取材報道<NHK特設サイト 新型コロナウイルス>から学ぶ3
症例の研究
以下は、取材記事を下敷きとし、加筆や編集部分は赤い文字として区別しました。
症例1:感染 治療なき入院 20代女性が語る
3月12日、27日取材(札幌放送局 北井元気)
北海道に住む20代の女性は3月5日に感染が確認され、20日間近く入院しました。「自分が感染するとは全く思っていなかった」という女性。あまり知られていなかった症状や入院中の日々などを語りました。
第1症例(その3)
第2節:経験したことのない異変
母親は3月3日に感染が確認された。女性もその2日後に陽性と分かり入院するが、<しばらく前から、味やにおいがしないという異変を感じていた。>(嗅覚をつかさどる嗅神経は第1脳神経です。嗅神経が障害を受けると、嗅覚だけではなく、味覚を損ねてしまいます。それだけ、味覚は嗅覚に大きく依存しているのです。そして、嗅覚や味覚が損なわれると食欲が減退するだけでなく、胃腸の働きを抑制し、免疫力を低下させます。消化吸収には、脳相、胃相、腸相の3層が関与しているためです。おいしそうな食べ物を目の前にすると、 視覚、味覚、嗅覚などが刺激(脳相)されます。その刺激が副交感神経を通して胃液の分泌を促す(胃相)からです。そのための事前の備えの第1弾が玉弊風散であり、発症後は第2弾として藿香正気散が使えます。もっとも、これらの漢方薬の効果を増強するためには、嗅覚や味覚に深いかかわりをもつミネラルである亜鉛を補充しておくことが望ましいです。慢性の亜鉛欠乏症は味覚障害、食欲不振、下痢などの諸症状や、創傷治癒遅延や免疫能低下をもたらす<参照:「わかりやすい臨床栄養学・第6版」:三共出版、飯嶋正広他)>ことが知られているからです。COVID-19の患者の血清亜鉛や銅の濃度についてのまとまった情報が欲しいところです。)
<陽性が出て入院すると言われた前日ぐらいから、食べ物のにおいがしない>ので、『私おかしいのかな』と思って。<シャンプーもにおいがしないですし、1番何よりもにおいの強いイメージのある香水を持って鼻に近づけてみても全くにおいがしない>んですよ。<その衝撃というか、本当に何もにおいがしないことにびっくりしました。>(こうした、ショックや驚きなどの精神的ストレスにより、ますます免疫能が低下していきます。医療専門家による適切なケア・サポートなどの介入により、安心感を与えることが求められます。)
<今までかぜは何度もひいてきた>(ウイルス性感染を受けやすいこと、易感染性の体質を日頃から改善する工夫と努力の継続が望まれます。⇒戦略1:戦術1⇒日頃から玉弊風散を1包を毎日内服することが望ましいです)んですが、それとは全く違って、<しょっぱいも甘いも感じなくて、辛いは少し感じました。>
<野菜にドレッシングをかけて食べても、全く味がしないので目隠しされた状態で食べているような感じでした。>(表現力に優れた方です。匂いや味が損なわれると、どんなに色彩豊かで芸術的な盛り合わせをしても、決しておいしそうには見えなくなります。脳相が反応しないため、胃相や腸相での消化吸収・代謝が損なわれ、ますます免疫力が低下していきます)
そんなことは今までなかったので、『これはコロナの影響なのかな』(素晴らしい洞察力です!)と少しは思いました。
でもテレビで言われてなかった症状だったので、『自分だけなのかな』(⇒戦略1:戦術1)という思いと、『これがそうなのかな』という不安がありました。
<入院してからも1週間ぐらいは、においと食べ物の味がしないというのは続きました。>病院食なのでそんなに濃い味ではないものだということは分かっていたんですが、<みそ汁の味はもちろんしないですし、お肉料理も出てきたんですがその味も全くしない>(免疫力の維持に必要な亜鉛は、牡蠣、肉類、ごまやナッツ、小魚などに多く含まれます。)
看護師さんや先生たちも初めてコロナの診療しているので情報が足りないというか知らないみたいで、「そんな話もあるんだよね」とは言っていたと思います。
<においや味が完璧に戻ったのは、入院してから10日間ぐらいたってたんじゃないか>と思います。<熱が下がって食べ物をよく食べられるようになってからすごく感じた>(この段階では決して油断してはいけませんが、峠を越えて、重症化は免れたようで、とても良かったです。)ことです。
症状がおさまってきて、味覚と嗅覚が戻ってきたときのごはんは、食べる楽しさとかうれしさとかがありましたね。
新型コロナ感染症対策として、3つの戦略と3つの戦術の具体的な適応法について解説してきましたが、このあたりで、3つの臨床医学原理を提案しておきたいと思います。
臨床医学原理1:心身医学を基礎とする全人的アプローチ
臨床医学原理2:伝統医学と現代医学を統合(中西医結合)的アプローチ
臨床医学原理3:臨床栄養学と鍛錬学(水氣道®)の統合的アプローチ
ARCHIVE
- 2024年10月
- 2024年9月
- 2024年8月
- 2024年7月
- 2024年6月
- 2024年5月
- 2024年4月
- 2024年3月
- 2024年2月
- 2024年1月
- 2023年12月
- 2023年11月
- 2023年9月
- 2023年7月
- 2023年5月
- 2023年4月
- 2023年1月
- 2022年12月
- 2022年11月
- 2022年9月
- 2022年7月
- 2022年6月
- 2022年5月
- 2022年4月
- 2022年3月
- 2022年2月
- 2022年1月
- 2021年12月
- 2021年11月
- 2021年10月
- 2021年9月
- 2021年8月
- 2021年7月
- 2021年6月
- 2021年5月
- 2021年4月
- 2021年3月
- 2021年2月
- 2021年1月
- 2020年12月
- 2020年11月
- 2020年10月
- 2020年9月
- 2020年8月
- 2020年7月
- 2020年6月
- 2020年5月
- 2020年4月
- 2020年3月
- 2020年2月
- 2020年1月
- 2019年12月
- 2019年11月
- 2019年10月
- 2019年9月
- 2019年8月
- 2019年7月
- 2019年6月
- 2019年5月
- 2019年4月
- 2019年3月
- 2019年2月
- 2019年1月
- 2018年12月
- 2018年11月
- 2018年10月
- 2018年9月
- 2018年8月
- 2018年7月
- 2018年6月
- 2018年5月
- 2018年4月
- 2018年3月
- 2018年2月
- 2018年1月
- 2017年12月
- 2017年11月
- 2017年10月
- 2017年9月
- 2017年8月
- 2017年7月
- 2017年6月
- 2017年5月
- 2017年4月
- 2017年3月
- 2017年2月
- 2017年1月
- 2016年12月
- 2016年11月
- 2016年10月
- 2016年9月
- 2016年8月
- 2016年7月
- 2016年6月
- 2016年5月
- 2016年4月
- 2016年3月
- 2016年2月
- 2016年1月
- 2015年12月