【心理】認知行動療法  HELP!力<30>

<第6ステップ> その3

 

「社会的スキル」の向上には、失敗を恐れず、過去の経験を顧みて、絶えずトライ・チャレンジすることが必要です。

 

まずは勇気を出して助けを求めること。

 

その結果、問題が解決の方向に向かったならば、相手に「ありがとう」と伝えること。

 

それが実行できるならば、助けを求められた相手も「お役に立てて良かった」と思えることでしょう。

 

そうなれば、最高の結果がもたらされたと言えるでしょう。

 

 

しかし、身近な人に知られたくない気持ちが強い場合、適切なサポーターが見つからない場合、

 

その相手にうまく伝えられない、またはその自信がない場合、助けを求めても問題が一向に解決しない場合など、

 

もしそうした状態が長く続くならば人間関係にヒビが入ったり、問題がかえってこじれたりしてしまいかねません。

 

そのような場合は、ためらわずに専門家に相談しましょう。

 

 

臨床心理士はまず来談者の皆さまの苦しい胸の内に謙虚に耳を傾けます。

 

協力チームの全員で秘密を厳守します。そして安易で独善的な解決法を提示したりはしません。

 

 

臨床心理士は来談者の皆さまの気持ちを受け止め、ともに解決方法を探り、

 

そして、その人の社会的スキルの向上も念頭に置きながらサポートする専門家なのです。

 

 

* 参考文献: 太田仁,2005,「たすけを求める心と行動」,金子書房

 

 

ストレス対処 MIYAJI 心理相談室(高円寺南診療所内)

 

主任 臨床心理士 宮仕 聖子