4月14日(火)火曜日:ロシア語旅行

週間<外国語>旅行

ロシア国立ベクター研究所の謎

 

Организован Центр в 1974 г. В его состав входит филиал – Институт медицинской биотехнологии, расположенный в г.Бердске Новосибирской области.

このセンターは1974に組織されました。医学的バイオテクノロジー施設を支部として保有し、ノボシビルスク地方のベルツクに所在する。

 

Сегодня фундаментальные научно-исследовательские работы ФБУН ГНЦ ВБ «Вектор» ориентированы на получение новых научных знаний в области эпидемиологии, молекулярной биологии, вирусологии, бактериологии, генной инженерии, биотехнологии, экологии и биологической безопасности. Прикладные исследования Центра направлены на разработку эффективных средств и методов профилактики, лечения и диагностики инфекционных заболеваний, создание и совершенствование биотехнологий производства средств противодействия инфекционным патогенам.

今日、世界「ベクター」銀行である当科学センターは、疫学、分子生物学、ウイルス学、細菌学、遺伝子工学、バイオ技術、生態学、生物学的安全学の分野での新しい科学的知見を獲得することを焦点においています。このセンターの応用研究は、予防、治療および感染症の診断のための効果的な手段や方法を発展させることを目的にし、感染性病原体と戦う手段を生み出していくバイオ技術を創造し展開していくものです。

 

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さて、何やら恐ろしげなロシア国立ベクター研究所ですが、過去に大きな事故をひきおこしています。

その一つが2004年に、エボラ出血熱ウイルスの針刺し事故で感染して死亡した女性研究者の事件です。

もう一つは、最近の事件で、それから15年を経た2019年9月17日に起きました。ガス爆発により勤務者の一人が第3度の火傷(かなりひどいやけどです)を被り、この爆発により窓枠が吹き飛び、ベクター研究所は鳥インフルエンザと肝炎ウイルスによって高度に汚染されました。

 

そこで、VECTOR、Ebola、2004を検索用語として選択し、ロシア語情報にアクセスするために、それぞれ、Вектор、еболавирус、2004を入力して検索してみました。

すると以下のように、あっさりと欲しい情報が入手できました。下調べをして背景を頭に入れておいたためか、比較的わかりやすい露文でした。

 

Има ли Ебола в Русия?

ロシアにエボラは存在するか?

 

В Съветския съюз вирусът Ебола е изследван като биологично оръжие. Запасите от вируси се запазват и продължават да работят с тях. Известно е, че двама руски изследователи случайно са се заразили с вирус и са починали от Ебола - през 1996 г. във военно-изследователски институт в Сергиев Посад и през 2004 г. във Вектор център близо до Новосибирск.

スヴェツキ連合でエボラウイルスは生物学的に研究されました。ウイルスは保存して培養を続けることによって研究に供されました。2名のロシア人研究者がこのウイルスに感染するという事故にあいエボラから回復したことが知られています。1996年には、セルギエフ・ポサドにある軍用研究所で、2004年にはノボシビルスク近郊のべクター・センターでそれぞれ発生しました。

 

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ついでに、出てきたのが以下の文書です。

何と、オウム真理教(Аум Шинрикьо:Aum Shinrikyo),サリン(сарин:sarin),メトロ(метрото:metroto),東京(Токио:Tokyo)

などという単語が目に飛び込んできたではありませんか。

 

ロシア語のアルファベットはキリル文字なので馴染にくいのですが、ひとたびラテン文字(ローマ字)に変換して読めるようになるだけで距離感がグッと短くなってきます。

 

Известно е, че поне една група сериозно е подготвила терористични атаки с вируса Ебола: през първата половина на 90-те години на миналия век японската секта Аум Шинрикьо изпрати експедиция до Заир, за да получи проби от причинителя на болестта. Нищо не стигна до този план, но по-късно сектантите все още успяха да извършат мащабна терористична атака с химическо оръжие - атака на сарин в метрото в Токио. Ето защо, появата на Ебола в Русия не може да бъде изключена.

一方では、エボラウイルスによるテロ攻撃を準備した忌々しき集団がありました。その集団とは、日本の小規模な新興宗教で、1990年代半ばに分裂したオウム真理教であり、ザイールに遠征して、その病原体(エボラウイルス)のサンプルを入手したことが知られています。そのならず者達は、おぞましい計画を踏みとどまらず、あらゆる方法でより一層仲間を増やすことに成功し、化学兵器を使ったテロ攻撃を引き起こした。それはサリンによる東京の地下鉄でのテロ攻撃であった。これは防禦であって、エボラがロシアに出現することを食い止めることはできない。

 

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ロシア人の為政者や指導者層の認識では、テロリスト集団としてのオウム真理教は、エボラウイルスをB兵器(生物学的兵器)、サリンをC兵器(化学兵器)に関与した日本人の集団であって、ロシアに脅威を与えかねないと考えていること。その一方で、ロシアでの事件は、こうしたリスクからロシアを守るための正当な研究の過程で偶発的に起きてしまった事故に過ぎない、ということを強調しているようなニュアンスを感じました。

 

死亡した犠牲者についても明言を避け、手当てをして回復したかのような誤解を与えかねない言い回しです。もっとも、ロシア語に関してはビギナーなので、それ以上の言及は避けておくことにします。露文資料を読んでいくと天然痘の話やら、チェルノブイリの話やらも出てきて、気分が悪くなるばかりなのでこの辺りで止めておきます。

 

しかし、このように考えていくと、中国の武漢ウイルス(COVID-19)も生物学的世界戦略兵器である可能性を完全に否定することなく、一刻でも日本でワクチン開発が成功することを祈らざるを得ません。