<ギー:第2報、グラスフェッドバター>
前回の懺悔録(ギーについて)はバターを溶かして作るとあったけど、バターはどんな物のを使うの?との質問がありました。
ギーに使用するバターは「グラスフェッドバター」です。
今回は「グラスフェッドバター」についてです。
<「グラスフェッドバター」の「グラスフェッド」って?>
グラス(草)
フェッド(与えられた)
という意味です。
つまり牧草だけで育った牛の乳から作られたバターのことです。
<「グラスフェッドバター」と「普通バター」の違い>
日本(他の国もそうですが)の牛は高級なブランド牛や、エサの安全性にこだわって育てている牛以外はほとんどトウモロコシなどの穀物を与えて育てています。
本来牛のエサは栄養豊富な牧草です。昔の牛は穀物(トウモロコシなど)は食べませんでした。
ではなぜ穀物を食べさせているのかというと、草を食べるよりも穀物の方が脂肪を蓄えて太らせやすいためです。
さらに牧草地が広大なので、ゆったりとストレスがなく育っているので、そのような牛のミルクは良質ですし、そのミルクからできたバターもとてもおいしいです。
日本でもまだ牧場で育てられた牛ならまだしも、常に牛舎に入れられて育った牛はストレスが多く味も落ちます。
良質な牧草を食べてストレスフリーの牛のミルクから採れたバターは一般的なバターよりも栄養価が高いと言われています。
<「グラスフェッドバター」の栄養素>
「バターが健康に悪い」と言われていたのは動物性の油である飽和脂肪酸が多く、過剰摂取すると肥満やさまざまな病気にかかりやすくなるという理由からでした。
ですが近年では脂肪酸の中でも、ココナッツオイルやMTCオイル(100%中鎖脂肪酸オイル)に含まれる飽和脂肪酸の一種である中鎖脂肪酸がダイエットや認知症に良いと注目されました。
※「中鎖脂肪酸」「ココナッツオイル」については次回に。
<脂肪酸を「長さ」によって分類すると、キャノーラ油、オリーブオイルやラードなどの一般的な油脂のほとんどに含まれる「長鎖脂肪酸」と、その約半分の長さの「中鎖脂肪酸」があります。>
バターに含まれる注目の栄養素は
①「酪酸」
酪酸も飽和脂肪酸ですが、中鎖脂肪酸ではなく短鎖脂肪酸の一種です。
国立循環器病研究センターの研究グループがまだマウスの実験ではありますが、「酪酸が脂肪の分解を促進する」と国際的なオンライン科学誌プロスワン誌に報告しています。
そしてネズミだけでなく人にも脂肪燃焼の効果があると言われていますが、この研究では効果があるのは「質の良いバターに限る」とも言っています。
質の良いバターとは?
「グラスフェッドバター」のことですね。
②不飽和脂肪酸の一種の「共役リノール酸」
リノール酸というと不飽和脂肪酸のオメガ6系の一種で、共役リノール酸もリノール酸から作られるのですが、リノール酸とは構造が異なるために「異性化リノール酸」とも呼ばれています。
共役リノール酸は「脂肪をエネルギーに変えるために働く酵素を活性化させる」働きがあります。
この共役リノール酸もグラスフェッドで育った牛やミルクに多く含まれています。
③不飽和脂肪酸の一種オメガ3脂肪酸
オメガ3脂肪酸はえごま油や亜麻仁油、グリーンナッツオイルなどに多く含まれていて血液をサラサラにするなどの効果があると言われている注目の脂肪酸です。
普通のバターと比べるとグラスフェッドバターには約5倍のオメガ3脂肪酸が含まれています。
④脂溶性成分のビタミン類とカロテノイド
脂溶性ビタミンとは油に溶けやすく熱に強い性質を持ち、ビタミンA、D、E、Kの4種類がありますがグラスフェッドバターには4種類全て豊富に含まれています。
カロテノイドとは動植物などに存在する色素成分で、約600種類バターに含まれるカロテノイドは黄色の素となるカロテンです。(αカロテンやβカロテンなどがあります)
またカロテンの一部は必要に応じて体内でビタミンAに変換されます。
このカロテンは青草に含まれているので牧草をたくさん食べた牛のミルク、つまりグラスフェッドバターは色素が黄色いカロテンが多く含まれているため、黄色っぽく見えます。
普通のバターとグラスフェッドバターを見比べると、明らかにグラスフェッドバターの黄色の方が濃いですが、これはカロテンがたくさん含まれてるからということです。
①~④の成分は普通のバターにも含まれていますが、グラスフェッドバターの方が豊富です。
前回紹介した「ギー」は「グラスフェッドバター」から作られています。
ギーを朝コーヒーと一緒に、夜は料理に使っています。
朝の一杯の後、体が暖かくなり、お通じも良くなっているのを実感します。
体重は85.1㎏と微妙に減少しています。
次回は「ココナッツオイル」と「MTCオイル」についてです。
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