ムッシュGPTと討論する全人的健康エクササイズ 「水氣道」入門(第6回)

 

前回はこちら

 

新たに考案された生涯エクササイズに対する誤解や偏見を可能な限り減らすための手立てを提案してください<質問3:再掲>

 

この質問に対するChatGPTの9箇条の回答のうちの第3箇条を採りあげて、振り返りと考察そして今後の対策を提案してみました。

 

3 参加者の声を取り入れる

<稽古参加者の声を重視すること>

これは、とても大切なポイントであると同時に、絶えず反省すべき事項だと考えています。

 

実際上、稽古の参加者からのご希望やご意見を待っているだけでは不十分であり、徐々に、それらを積極的に引き出すように心がけています。将来の発展に向けて、このような基本的なコミュニケーションは組織や稽古の進歩や発展のために貴重な資源になるものと考えています。

 

これからも、いっそう、このようなご意見を傾聴し、ともに検討しつつ、改良や修正を図っていきたいと考えます。


<稽古参加者の期待や不安を理解すること>

稽古参加者の期待と不安は、しばしば、併存することを経験しています。参加者の期待や不安を理解するためには、いずれも水氣道について事前の予備知識や適切な情報提供が欠かせないことを実感します。

 

漠然としたイメージや想像に基づく期待は、もろく崩れやすいものです。これは、水氣道のデザイナーである創始者自身に課された大きな義務です。

ただし、実際に、この義務を効果的に果たすためには、様々な取り組みが必要であり、多くの協力者が必要になってくることは言うまでもありません。

 

「1.情報の正確な伝達」

これがポイントの最初に挙げられていることには意味があると思います。

 

稽古参加者に正しい期待を持っていただき、また無理なく達成可能
な期待をともに育んでいくことは水氣道の考え方に一致しています。


水氣道は発足後すでに24年を経過しています。

つまり、四半世紀の歴史を歩んできました。

 

すでに稽古活動を継続している皆さんには、草創期の初参加者のような不安は見られませんが、各人が稽古目標をもつことと同時に、団体エクササイズとしての特質に鑑みた共同の稽古目標を掲げていくことも、今後、いっそう必要な段階になってきました。

 

 

<より効果的な稽古プログラムの構築>

およそ四半世紀前に構築した水氣道の稽古プログラムの基礎は現在でも十二分に生かされています。

 

水氣道の稽古は「形」を基本として「航法」にまとめ上げられ、さらに、幾つかの「航法」を目的と性質にしたがって時間軸に沿って順次配列したものが稽古プログラムであり、それにしたがって実践するのが水氣道の稽古です。

 

そのためのきっかけとなるのが参加者から発せられる感想や質問、相互のコミュニケーションなどの「声」であり、また、姿勢、呼吸状態、動作、表情などの「声なき声」を聴きとり、その意味する内容を聞き分けることも水氣道の稽古が進むにつれて身についていくことになります。

 

より効果的な稽古プログラムというものは、原初の稽古プログラムを出発点として、様々に追加・修正を加えて現在の水氣道の姿が確立しました。


今後も新しい「形」の改良や創造、さらに、それに基づく「航法」の進歩、さらに全体の稽古プログラムの新しい流れが生み出され続けていくことでしょう。

 

 

<フィードバックの取り組み>

参加者の声を取り入れるというChatGPTのアドヴァイスから私は、あるヒントを得ました。それは、参加者の生の声(肉声)からだけではなく、命の根本から発せられる「声なき声」を取り入れるということを、水氣道の稽古指導では大切にしてきたということです。「声なき声」は本人自身も気づきにくい声でもあります。


水氣道では、「自分の体に聞いてみること」とか「稽古場(温水プール)の水に教えてもらうこと」といった指導メッセージを発することがあります。

自分の心との対話は主として意識の世界での自己内部でのコミュニケーションですが、自分の身体との対話は無意識の世界での誰かとのコミュニケーションです。ふだんは忘れられていていますが、どなたでも体験することができる、ごく普通の自然な対話です。

そして、この方法は、フィードバックによる自己の点検法なのです。これに関連して、ヨガとか瞑想法が再評価されているようです。

この辺りの言葉での説明は、簡単ではないのですが、心身医学療法の3本柱の一つの自律訓練法もこれに通じています。


ですから、科学的に言葉で説明できる自律訓練法やバイオフィードバック理論を紹介することも確実な方法の一つではありますが、実際に体験してみないとわかりづらいのではないかと思います。

 

そこで水氣道では初期段階から、

 

健康(初期評価)⇒稽古実践⇒健康(再評価)⇒現状と経過の分析
⇒稽古計画の修正・改善⇒稽古実践⇒・・・

 

というサイクルを繰り返すことによるフィードバックを続けてきました。

 

そのためのオリジナルツールとして「体組成・体力評価票」を考案し、これ自体も改善を加えてきました。このツールはフィットネス評価によるフィードバックです。

 

健康管理のためには、医学評価(メディカル・チェック)と保健評価(フィットネス・チェック)を組み合わせたハイブリッド評価を定期的に行うことが必要であると考えています。

 

水氣道のフィードバックは、この方法を採用しています。