特論1<我が国の医学と医療の現状>
かつて<医学は科学であり、医療は医学の社会的適応である>と教育を受けました。
私は医学生当時から、このスローガンに懐疑的でした。
現在では<医学は科学としての衣をまとってはいるが、医療は政治政策の一環に過ぎない。そして、そうした医療政策の目的に適うように、医学的データが操作されることが少なくない。>という現実に直面しています。
近年、医学会での発表や報告あるいは学術論文には、冒頭のスライドや文書で必ずCOI(利益相反申告書)を明示しなければならないことになってきました。これは米国の物まねに過ぎません。
なぜでしょうか?
研究を継続するためには、資金が必要なのですが、倫理性が高いはずの研究者もスポンサーの意向その資金はどこから調達されたものか、という監視の目が不可欠になるからです。
米国の医学や医療は、スポンサーの意向に与するようなデータのバイアスが掛かることの弊害が、すでに現実のものになって久しいからです。
学問も政治もフェアでなければ、民主主義は形だけのものになってしまい、私たちの自由や人権の基盤は、ことごとく、根底から覆されてしまうことになります。
ノーベル賞受賞者など高名で高潔なイメージを醸し出している研究者も資金集めに余念がありません。
はじめは研究資金集めを研究発展のための手段としていたに過ぎなかったはずの立派な方ですら、いつの間にか、資金集めが目的と化し、学問的業績や名声をその手段として利用するようになる現実を見ると、とても残念でなりません。
さて、国公立の医学部教授を定年退官まで勤め上げ、所定の退職金を受け取り、無事に年金生活に移行できて、ようやく公に発言できる重大メッセージというものがあるようです。
ただし、このようなアクションを起こす勇者はごく限られています。多くは、無難に、波風を立てずに過ごしていく選択をされているのではないかと思います。それは、私も例外ではありません。
【新型コロナワクチン接種と死亡事例の因果関係を考える勉強会】での福島雅典京都大学名誉教授の発言。
で検索して動画をご覧になってください。
私は、現時点で、これ以上のコメントを加えるつもりはありません。
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