5月30日(土)<シリーズ> 新型コロナ解説:私が推薦する わかりやすいガイダンスNo12

東京歯科大学市川総合病院循環器科の大木先生は、新型コロナウイルスに関して、とてもわかりやすい解説を掲載してくださいました。皆様、いかがでしたでしょうか。

明日で5月が終わります。6月に向けて私の見解をまとめてみたいと思います。
  

従来、保健所が窓口になっている帰国者・接触者相談センターでは、PCR検査を受ける基準は、

発熱などの症状が表れてから4日以上経過してからとされてきました。

加藤勝信厚生労働大臣が、この期に及んで『保健所や国民の誤解であった』と発言しているが、明らかな確信犯です。WHO事務総長テドロス氏といい加藤厚労大臣といい、とんでもない集団殺人犯たちです。

実際、ほとんどの患者が、PCR検査を受けるのは発症から5日目以降、それでも大分良い方で、私の経験した事例では1週間以上経過しても拒否されています。
 

さらに、PCR検査の結果が届いて陽性が判明し、隔離されるのは、多くは発症から1週間以上経過してからでした。

すなわち、最も感染リスクが高い時期には隔離されておらず、すでに感染のリスクがなくなってから厳重な隔離管理をされていたことになります。

 

さて、振り返ってみますと「検査と良く効く薬があれば、予防は不要」という残念な考えの人たちを増やした原因の一つは、インフルエンザ簡易検査キットです。

風邪症状の部下に対して、「インフルエンザの検査をしてくるように」と命令する上司とは、いったい何様なのでしょうか。

こういう類の上司は、インフルでない限り発熱していても働かせようとしがちです。また、禁忌でないにもかかわらず、インフルエンザや肺炎ワクチン接種を拒否する高齢者の皆様にも、この際、御一考願いたいと存じます。

 

新型コロナウイルスほど実態が知られていないのは、実はインフルエンザウイルスなのです。

 

「すぐに検査できて、すぐに結果が出て、1回内服すれば治る」となれば、一見、予防行動は徒労のようにも感じられます。

しかし、仮に症状が治まっても、それは治ったことを意味することにはなりませんし、安易に考えて、しっかり休もうとせずに出勤を続けてしまうことによって、多くの人々に感染させてしまいかねないからです。

 

まずは、ふだんから自己管理によって基礎疾患となるものを発生させないことですが、たとえ基礎疾患があっても、きちんと養生すること、必要な治療を怠ったり、愚かな節約をしたりして、自分自身の掛け替えのない生命まで切り詰めないことが大切でしょう。節約は不要不急の別の領域でご検討いただかないと、当方にいたしましても責任の取りようがなくて困ります。

 

幸運にも(可能性は高くはありませんが)、仮に優秀な検査法や予防法・治療薬が開発されたとしても、インフルエンザ予防に対する意識が向上しない限り、毎年、コロナウイルスワクチンを接種しなければならなくなることでしょう。

 

PCR検査は、診断直後のみ高い確率でウイルスを分離することができるが、ほぼ1週間で分離できなくなることが明らかになったにもかかわらず、不安な国民をターゲットにしたPCR商法を積極的に推進しようとしている一部医療機関が出現していることは嘆かわしいです。

少なくとも、当クリニックに通院中の皆様は特に警戒を続け、誤った安心(証明書発行)など悪質なサービスにご注意ください。

それでも、もし検査を希望される方のために申し上げておきたいことは、陽性結果が出た時に直ちに自己隔離できるように予め手配しておくべきでしょう。

そして、陰性の結果を得て「陰性証明書」を発行して貰っても、油断してしまうだけであれば逆効果です。直後に感染してしまう可能性を忘れてはなりません。

 

<完>