2020年3月1日(日)
時間帯:11:00~12:00
レッスン場所:高円寺<ボンジュール>会場
聖楽院C組レギュラー・レッスン
進行:聖楽院主宰 飯嶋正広
ピアノ伴奏:吉田奈津子
参加者:全7名(レッスン生5名)
レッスン内容
1) 受講準備:聖楽院体操
参加レッスン生のうち3名が順次リーダー役を務め、全員参加で実施した。
2) 発声練習:聖楽院方式ハミング&実声スケール(移動共鳴焦点法)
ハミングによる小スケールと実声(あ~い)による大スケールの組み合わせによって、半音ずつ上昇し、全音ずつ下降した。
移動共鳴焦点法により、音高ごとに異なる部位の共鳴振動を確認するレッスンを実施。
3)歌唱練習:コンコーネ50(歌詞:小倉百人一首)およびシューマンのチクルス(邦語訳詞:飯嶋正広)のレッスンを実施。
❶ コンコーネ50番(1~4、6、8、19)
全員歌唱⇒男声もしくは女声のみの歌唱(他方は、ハミングもしくは休憩)
⇒ソロ歌唱の流で実践した。
今回は、新人男声に対しては、声慣らし、曲ならし、のためなるべく多くの歌 にハミング等で参加していただいた。
❷ シューマンのチクルス
ソロ演奏にチャレンジしていただいた。
1)「女の愛と生涯」(女声用)
第1曲および第6
女声の2名が各自ソロ演奏を試みた
2)「詩人の恋」(男声用)
第1曲のみ
男声の1名がソロ演奏を試みた
レッスン生の報告
❶ 最初のイキイキ体操、そして聖楽院発声練習によって
コンコーネを歌うときには、高音も出しやすくなっておりました。 (K.K記)
❷ コンコーネの練習で最初はみんなで、2~3人か男性・女性での少人数で、何曲かはソロ。(R.A記)
❸ 複数で歌うのは連帯感と安心感(?)が感じられました😄(R.A記)
❹ 大きな声を出すのは気分が良かったです。(T.M記)
❺ 少し練習をしてから行くと自信を持って堂々と歌えるので
さらに気分がいいです。(T.M記)
❻ シューマンも今回初めて楽譜を見ることなく、(自分だけですが、、、)
気持ちよく歌えたことが大変嬉しかったです。(K.K記)
❼ 水氣道の理氣航法によるお稽古から、無理なく歌え、
息も長く続くようになっていたことを認識致しました。(K.K記)
主宰者からのコメント:
本日は初回参加の男性が加わり、女声2名、男声3名のグループとなりました。
C組のレッスン生は、いろいろな感想を寄せてくれました。<聖楽院メソッド>に馴染むことによって、それぞれの個性と潜在能力を発揮しているのがよくわかります<❶❷❸❹>。
そうした環境ができあがっていると、初回参加者も馴染みやすくなるようです。実際に、はじめてとは思えないほど直ちに溶け込み音を取ることができ、リズムにも乗ることができ、ハミングばかりではなく、初見で歌えているところもありました。
それは、レギュラーのレッスン生の一人一人に自信が生まれ、お互いの間に十分な信頼関係と仲間意識ばかりでなく敬愛の気持ちが育まれてきていることの表れだと思いました。
新しい仲間を優しく受け入れ、溶け込める環境が育ってきていることをうれしく感じました。
レッスン曲はすでに各自に割り当てていましたが、それぞれのペースで稽古が進んでいることがわかりました。
一人一人が毎日の生活の中で、楽しくお稽古をしておられる様子が伝わってきました。声楽的な快感の質と程度は人によって様々<❶❸❹❺❻❼>ですが、予め楽しみながら準備をしておくことの効用<❺>に気づき実践をはじめたり、歌曲を暗譜して歌うことにチャレンジしてみようという意欲が生まれるようになったりする<❻>と、歌う姿勢や呼吸法が安定し、リズムが正確となりフレーズが生き生きとしてきます。
声楽表現とは、そのような基本条件が出来上がるとより豊かになります。一人のレッスン生の前向きな稽古姿勢が、このような興味深い稽古の展開となり、全員の声や意識の向上がみられ、大きな収穫が得られたことで大きな感動に包まれました。
充実した独唱ができるようになるためには、いくつかのよく吟味されたステップを踏まえていくことと、様々な音楽要素間の相互作用の効能を理解して楽しく味わうことが助けになります。それは、聖楽院メソッドでは、伴奏や仲間の声を聴くことと、自ら演奏すること、合唱すること、互いに学び合い、感じ合い、感想をいただいたり、またさしあげたりといったレッスンのプロセスを大切にしていることに繋がります。
聖楽院のレッスン生は、「藝術歌曲集No1.コンコーネ50番(中声)小倉百人一首で歌う」と「藝術歌曲集No2.トスティ50番(高声)小倉百人一首で歌う」というオリジナル教材のCDを上手に活用してレッスンに臨んでいます。
その他にも、自分の演奏した声や姿を振り返ることも大切です。ですから、昨年11月14日の聖楽院コンサートのDVDで自分自身や仲間の演奏法を振り返り、反省し、何か新しいことを発見し、今後のために工夫を凝らし、次のレッスンやコンサートに生かしてみるということをお勧めしたいと思います。
聖楽院メソッドとは何かということを主宰者が抽象的に説明するより、個々のレッスン生が体験して獲得できた「生のままの気づき」を記録していただくことがより大切だと思います。
この報告は、C組全員にとってばかりでなく、他の組に所属するレッスン生のためにも貴重な財産になるものと思われます。
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