<線維筋痛症 JFIQの経過報告>

 (図1)

スクリーンショット 2020-07-28 15.17.02

 

JFIQは線維筋痛症の経過観察に欠かせない指標です。

 

 

最高点が100点で、20点未満が正常値になります。

 

 

 (図1)は左側が初期時の点数、右側が現在の点数でその2点を結んだものです。

 

 

 

 図2)

スクリーンショット 2020-07-28 15.16.34

 

(図2)は線維筋痛症の治療効果の割合を表したものです。

 

 

 50以上点数が下がると「著効」です。

 

 

 20以上50未満点数が下がると「改善」です。

 

 

 20未満の点数の低下は「無効」の判定となります。

 

 

<今回の考察>

 

 

正規性の検定で初期値、現在値共に正規性がありました。

 

 

その後、関連2群の検定と推定を行いました。

 

 

1)統計的にみて、JFIQスコアが有意に改善したことが証明されました。P(危険率)=0.001%でした(図1)

 

 

pが0.05以下であれば統計学的優位である。

 

 

pが0.01以下であれば統計学的に極めて優位である。

 

 

 

2)JFIQスコアの判定基準として、20点以上改善されると治療が有効、50点以上改善されると著効となります。

 

  今回、 10名の平均で    41点改善していたため、全体として鍼治療は有効であったと言えます。

 

 

個別でみると、著効3名(30%)、有効4名(40%)、無効3名(30%)でした。(図2)

 

 

 

杉並国際クリニック 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭


7月29日(水)

 

先週の連休は、郷里の水戸に帰省し、散策の日々を過ごしました。かねてから気になっていたのが水戸に向かう途中のJR常磐線の岩間駅(笠間市、旧、西茨城郡岩間町)近くにある合気神社でした。

また、偶然にも自宅で重ねて聴くことになったラジオ番組(NHK古典講読)「更級日記」三二段、<軒近き荻・こしのびの森>の故地もそこからほど近いところに比定されていることを知りました。


水氣道という文字や音から合気道を連想する人は少なくありませんが、私は合気道の心得は全くありません。

しかし、合気道には、他の武道とは違った独特の精神性が息づいているのを感じています。

 

合氣神社は合気道開祖の植芝盛平師が昭和10年代に厳しい修行を重ね、合気道を完成させた地として創建したとされます。

盛平は1942年(昭和17年)妻はつと共に東京から旧岩間町に転居し、36畳の道場と神殿を建立しました。

盛平はここで、わずかの弟子と共に武農一如の生活にいそしみ、『和の武道』としての合気道の完成を見ました。

開祖自身、ここを「合氣道の産屋」と称しており、日本古来の武術から発展し、心身鍛練のための武道「和の武道」として今や世界各地に広がりを見せる合気道の中でも、聖地といわれています。

 

私は合気道に入門したことすらありませんが、触発されるものが少なくありません。そこで私は2020年(令和2年)7月24日に妻園子と共に、はじめて合気神社を訪ねることにし、子忍びの森への往路と帰路に立ち寄りました。

 

純然たる武道や格闘技ですらないはない水氣道と合気道とは性格を異にするものの、現在の水氣道の弟子たちをそのまま合気道に委ねてみたならば、ということを道すがら考えてみました。

 

基礎的体力のある人であれば、きっと合気道で充実した稽古を経験できるのではないかと思います。

しかし、骨粗鬆症、関節リウマチ、麻痺が残っているような人たちはどうでしょうか。

私には合気道での稽古方法の想像がつきません。また、現在すでに後期高齢者の方、生涯エクササイズを施行するうえでの継続可能性は、と考えると、やはり、そうした方々のためには水氣道を続けていただく意味が少なくないのではないかと再認識することになりました。

 

このとき盛平のそば近く仕えた弟子が斉藤守弘である。斉藤は盛平の死後も合気神社の守人として盛平晩年の技を岩間流として伝えました。

 

1

合気神社と道を隔てた向かいに広がる道場の敷地の入り口になる表示
2001年(平成13年)第3代道主植芝守央と斉藤守弘の両氏によって合気神社の修復がなされ、記念の石碑が建立されました。この石碑の『合氣神社』の文字は盛平の弟子であり書家の阿部醒石によるものとされます。

 

2

国道沿いの裏手から望む合氣神社の遠景
2009年(平成21年)開祖像建立実行委員会(磯山博代表)が中心となり境内に植芝盛平の銅像が建てられました。 合氣神社は現在植芝家の所有物であり、合気会茨城支部道場が管理しています。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・


うえしば もりへい
植芝 盛平

3

 

生誕
1883年(明治16年)12月14日
和歌山県西牟婁郡西ノ谷村


死没
1969年(昭和44年)4月26日
東京都新宿区若松町17-18 合気会本部

 

国籍
日本

 

別名
「開祖」、「大(翁)先生」、号「守高(もりたか)[1]」、「常盛(つねもり)[2]

 

職業
武道家、合気道創始者、合気道初代道主

 

身長
156 cm (5 ft 1 in)

 

体重
75 kg (165 lb)(20歳時)

 

子供
植芝吉祥丸

 

親戚
井上鑑昭(甥)、植芝守央(孫)

 

受賞
正五位勲三等瑞宝章、勲四等旭日小綬章、紫綬褒章

 

植芝 盛平(うえしば もりへい、1883年(明治16年)12月14日 - 1969年(昭和44年)4月26日、享年85歳)は、日本の武道家(合気道家)。合気道の創始者。合気道界では「開祖」(かいそ)と敬称される。

和歌山県西牟婁郡西ノ谷村(現在の田辺市)の富裕な農家に生まれた。大東流を初めとする柔術・剣術など各武術の修行成果を、大本教や神道などの研究から得た独自の精神哲学で纏めなおし、『和合』、『万有愛護』等を理念とする合気道を創始した。

身長156cmながら大相撲力士を投げ飛ばすなど幾つもの武勇伝が有り、また老境に至っても多くの“神技”を示し「不世出の達人」と謳われた。太平洋戦争(大東亜戦争)中は軍部に有用性を認められ、陸軍憲兵学校・海軍大学校などで武術指導を行う。 

 

終戦後息子で後継者の植芝吉祥丸と共に合気道の社会普及に務めた。合気道は日本国内だけでなく世界的に大きく広まり、柔道・空手道などに次ぐ国際的武道に育った。

盛平の功績は社会的に高く評価された。

 

 

植芝 吉祥丸(うえしば きっしょうまる、1921年6月27日 - 1999年1月4日、享年77歳)は武道家。日本の合気道の二代目の継承者。父は合気道開祖植芝盛平。次男は三代目道主植芝守央。

略歴[編集]
1921年6月27日、京都府何鹿郡綾部町(現綾部市)に植芝盛平の三男として生まれる。

1946年、府立六中(現東京都立新宿高等学校)、早稲田大学高等学院を経て、早稲田大学政治経済学部政治学科を卒業。

1948年、開祖盛平に代わり合気道本部道場の道場長となる。大学卒業後は新日本証券でサラリーマンの傍ら合気道を指導していたが、のちに合気道に専念するため会社を退職。

1967年、財団法人合気会理事長に就任。

1969年、開祖逝去により合気道二代道主を継承。

1996年、財団法人合気会会長に就任。他に国際合気道連盟会長、全国学生合気道連盟会長、財団法人日本武道館理事その他多くの要職を務める。

1999年、1月4日死去。

 

業績[編集]
昭和20年代の合気会は新規の入門者が中々集まらず、塩田剛三の養神館道場に対して劣勢であった。 吉祥丸はこの状況を挽回するために、

1950年(昭和25年)、機関紙『合気会報』(後の『合気道新聞』)を創刊し、全国の弟子に道場の動向や盛平の思想を伝える。

1956年(昭和31年)、百貨店・髙島屋東京店(日本橋店)屋上で、合気道初の一般公開演武会を開催。更に 1960年(昭和35年)には「第1回合気道演武大会」を開催。

1962年(昭和37年)、盛平監修・吉祥丸著による初の一般向け技術書『合気道』を出版。

 

昇級・昇段審査要項の制定…それまでは盛平が日頃の稽古を見て随時免状を与えていたが、審査で行う技・受審に必要な稽古日数を定めることで、地方でも独自に昇段審査が行えるようにした。また具体的な内容は西尾昭二が講道館の審査規定を基に作成した。

 

大学の部活動やカルチャーセンターを中心とする合気道の普及。
ハワイ・フランス・ビルマといった海外各地への指導者の派遣。
といった当時としては革新的な試みを行い、合気道の全国的な普及に成功した。現在合気会は合気道界で最大勢力の合気道統括組織であり、日本国内100万人・世界全体で160万人ともいわれる合気道人口の8割を占める。

 

 

植芝 守央(うえしば もりてる、1951年4月2日 - )は武道家、現合気道道主。父は二代道主植芝吉祥丸。祖父は開祖植芝盛平。

1951年(昭和26年) 合気道二代道主植芝吉祥丸の次男として生まれる。
明治学院大学経済学部を卒業。財団法人合気会専務理事、本部道場長を経て、1999年(平成11年) 吉祥丸道主死去により合気道道主を継承。

2002年(平成14年)下肢障害等で普通審査基準を満たす事の難しい人々を対象に「障害者合気道」の段・級位認定制度を新たに創設する等(現在は制度停止中)、合気道の理念を世界に広げる活動をしている。

2006年11月現在、合気会理事長、国際合気道連盟会長、財団法人日本武道館理事、国際武道大学評議員ほか。

 

 

 

水氣道稽古再建発展計画 令和2年8月

 

8月から単回払いの皆様に対しては『完全予約前払い制』を導入致します。

 

月曜日 8月3日からオープン!

1:00~2:00pm 本部主催(スバル会場)定員5名限定
監督指導者:飯嶋正広<幹部候補生修錬担当>
訓練生(修錬生候補):田辺幸子、濱屋幸一、野口将成

 

2:00~3:00pm 杉並支部主宰(スバル会場)定員5名限定
修錬生(支援員候補):中西正子<訓練生担当>

 訓練生(修錬生候補):野口将成<体験生担当>

 

 

火曜日 2:00~3:00pm 中野支部主宰(新宿ハイジア会場)
     支援員:林亮博<訓練生担当>
     訓練生(修錬生候補):植田栄喜<管理・記録担当>
     9月から移動 8:00~9:00pm 中野支部(鷺宮会場)定員5名限定
     支援員:林亮博<訓練生担当>
     修錬生:坂本光昭<体験生担当>
     訓練生(修錬生候補):植田栄喜<管理・記録担当>

 

 

金曜日 10:00~11:00am中野支部(鷺宮会場)定員5名限定
9月から 再開
     支援員:林亮博<訓練生担当>
     修錬生:細谷健太<体験生担当>

 

 

土曜日 3:00~4:00pm 杉並支部主宰(新宿ハイジア会場)定員20名程度
     監督指導者:飯嶋正広<幹部候補生修錬担当>
     支援員:中川良子、林亮博<訓練生担当>
     修錬生:細谷健太、高橋千晴、坂本光昭<体験生担当>

 

 

日曜日 8月23日からオープン(予定)月1~2回程度

1:00~2:00pm 本部主宰(スバル会場)定員5名限定
監督指導者:飯嶋正広<幹部候補生修錬担当>
訓練生:野口将成<管理・記録担当>

 

2:00~3:00pm 三鷹支部(スバル会場)定員5名限定
      修錬生(支援員候補):未定

<はじめに>

 

 

前回は「冷え症」に効果のあるツボを紹介しました。

 

 

「中極」はへそから指5本分下にあり、

 

 

「陽池」は手の甲側で手首の中央にあり、

 

 

「太衝」足の親指と人差指の間をなぞって指の止まるところにあるというお話でした。

 

 

今回は「生理痛」に効果のあるツボを紹介しましょう。

 

 

 

<生理痛に効果のあるツボ>

2020-05-12 14-17

 

 

 

「太白(たいはく)」は足の親指の内側で、骨が出っぱっているところのすぐ後ろです。

 

 

「三陰交(さんいんこう)」内くるぶしから指4本分上にあります。

 

 

「陽池(ようち)」は手の甲側で手首の中央にあります。

 

 

 

杉並国際クリニック 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

8月から単回払いの皆様に対しては『完全予約前払い制』を導入致します。

 

月曜日 

8月3日からオープン!

 

1:00~2:00pm 

本部主催(スバル会場)定員5名限定

 

監督指導者:飯嶋正広<幹部候補生修錬担当>

 

訓練生(修錬生候補):田辺幸子、濱屋幸一、野口将成

 

2:00~3:00pm 

杉並支部主宰(スバル会場)定員5名限定

 

修錬生(支援員候補):中西正子<訓練生担当>

 

 訓練生(修錬生候補):野口将成<体験生担当>

 

 

 

火曜日 

2:00~3:00pm 

中野支部主宰(新宿ハイジア会場)
    

支援員:林亮博<訓練生担当>
    

訓練生(修錬生候補):植田栄喜<管理・記録担当>
     

9月から移動 8:00~9:00pm 

中野支部(鷺宮会場)定員5名限定
     

支援員:林亮博<訓練生担当>
     

修錬生:坂本光昭<体験生担当>
     

訓練生(修錬生候補):植田栄喜<管理・記録担当>

 

 

土曜日 3:00~4:00pm 

杉並支部主宰(新宿ハイジア会場)定員20名程度
     

監督指導者:飯嶋正広<幹部候補生修錬担当>
    

支援員:中川良子、林亮博<訓練生担当>
     

修錬生:細谷健太、高橋千晴、坂本光昭<体験生担当>

 

 

日曜日 8月23日からオープン(予定)月1~2回程度

1:00~2:00pm 

本部主宰(スバル会場)定員5名限定

 

監督指導者:飯嶋正広<幹部候補生修錬担当>

 

訓練生:野口将成<管理・記録担当>

 

2:00~3:00pm 

三鷹支部(スバル会場)定員5名限定
      

修錬生(支援員候補):未定

 

 

 

9月から 再開

金曜日 10:00~11:00am

中野支部(鷺宮会場)定員5名限定
    

支援員:林亮博<訓練生担当>
    

修錬生:細谷健太<体験生担当>

<はじめに>

 

前回は「ふくらはぎの張り」に効果のあるツボを紹介しました。

 

 

「湧泉」土踏まずの前の方の中央で足の指を曲げたときに最もへこむところにあり、

 

 

「承山」アキレス腱を下からなぞって指が止まるところにあり、

 

 

「陰陵泉」スネの内側の骨を下からなぞって指が止まるところにあるというお話でした。

 

 

 

<冷え症に効果のあるツボ>

2020-05-12 14-12

 

 

「中極(ちゅうきょく)」はへそから指5本分下にあります。

 

 

「陽池(ようち)」は手の甲側で手首の中央にあります。

 

 

「太衝(たいしょう)」足の親指と人差指の間をなぞって指の止まるところにあります。

 

 

 

杉並国際クリニック 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

令和2年7月14日(火)14:00~15:00
鷺ノ宮体育館温水プール(第5レーン使用)


参加者:管理監督者1名、支援員1名、修錬生1名、訓練生1名、特別体験生1名

 

進行指揮監督:水氣道正七段 飯嶋正広

 

指導トレーナー:水氣道正弐段下 林亮博

 

修錬生インストラクター:水氣道2級 細谷健太

 

報告担当ファシリテーター:水氣道5級(中等訓練生)植田栄喜

受付:主当番:支援員トレーナー:林亮博

 

 

稽古内容

1) 親水航法

2) 調血航法

3) 水拳航法

4) 活水航法

 

 

【まとめ】

稽古プログラムの流れは、水氣道の原則にしたがって実施

 

準備体操(イキイキ体操)は行わなかった

 

調血航法は9枚目まで

 

水拳航法は5枚目まで

 

活水航法は4枚目まで

 

整理体操(のびのび体操)は行わなかった

 

 

・水温は低かったが、普段より親水航法を長くしたので身体がほぐれて暖かくなった

 

・今日の稽古はスモールステップアップが大事だということをより意識出来た

以下の方が、新たに体験生としての参加登録*をされましたので、

御報告いたします。

 

*本年7月1日以降の参加者の皆様には、参加登録料として5,000(+消費税)

をお受けいたしております。

 

参加登録日

氏名(フリガナ)

ご紹介

 

  • 2020年7月6日

北岸 亨(キタギシ トオル)

北岸さんは水氣道未体験者の方です

  • 2020年7月15日

浅井 鉄平(アサイ テッペイ)

浅井さんは10年ほど前に、杉十プールで1回のみですが水氣道稽古の経験者です

 

お二人とも、水氣道体験生(級外)として、近日中に稽古を開始される予定です。

正会員(3級以上かつ年会費制の方)、准会員(6級以上かつ月謝制の方)、一般会員(単回払い制の方)の皆様どうぞよろしくお願いいたします。

7月11日(土)



統合医療(東洋医学・心身医学) のコラムで緊急報告をすることは、今回が初めてです。そこで、緊急対策:新型コロナウイルス感染予防対策<杉並国際クリニックの秘策>資料がお手元にある皆様は、資料をご参照の上、以下の情報をお読みください。

そのあと、資料全体を再読してご確認いただきたいと思います。

 

すでに、新型コロナ感染による血栓症予防のための「地竜」の活用法については、説明いたしておりますが、この「地竜」を、より早めに使用していただくことになる可能性があります。


私が「地竜」に期待しているのは、その有効成分であるルンブロキナーゼです。

 

ルンブロキナーゼ(lumbrokinase)は、元宮崎医科大学副学長(現宮崎医科大学名誉教授)美原恒が発見したタンパク質分解酵素の名称です。

名称の由来は、ルンブルクスルベルスという食用赤ミミズから抽出された物質であることによるもので、ミミズ酵素、みみず酵素とも呼ばれています。

現在、ルンブロキナーゼ(を含むとされるミミズの乾燥粉末)が健康食品として開発され発売されていて、国内は元より、海外でも関連商品が出回っています。


ミミズは古来より漢方薬として用いられていたため、血栓症の治療に使えるのではないかと考えた美原の研究により、ルンブルクスルベルスの内臓などから線溶活性を持つルンブロキナーゼ群が発見されました。

美原・須見がルンブロキナーゼについて学会報告をしたのは、1989年に東京で開催された国際血栓止血学会が最初です。


ルンブロキナーゼのフィブリン平板法の実験では、治療に使われるウロキナーゼよりもフィブリン溶解活性が強いという結果が示されています。

また、ヒト試験でも、ルンブルクスルベルス自身が持つ線溶酵素が線溶を行う(外因性の線溶活性)ことに加えて、被験者の持つ線溶活性酵素を分泌させる(内因性の線溶活性)ことが実験結果から推測されています。

 

これらのことから、ルンブロキナーゼには抗血栓作用があることが示されました。糖尿病、高血圧症、バージャー病などの患者にこの酵素を服用させた結果、それぞれの患者の病状が改善したという報告があります。

 

これらは、中医学あるいは漢方では、概ね血瘀または瘀血という病態に相当し、「地竜」は駆瘀血剤(瘀血を治す薬)であり、通経絡(「経絡」というエネルギーの流れの滞りを改善する薬)と考えることができます。


私は「地竜」によってCovid-19による脳血栓を予防することは、脳炎の予防や増悪を阻止するうえでも有意義である可能性があると考えています。また、「地竜」に限らず、一般に漢方生薬は抗アレルギー作用を持つものが多いことも強みであると考えています。


その理由については、以下に述べます。

 

 

英国の最新研究から


ウイルス感染によって小児で脳の炎症が引き起こされることがありますが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症患者にも神経系の合併症リスクがあることは知られています。

COVID-19では、軽症の成人においても脳炎の有病率が増加しているようである、と英国の科学者たちは述べています。


英ユニバーシティー・カレッジ・ロンドン(UCL)の医学研究チームは8日、

せん妄や神経系の損傷、脳卒中など命の危険がある合併症は決してまれではなく、当初考えられていたよりも一般的で、軽症の患者にも深刻な問題を引き起こす恐れがあると警鐘を鳴らしました。

 


学術誌「ブレイン(Brain)」に発表された論文によると、

COVID-19と診断された入院患者と感染疑いの患者合わせて43人の神経系の症状を調べたところ、一時的な脳機能障害が10例、脳炎が12例、脳卒中が8例、神経系の損傷が8例見つかった。

 

この調査結果に基づいて、研究者は、臨床医が早期診断を行い、患者の転帰を改善するために、可能性のある神経学的影響を認識する必要があることを指摘しています。

 

本研究の上席著者であるUCLクイーン・スクエア神経学研究所とユニバーシティ・カレッジ・ロンドン病院NHS財団信託のマイケル・ザンディ博士は、次のように述べています。

我々は、脳の炎症などの神経学的疾患を持つ人の数が予想以上に多く、呼吸器症状の重症度とは必ずしも相関がないことを確認しました。」
「我々はCOVID-19に感染した人々の脳の合併症を警戒し、注意を払う必要があります。」

 

研究チームはまた、せん妄や脳卒中、神経損傷などの他の神経生物学的合併症も、この病気に関連していることを発見した。研究チームによると、研究対象となった43人の患者のうち、呼吸器症状が出なかった患者も含まれていました
 

脳炎が確認された患者のほとんどは、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)と診断されました。

そして、神経系の症状がみられた患者はいずれも、脳脊髄液から新型コロナウイルスは検出されず、ウイルスが脳を直接攻撃していないことが示唆されます。

 

そこで研究チームは「COVID-19の神経学的合併症のいくつかは、ウイルス自体ではなく、免疫反応から来るかもしれないことを示唆している」病気に対する免疫反応によって引き起こされた脳の炎症の証拠を発見したとの見解を付け加えました。
 

Covid-19は中国語では「新型冠状病毒素肺炎」と表記されますが、肺炎ばかりでなく脳炎を警戒する必要があることが明らかになってきました。

とりわけ、急性散在性脳脊髄炎という中枢神経系を散在性に急性かつ単相性に侵す炎症性脱髄性疾患は、麻疹、風疹、水痘などの主としてウイルス性感染症の発症に続いて起ことが以前より知られていました。

Covid-19の原因ウイルスであるSARS-V2も例外ではなかったということです。
 

この急性散在性脳脊髄炎は、また遅延型アレルギーの機序によって発症し、病理学的には中枢神経白質の静脈周囲の小脱髄巣と細胞浸潤がみられます。

発症は急性で、発熱、頭痛、嘔吐に始まり、項部硬直、せん妄、嗜眠状態、痙攣、麻痺(肩麻痺、四肢麻痺)、膀胱・直腸障害を来します。

これまででは水痘、麻疹、上気道感染後(3~7日)に発症することが多く、症状は数日で極期となり、一般的には数週間から2カ月で改善するとされてきました。

ステロイドパルス療法、血漿交換療法、大量免疫グロブリン療法などによって通常1~6カ月で回復し70~90%が予後良好とされています。


しかし、SARS-V2によるCovid-19では急性出血性白質脳炎といって、劇症型で発熱・髄膜刺激徴候が強く神経学的徴候も強いタイプである可能性もあります。

その場合、壊死性血管炎、高度の浮腫などがみられるため、意識障害、けいれん、四肢麻痺が出現し急速に進行するため、死亡率が高いことが予測されます。
 

そこで、当クリニック御通院中の皆様にとっては、すでにご周知のこととは存じますが、セルフメディケーション漢方セットを、予防の段階から、ガイダンス解説書を参考に、最大限に有効にご活用願えたらと存じます。

<はじめに>

 

 

前回は「膝痛」に効果のあるツボを紹介しました。

 

 

「委中」は膝の後ろの真ん中にあり、

 

 

「陽陵泉」膝の外側のやや下方で飛び出している骨を見つけそこから指1本下にあり、

 

 

「陰陵泉」スネの内側の骨を下からなぞって指が止まるところにあり、

 

 

「足の三里」は膝のお皿の下の外側にあるくぼみから指4本下にあるというお話でした。

 

 

今回は「ふくらはぎの張り」に効果のあるツボを紹介しましょう。

 

 

 

<ふくらはぎの張りに効果のあるツボ>

2020-04-16 15-17

スクリーンショット 2020-04-16 15.39.40

2020-04-16 15-49

 

 

「湧泉(ゆうせん)」土踏まずの前の方の中央で足の指を曲げたときに最もへこむところです。

 

 

「承山(しょうざん)」アキレス腱を下からなぞって指が止まるところにあります

 

 

「陰陵泉(いんりょうせん)」スネの内側の骨を下からなぞって指が止まるところにあります。

 

 

 

杉並国際クリニック 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

<線維筋痛症 JFIQの経過報告>

 (図1)

スクリーンショット 2020-07-01 13.17.00

JFIQは線維筋痛症の経過観察に欠かせない指標です。

 

 

最高点が100点で、20点未満が正常値になります。

 

 

 (図1)は左側が初期時の点数、右側が現在の点数でその2点を結んだものです。

 

 

 図2)

スクリーンショット 2020-07-01 13.15.09

 

(図2)は線維筋痛症の治療効果の割合を表したものです。

 

 

 50以上点数が下がると「著効」です。

 

 

 20以上50未満点数が下がると「改善」です。

 

 

 20未満の点数の低下は「無効」の判定となります。

 

 

 

 

<今回の考察>

 

 

正規性の検定で初期値、現在値共に正規性がありました。

 

 

その後、関連2群の検定と推定を行いました。

 

 

1)統計的にみて、JFIQスコアが有意に改善したことが証明されました。P(危険率)=0.001%でした(図1)

 

 

pが0.05以下であれば統計学的優位である。

 

 

pが0.01以下であれば統計学的に極めて優位である。

 

 

2)JFIQスコアの判定基準として、20点以上改善されると治療が有効、50点以上改善されると著効となります。

 

 

  今回、 10名の平均で    38点改善していたため、全体として鍼治療は  有効であったと言えます。

 

 

個別でみると、著効2名(20%)、有効5名(50%)、無効3名(30%)でした。(図2)

 

 

 

杉並国際クリニック 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭