循環器・腎臓・血液内科Vol.4

今月のテーマ<腎臓の特定内科診療>

 

「急速進行性糸球体腎炎」①

 

 

症例:60代男性。「カゼ」との自己診断とともに、

 

「風邪薬が欲しい」とおっしゃる方でした。

 

尿検査をするように指示したところ、「なぜ余計な検査をするんだ」

 

と不満をおっしゃりながらも、尿を提出してくれました。

 

 

尿所見:蛋白3+、潜血2+(⇒腎臓の病気が疑われます!)

 

 

後日、尿沈渣(赤血球10~20/1視野、白血球3~5/1視野)

 

の結果をご本人に報告しました。

 

 

「腎臓の糸球体という領域の病変が疑われます。

 

まず血液検査で確認し、次回、腎臓の超音波の検査をしましょう」

 

 

と提案すると、前回の非を詫び、血液検査に協力してくださいました。

 

 

血液所見:総蛋白6.4g/dL,アルブミン4.0 g/dL、尿素窒素32mg/dL、

 

クレアチニン4.0 mg/dL、尿酸8.0 mg/dL、総コレステロール200mg/dL.

 

 

尿素窒素、クレアチニンの値が異常高値であり、腎不全状態であることが判明しました。

 

 

<次回に続く>