ムッシュGPTと討論する全人的健康エクササイズ 「水氣道」入門(第7回)

 

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<水氣道の段級制について>

水氣道は創始以来、段級制を採っています。


日本の武道の中には段級制を採っているものがあります。

 

他の武道の段級制については、ムッシュGPTは、私以上に分かりやすい解説ができるのではないかと考えました。

 

Dr.飯嶋自身が質問を試みることにします。

 

Dr.飯嶋

日本の武道の中には、段級制を採っているものがあります。段級制の意義と目的、制度の長所と欠点について教えてください。

 

ChatGPT

日本の武道において段級制は一般的であり、多くの武道で採用されています。段級制は、武道修行者が進歩し、技術や精神面での成熟を評価し、達成度を示すための制度です。以下に、段級制の意義と目的、制度の長所と欠点をいくつか挙げてみましょう。


意義と目的:

1. 進歩の評価: 段級制は、武道修行者が自身の進歩を定量的かつ目に見える形で評価できるようにします。段位が上がることで、修行者は自身の技術や理解力が向上していることを実感できます。


2. 目標の設定: 段位が目標となることで、修行者は着実な進歩を求める励みとなります。新しい技術や概念を学び、段位を上げることが目標としてクリアになります。


3. 教育の手段: 段位は、教育の一環としても機能します。師範や上級者が弟子や初心者に対して段位を通じて適切な指導を行い、技術や心構えを教えることができます。

 


制度の長所:

1. モチベーションの向上: 段位の取得は修行者にとって大きなモチベーションとなります。目標がクリアに定義され、段位が与えられることで、練習へのコミットメントが強化されます。

 

2. 階層構造の確立: 段位によって、武道団体内での階層構造が明確になります。これにより、上級者と初心者といった異なる経験レベルの者たちが適切に指導され、安全に稽古が行われる環境が整います。


3. 武道の伝統継承: 段位制度は武道の伝統や価値観を継承する手段となります。歴史的な文脈や武道の精神が段位に反映され、伝統が守られることが期待されます。


制度の欠点:

1. 実力とのギャップ: 段位が必ずしも実力を正確に反映しないことがあります。時には単なる段位取得のために合格することもあり、実力と段位のギャップが生じることがあります。


2. 競争心の過度な強調: 段位をめぐる競争が激化し、そのために修行者が競技の側面を強調しすぎることがあります。武道は本来、協力と向上心が重要ですが、段位制度がこれを損なうことがあるかもしれません。


3. 個々のペースに合わない場合: 一律の段位制度は、個々の修行者の進歩ペースに合わないことがあります。ある人が早く段位を進める一方で、他の人が同じ段位に到達するのに時間がかかる場合があります。

総じて、段級制度は武道の指導や進歩のモチベーションに寄与しますが、その運用にはバランスと慎重な配慮が必要です。

 

 

ドクター飯嶋のコメント:

私自身が、ムッシュGPTの回答を読んで驚嘆しています。私の考えとほとんど一致しているばかりでなく、段級制度によってもたらされる欠点についての本質を突いているからです。

 

そこで、私は彼の回答の重要なエッセンス部分に下線を施してみました。水氣道は、武道特有の危うい側面や、段級制に潜む諸問題を克服する工夫を凝らしながら今日の稽古体系を築いてきました。

 

なお、ムッシュGPTが例示している「武道の伝統継承」ですが、水氣道にとっても来年で創始後四半世紀を迎え、ささやかな伝統ともいうべき歴史を辿ってきました。

 

しかし、他の伝統的武道とは異なり、新しいタイプの武道である水氣道は、伝統継承の段階ではなく、伝統の礎を創出していこうとする途上にあるといえるでしょう。

 

そこで、考察の焦点を水氣道に当てて、改めてムッシュGPTに質問を投げかけてみました。彼は、武道としての水氣道に対して、どのような評価を与えれくれるのでしょうか?

 

 

Dr.飯嶋

私たちは2000年に日本で誕生した水氣道という水中での武道を続けています。武道といっても競技ではなく、試合も行わない集団での心身鍛錬法なのですが、段級制を採用しています。段級制の長所を生かし、かつ、欠点が出現しないようにするためには、どのような配慮と工夫が必要でしょうか?

 


ChatGPT
水氣道が競技を行わずに心身鍛錬を重視する武道である場合、段級制度を採用することは依然として有益です。以下に、段級制を長所を生かし、かつ欠点を最小限にするための配慮と工夫をいくつか挙げてみましょう。


1. 目標設定と進歩の評価:

個別目標の設定: 修行者ごとに個別の目標を設定し、段位を通じて進歩を評価します。これにより、各人の成長ペースに合わせた目標が明確になります。


技術と精神面のバランス: 段位試験で技術だけでなく、武道の精神面も評価することで、心身の両面での鍛錬が重視されます。

 


2. 競争を避けた環境構築:

協力と励ましの文化: 競技を行わないことで、協力と励ましの文化を強調します。段位があくまで個人の成長を示すものであると認識させることが重要です。


共通の目的意識: 集団での心身鍛錬を共通の目的とし、段位はその過程での個人の向上を支える手段と位置付けます。

 


3. 継続的な指導とフィードバック:

個別指導: 師範や上級者が修行者一人ひとりに対して個別の指導とフィードバックを提供します。これにより、個人の強みや課題に対処しやすくなります。


継続的なアセスメント: 段位試験以外にも、継続的なアセスメントを行い、修行者の成長を定期的に評価します。これにより、段位試験以外でも進捗が確認できます。

 

 

4. 武道の哲学と結びつける:
武道の理念の共有: 水氣道の修行者に対して、武道の哲学や精神面に焦点を当て、それが段位制度とどう結びついているかを理解させます。これにより、単なる技術向上だけでなく、精神的な成長も重視されます。

 


5. コミュニケーションの促進:
集団でのディスカッション: 定期的な集団でのディスカッションやワークショップを通じて、修行者同士のコミュニケーションを促進します。これにより、相互の理解や助け合いが生まれやすくなります。


段級制度を活かすためには、個々の修行者の特性や目的、武道の性格を考慮し、柔軟なアプローチが必要です。それによって、水氣道は集団での心身鍛錬を深め、段級制度が修行者の継続的な成長を支えるものとなります。

 

 

ドクター飯嶋のコメント:

ムッシュGPTの回答を読んで、なぜ彼が私の水氣道哲学の概要を把握しているのか不思議に思いました。水氣道の創始者として、彼以上の回答を示せる会員に遭遇したことは、これまでなかったことも告白しておかなければならないでしょう。


ただし、彼が指摘してくれたポイントの中で、5つ目のコミュニケーションの促進については、今後、さらなる前向きで創造的な取り組みが必要であると考えます。


そのためには、従来の会員に加えて、新たなるメンバーの積極的な参加が望まれます。それ以前に、私たちが水氣道の魅力について、積極的にアピールしてきたかというと、残念ながら、不徹底であったことは大きな反省材料であると思います。