稽古施設:大宮前体育館温水プール(第1レーン)

 

参加者総数7名

 

指導・監督:水氣道正七段 飯嶋正広

修錬生インストラクター:水氣道1級 加藤博文

 

 

稽古内容

1) 親水航法

 

2) 準備体操(イキイキ体操)整列行進方式

 

3) 基本五航法:短縮型(各航法第1形のみ)

 

<休憩>

 

4) 各種航法:各種の足構え
空拳航法(上段挙げ受け、中段外受け、中段内受け、下段払い受け)

 

5) 整理体操(のびのび体操)ファシリテーター指定方式

 

解説:

訓練生ファシリテーターと体験生の対番方式での稽古が自主的に行なわれた。

準備体操、基本五航法は、修錬生主体の指揮で進行した。
   

 

参加者の構成を即座に判断して、より望ましい整列を工夫することは、修錬生の修錬たる所以の一つである。
   

 

今回の稽古でのトピックは、空拳航法の披露である。

空拳航法は他の航法、たとえば水拳航法など組み合わせて稽古することも予定されている。

「飲んでいる薬のことを家族や周りの人に伝えておく」

 

抗血栓薬の中には、速やかにその抗凝固活性を消失させる薬が存在するものもあります。

しかし、その種類はそれぞれの抗血栓薬で異なるため、患者さんが服用している抗血栓薬を医療者側が分からなければ、適切な薬を使うことはできません。

ところが、救急医療に携わっている私たちでさえ、救急車内あるいは救急外来で、患者さんから「今こういう薬を飲んでいます」という情報が得られる確率は高々2割未満です。

患者さん本人の意識がないケースもあるので、家族の方や周りの方も、患者さんが服用している抗血栓薬の名前をぜひ知っておいてほしいと思います。

さらに、けがをしたときに意識がなく、周りに誰もいないケースもあるので、お薬手帳や服薬カードを常時携帯していると、救急医療の従事者の迅速的確な判断と対処を受けるための決め手になります。

 

抗血栓薬を服用している人は服用していない人に比べて、後遺症の割合や死亡率が明らかに高いのです。

救急搬送された患者さんから抗血栓薬の情報が得られれば、より適切な治療を行うことができ、良好な転帰が得られる確率も上がるはずです。

服用している抗血栓薬の情報を医療関係者にしっかり伝えてほしいと思います。

 

 

抗血栓薬を服用中の患者さんとその家族の方に知ってほしいこととして、次の3点が、本日までのまとめです。

 

① 抗血栓薬の作用を理解し、医師の指示通りに服用すること、

まず、患者さんには抗血栓薬がどのような薬かを理解していただきたい。

 

② 抗血栓薬により血が止まりにくい状態にあるため、転倒・転落で頭部に受傷した際に、本人や家族が少しでもおかしいと思ったら迷わず医療機関を受診すること、

つまり、頭をぶつけたときには遠慮せず医療機関を受診していただきたい。

 

③ 抗血栓薬によって血が止まりにくくなっている状態を速やかに改善させる中和剤がある抗血栓薬も存在するので、自分が飲んでいる抗血栓薬の名前を本人と家族が覚えていただきたい。

お薬手帳や服薬カードを携帯しておくことも有用です。

1月23日(木)9:30~11:30

ピアノ:荻原由実 

レッスン会場:東高円寺・音海

 

#1.声のメカニズムの訓練

訓練目的:3つの声域(胸声域、中声域、頭声域)の調和をはかる

 

教材:マチルデ・マルケージ歌唱技術Op21

Ⅰ基礎練習・・・1.発声、2.半音のポルタメント

 

 

#2.歌曲:シューマン「女の愛と生涯」(全8曲)

高声用楽譜にてテノール唱法

低声用楽譜にて男性アルト唱法

中声用楽譜にて男性アルト唱法

高声用楽譜にてソプラニスタ唱法

 

 

#3.アリア:チャイコフスキー作曲オペラ「エフゲニー・オネーギン」から

レンスキーのアリア「青春は遠く過ぎ去り」

 

 

まとめ:

#1.5年ぶりの復習。

 

#2.テノール唱法では楽曲の芸術性を表現することが難しい。高声用楽譜を用いてもバリトン発声になりやすい。低声用楽譜の低音部のファルセット発声が困難。中声用楽譜では低音部のファルセット発声が容易である他、高音部が響き易くなる。高声用楽譜が全体的には最も歌いやすいが、

第5曲の17小節目のGの発声に難があり、また33・34小節目の長いFの歌唱も慎重に支えなければならない。第7曲の24小節目及び31小節目のFisも、歌唱に伴う疲労の悪影響を受けやすい。また、第8曲目は、レチタティーヴォの歌唱に特に要求されるリズムをどのように体感し、表現するか、十分な稽古を要すると思われた。

 

#3.ロシア語の発音が滑らかになるにつれて、フレーズが大きくなり、歌唱表現が生き生きしてくることが感じられた。

脳梗塞などを予防する重要な作用は、逆に出血を止まりにくくする作用でもあります。

抗血栓薬には抗血小板薬と抗凝固薬があります。

 

 

抗血小板薬は血小板の力を少し弱めて血液が固まりにくくする薬です。

それは狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などの患者さんあるいは心臓カテーテルで冠動脈を広げたり、ステントを留置したりした患者さんに処方されます。

 

抗凝固薬は、血液が固まって血栓ができるところに作用します。心臓で不整脈が起こった場所や足の深部静脈などに血栓ができ、それが血流によって脳や肺に運ばれ動脈を詰まらせることがあります。

 

抗凝固薬は血液を固まりにくくさらさらにする薬です。

適応は心房細動、深部静脈血栓症、肺梗塞などです。
 

 

抗血栓薬にはこういう"光"の部分に対して、出血しやすいという"影"の部分があります。

 

このことを念頭に置き、頭を打った、派手に転んだという場合はすぐに医療機関を受診していただきたいと思います。

 

転倒は100%防げるものではないので、なるべく転倒をしないように気を付けること、転倒してしまったらどうするかを常に考えておくことが大切です。

 

覚えておいていただきたいのは、高齢の方は、脳と頭蓋骨の隙間が大きく空いているため、自分では支障がなく問題ないと思うような程度の受傷でも頭蓋内で出血が生じてしまう場合があるということです。

さらに、頭部にけがをした際、すぐに意識障害が出ず、しばらく経過してから突然現れることもあります。

 

どのような状況であれば医療施設を受診すべきかは、私でも簡単にはいえません。ですから、せめて高齢で抗血栓薬を服用している方は少しでも頭をぶつけたら、遠慮せずにCTスキャンのある医療機関をまず受診してほしいものです。

そして、自分が飲んでいる薬の名前を覚えておいていただきたい。中には中和剤がある抗血栓薬もあるので、うまく中和ができれば転帰不良になる確率は低くなります。

 

頭を打った直後は出血していたものの、少量の出血だったため症状が現れず、話すこともできていた(Talk)のに、血腫が大きくなると急に意識レベルが低下し、会話ができなくなったり麻痺が出現します(Deteriorate)。

この症状が増悪する現象を"Talk & Deteriorate"と呼びます。

 

抗血栓薬を服用している方では血腫が大きくなりやすく、高齢の方が転倒して頭をぶつけると、もともと重症化しやすいので、この現象は抗血栓療法中の高齢の方では問題になることが多いです。

頭部外傷における転帰良好の割合は65歳未満の48.6%に対し、65歳以上では14.6%。

死亡率はそれぞれ26.6%、43.8%と報告されています。

 

頭を打って、少しでも様子がおかしいと感じたら、迷わず脳神経外科等でCTスキャンを有する医療機関を受診すべきだということを、ぜひ覚えておいていただきたいです。

転倒・転落による頭部外傷の危険性

―高齢者、特に抗血栓薬を服用中の患者の皆様のためにー

 

過去約10年間の外因死の原因を見ると、交通事故が減少する一方で転倒・転落が持続的に増加しています。転倒・転落のリスクは60歳以上の高齢者で急激に高まることから、転倒・転落は高齢者における主要な予後因子と考えられています。
 

60歳を境に急増するのが転倒・転落と同様に、心房細動(AF)です。AF治療に使われる抗凝固薬を服用している高齢者の割合は20人に1人、抗血小板薬は10人に1人に上ります。

 

抗血栓薬(抗凝固薬、抗血小板薬)を服用中の高齢患者では、服用していない高齢患者に比べて転倒リスクが有意に高いことがわかっています。

それに加えて出血病変を有する割合も有意に高いです。さらに受傷直後は問題なく会話ができていても、数時間経過した後に意識障害が出現し、症状が急速に悪化が生じる"Talk & Deteriorate"の頻度が、非服用者と比べ約2倍有意に高いというデータがあります。

 

こうした背景により、高齢者の転倒・転落、特に抗血栓薬服用者における頭部外傷は転帰不良となる可能性が高く、早期受診・治療がより重要です。早期治療を実現するには、一見軽症であっても速やかに頭部CTなどの画像検査を行う必要があるので、遠慮せずに早い段階で申告してください。

CT検査は外部の医療機関に紹介させていただくことになりますが、初回検査で出血所見が認められなかった場合、2回目以降に検出される確率は1%未満にとどまります。そのため初回検査が重要となり、CT検査を迅速に行うことが求められます。

抗血栓薬服用中の頭部外傷患者に対する初回頭部CT検査で頭蓋内出血が認められた場合は、軽症であっても24時間の経過観察入院が必須となります。

大学病院等では、抗凝固活性の中和を至急検討し、該当する中和剤がある場合はすぐに投与し、入院下で厳重な経過観察を行っているところもあります。そして中和処置により、抗血栓薬を服用していない患者と同等の予後が得られているとの報告があります。


 一方、抗凝固薬の投与を再開する時期も重要で高度な専門性が求められています。

その理由は症例ごとに血栓形成リスクと出血リスクという対抗するリスクの兼ね合いがあり、症例によりリスクの比重が異なるからです。

そのため、両者のリスクバランスを検討して抗凝固薬再開の有無および時期を決めるための提言(da Silvaら)が参考にされています。

このあたりの判断は一般の外来診療ではなく、入院管理下でなされるものです。

 

健康管理は、なるべく外来診療にて賄えるようにして、救急医療や入院医療などにいたらなくても済むような事前の具体的な対策が必要不可欠だと考えられます。

内科の重要な領域の一つである神経病学は、先日のテーマでも触れましたように、循環器病学と切り離して扱うことができません。それは、脳血管疾患において明らかです。

 

日本では高齢者が要介護となる原因の第1位は脳血管疾患です。中でも重症度が高いとされるのが、心房細動(AF)に起因する心原性脳塞栓症です。日本のAF患者数は増え続けており、来年(2020年)には105万人を超え、その後もさらなる増加が予測されています。

 

日本では70万人以上が心房細動を持っているといわれています。特に、心臓病や高血圧、慢性の肺疾患、甲状腺機能亢進症のある人に多くみられますが、心臓に病気のない人でも精神的ストレスや睡眠不足、アルコールやカフェインの摂りすぎ、不規則な生活などが原因となって引き起こされます。
 

 

また要介護原因の第4位(約12%)が骨折・転倒です。転倒は60歳を超えると急増し、転倒・転落による死亡者数は交通事故死を上回ります。転倒・転落による外傷で最も注意すべきは頭部外傷であり、65歳以上の重症頭部外傷患者の約30%が抗血栓薬を服用しています。65歳以上の重症頭部外傷患者における転帰良好の割合は約15%、死亡率は約44%にものぼるので、65歳未満に比べて明らかに転帰不良です。
 

 

頭部外傷の原因で最も多いのも転倒です。では、転倒場所はどこが多いでしょうか。

東京消防庁のデータによると、圧倒的に自宅内が多いです。家の中での転倒は、滑り止めや手すりを付けることで防げるかもしれません。 

ご本人やご家族の努力により少しでも救命率が上がる可能性があるため、家の中での転倒を防ぐことができれば、そもそもけがをせずに済むかもしれません。

 

杉並国際クリニックが水氣道®を主宰し、積極的に推奨しているのも、有酸素運動による動脈硬化予防(心臓病や高血圧による心房細動の予防を含む)のために、単なるパワーやスタミナ増強だけではなく、平衡感覚を訓練して、転倒防止等をも視野に入れているからなのです。

杉並国際クリニックでしばしば実施している検査の一つに頸動脈エコー検査があります。これは、心臓と脳を繋いでいる頸動脈という重要な動脈の変性病変(特に動脈硬化)を評価するうえで有用性が高い検査です。

 

さて私たちの身体は、血液から必要な酸素や栄養素などを取り込むことによって、元気に活動することができます。その血液を運ぶための交通路として、大切な役割を担っているのが血管です。喉の両側にある2本の頸動脈は主要な血管の一つで、内頸動脈と外頸動脈に分かれています。内頸動脈は大脳へ、外頸動脈は顔へと血液を運んでいます。
 

頸動脈の血管にコレステロールなどがたまり、動脈硬化によって血管が狭くなった状態を「頸動脈狭窄症」、詰まった状態を「頸動脈閉塞症」と呼んでいます。
頸動脈狭窄症や頸動脈閉塞症になると、脳梗塞(アテローム血栓性梗塞)を発症する危険性が高まります。

 

頸動脈狭窄症にかかりやすい(黄色信号)が現れているかどうかのセルフチェック!

 

この病気が怖いのは全く症状が出ない人が4人に1人くらいの割合でみられることです。

 

以下に挙げた項目は、「頸動脈狭窄症」の危険因子といわれるものです。これらの因子を持っていると、それだけリスクも高まります。下記の項目にあてはまる人は、危険因子を一つでも減らすことを心がけるとともに、頸動脈の状態を確認しておきたいものです。

 

 

以下の項目のうち2つ以上該当する場合には、頸動脈エコー検査を受けていただくことをお勧めいたします。

 

  中高年男性である
  高血圧症にかかっている
  糖尿病にかかっている
  高脂血症にかかっている
  毎日お酒を飲んでいる
  タバコを吸っている

 


脳梗塞の前触れ(赤信号)を見逃さない!
頸動脈が狭くなった状態でも、脳梗塞を発症する前に前触れのような症状が起こることがあります。この黄色信号を見逃さないことが何よりも重要です。

 

以下の症状が一つでもあり、その症状があらわれて数分後に消える場合は、速やかにご相談ください。

  ろれつが回らない
  片側の手や足に力が入らない
  半身にしびれがある
  左右どちらの目で見ても真ん中から
     半分の視野がかける(半盲)

 

<はじめに>

 

前回は「口内炎」に効果のあるツボを紹介しました。

 

 

「衝陽(しょうよう)」は第二指と第三指の間で足の甲の出っ張りの真上にあり、

 

 

「太白(たいはく)」は足の親指の内側、骨が出っぱっているところの後ろにあり、

 

 

「女膝(じょしつ)」は踵と足首の間のくぼみでアキレス腱のいちばん下にあります。

 

 

今回は「ドライマウス」に効果のあるツボを紹介します。

 

 

 

<ドライマウスに効果のあるツボ>

 

 

今回は「頬車(きょうしゃ)」「耳門(じもん)」を紹介します。

 

2020-01-17 12-56

 

 

 

「頬車」は下顎のエラから1cm程上のくぼんだところにあります。

 

 

「耳門」は耳の穴の前にある突起(耳珠)のやや上にあるくぼみに位置します。

 

 

特に「頬車」は効果があります。痛くない程度に指圧してみてください。

 

 

唾液がたくさん出ますよ。

 

 

 

杉並国際クリニック 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

関節リウマチで当院通院中の40代の女性が、他の病院の人間ドックで肝機能障害を指摘され、その原因はリウマチの治療薬によるものではないかと疑って相談を受けました。

 

まじめに内服を続けられ、治療反応も良好であったため、使用していた2種類の抗リウマチ薬のうちメトレキサートは1週間に1回1カプセル(2㎎)のみとなり、サラゾスルファピリジンも通常投与量の半量(1日500㎎)でコントロール可能となっておりました。

 

本人は一切飲酒せず、正常体重であり、まずアルコール性肝障害は除外され、また生活習慣病による脂肪肝の可能性は低いうえに、ウイルス性肝炎でないことはすでに確認済みでした。

そのため、少量投与とはいえ本人が内服している抗リウマチ薬(メトレキサートとサラゾスルファピリジン)のいずれか、あるいは両方による薬物性肝障害を疑うのも尤もです。

確かに、いずれの薬剤も注意すべき副作用として肝障害が挙げられているため、無理はありませんでした。

 

自己免疫性肝炎では20%程度が肝硬変であり、3~5%に肝細胞癌が合併します。幸い、腹部超音波検査では、脂肪肝等は見出せず、肝硬変や肝癌の所見もありませんでした。

 

追加して実施した血液検査では、抗核抗体640倍(基準値≦40倍)、IgG3,280㎎/dl(基準値≦1,700)でした。抗核抗体は、全身性エリテマトーデス(SLE,陽性率ほぼ100%)、混合性結合組織病(同ほぼ100%)、全身性硬化症(80-90%)、シェーグレン症候群(70-90%)、多発性筋炎/皮膚筋炎(50-80%)では陽性率が高く、関節リウマチ患者でも40%程度に見られます。

 

この患者さんの肝機能障害の原因が、薬物性肝障害なのか、自己免疫性肝障害なのかの臨床的鑑別は困難であるため、転院先の病院で肝組織検査を受けていただくことになりました。

 

組織による病理検査によって、自己免疫性肝炎の診断が得られ、副腎皮質ステロイド薬の内服が開始されました。

その間、抗リウマチ薬は継続しておりましたが、肝機能は徐々に改善していったようです。

ただし、副腎皮質ステロイド薬の長期投与は、必然的に骨粗鬆症(ステロイド骨粗鬆症)を招くことになるため、新たな副作用対策が必要となります。

 

遠方への転居のため更なる転医をされたために、連絡が途絶え、その後の経過は不明です。

あらゆる肝障害、とりわけ急性あるいは慢性の肝障害を見出した場合に常に念同に置くべき肝疾患の一つが自己免疫性肝炎です。

これは中年以降の女性に好発する慢性肝炎で、その発症に自己免疫機序が関与すると考えられていますが原因不明です。

 

そして自己免疫性肝炎には特異的な診断根拠となる検査はないため、国際診断基準などをもとに診断します。

その過程の中で、肝障害をもたらす他の原因を除外する必要があります。

そのなかで、もっとも苦慮するのが薬物性肝障害です。その理由は、薬物性肝障害も、やはり除外診断をしながら診断基準から推定していくからです。

 

また、自己免疫性肝炎症例の約1/3に他の自己免疫性疾患の合併が認められ、慢性甲状腺炎(橋本病)、シェーグレン症候群、関節リウマチなどがその代表です。

 

そのため、私は、は、自己免疫性肝炎とは、アレルギーやリウマチ膠原病の専門知識があって、かつ、すべての肝障害を熟知していなければ診断できない、極めつけの肝炎であると考えています。

 

典型的な自己免疫性肝炎であれば、少なくとも抗核抗体もしくは抗平滑筋抗体が陽性、免疫グロブリンIgG高値となります。

しかし、やっかいなことに、抗核抗体が低力価(もしくは陰性)かつIgGも正常な症例もあるので、それだけでは診断の決め手にはなりません。

つまり、血液検査情報だけでは、診断を絞り込むことは困難です。そのような場合は、肝組織検査が必須となり、入院設備を持つ病院へ紹介する必要があります。

 

自己免疫性肝炎の予後は、治療例では進行例が少なく死亡率も高くないため一般的には良好です。しかし、複数回の再燃を繰り返す症例や無治療例では進行は早く、肝硬変に進展することも稀ではありません。

 

それでは次回は、実際に経験した自己免疫性肝炎の症例について振り返ってみたいと思います。

 

<明日につづく>