スティーブ・ジョブズの闘病生活と最期の言葉

「院長からのメッセージです」

 

私は6月19日の父の日に、亡き父を偲びつつ、

 

老母を囲み妻と二人の娘とともに郷里の水戸で過ごしました。

 

 

そこで、妻は、東京都医師会雑誌を私に渡し、

 

スティーブ・ジョブズの最後の言葉にまつわるエッセイを読むように勧めました。

 

 

一読後、妻が、なぜ私にこれを見せてくれたのかよくわかりました。

 

 

そこで高円寺南診療所の「新着情報」に掲載し、

 

閲覧者の皆様に紹介させていただくことにしました。

 

 

 

  • スティーブ・ジョブズとは

 

Steven Paul "Steve" Jobs(1955年2月24日 - 2011年10月5日

 

アップル社共同設立者の一人

 

米国実業家資産家作家教育者

 

アメリカ国家技術賞受賞。

 

 

  • 病気との闘い

 

2003年、膵臓癌と診断された。

 

(高円寺南診療所の現在の超音波診断装置は、

 

膵臓を診ることが容易になってきましたが、

 

以前の旧式の装置では大変苦労しました!)

 

 

家族を始め、周囲はジョブズにすぐに手術をうけるように忠告したが、

 

東洋文化を尊重していたジョブズは、

 

西洋的な医術を頑なに拒否した。

 

高円寺南診療所は統合医学的アプローチを採用しています。

 

西洋医学の優れた点は大切に活用すべきだと

 

患者さんに説明しています。

 

 

絶対菜食、ハリ治療、ハーブ療法、光療法などを、インターネットで探し、

 

民間療法などを用いて完治を図ろうとしていたといわれる。

 

スティーブ・ジョブズはインターネット業界の天才です。

 

しかし、インターネットを利用しての科学的情報収集と医学的分析

 

さらには行動決定のプロセスに関しては素人に過ぎません。

 

そのことに、もっと早く気づいて貰えれば、と残念です。

 

癌に関しては東洋医学が無効なのではなく、

 

西洋医学とどのように補い合うか、

 

つまり、統合的なアプローチこそが望まれます。

 

 

医学的治療は遅れ、

 

そのことから9か月後の検査で癌が大きくなっていることがわかり

 

同年の8月に摘出手術を受け療養後復帰した。

 

 

 

2005年6月12日、スタンフォード大学卒業式に招かれ、

 

「Stay hungry, stay foolish」で締めくくられたそのピーチは、

 

多くの共感を持って迎えられた。

 

 

 

2008年に肝臓への癌の転移が判明していて容態は深刻な状況であった。

 

 

 

2009年3月に肝臓の移植手術を受けた。

 

 

 

2011年10月5日、膵臓癌の転移による呼吸停止により自宅で死去した。

 

 

56歳没。(奇しくも、私、ドクトル飯嶋も56歳です!)

 

 

最後の言葉の引用とDr.Iijimaのコメント

 

「仕事以外には、幸せに恵まれない人生だった。

 

人生の終わりには、富など、

 

私が積み上げてきた人生の単なる事実でしかない」

 

 

「私がずっとプライドを持っていたこと、

 

世界中から認められることや富は、

 

迫る死を目前として色あせていき、

 

何の意味もなさなくなっている。」

 

 

「今、やっとわかった。

 

十分暮らしていけるだけの富を確保した後は、

 

富とは無関係なことをはじめるべきだった。

 

それは、人間関係や、芸術や、まだ若い頃からの夢かもしれない

 

 

(Mr.NoGucciのコメントにもあるように、

 

Dr.Iijimaは経済的には決してRichではありませんが、

 

富とは無関係な水氣道と聖楽をライフワークとしてはじめていることは、

 

とても恵まれたことです!)

 

 

「私が勝ち得たものは、あの世には持っていけない。

 

私が持っていけるのは、愛情にあふれた思い出だけだ。

 

これこそが本物の豊かさであり、

 

あなたとずっといてくれるもの、

 

あなたの道を照らしてくれるものだ

 

 

「あなたのために、運転手を雇うことはできる。

 

お金を工面してもらうこともできる。

 

だけど、あなたの代わりに病気になってくれる人は

 

みつからない」

 

 

「物はなくなっても、また見つけられる。

 

しかし、一度失くしたら二度と見つからないもの。

 

それが一つだけある。

 

人生。それは命だよ。

 

 

(閲覧者の皆様。

 

養生と鍛錬、そして優れた芸術に親しみ、

 

素晴らしい仲間づくりをして、

 

愛情あふれた思い出に包まれる人生を、

 

共に歩んで参りましょう!)