団体としての聖楽院の活動は、コロナ禍にあって中断して久しくなってしまった一方で、水氣道は中断することなく脈々と続けてくることができました。
そして水氣道の会員こそが、杉並国際クリニックの岩盤の会員である、ということをここで宣言しておきたいと思います。
そう申し上げると、なぜそこまで言い切るのか、一般の会員の中で特別な待遇なのか、といったようなご質問や、ときにはご批判を受けることもあろうか、と思われます。
しかし、そのような特権や優越意識によって水氣道を続けている方はいらっしゃらないように思います。
「あなた何をされているの?」「水氣道…」「それって武道の一種、それともカルト?」「水中エクササイズというかアクアビクスというか・・・」「ちょっと怪しそうね!」などといったやりとりが発生することがあるということを以前から耳にします。
そして、新たに創造された活動であるために、一般の方にはまったく馴染みがない名称でもあるために、説明に苦労する、という話をしばしば承っております。あるとき、読売新聞の全国版で写真付きで掲載されたこともありましたが、読者の反応は乏しかったです。
現代社会においては、耳慣れた名前もしくは洒落た呼称、流行の波に乗ったジャンル、テレビ等のメディアでおなじみ、という背景がないと、共通のイメージを形成することは甚だ難しいものです。
水氣道という呼称が定まったのは、私が40歳を迎えた頃でしたから、およそ23年ほどが経過しています。
水氣道の稽古プログラムは徐々に体系的にまとまっていったのですが、参加者のほぼ全員が私の患者さんであったことから、フィットネスおよびメディカルの両面での評価や経過観察を継続することができました。
どのようなプログラムを組んだら期待する結果が得られるのかを絶えず追求してきたことになります。
水氣道のような医学的、科学的検証を繰り返しながらデザインされた武道の存在は、私は寡聞にして存じ上げません。
また、スポーツのジャンルにおいても同様です。
だいぶ以前に日本医師会が認定する健康スポーツ医という資格を取得したことがあります。
しかしながら、そもそも、健康になることを目的としてスポーツが成立したわけではないし、スポーツをすれば誰でも必ず健康になれるというものではないことに思い至りました。
むしろ、様々なスポーツ障害が発生するためにスポーツ医学があるといっても過言ではないでしょう。
それでは、健康になるための新たなエクササイズプログラムを創造してみてはどうか、というのが水氣道誕生の秘話ということになります。
そもそも日本は四季の変化が大きく、天候も変わり易く、自然災害大国でもある、そして早晩、地球環境汚染や広域的な感染症が日本を襲うに違いない、という観測の下に理想のエクササイズを求めてのあくなき探求がはじまりました。
一生涯を通して集団で楽しく安全に続けることのできるエクササイズを創出するためには、どのような準備が必要であろうか、という観点から、全天候対応型、生涯継続型、さらに高度な安全性、などの観点から、屋内の温水プールでの有酸素運動にたどり着くのでありました。
私が20年ほど前に想定していた環境変化が次々に的中し、黄砂、大震災、コロナパンデミックなどが次々に襲い掛かってきました。
しかし、幸いなことに、集団エクササイズである水氣道は統制のとれた、しかも、堅苦しくないエクササイズであるため、防災訓練としての側面をも併せ持つばかりでなく、屋内であるため花粉や黄砂の影響を受けずにのびのびと稽古することができ、ウイルスなどの感染症に対して安全性が高いことが強みを発揮しました。
水質管理の専門家であれば、プールの水に含まれる次亜塩素酸や50%以上の湿度などがウイルスの不活化に効果があることを認識しているはずです。
水氣道では、集団で、盛んに水しぶきを発生させるため、細菌やウイルスの不活化のためには打ってつけの環境を作りながら鍛錬できるという大きなメリットを生かすことができました。
3密を避けよ、という社会的メッセージが過剰な圧力となって、やむなく水氣道の稽古を中断せざるを得ない時期もありましたが、幸いなことに、短期間のうちに、徐々に解除されていきました。
今後の自然環境や社会環境の変化を鑑みるにつけても、一人でも多くの皆さんに実績ある水氣道をご紹介し、共に健康的に楽しんでいけることを望んでおります。
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