Nogucciの回顧録 No.14「連休前後の木曜日 魔の時間帯」

ある木曜日の午後7時30分頃

(近隣のほとんどの医療機関の診療時間は午後6時30分終了で、しかも、木曜日は休診のところが多いです。)

 

「初診ではないんですが」と若い女性が入ってこられました。

 

「(初回受診から)3ヶ月経っていないので予約はいらないはず」

と一方的な自己主張をされました。

 

 

ただちに確認してみると、たしかに初めての方ではなく、感染症とアレルギーで1回のみ来院されておりました。

(ただし、再診の約束を守れていませんでした。)

 

そして、数日で初回受診日から3ヶ月が経過するという方でした。

(急性の病気が、いったん解決したとされる場合には、その次の機会の受診は、初診の扱いとなります。)

 

 

症状としては「高熱がある!」と院内に響く声

(高熱なので、待合室で待っている他の患者たちより優先的に診るのが当然、とでも言いたげな態度)

 

“(予約なしの)発熱の方は他の患者の皆様を守るために当院では診療を受け付しておりません。”

 

と伝えるも

「内科なのに診ないんですか!」とまた大きな声

(内科にもいろいろな専門領域があり、内科医にもいろいろな役割分担があることを御存じない方のようでした。)

 

“定期的に通っている方々は難病(免疫力が低下している)の方ばかりなので、(専門医療機関としては)そうした患者の皆様を守る責任があり、不注意に感染させるわけにはいかなのです”

と伝えると、いったんは沈黙されました。

 

 

しかし、

「別の医者を紹介して」

(当然の義務であるはずだという甚だしい思い込み)

 

とのことなので、医療機関情報案内を渡そうとすると。

 

「スマホを持っていないのでこんなのを渡されても」

「高円寺の医者を紹介して」

と不機嫌そうに突き返してきました。

(多忙な時間帯なのに、そこまでの義務はないはずです!)

 

 

連休前後の木曜日の午後7時半以降の時間帯は、昔からトラブルが絶えず、私たちは

<魔の時間帯>

と呼んでいます。

 

まじめで勤勉な多くの定期受診の患者の皆様の迷惑を顧みない身勝手なクレーマーが多発する魔の時間帯なのです。