3月4日(水) 水氣道の現代医療における位置づけNo1

高血圧の治療指針(杉並国際クリニック2020初版)

 

A. 非薬物療法

<原則>

生活習慣の改善

減量:BMI<25

 

嗜好改善:

禁煙(受動喫煙防止も含む)⇒動脈硬化症予防に必須

 

節酒(エタノール換算;男性≦20~30mL/日、女性≦10~20 mL/日)

 

 

食事療法:

減塩(<6g/日)、コレステロールや飽和脂肪酸の摂取制限
野菜・果物、多価飽和脂肪酸、低脂肪乳製品の積極的摂取
  

 

運動療法:

動的および静的筋肉負荷運動(≧30/日)毎日
  

心身医学療法:

自律訓練法、漸進性筋弛緩法、鍼灸療法、水氣道®
  

 

 

<解説>

いずれも数㎜Hg以上の降圧効果が期待できる。
      

とりわけ減量と運動の効果は大きいことが証明されている。

 

特に水氣道®は優れた降圧効果のみならず動脈硬化予防効果が期待できる。

 

 

B. 薬物療法

 

<基本方略>

❶ 降圧薬開始時期をいたずらに遅らせない

 

❷ 目標血圧に向けて少量投与から開始し、緩徐な降圧を図る

  ただし、高リスク者は数週以内に速やかに降圧する

 

 

❸ 目標血圧値を達成するために2~3剤以上の薬剤の併用療法が必要な場合は、
  利尿薬を1/4錠からの併用を開始する

 

❹ 特殊な病態(二次性高血圧、他の基礎疾患の合併)には、相応する薬剤選択をする。
 

 

❺ 投与薬の簡略化、副作用の早期発見、生活の質(QOL)について配慮する。
  <薬剤選択指針>ただし、心疾患例、妊娠の可能性がある女性や妊娠高血圧例を除く
  

 

 

① 第1選択薬:

ARB(臓器保護強化優先)もしくはCa拮抗薬
(降圧増強優先:血圧値≧160㎜Hgもしくは年齢≧60歳)
  

 

② 第1追加薬:

上記第1選択薬で選択しなかった方の薬剤
  

 

③ 第2追加薬(年齢≧80歳もしくは心不全や蛋白尿の対策、降圧増強目的):
サイアザイド系利尿薬
  

 

④ 特殊併用薬(治療抵抗性高血圧):

α遮断薬、抗アルドステロン薬、中枢性交感神経抑制薬
  

 

 

<解説>

薬剤を中止すると、通常遅かれ早かれ血圧は治療前値に戻ってしまい危険であることが知られています。ただし、非薬物療法とりわけ水氣道®の継続的実践者は、降圧薬の減量や中止しやすくなる。

 

 

 

C.心身医学療法
  

妊娠の可能性がある女性や妊娠高血圧
  

❶ 第1選択薬:

メチルドーパ(アルドメット®)もしくはラベタロール(トランデート®)

 

❷ 第1追加薬:

上記第1選択薬で選択しなかった方の薬剤

 

❸ 第2追加薬:

ヒドララジン(アプレゾリン®)
妊娠20週以降であれば長時間作用型ニフェジピン(アダラートCR)