軽度認知障害(MCI)【4】

その4:高円寺南診療所における究極の軽度認知障害(MCI)、早期発見プログラム

 

 

ステップ4)MCIスクリーニング・血液バイオマーカー検査

 

認知症リスクチェック(MCIスクリーニング検査)は、アルツハイマー病の段階であるMCIであるかどうかのリスクがわかる血液検査です。

 

MCIは、これまで認知症予備軍ともいわれてきましたが、最近の研究ではMCIの段階で適切な予防や治療を行えば、認知症の発症を防ぐことや遅らせることができます。

認知症リスクチェック(MCIスクリーニング検査)は、アルツハイマー病の前段階であるMCIのリスクがわかるバイオマーカーを測定する血液検査です。

 

 

MCI(軽度認知障害)とは、認知症の症状が出現する前の段階を指します。

 

認知症の中でも最も多いアルツハイマー型認知症(アルツハイマー病)は、主な原因物質であるアミロイドベータペプチドが脳内に溜まり始めることで神経細胞が壊され、その後認知機能が低下する疾患です。

 

MCIの段階では日常生活に支障はありませんが、そのまま放置すると約4年でおよそ40%の方が認知症に進行するといわれています。

 

 

早期発見で、認知症を防ぐ。

アルツハイマー病の主な原因物質であるアミロイドベータペプチドが少しずつ脳内に蓄積し、神経細胞を壊し始めるのは、認知症の発症から約20年さかのぼる前からだといわれています。

 

アルツハイマー病を発症するのは70~80代が多いため、アミロイドベータペプチドが脳内に蓄積し始めるのは50~60代と考えられます。

 

しかし、その年齢ではまだは物忘れもほとんどないか、あっても年のせいといわれる程度のもので、アルツハイマー病無症候期と呼ばれます。(無症候期:脳に病変はあるが全く症状がないか、年齢相応程度の物忘れがある時期)やがて物忘れが激しくなり、MCIの段階になります。

 

さらに進行するとアルツハイマー病による認知症の症状が出てきます。

 

認知症を発症すると、医師による診断に基づき投薬やリハビリテ―ションなどの治療が始まります。

 

現在、認知症の症状を若干改善し進行を一定期間遅らせる薬剤はあります。

 

しかし、進行を止め、病気を根本的に治す薬剤はありません。

 

そのため、認知症になる前のMCI(軽度認知障害)の段階で早くその兆候を発見し、そこから発症しないための生活習慣の改善や早期治療を徹底していくことが大切です。

 

 

高円寺南診療所では、軽度認知障害(MCI)のリスク・スクリーニングのための血液バイオマーカー(血中アミロイドペプチド)テストの実施に向けて準備中です。