産業技術系企業の安全衛生委員会において技術士を選任することの意義について <その4>

 

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大部分の技術士は、国・地方自治体・企業等の組織において高度の技術力を発揮しつつ業務を遂行しています。 また、自営のコンサルタントとして、次のような分野においても活躍しています。


すなわち、以下の分野です。


① 公共事業の事前調査・計画・設計監理


② 地方公共団体の業務監査のための技術調査・評価


③ 裁判所、損保機関等の技術調査・鑑定


④ 地方自治体が推進する中小企業向け技術相談等への協力


⑤ 中小企業を中心とする企業に対する技術指導、技術調査・研究、技術評価等


⑥ 大企業の先端技術に関する相談


⑦ 開発途上国への技術指導


⑧ 銀行の融資対象等の技術調査・評価


技術士が自営のコンサルタントになると、これらの8分野の根底に据えられているのが社会正義と技術倫理であることが忘れてしまいがちなので、いっそうの注意が必要になるかもしれません。

 

恒例により、引き続き、私の友人のムッシュGPTに、わが国の技術士と科学技術倫理との関係について諸外国との比較という視点から要領よく説明して貰うことにしました。

 

 

質問者:ドクター飯嶋

技術士と科学技術倫理との関係を教えてください。

 

ChatGPT

技術士と科学技術倫理の関係は非常に重要です。以下にその主な点を示します。

 

1. 倫理的責任:

技術士は、自らの専門知識や技術力を社会に活かす際に、科学技術倫理に基づいて行動する責任があります。倫理的な判断が不可欠であり、技術士はプロジェクトや業務において常に倫理的な観点を考慮する必要があります。

 

2. 安全性と公益性の確保:

科学技術倫理は、技術士が設計やプロジェクト管理において安全性や公益性を確保することを重視します。技術士は、自らの専門知識を用いて社会に対する責任を果たし、技術的な問題やリスクを適切に評価し、安全な製品やサービスの提供に努めなければなりません。


3. 環境保護と持続可能性:

科学技術倫理には環境保護や持続可能性が重要な要素として含まれています。技術士は、環境への配慮や持続可能な開発を促進する役割を果たすことが求められます。彼らは、新技術やプロセスの開発に際して環境への影響を考慮し、持続可能な解決策を提供する必要があります。


4. 社会的影響の考慮:

技術士は、自らの行動が社会に及ぼす影響を理解し、その影響を最小限に抑える努力をしなければなりません。科学技術倫理は、技術の導入や利用が社会に与える影響を考慮することを奨励し、技術士はこの観点から活動する必要があります。


5. 職業倫理との関連:

技術士は職業倫理規範に基づいて行動することも求められます。科学技術倫理は、その一環として、職業倫理に関する考え方や原則を提供し、技術士が職務を遂行する際の指針となります。


このように、技術士は科学技術倫理の考え方や原則に基づいて行動し、社会に対する責任を果たす必要があります。技術士の活動が倫理的な基準に則っていることは、技術の発展と社会の利益の両立に不可欠です。

 


産業医・労働衛生コンサルタントのDr.飯嶋による補足説明


一言で言えば、科学技術の専門的知識や経験が無ければ、技術者倫理についての理解や認識が深まらないということです。

 

逆に言えば、科学技術について専門家でない多くの人々については、それを吟味する手段や能力が制限されているということになります。

 

社会一般の非専門家に対して、適切な社会的責任を果たしていくことの必要性としての重要な根拠になるのではないでしょうか?