ライマリケア・救急・心療内科 Vol.1

今月のテーマ<医療機関の科目標榜と専門医制度について>

 

 

第Ⅰ話:高円寺南診療所の診療科目の経緯

 

 

高円寺南診療所は平成元年(1989)に『内科』標榜の医療機関として開設しました。

 

平成8年(1996)に至ってはじめて心療内科、アレルギー科、リウマチ科等の標榜を追加しました。

 

その理由は、もともと、内科の中でアレルギー・リウマチ・心療内科を特に研鑽しており、

 

制度改正により、診療所においてこれらの科目の標榜が、可能となったためです。

 

 

現在の日本では,麻酔科を除く診療科については,自由標榜制がとられています。

 

標榜科とは,医療機関が医療法等の規定に基いて,広告に表示できる診療科の名称です。

 

つまり,医師免許を持っていて,初期研修さえ終えれば,専門医資格等を持っていなくても

 

法令上認められた全ての診療科名を標榜することができるのです。

 

 

こうした極めてあいまいで不徹底な制度が、医療の混乱をもたらし、

 

勤勉で誠意ある医師の専門的業務の遂行を困難にしている現状の一端について、

 

次回から、順を追ってお話いたしましょう。