<逃避的予防から、治療的予防へ>
それは“積極的予防”、あるいは“治療的予防法”とも呼ぶべきものです。不安とともに逃げ迷う予防から、覚悟と共に積極的に守りを固める予防への転換です。
誰もが感染する可能性を免れない現在、いざという時に慌てることなく自らを重症化させないことが重要です。
その鍵は事前に有効な手を講じておくことです。
重症肺炎が運よく落ち着いたかにみえても、直後に敗血性ショックを起こしたり、
さらにECMOから生還しても血栓症によって脳梗塞や運動の後遺症が残ってしまうことがあります。こうしたリスクを可能なかぎり小さくするためには“先手必勝”(事前の用意周到な準備)なのです!
タイミングを外してしまうといかなる治療手段も宝の持ち腐れです。
火事になってから消火器を慌てて買いに行くようなことをしてしまわないようにしましょう。手元に確保しておくことが不可欠です。
事前の準備があって、はじめて手際の良い有効な手を次々に打っていくことができるのではないでしょうか。
いざとなると慌てる人に限って、日頃の準備が出来ていない人です。
親身な忠告に耳をかそうとしない人が多いことも経験上確かなことです。
<次回は治療的予防法の体験談です>
野口将成(事務次長・健康管理士)