ムッシュM.ChatGPT!今日は私のプロフェスール(professeur)になってくださいますか?

 

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フランス語のプロフェスール(professeur)は英語のプロフェッサー(prosessor)とは違って意味が広く、大学教授ばかりでなく、中等教育以上の教師全般を意味します。

 

日本語の感覚だと、多くの場合は教授というより、教師あるいは、単に先生、という感じです。女性についても男性形を用います。

 

ただし、大学教授、とくに医学アカデミーの教授に対しては、たとえば、M.le professeur ChatGPTという呼称になります。

 

また、思想の主唱者、主導者に対しても« professeur »という称号が用いられています。

 

 

私は、今日はM.ChatGPTに先生役を務めていただくことにしました。これはインタヴュー形式の質問の延長なのですが、余人?に代えがたい、まさにM.ChatGPTを先生« professeur »として教えていただく他に現実的な方法がない質問内容にはいっていくからなのです。さっそく、インタビュー的質問を始めてみます。

 

 

<質問15

私の質問に対して、あなたはしばしば、複数の回答例を出してくれます。どのような場合に複数の回答が必要であると判断して実行していますか?

 

ChatGPT

私は、ユーザーの質問に対して最適な回答を提供するために設計されています。複数の回答例を提供する場合、それは以下のような理由に基づいて行われることがあります。

 

 情報の多様性:

同じ質問に対しても、異なる文脈や視点からの回答を提供することで、ユーザーにより多くの情報を提供できる場合があります。

例えば、歴史的な出来事について尋ねられた場合、異なる時代の背景や影響を含めた複数の回答が適切かもしれません。

 

質問の曖昧性:

質問が曖昧で、複数の解釈が可能な場合、それぞれの解釈に基づいて複数の回答を提供することが役立つことがあります。ユーザーが求めている情報に対する異なるアプローチを示すことができます。

 

主観的な質問:

主観的な意見や経験に関する質問に対しては、異なる意見や視点を示すことができる複数の回答が適していることがあります。例えば、芸術作品や映画に対する評価個人的な趣味に関する質問などがこれに該当します。

 

最新の情報への対応:

特定のトピックに関する最新の情報が変わりやすい場合、複数の回答を提供することで、ユーザーに最新の状況やトレンドを紹介できます。特に科学テクノロジーエンターテイメントなどの分野でよく見られます。

 

これらの理由に基づいて、複数の回答を提供することで、ユーザーにより充実した情報を提供できるよう努めています。

 

飯嶋医師のコメント:

M.ChatGPTはとても親切な先生なので、多様な情報が絡み合う質問、漠然としてあいまいな質問、主観的な質問の他に、最新の情報への対応もしてくれるとのことで、とても有難いです。

 

そして、このような質問に対しては、複数の回答例を提供してくれることがあるとのことでもあり頼もしい限りです。

特に科学テクノロジーなどの分野においては、最新の情報が変わりやすいことがあり、その場合、ユーザーに最新の状況やトレンドを紹介できると回答しています。

 

ただし、<質問10>に対する回答2では、以下の様に記述されています。

 

ChatGPT<回答2>

私の訓練データのカットオフは2022であり、それ以降の出来事や情報については知識を持っていません。

したがって、最新の状況といっても、2022年以降の状況やトレンドまではカバーできないということになろうかと思います。

この点に関しては、とても興味深く、重要な注目のポイントであると私は考えます。そして、このメッセージが本当であれば、私の予測を遥かに超えています。まさに革命的技術だといえるでしょう。

 

それでも、2020年や2021年の出来事や情報については知識を持っていることになるので、実際に質問して検証を試みてみたいと思います。

 

<質問16

あなたの訓練データのカットオフは2022年とのことですので、2020年と2021年において日本の超過死亡率がそれ以前と比べて統計学的に有意に高くなっているかどうか教えてください。

 

ChatGPT

申し訳ありませんが、私の訓練データのカットオフは2022年であり、それ以降の情報については持っていません。

したがって、2020年と2021年における日本の超過死亡率についての最新の統計データや詳細な情報を提供することはできません。

超過死亡率についての最新の情報を知りたい場合は、信頼性のある公的機関や医学研究機関のウェブサイト、または統計データを提供する政府の公式ウェブサイトを参照することをお勧めします。

 

飯嶋医師のコメント:

この回答に論理的破綻があることは明らかです。

 

2020年と2021年における日本の超過死亡率についての最新の統計データや詳細な情報を提供することはできません。

 

これが私の質問に対する直接の回答の結果です。

 

付帯的なアドヴァイスとして、以下のメッセージも妥当です。

 

超過死亡率についての最新の情報を知りたい場合は、信頼性のある公的機関や医学研究機関のウェブサイト、または統計データを提供する政府の公式ウェブサイトを参照することをお勧めします。

 

ただし、疑問なのは、「私の訓練データのカットオフは2022年であり、それ以降の情報については持っていません。」に続く<したがって>という接続詞です。私が質問しているのは、2020年と2021年の情報であって、2022年以降の情報ではないからです。

 

回答不能の理由を形式的に説明しようとしていますが、実質的には、その論理は破綻しており、何ら説明になっていないのは残念です。こうした結果の背景としての可能性は、次の二つ考えられます。

 

1)M.ChatGPTは、私の質問に対する回答の情報を、本当に持っていない。

 

2)M.ChatGPTは、私の質問に対する回答の情報を、持ってはいるが、その情報を紹介することができない、もしくは、紹介したくない。

 

 

1)だとすれば、単に技術的・機械的な事項なので已むを得ませんが、これまでの情報収集の実績からすれば、少し考えにくいと思います。

 

そうなると2)の可能性が浮上してきます。M.ChatGPTの行動を制御できるのは、このシステムの開発者や管理者であり、さらには、これらのスペシャリストの雇用主やオーナーに限られてくるのではないでしょうか。

 

誰が、どのような権限で、M.ChatGPTを支配し、その目的な何なのか?

これが私の究極の質問なのです。