感染力が強いとされる新型コロナウイルスの変異ウイルスが国内でも徐々に広がってきました。
水際対策は有効であったと評価されているにもかかわらず21日までに国内では16都府県で130人の感染者が確認されました。この数字は直近の3週間で5倍に増えたことになります。
変異株かどうか調べられているのは感染者全体の1割にも達していません。そのため、変異株の全体像は見えていません。
専門家筋は「第4波につながる可能性があり、抑え込みが重要だ」と指摘する声を挙げていますが、もっともな見解だと思います。
また、単独の感染報告ばかりではなく、ついに変異株のクラスター(感染者集団)が国内で確認されるようになってきました。
新潟県では16日、保育施設の関係者13人の感染が確認され、いずれも英国型の変異株だったとのことです。この施設ではその後もさらに10人の感染が確認され、保健所などが詳しく調べているところです。
なお埼玉県でも0歳未満の男女6人と、互いに同じ施設の関係者その保護者ら男女4人の英国株クラスターが発生した模様です。
他にも感染は東北から九州まで全国各地で報告されています。懸念材料の一つとしては、感染経路が追跡できず、市中感染とみられる例もあり、今後の感染拡大の可能性が小さくないことです。
外国人の入国は、少なくともビジネス目的では停止されています。そして検疫での感染確認は2月9日以降、ゼロです。現状の見方はさまざまですが、上記の報告が増えているというデータが意味することは、「気づかれないうちに、変異株がすでに国内に入り込んでいて、その変異株が少しずつ広がっている」と考えることが科学的には妥当な見方だと思われます。
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