺の腫脹を特徴とするウイルス感染症です。

 

通常1~2 週間で軽快します。

 

しかし最も多い合併症は髄膜炎であり、その他髄膜脳炎、睾丸炎・卵巣炎(⇒不妊症)、難聴、膵炎(⇒1型糖尿病)などを認める場合があります。

 

 

先進国でムンプスワクチンが定期接種でないのは日本だけです。

 

わが国は任意接種であるため、ムンプスワクチン接種率は約30%と推定されています。

 

精巣炎や突発性難聴の増加が危惧されています。

 

2011年、日本小児科学会推奨のワクチンスケジュールにおいて、ムンプスおよび水痘ワクチンの2回接種が推奨されました。

 

 

流行性耳下腺炎およびその合併症の治療は基本的に対症療法です。

 

発熱などに対しては鎮痛解熱剤の投与を行い、髄膜炎合併例に対しては安静に努め、脱水などがみられる症例では輸液の適応となります。

 

効果的に予防するにはワクチンが唯一の方法です。

 

 

感染症法における取り扱い(2012年7月更新)

 

「流行性耳下腺炎」は定点報告対象(5類感染症)であり、指定届出機関(全国約3,000カ所の小児科定点医療機関)は週毎に保健所に届け出なければならない。

 

 

学校保健安全法における取り扱い(2012年3月30日現在)

 

「流行性耳下腺炎」は第2種の感染症に定められており、耳下腺、顎下腺又は舌下線の腫脹が発現した後5日を経過し、かつ全身状態が良好になるまで出席停止とされている。

 

ただし、病状により学校医その他の医師において感染の恐れがないと認めたときは、この限りでない。

 

また、以下の場合も出席停止期間となる。

 

〇患者のある家に居住する者又はかかっている疑いがある者については、予防処置の施行その他の事情により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めるまで。

 

〇 発生した地域から通学する者については、その発生状況により必要と認めたとき、学校医の意見を聞いて適当と認める期間 ・流行地を旅行した者については、その状況により必要と認めたとき、学校医の意見を聞いて適当と認める期間

最近「ギー」を食べだしました。

 

今回はNogucchiが食べ始めた、体に良い「ギー」を紹介します。

 

 

ギーの原料は牛、水牛、ヤギのミルクです。

 

ミルクを沸騰させて煮沸殺菌し、その後乳酸発酵させて発酵無塩バターである「マカーン」が作られます。

 

その「マカーン」をじっくり加熱して溶かしたものをろ過し、タンパク質・水分・不純物を取り除いた「溶かしバター」のことを「ギー(Ghee)」といいます。

 

簡単にいうとギーはバターを加熱してろ過したものです。

 

 

その効能が最近の研究で次々に解明されてきています。

 

近年では、「次なるココナッツオイル」とも言わています。

 

 

ギーの特徴は

 

①常温で長期間保存できる

 

ギーは、不純物が無いこと、脂肪酸は飽和脂肪酸がメインであること、またビタミンEも豊富なことから酸化しにくい特徴があります。

 

 

②乳糖不耐性の人も大丈夫

 

ギーは、ラクトース、カゼイン、乳固形分等を含まないため、乳糖不耐症の人も利用できます。

 

 

ギーの効果は

①ダイエット効果(脂肪燃焼)

 

②美肌・美白効果

 

③腸内環境を整え免疫力のアップ

 

➃抗アレルギー作用

 

⑤眼精疲労や視力の回復

 

⑥脳の活性化、アルツハイマー対策など

 

 

等があります。

 

私Nogucchiは特に①脂肪燃焼で体重を減らす、⑥脳の活性化でミスを減らす効果を狙って食べ始めました。

 

食べて気づいたのは、直ぐに体が温まる。

 

少したってからは、お通じがとっても良くなったことです。

 

 

スタートの体重は85.5㎏です。これを機に更なる体重減少を目指していきます。

 

 

「ギー」が気になった方はNogucchiまで声をかけてください。

 

常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)は高血圧の発症頻度が高いです。

 

逆に言えば、高血圧の患者さんの診療において、この病気を発見することがあります。

 

尿検査や血液検査などで腎機能が問題になるような場合、腎臓の超音波検査を行うことはスタンダードです。

 

高円寺南診療所で経験したこの病気の症例は、すべて高血圧がきっかけで発見しています。

 

 

この病気を疑うきっかけは、代表的な高血圧である本態性高血圧に比べて発症年齢が低いことです。

 

また、親から、<自分の体質が似ている、悪い所は良く似るものだ>と言われたというエピソードをうかがって、常染色体優性遺伝を想起して発見したこともあります。

 

ADPKDはPKD1遺伝子またはPKD2遺伝子の変異によるものとされています。

 

したがって、根本的な治療方法はありません。

 

超音波検査で腎の容積を計測しておくことは、その後の経過観察をするうえでも重要です。

 

しかし、診断ではなく治療経過の観察には、単純CTやMRIがより適切です。その場合は、適切な専門医療機関を紹介しています。

 

 

高血圧を伴うADPKDでは、降圧治療によって腎機能障害進行を抑制する可能性がありますが、どの降圧剤がより優れているのか、どの程度血圧を下げたらよいのかについての明確な基準はありません。

 

 

ADPKDで腎機能Ccr60mL/分以上かつ両腎容積750mL以上のケースでは、トルバプタンが腎容積の増加と腎機能低下を抑制する効果が示され、その使用が推奨されています。

 

ただし、重篤な腎障害(eGFR15mL/min/1.73m²未満)のある患者では禁忌であり、また肝障害にも注意が必要とされます。

 

 

参照:エビデンスに基づく多発性嚢胞腎診療ガイドライン2014(厚生労働省研究班)

 

高円寺南診療所の患者さんは各職場での人間ドックや地元の医療機関で受けた住民健診(杉並の結果を持参してくれる方が多いので日常診療でとても助かっています。

 

人間ドックや健診が大切なのは、症状が現れにくく、気づきにくい病気がたくさんあるからです。

 

 

そして50歳以上になると病気の数も増えてきます。

 

最も基本的な検査として血算(血球算定)があります。

 

血球系は3系統あり、赤血球、白血球、そして血小板です。

 

貧血(赤血球の減少)、好中球(白血球の主役)減少、血小板の減少が同時に観察されることがありますが、これを汎血球減少症といいます。

 

 

汎血球減少をきたす疾患は、貧血(再生不良貧血、巨赤芽球性貧血)、発作性夜間血色素尿症、骨髄線維症、癌の骨髄転移、脾機能亢進症、血球貪食症候群、膠原病(SLE)の他に骨髄異形成症候群(MDS)があります。

 

重症感染症でも生じます。

 

また薬剤が原因となることもあります。

 

 

このなかで、骨髄異形成症候群(MDSという病気は、血液病学の専門医でなければわかりにくい病気だと思います。

 

その理由は、多彩な患者群を含み不均一な疾患群から構成されているからです。

 

そして芽球が増加して急性骨髄性白血病に近い病態(前白血病状態)や、骨髄低形成で再生不良性貧血との鑑別が困難になる病態があるからです。

 

さらに癌化学療法(特にアルキル化薬)や放射線照射に続発する場合は、治療関連MDS(二次性MDSと呼ばれ、対応は容易ではありません。

 

 

幸いなことに、治療法が進歩し、以前は造血細胞移植のみでしたが、

 

高リスク症例に対してアザシチジンDNAメチル化阻害薬)で血液学的改善が得られるため、これが適応となります。

 

 

低リスク群としては、del (5q)、すなわち5q欠損がある症例(5q-症候群:5番染色体長腕部欠失を伴うMDS)があります。

 

このタイプは中年女性に多く、骨髄中の芽球は5%未満で白血病転化(急性骨髄性白血病への移行)が起こりにくく、また無効造血の他、高度な大球性貧血と比して低分葉巨核球で血小板は正常あるいは高度であることが多く、レナリドミドが著効します。

 

このタイプは約3分の2の患者で輸血が不要となり、異常核型も減少あるいは消失し、予後は比較的良好です。

 

赤血球輸血が頻回になる場合は、鉄過剰症を予防するために除鉄療法を検討して、生存期間の改善をはかります。

 

 

骨髄異形成症候群は、無効造血のため、通常は貧血(ヘモグロビン減少)となります。

 

染色体核型、血球減少、骨髄有核細胞の芽球の割合などは予後因子として重要です。

 

骨髄所見で好中球の偽ペルガー核異常など形態異常を認めます。

もう少しツボの世界を見ていきましょう。

 

 

今回は、「陰交(いんこう)」です。

 

IMG_2418

 

場所は臍から親指の横幅1本分のところに取ります。

 

 

「月経不順」「子宮内膜炎」「尿道炎」「腎炎」「便秘」「下痢」「腹痛」等に効果があります。

 

 

<参考文献>

 

 

このツボが効く 先人に学ぶ75名穴       谷田伸治 

 

 

経穴マップ イラストで学ぶ十四経穴・奇穴・耳穴・頭鍼      監修  森 和

                                      著者  王 暁明・金原正幸・中澤寛元 

 

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

胸にわずかな痛みがある、食事をするとわずかにしみる、物が通る感じ、

 

こうした症状は食道の表在癌かもしれません。

 

もっともこれは控えめな表現であり、基本的には無症状のことが多く、症状が明らかな場合はほとんどが進行癌です。

「症状が無ければ健康」ではないのです!

 

 

加齢は已むをえませんが、喫煙、アルコール、熱い食事の好み、肥満などが重なっていれば、なおさらそのリスクは高くなるので注意しましょう。

 

 

PET検査(FDPを使用し、癌組織の糖代謝亢進を利用して画像化する核医学検査)は、食道癌の主腫瘍の悪性度、リンパ節転移、遠隔転移、治療効果判定、再発などへの質的診断を可能とし、保険適応になっている検査です。

 

2008年に食道癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術が保険適応になりました。

 

2012年に食道癌取扱い規約が改訂されました。

 

2015年に食道癌診断・治療ガイドラインが改訂されました。

 

①粘膜下層剥離術の絶対適応(深達度EP、LPM)、相対適応(MM、SM1:200µmまで)と提示(周在性は問わない)

 

②臨床病期Ⅱ・Ⅲ食道癌の標準治療として、術前化学療法(5FU+シスプラチン)+根治手術を推奨

 

 フッ化ピリミジン系代謝拮抗薬(ピリミジン拮抗薬)5FU:チミジン合成酵素抑制によるDNA合成阻害作用により、消化器癌をはじめ各種悪性腫瘍に使用。

 

白金製剤シスプラチン:DNA架橋形成によるDNA複製阻害作用により広範囲の固定癌に有効。食道癌などの標準治療薬

 

救済手術は、根治的(化学)放射線療法(線量≧50Gy以上)後の癌遺残または再発に対する手術です。