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テーマ:テーマ:アナフィラキシー・ショック対策(その2)
<エピペンの使い方®について>
蕁麻疹
アナフィラキシーショックの症状には悪心(おしん)と嘔吐(おうと)がみられます。
<原因>
抗菌薬などの薬剤、食物(そば)、虫刺症(ハチ毒)、物理的刺激など多岐にわたります。
たとえば、お好み焼き粉などの粉製品を開封後、
長期間室温保存することで混入したダニが繁殖し、
その製品を摂取したことによるアナフィラキシーが報告されています。
アナフィラキシーショックは、IgE抗体を介する免疫学的抗原・抗体反応であり、
2回目以降に強く起こることが重要です。
<症状>
起因物質投与後、数分で粘膜浮腫、気管支痙攣(けいれん)、
血圧低下などの広範な症状を呈します。
早期の対応のためには前駆症状についての知識が役に立ちます。
気分不快感、違和感、唇や手足のしびれ、
心悸亢進(動悸)などから始まることが多いです。
症状は次第に、血圧低下、頻脈(脈拍数の増加)、皮膚紅潮、
蕁麻疹(じんましん)、顔面蒼白(顔が真っ青になる)、
喘鳴(呼吸がゼイゼイする)、呼吸困難、下痢などが生じます。
違和感として、悪心・嘔吐があります。
胃内容物(ときに十二指腸・小腸内容物)が不随意に逆流し、
食道・口腔から体外に排泄されることを嘔吐といい、
嘔吐したくなる差し迫った感覚を悪心(嘔気、吐き気)といいます。
なお、重症になると意識が消失し、死に至ることがあるため緊急対応が必要です。
<治療>
迅速な処置が決め手になります!
①アドレナリン自己注射用キット(エピペン®)を携帯していれば、それ使用します。
②エピペン®をもってなければ、呼吸、循環(脈拍数など)の状態を直ちに把握して、
援助者(救急隊、可能であれば蘇生チーム)に連絡する。
③医療機関でアドレナリンを大腿部(中央前外側)に筋注し、
患者を仰臥位(あおむけ)にして下肢を挙上する。
ここまでは、原理的には①と同じです。
その後、必要に応じて酸素投与、静脈ルート確保、心肺蘇生を行います。
補足説明)専門的な話になりますが、アドレナリンを投与するのは、
血圧を回復させるだけでなく、c AMPを介して
アナフィラキシー反応を抑制に直接役立つことが知られています。
<検査>
症状が落ち着き、投与薬剤の影響を受けなくなった時期に行います。
そこでアレルゲンの同定検査を行います。
①血清特異的IgE抗体検査
②プリックテスト、スクラッチテスト、皮内テスト
高円寺南診療所では①のみを実施しています。
感度は低いもののアナフィラキシー反応を誘発するリスクがないからです。
②は感度が高いのですが、アナフィラキシー反応を誘発するリスクがあります。