前回はこちら

 

 

「水氣道」に一度も参加したことのないムッシュGPTが、読者の皆様の質問に対して的確に答えていることを目の当たりにされた皆様は、人工知能(AI)の能力に驚いていらっしゃるかもしれません。

 

しかし、「水氣道」をデザインして、実践を続けている私としては、極めて当然の現象であるというくらいの認識を持っています。

 

水氣道という名称が確定した2000年の段階では、よもや人工知能(AI)が、ここまで日常生活に浸透してくるなどとは、想像することができませんでした。

だからこそ、現在の、この段階において、ムッシュGPTに様々な質問を投げかけることによって、「水氣道」の基本的コンセプトや理論体系さらには活動実態について第三者のより客観的な批判に耐えられる内容にまで成長してこられたかを検証できる好機が到来したことを強く実感しています。

 

次の質問は、水氣道を永く続けているシニア会員から、改めて寄せられた質問です。

 

 

<質問者:水氣道のシニア会員>
水氣道という水中有酸素運動では、稽古前に水分を摂取することが推奨されています。そして、水圧に抗して、無意識に深い呼吸リズムが導かれ、浮力の助けにより、抗重力筋の緊張が緩和されることによって、いっそう効果的なストレッチが可能になると指導されています。

 

私の学生時代には陸上での稽古前に水分の摂取は控えるように指導されていましたが、水中運動と陸上の運動では違いがあるのでしょうか?

 



ChatGPT
水中有酸素運動において水分を摂取することが推奨される理由は、陸上と水中の環境が異なり、それに伴う身体への影響が異なるためです。以下に、水中有酸素運動と陸上の運動での水分摂取の違いについて説明します:


1. 水中の浮力と水圧の影響:

水中では浮力が発生し、身体が浮くため抗重力筋にかかる負荷が軽減されます。また、水圧により血液の循環が促進され、心臓への負担が軽くなります。

 

これにより、水中での運動においては、通常の陸上でのトレーニングよりも心拍数が低くなりがちです。水分摂取は、水中での運動中に失われた水分を補給し、脱水を予防する効果があります。


2. 水中での深い呼吸リズムとストレッチの効果:

水中での運動は、水の抵抗に対抗するために深い呼吸が必要です。この深い呼吸は、無意識的に行われることが多く、リラックス効果が期待されます。

 

浮力の助けを得ながら、水中でのストレッチもより効果的に行えます。水中でのストレッチは、抗重力筋の緊張を軽減し、関節の可動域を広げるのに適しています。


3. 陸上と水中の体温調節の違い:

水は体温を比較的早く奪う媒体です。水中での運動は体温の低下を促す可能性があります。水分摂取は体温調節にも寄与し、適切な体温を維持することが重要です。


一方で、陸上の運動では通気性のある環境で行われ、通常はより多くの汗をかくことが予想されます。そのため、陸上の運動では脱水になりやすいため、稽古前に水分補給が重要とされます。


総じて、水中有酸素運動と陸上の運動では環境や身体への負担が異なるため、それに合わせた水分補給が推奨されています。

 

 

ドクター飯嶋のコメント
かつて盛んに推奨されていた「うさぎ跳び」訓練や「飲水禁止」は、最近では流行らなくなってきました。それには、医学的根拠があります。


水氣道では、稽古の前後や、必要に応じて、稽古の合間に適切に水分を補給することを推奨しています。

 

また、陸上では禁止されることが多い「うさぎ跳び」は、水氣道では禁忌としていません。その理由は、浮力の活用により、膝関節の負荷を軽減できるからです。

ただし、この訓練法は、110cm程度の低水深の温水プールでのみ実施可能です。

 

それ以上に、水氣道に特有な運動のメリットについて、ムッシュGPTは簡潔にまとめています。短文ですが濃い内容になっています。

 

前回はこちら

 

今年度も最後の月を迎えましたが、月曜日の人工知能(AI)探索シリーズ、金曜日のよくある質問シリーズとともに水曜日の「水氣道解説シリーズ」もようやく定番になってきました。

 

この「水氣道」の普及と発展については、私のライフワークであり、そのためには、会員の増加と、将来に向けて多くの指導者を養成していくことが悲願なのです。

 

しかし、活動内容の充実を最優先課題としてきたため、広報活動が立ち遅れていることを痛感しています。今後は、より一層の努力と工夫が必要であると考えています。

 

「水氣道」の普及と発展を妨げている一因は、水氣道の活動が日常的な生活活動の場である陸上ではなく、ややもすれば非日常的な環境である水中運動であることにあるのかもしれません。

 

水が苦手、という方は、その理由は様々ですが、決して少なくありません。しかし、「水氣道」の健康法としての役割や貢献は、水中での稽古の場ばかりではなく、日常的な家庭や職場においても応用可能であるという一例を、今回はお示ししたいと思います。

 

以下の、質問は、水氣道の活動会員ばかりでなく、水氣道未参加の杉並国際クリニックの受診者の皆様や、産業医としてお付き合いのある企業の従業員の方からご感想を多く寄せられているものです。


実際にいただいたご質問をもとに中立の立場のムッシュGPTに改めて問いかけてみました。 

 

 

<質問者:読者の皆様>

休憩時間の積極的活用法に関して、飲水して深呼吸に併せて筋肉のストレッチをする方法を取り入れたところ、心身共にリフレッシュできるようになりました。

飲水、深呼吸、ストレッチの3段階での実施が有効であるとしたら、そのメカニズムについてどのように考えることができるでしょうか?

 


ChatGPT
飲水、深呼吸、ストレッチの3つの要素を組み合わせることで、休憩時間の積極的な活用が効果的となる理由にはいくつかの要素が考えられます。


1. 水分補給による体内のリフレッシュ:

飲水は体内の水分補給を促し、脱水を防ぎます。十分な水分を摂取することで、体の機能が正常に働き、血液が適切に循環します。これにより、体が元気を取り戻し、集中力が向上します。


2. 深呼吸による酸素供給:

深呼吸は酸素を体内に取り込むことで、血液中の酸素濃度を増加させます。酸素は脳の機能に重要な役割を果たし、十分な酸素供給はストレスの軽減やリラックスに寄与します。深呼吸を通じてリラックスすることで、心身がリフレッシュされます。


3. 筋肉のストレッチによる緊張緩和:

長時間同じ姿勢を続けることは筋肉の緊張を引き起こし、これがストレスや不快感をもたらすことがあります。ストレッチは筋肉を伸ばし、血流を改善させることで、筋肉の疲労や緊張を軽減します。また、ストレッチを行うことで関節の可動域も向上し、姿勢の改善に寄与します。


これらの要素を組み合わせることで、体と心の両方にポジティブな影響があります。水分補給、深呼吸、ストレッチが組み合わさることで、一連のプロセスが心身のバランスを整え、仕事や学習の効率を向上させることが期待されます。

 

ドクター飯嶋のコメント:
飲水、深呼吸、ストレッチの3つの要素を組み合わせることによる健康法は「水氣道」の発想によるものです。水氣道の会員に対しては、常日頃、水氣道の実践の場は、稽古会場(室内温水プール)ばかりではなく、家庭や職場や、身近なコミュニティーを繋ぐものである、ということを繰り返し唱えています。その基本となる実践法が、今回のスキルなのです。


スポーツ医学ではしばしば、健康の維持・体力の向上に有効な運動の頻度として、「週2~3回以上」の実践を推奨していますが、この情報を得た段階で運動そのものを諦めてしまう方が少なくないのは、とても残念です。


水氣道の参加者は週に1回、あるいは月に1回の参加がやっとである、という会員も含まれています。それでも、水氣道は全人的な健康の維持・向上に有効性を発揮しています。その理由は、<陸上で一人で、いつでも、どこでも実践できる簡略版>が活用できるからです。


いかがでしょうか、水氣道がぐっと身近に感じられてきたのではないでしょうか?

 

令和5年度の水氣道寒稽古期間(令和5年11月1日~令和6年2月29日)の3カ月の全日程を滞りなく終了することができました。

 

水氣道は2000年に発足し、およそ四半世紀にわたり地道で着実な活動を展開し、確かな実績を証明することができました。

 

近年では、およそ3年に及ぶ新型コロナウイルス感染症パンデミック禍にあっても、概ね稽古活動の中断を見ることなく、水氣道が世界的な危機に際しても極めて安定性の高い、有益な健康法であることを実証できたことは、私共にとって大きな励みともなり、また威信を高めることができたことは大いなる喜びでもあります。

 

水氣道は、生涯現役を目指す生涯エクサイサイズとして、その実績は多くの側面で顕著な成果を挙げることができました。

 

参加実績基準に基づき、以下の2種の認定証を授与することになりました。

 

令和五年度 寒稽古「修了賞」授与対象者総数14名(最高年齢89歳男性)

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令和五年度 寒稽古「参加証」授与対象者総数10名(最高年齢75歳女性)

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なお、「修了賞」受賞者は、

本年4月1日付(小審査)での

昇級もしくはファシリテーター認定候補者

 

あるいは

本年7月1日付(大審査・中審査)での

昇段・昇級もしくはインストラクター認定候補者

としてノミネートされます。

 

前回はこちら

 

世間一般の方に未だほとんど知られていない水氣道の存在意義について、詳細に説明することは限界があります。

それよりも、多くの皆様にとってイメージしやすい一般の競技スポーツとの比較において検討していただくことは意味のある事だと思います。

 

そこで、とくに競技スポーツ選手の引退後や老後の健康管理という、これまであまり注目されてこなかったテーマについて焦点を当ててみたいと思います。

 

 

質問者(ムッシュGPTへのインタービューアー):ドクター飯嶋

 

スポーツ選手が高齢になる前に引退したのち、健康的な生活を送り、適切なトレーニングを続けることで、生涯現役や健康長寿を実現することは理論的には十分に可能のようですが、その実践が難しい方も少なくありません。どのような手助けが可能でしょうか?

 



ChatGPT
スポーツ選手が引退後に生涯現役や健康長寿を実現するために、以下のような手助けが可能です。


1. トランジション・サポート:
引退後、新しい生活への適応が必要です。スポーツ選手が一流の競技から一般の生活に転換する際、心理的なサポートやカウンセリングが役立ちます。専門家のアドバイスを受け、新しい目標や生活スタイルに対する適応力を高めましょう。


2. カスタマイズされたトレーニングプログラム:
引退後も適切なトレーニングを継続することが重要です。ただし、新しいライフスタイルや身体の状態に合わせたカスタマイズされたトレーニングプログラムが必要です。トレーナーや専門家の指導を受けながら、無理のない範囲でトレーニングを行いましょう。


3. 栄養指導:
適切な栄養は健康に不可欠です。引退後は特に、スポーツ選手の栄養状態を維持しつつ、新しい生活スタイルに合った食事アプローチを考える必要があります。栄養士やダイエットの専門家に相談し、適切な栄養指導を受けましょう。


4. 健康チェックと予防医療:
定期的な健康チェックや予防医療が健康長寿をサポートします。定期的な健康診断を受け、生活習慣病やその他の健康リスクに早期に気付くことが大切です。


5. 趣味や新たな挑戦:
引退後は新しい趣味や挑戦を見つけることが重要です。これにより、モチベーションが保たれ、充実感を感じることができます。新しい興味を見つけ、自分の好奇心を追求しましょう。


6. 社会的なサポート:
友情や家族のサポートは非常に重要です。新しい生活への適応やトランジションを円滑に進めるために、周りの人々とのつながりを大切にしましょう。


これらの手助けを組み合わせることで、スポーツ選手は引退後も健康的で充実した生活を送りながら、生涯現役や健康長寿を実現することができます。個々の状況や目標に合わせ、適切なサポートを活用することが重要です。

 

 

ドクター飯嶋のコメント:
さすがにムッシュGPTは、歯切れのよい回答を準備してくれます。

とくに、項目1の<トランジション・サポート>という言葉は今後も活用できそうです。わかりやすい日本語に改めるとすれば<移行期支援>という表現も可能かもしれません。

 

ところが、日本語に直してみて、改めてこれまでの経験を振り返ってみるといささか残念な思いがこみ上げてきます。

 

それは、競技スポーツ選手は外傷や手術を要する病気については、受け入れやすいのですが、それ以外の健康管理について、医師に支援を求めることを快く思わない、積極的になろうとせず、自らの経験に基づく、従来の考え方や方法に固執しようとする方が少なからずいらっしゃったからです。

 

上記の6項目の中で、医師として最も関与し易いのは、4の<健康チェックと予防医療>になるかもしれません。ただし、これについての受容の程度もひとにより大きく異なります。過去の栄光ばかりに固執することなく、移行期を大切に過ごすことができれば、その後の長い<新たな生活>を、より有意義に創造的に過ごすことができるのではないかと、私は考えています。

 

水氣道は、元競技選手といったキャリアをもつ方々にとっても充実したプログラムを提供できる内容になっているのですが、効果的にアピールできる環境が整っていないという現実があります。今後の水氣道の在り方にとっても大切なテーマだと認識しています。

 

 

寒さと雨に見舞われる中、
「第36回めいた会」にご来場くださいまして
ありがとうございました。

 

めいた会というのは、「めいた音楽院」の年次発表会です。
「めいた音楽院」は杉並区和田にある地域の音楽教室ですが、杉並オペラ協会の関連機関でもあります。

 

私は、「めいた音楽院」の生徒ではないのですが、ピアノ講師の森嶋奏帆(かなほ)さんに声楽稽古の伴奏でお世話になっており、「めいた音楽院」で、大学院での課題作品の稽古をさせていただいているというご縁があります。

 

第34回(会場:杉並区勤労者福祉会館、西荻)から出演し、今年で3回目です。


昨年、セシオン杉並ホール(491席)の改修が完成したため、従来の会場が使えるようになりました。

 

私の自宅から至近の音楽ホールなのですが、実際にこのステージに立つのは初めてでした。


音響も良く、とても良いホールです。

 

これまでは、200席以下の小ホールやサロンでのコンサートへの出演ばかりでしたが、
オペラのアリアを歌唱するには、中ホール以上の規模の方が、適していると感じました。


武蔵野音楽大学の学内にも、モーツアルトホール、ブラームスホール、ベートヴェンホールなどの音楽ホールの設備環境があるため、大学院に入学後から、中ホールでの声楽演奏の経験を重ねることができるようになったことのメリットは大きいと思います。

 

昨年4月から通学中の武蔵野音楽大学(大学院)は、高円寺駅北口からバスで13分と最高に恵まれた立地であり、また、たとえば第3限目の授業時間は12:40~14:10なので、概ね、診療の休み時間を活用できたことも幸運でした。

 

今回の発表会は4部構成で、第4部の最後をコンサート形式でヴェルディ作曲オペラ「ドン・カルロ」第二幕から「友情の二重唱」を歌わせていただきました。


これは男声二重唱で、テノールのドン・カルロ役を私が、バリトンのロドリーゴ役を東浩市さん(杉並オペラ協会理事)が演じて歌い、無事にフィナーレを飾ることができました。

 

昨年までは、コロナ禍のため、お知らせを控えさせていただいておりました。
今年は、本番の一週間前に会よりプログラムをいただくという状況であったため、
ごく限られた方にしかお知らせできず申し訳ございませんでした。

 

来年も、ほぼ同時期の2月に予定されておりますので、よろしければご来場ください。


また、来年3月には、武蔵野音楽大学(大学院)修了者コンサートが開催されますので、楽しみにしていただければ幸いです。

 

大好評につき、年内のコンサート等のおしらせも、早目にご案内させていただくことにいたします。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

前回はこちら

 

前回(2月14日)は、弱点を発見して少しずつ着実に底上げして体力全体の均衡を図るアプローチが生涯現役とか健康長寿を目的とするために優れていることについて、一般論としてムッシュGPTに賛同して貰うことができました。

 

そもそも、「弱点を発見して少しずつ着実に底上げして体力全体の均衡を図るアプローチ」とは、とりもなおさず水氣道の方法論なのですが、その伏線としての準備をしたことになります。

 

しかしながら、理念や方法論が如何に妥当で優れているからといって、それが現実の運営や実践面において円滑に発展していけるかどうかは別の話です。

 

水氣道はおよそ四半世紀の間に、多数の参加者と接点をもってきましたが、最大の問題点の一つは、この間の中途脱落者が少なくなかったという歴史です。

 

このあたりの課題について、わが友、ムッシュGPTとの問答を試みたいと思います。

 

 

 

質問者(ムッシュGPTへのインタービューアー):ドクター飯嶋

 

私たちが実践している水氣道という水中有酸素運動は、生涯現役や健康長寿を目的とするため、定期的な体力測定により弱点を発見して少しずつ着実に底上げして体力全体の均衡を図るアプローチをとっています。欠点としては深い専門知識やスキルが身につくまでに時間がかかることが指摘されています。

 

そこで参加者がなるべく途中で脱落しないで継続できるための方策を教えてください。

 

 

回答者:ChatGPT

 

ChatGPT
水氣道(すいきどう)という水中有酸素運動を通じて生涯現役や健康長寿を目指す取り組みは素晴らしいですね。参加者が途中で脱落せずに継続できるためのいくつかの方策を以下に挙げてみます。

 

1. 楽しさとコミュニケーション:
活動を楽しいものにすることが、参加者が続けるモチベーションを高めます。イベントやレッスンの中でコミュニケーションを促進し、仲間との交流を大切にしましょう。


2. 目標設定と報酬:
継続するためには明確な目標が必要です。小さな目標を設定し、達成感を味わえるようなシステムを導入することで、参加者はやる気を維持しやすくなります。


3. 柔軟なプログラム構築:
参加者のスケジュールや体調に合わせて、柔軟なプログラムを提供することが大切です。固定されたスケジュールだけでなく、様々な時間帯や難易度のコースを用意することで、多様な参加者が取り組みやすくなります。


4. 教育と理解:
参加者に、水氣道の効果や楽しさを理解させるために、定期的なワークショップや情報提供を行います。理解が深まると、継続する動機が生まれます。


5. グループサポート:
グループでの取り組みやサポートシステムを強化しましょう。仲間同士が切磋琢磨し、お互いに励まし合うことができれば、参加者はモチベーションを維持しやすくなります。


6. 季節やイベントに合わせたプログラム:
季節や特別なイベントに合わせたプログラムを提供することで、新鮮味や挑戦が生まれ、継続しやすくなります。


7. 定期的なフィードバック:
参加者には定期的に進捗や成果をフィードバックすることが重要です。これにより、自身の成長や改善を実感し、モチベーションを保ちやすくなります。


これらの方策を組み合わせることで、水氣道を通じた有酸素運動を楽しみながら、参加者が継続しやすい環境を構築できるでしょう。

 

 

ドクター飯嶋のコメント:
ムッシュGPTはAI(人工頭脳)なのですが、「水氣道(すいきどう)という水中有酸素運動を通じて生涯現役や健康長寿を目指す取り組みは素晴らしいですね。」というコメントは創始者として素直にうれしく感じます。


彼は、水氣道の参加者が途中で脱落せずに継続できるための方策として、具体的に7項目を挙げてくれています。


この中で、これまで水氣道が十分に降下的に実行できていない項目は、以下の3項目だと直感しました。


・項目1の<楽しさとコミュニケーション>


・項目4の<教育と理解>


・項目5の<季節やイベントに合わせたプログラム>


この3つの項目は、互いに無関係ではなく、相互に繋がっていると思います。


もっとも水氣道には水氣道ならではの<楽しさ>はあるのですが、水氣道に対する初歩的な理解が得られ、新しい対象や環境に対する警戒感が解消されてていくのを辛抱強く待つことが大切だと思います。


これまでの経験からすれば、最初の3カ月の稽古の取り組みが充実すると、その後の<楽しさ>を実感し易くなる傾向がみられます。


そのためには、充実したわかりやすいオリエンテーションが必要なのですが、今後の重要な課題の一つであると考えます。この課題が解決できれば、上記の3つの項目も効率的に機能することが期待できるようになるのではないかと考えます。


これとは、逆に、たとえ<楽しさ>や充実感が得られ、若い間は継続的に取り組めても、早晩引退を余儀なくされてしまう競技スポーツは少なくありません。


そのような、競技スポーツ愛好者やプロのアスリートも、残念ながら長期的な健康管理について一般人と同等以上か?というと、必ずしもそうではまさそうです。

 

そして、若い時の運動経験や実績を背景とする自信や健康観が、高齢者となって重要性が増すはずの養生や鍛錬に直接役立つのであれば良いのですが、残念ながら、一般の方ほど素直に医師のアドヴァイスを受け入れていただけないことを度々経験してきました。


次回(2月28日)は、こうした問題点について、皆様と共に考えていきたいと思います。

 

前回はこちら

 

 

水氣道の考え方について、水氣道は競技スポーツとは明確に区別している立場を取っていることは、とても重要です。その理由をわかりやすく説明するために、ムッシュGPTに問いかけてみました。

 

質問者(ドクター飯嶋)

生涯現役とか健康長寿を目的とする場合、スポーツ競技の様に個人の優れた能力をさらに引き延ばすアプローチと弱点を発見して少しずつ着実に底上げして体力全体の均衡を図るアプローチでは、どちらの方が優れていますか?



ChatGPT
どちらのアプローチが優れているかは、個人の好みや特定の目標に依存します。

 

ただし、生涯現役や健康長寿を目指す場合、両方のアプローチを組み合わせることが一般的に効果的です。


1. 個人の優れた能力を引き延ばすアプローチ:

利点:

特定のスポーツ競技や活動に専念することで、その分野での専門知識や能力を高めることができます。これにより、競技力やスキルが向上し、その競技を通じて生涯現役を保つことが可能です。


欠点:

過度な専念がケガや過労の原因となる可能性があります。また、ある特定のスポーツに依存することで、全体的な体力や健康の均衡が欠ける可能性があります。

 


2. 弱点を発見して底上げするアプローチ:

利点:

健康全体を促進するために、個々の弱点や不足している要素に焦点を当てることができます。バランスの取れた運動や全身のトレーニングを通じて、全体的な体力と健康を向上させることが可能です。


欠点:

ある特定のスポーツや活動には専念せず、広範なトレーニングを行うことが求められます。そのため、深い専門知識やスキルが身につくまでには時間がかかるかもしれません。


総合的なアプローチが最も効果的であるとされています。

 

特定のスポーツや活動に専念しつつも、全体的な健康を保つためにバランスの取れたトレーニングやライフスタイルの改善を行うことが望ましいです。

 

個人の目標や嗜好に合わせて、柔軟にアプローチを組み合わせていくことが重要です。

 

 


ドクター飯嶋のコメント:
賢明なる読者の皆様は、私の質問の意図を、すでにお察しになられたのではないかと思います。

 

私は、まず一般論での質問を試みました。しかし、これは「水氣道」という具体的な名称を挙げこそはしなかったものの、「水氣道」にとって大切な原則に通じる問いかけなのです。

 

重要な結論が示されました。

 

「弱点を発見して少しずつ着実に底上げして体力全体の均衡を図るアプローチ」をムッシュGPTは総合的なアプローチと呼び、したがって、水氣道タイプのエクササイズが最も効果的である、ということになります。

 

ただし、このような場合の大切なポイントは、社会に広く展開させようという活動を主宰するにお当たっては、その明らかな長所ばかりでなく、気づきにくい短所やリスクについて事前に把握しておくべきことだと思います。


私が、ムッシュGPTに期待するのは、そのような注意を見出して喚起してもらうことに他なりません。


水氣道タイプのエクササイズの欠点について、彼の指摘は妥当であると思います。


❶広範なトレーニングを行うことが求められること


❷深い専門知識やスキルが身につくまでには時間がかかること


しかし、彼が指摘する欠点は、水氣道にとってはむしろ、不可欠な長所でもあります。要は、短所と評価されがちなものを、どのように長所として活用し価値の転換を図っていけば良いのか、ということではないでしょうか?

 

次回、2月21日(水)は、この点に関して、より具体的に掘り下げていきたいと思います。

 

前回はこちら

 

 

<水氣道の段級制について>

水氣道は創始以来、段級制を採っています。


日本の武道の中には段級制を採っているものがあります。

 

他の武道の段級制については、ムッシュGPTは、私以上に分かりやすい解説ができるのではないかと考えました。

 

Dr.飯嶋自身が質問を試みることにします。

 

Dr.飯嶋

日本の武道の中には、段級制を採っているものがあります。段級制の意義と目的、制度の長所と欠点について教えてください。

 

ChatGPT

日本の武道において段級制は一般的であり、多くの武道で採用されています。段級制は、武道修行者が進歩し、技術や精神面での成熟を評価し、達成度を示すための制度です。以下に、段級制の意義と目的、制度の長所と欠点をいくつか挙げてみましょう。


意義と目的:

1. 進歩の評価: 段級制は、武道修行者が自身の進歩を定量的かつ目に見える形で評価できるようにします。段位が上がることで、修行者は自身の技術や理解力が向上していることを実感できます。


2. 目標の設定: 段位が目標となることで、修行者は着実な進歩を求める励みとなります。新しい技術や概念を学び、段位を上げることが目標としてクリアになります。


3. 教育の手段: 段位は、教育の一環としても機能します。師範や上級者が弟子や初心者に対して段位を通じて適切な指導を行い、技術や心構えを教えることができます。

 


制度の長所:

1. モチベーションの向上: 段位の取得は修行者にとって大きなモチベーションとなります。目標がクリアに定義され、段位が与えられることで、練習へのコミットメントが強化されます。

 

2. 階層構造の確立: 段位によって、武道団体内での階層構造が明確になります。これにより、上級者と初心者といった異なる経験レベルの者たちが適切に指導され、安全に稽古が行われる環境が整います。


3. 武道の伝統継承: 段位制度は武道の伝統や価値観を継承する手段となります。歴史的な文脈や武道の精神が段位に反映され、伝統が守られることが期待されます。


制度の欠点:

1. 実力とのギャップ: 段位が必ずしも実力を正確に反映しないことがあります。時には単なる段位取得のために合格することもあり、実力と段位のギャップが生じることがあります。


2. 競争心の過度な強調: 段位をめぐる競争が激化し、そのために修行者が競技の側面を強調しすぎることがあります。武道は本来、協力と向上心が重要ですが、段位制度がこれを損なうことがあるかもしれません。


3. 個々のペースに合わない場合: 一律の段位制度は、個々の修行者の進歩ペースに合わないことがあります。ある人が早く段位を進める一方で、他の人が同じ段位に到達するのに時間がかかる場合があります。

総じて、段級制度は武道の指導や進歩のモチベーションに寄与しますが、その運用にはバランスと慎重な配慮が必要です。

 

 

ドクター飯嶋のコメント:

私自身が、ムッシュGPTの回答を読んで驚嘆しています。私の考えとほとんど一致しているばかりでなく、段級制度によってもたらされる欠点についての本質を突いているからです。

 

そこで、私は彼の回答の重要なエッセンス部分に下線を施してみました。水氣道は、武道特有の危うい側面や、段級制に潜む諸問題を克服する工夫を凝らしながら今日の稽古体系を築いてきました。

 

なお、ムッシュGPTが例示している「武道の伝統継承」ですが、水氣道にとっても来年で創始後四半世紀を迎え、ささやかな伝統ともいうべき歴史を辿ってきました。

 

しかし、他の伝統的武道とは異なり、新しいタイプの武道である水氣道は、伝統継承の段階ではなく、伝統の礎を創出していこうとする途上にあるといえるでしょう。

 

そこで、考察の焦点を水氣道に当てて、改めてムッシュGPTに質問を投げかけてみました。彼は、武道としての水氣道に対して、どのような評価を与えれくれるのでしょうか?

 

 

Dr.飯嶋

私たちは2000年に日本で誕生した水氣道という水中での武道を続けています。武道といっても競技ではなく、試合も行わない集団での心身鍛錬法なのですが、段級制を採用しています。段級制の長所を生かし、かつ、欠点が出現しないようにするためには、どのような配慮と工夫が必要でしょうか?

 


ChatGPT
水氣道が競技を行わずに心身鍛錬を重視する武道である場合、段級制度を採用することは依然として有益です。以下に、段級制を長所を生かし、かつ欠点を最小限にするための配慮と工夫をいくつか挙げてみましょう。


1. 目標設定と進歩の評価:

個別目標の設定: 修行者ごとに個別の目標を設定し、段位を通じて進歩を評価します。これにより、各人の成長ペースに合わせた目標が明確になります。


技術と精神面のバランス: 段位試験で技術だけでなく、武道の精神面も評価することで、心身の両面での鍛錬が重視されます。

 


2. 競争を避けた環境構築:

協力と励ましの文化: 競技を行わないことで、協力と励ましの文化を強調します。段位があくまで個人の成長を示すものであると認識させることが重要です。


共通の目的意識: 集団での心身鍛錬を共通の目的とし、段位はその過程での個人の向上を支える手段と位置付けます。

 


3. 継続的な指導とフィードバック:

個別指導: 師範や上級者が修行者一人ひとりに対して個別の指導とフィードバックを提供します。これにより、個人の強みや課題に対処しやすくなります。


継続的なアセスメント: 段位試験以外にも、継続的なアセスメントを行い、修行者の成長を定期的に評価します。これにより、段位試験以外でも進捗が確認できます。

 

 

4. 武道の哲学と結びつける:
武道の理念の共有: 水氣道の修行者に対して、武道の哲学や精神面に焦点を当て、それが段位制度とどう結びついているかを理解させます。これにより、単なる技術向上だけでなく、精神的な成長も重視されます。

 


5. コミュニケーションの促進:
集団でのディスカッション: 定期的な集団でのディスカッションやワークショップを通じて、修行者同士のコミュニケーションを促進します。これにより、相互の理解や助け合いが生まれやすくなります。


段級制度を活かすためには、個々の修行者の特性や目的、武道の性格を考慮し、柔軟なアプローチが必要です。それによって、水氣道は集団での心身鍛錬を深め、段級制度が修行者の継続的な成長を支えるものとなります。

 

 

ドクター飯嶋のコメント:

ムッシュGPTの回答を読んで、なぜ彼が私の水氣道哲学の概要を把握しているのか不思議に思いました。水氣道の創始者として、彼以上の回答を示せる会員に遭遇したことは、これまでなかったことも告白しておかなければならないでしょう。


ただし、彼が指摘してくれたポイントの中で、5つ目のコミュニケーションの促進については、今後、さらなる前向きで創造的な取り組みが必要であると考えます。


そのためには、従来の会員に加えて、新たなるメンバーの積極的な参加が望まれます。それ以前に、私たちが水氣道の魅力について、積極的にアピールしてきたかというと、残念ながら、不徹底であったことは大きな反省材料であると思います。

 

前回はこちら

 

 

Dr.飯嶋からのメッセージ:

(再掲)新たに考案された生涯エクササイズに対する誤解や偏見を可能な限り減らすための手立てを提案してください。

 

この質問に対するムッシュGPTからの9箇条の回答のうち、後半の5箇条
について、引き続き検討していきます。

 

 

ChatGPT
新たに考案された生涯エクササイズに対する誤解や偏見を減らすためには、以下の手立てが役立つかもしれません:


5.アクセスの容易化:
エクササイズが手軽でアクセスしやすい場所や方法を提案することで、参加のハードルを下げることができます。


6.多様性への配慮:
様々な年齢層や体力レベルに合わせたエクササイズの提案を行い、全ての人々が参加しやすい環境を整えましょう。


7.効果を実感しやすい目標の設定:
参加者が短期的かつ実感しやすい効果を得られるような目標を設定し、達成感を味わいやすくすることでモチベーション向上に繋がります。


8.プライバシーの尊重:
参加者のプライバシーを尊重し、無理なく参加できるような環境を提供することで、抵抗感を軽減できます。


9.コミュニティの構築:
参加者同士が支え合えるようなコミュニティを構築し、ポジティブな雰囲気を醸成することで、エクササイズが楽しい活動となります。

 

 

<Dr.飯嶋による論点整理と課題>

アクセスの容易化
エクササイズが手軽でアクセスしやすい場所や方法を提案することで、参加のハードルを下げることができます。


<参加のハードルを下げるために>

1)エクササイズの簡便化:水氣道の所要時間は本稽古100分(正味)、半稽古50分(正味)を要します。


水氣道の「準備体操(イキイキ体操)」と「整理体操(のびのび体操)は、自宅でも実施できます。イキイキ体操は立位で15分程度で行い、のびのび体操は坐位(椅子に腰かけたまま)で7分程度で行うことができます。

心身のエンジンを掛けたいときには前者、リラックスをしたいときは後者がお勧めです。

 


2)アクセスしやすい稽古場所の確保:

水氣道は主に室内温水プールで稽古しています。上記の方法であれば、自宅でも行えます。

 


3)アクセスしやすい方法の整備:

自宅実施用の動画を作成することを検討中です。その場合、モデルを公募して、陸上、自宅用に、特別訓練をする必要があります。

 

 

 

多様性への配慮

<全ての人々が参加しやすい環境の整備>

 

1)様々な年齢層に合わせたエクササイズの提案:

水氣道は水浴が可能なあらゆる年代の参加者を想定したデザインになっています。

ただし、施設によっては年齢制限等が設定されていることがあります。ただし、水氣道自体が、年齢制限を設けている訳ではありません。


2)様々な体力レベルに合わせたエクササイズの提案:

水氣道は、杉並国際クリニック(旧、高円寺南診療所)の定期通院者を中核に発祥し、発展してきました。

そのため、体力や気力のいずれもが充実した方ではなく、デリケートな体質や気質の方でも無理なく継続的に実施できるプログラム内容になっています。

 

団体でのエクササイズであるため、「準備体操(イキイキ体操)や「整理体操(のびのび体操)は、原則として全体稽古ですが、それ以外の航法(水氣道の個別プログラム)は、段・級制に基づき、習熟度別の稽古の流れが確保されていますので、無理なく稽古を楽しむことができます。

 

 


効果を実感しやすい目標の設定

<参加者のモチベーション向上のための工夫>

 

1)参加者が達成感を味わいやすくする・・・

個別の目標を設定し、データをもとに進捗を追跡し、成果をフィードバックすることを続けています。

また、グループでのサポートを充実させ、挑戦的で楽しいエクササイズとなるよう氣(ポジティブなエネルギー)が共有できるのが水氣道です。

 

単調なプログラムではなく、バラエティ豊かなエクササイズであることも水氣道の強みです。

 

段・級制は参加者の到達度や参加意欲に対応して認定され、上級に進むほど、参加費が逓減され、4段以上の指導員・監督指導者には、報酬が支払われるシステムになっているため、生涯エクササイズとして、高齢の年金生活者に至っても継続可能となるよう、様々な工夫がなされています。

 

 

2)参加者が短期的効果を得られるような目標設定・・・

原則として四半期ごとに実施されるフィットネス・チェックとメディカル・チェ
ックとを組み合わせた統合型全人的ウェルネス・チェックを実施しています。

 

長短期的効果として単回参加での成果については、個人差が大きいですが、開始後1カ月程度であっても、食欲・便通・睡眠等の改善を見込むことができます。

 

なお、概ね3カ月の継続により、心身両面での改善成果を実感していただけています。

 

 

3)参加者が実感しやすい目標設定・・・

上記の1)2)以外にも、個別に準備した「生活リズム記録表」や、たとえば高血圧の方であれば「血圧手帳」、過体重の方であれば「体重、歩数記録票」の活用など、予め具体的な目標を設定した上で、目的意識をもって稽古に参加していただいています。

 

 

 

プライバシーの尊重

<参加者の抵抗感の軽減のための工夫>

1)無理なく参加できるような環境の提供・・・

稽古会場の確保・拡大に努めています。

 

 

2)参加者のプライバシーの尊重・・・

水氣道のコミュニティは「淡交」を旨としています。

 

これは、会員相互の信頼と敬意に基づく配慮(リスペクト)の態度を養うことを水氣道の基本的な姿勢としているからです。

 

これは<わだかまりがなくあっさりとした紳士淑女の交わり>によって、互いのプライバシーを尊重して、興味本位に深入りすることがないように、との配慮です。

 

それによって個々の参加者や組織全体が、ともに無理なく健全に成長できるという経験則に基づいています。

 

 

 

コミュニティの構築
<楽しいエクササイズ活動の場の構築>
1)参加者同士が支え合えるようなコミュニティを構築・・・

参加者のプライバシーの尊重しつつも、水氣道は「信頼・自助・互助・協働・創造」の五段階を踏まえたコミュニティの構築を目指しています。


2)ポジティブな雰囲気の醸成・・・

水氣道の「氣」とは、ポジティブな雰囲気に他なりません。このような健康的な「氣」と生命の根源である「水」とを媒介とした「淡交」の道を歩み続けていくのが「水氣道」であるということができるでしょう。