今回は交感神経が働き続けることによる弊害の

 

第三段階である「蓄積疲労」を見ていきましょう。

 

 

疲労度分類のオレンジ色の部分と自律神経の働きの表を見ながら読んでください。

 

(表をクリックで拡大、はっきりと表示されます、ブラウザの戻るボタンで戻ってください) 

Pasted Graphic

 

Pasted Graphic 1

 

蓄積疲労の自律神経状態をグラフでイメージすると

 3蓄積疲労

ようになります。

 

 

自律神経は共に疲弊しますが、

 

副交感神経の方がより顕著に疲労して働きにくくなります。

 

その結果、交感神経が相対的に優位な状態になります。

 

 

 

脳に余裕がなくなるため新たな情報を処理することが困難になります。

 

その結果、根気・興味欠如等がおきます。

 

 

 

また、喫煙の増加や酒量の増加等、身体に悪いこととは気づいていても、

 

制御できず、悪癖を繰り返すことがあります。

 

脳の疲労で新しい行動をとることができなくなり、

 

慣れ親しんだ行動をとりたくなるからです。

 

 

交感神経の働きが優位になるので、消化器の働きが抑制されます。

 

それにより食欲不振になります。

 

 

 

次回は、疲労困憊について解説していきます。

 

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

診療所についてドイツ語でのご案内を追加しました

 

トップページで「ENGLISH」をリック

       ↓

「ENGLISH」の横の「DEUTSCH」をクリック

 

 

ホームページにつて、

 

皆様のご意見、ご感想をお待ちしております。

今回は交感神経が働き続けることによる弊害の第二段階である「持続性疲労」を見ていきましょう。

 

疲労度分類のオレンジ色の部分と自律神経の働きの表を見ながら読んでください。

(表をクリックで拡大、はっきりと表示されます、ブラウザの戻るボタンで戻ってください)

疲労度分類2

自律神経のはたらき

自律神経表

交感神経が働くと倦怠感、痛み、痒みの感覚が抑制されます。

 

(表をクリックで拡大、はっきりと表示されます、ブラウザの戻るボタンで戻ってください)

 

 

持続性疲労の自律神経状態をグラフでイメージすると

 

2持続性疲労

ようになります。

(表をクリックで拡大、はっきりと表示されます、ブラウザの戻るボタンで戻ってください)

 

交感神経の緊張が緩和しないため、その交感神経の緊張に対抗しようとして副交感神経の緊張を高めることによって自律神経系全体のバランスを取り戻そうとします。

 

交感神経をアクセル、副交感神経をブレーキだとすると両方同時に踏み込んだ状態であるといえます。

 

この状態では、脳の過活動により熟眠できません。

 

イライラや不安を感じやすくなり、過食をしやすくなります。

 

それは消化器の働きを活発にすることにより、副交感神経の機能を上げてほっとしたいからです。

 

このような経験をしてしまうと、 脳の情報処理の原則である「快・不快(痛み)の原則」によりなかなか止めることができなくなります。

 

他にほっとできるものを見つけ出すことが大切になります。

 

次回は、蓄積疲労について解説していきます。

 

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

「院長からのメッセージです」

 

私は6月19日の父の日に、亡き父を偲びつつ、

 

老母を囲み妻と二人の娘とともに郷里の水戸で過ごしました。

 

 

そこで、妻は、東京都医師会雑誌を私に渡し、

 

スティーブ・ジョブズの最後の言葉にまつわるエッセイを読むように勧めました。

 

 

一読後、妻が、なぜ私にこれを見せてくれたのかよくわかりました。

 

 

そこで高円寺南診療所の「新着情報」に掲載し、

 

閲覧者の皆様に紹介させていただくことにしました。

 

 

 

  • スティーブ・ジョブズとは

 

Steven Paul "Steve" Jobs(1955年2月24日 - 2011年10月5日

 

アップル社共同設立者の一人

 

米国実業家資産家作家教育者

 

アメリカ国家技術賞受賞。

 

 

  • 病気との闘い

 

2003年、膵臓癌と診断された。

 

(高円寺南診療所の現在の超音波診断装置は、

 

膵臓を診ることが容易になってきましたが、

 

以前の旧式の装置では大変苦労しました!)

 

 

家族を始め、周囲はジョブズにすぐに手術をうけるように忠告したが、

 

東洋文化を尊重していたジョブズは、

 

西洋的な医術を頑なに拒否した。

 

高円寺南診療所は統合医学的アプローチを採用しています。

 

西洋医学の優れた点は大切に活用すべきだと

 

患者さんに説明しています。

 

 

絶対菜食、ハリ治療、ハーブ療法、光療法などを、インターネットで探し、

 

民間療法などを用いて完治を図ろうとしていたといわれる。

 

スティーブ・ジョブズはインターネット業界の天才です。

 

しかし、インターネットを利用しての科学的情報収集と医学的分析

 

さらには行動決定のプロセスに関しては素人に過ぎません。

 

そのことに、もっと早く気づいて貰えれば、と残念です。

 

癌に関しては東洋医学が無効なのではなく、

 

西洋医学とどのように補い合うか、

 

つまり、統合的なアプローチこそが望まれます。

 

 

医学的治療は遅れ、

 

そのことから9か月後の検査で癌が大きくなっていることがわかり

 

同年の8月に摘出手術を受け療養後復帰した。

 

 

 

2005年6月12日、スタンフォード大学卒業式に招かれ、

 

「Stay hungry, stay foolish」で締めくくられたそのピーチは、

 

多くの共感を持って迎えられた。

 

 

 

2008年に肝臓への癌の転移が判明していて容態は深刻な状況であった。

 

 

 

2009年3月に肝臓の移植手術を受けた。

 

 

 

2011年10月5日、膵臓癌の転移による呼吸停止により自宅で死去した。

 

 

56歳没。(奇しくも、私、ドクトル飯嶋も56歳です!)

 

 

最後の言葉の引用とDr.Iijimaのコメント

 

「仕事以外には、幸せに恵まれない人生だった。

 

人生の終わりには、富など、

 

私が積み上げてきた人生の単なる事実でしかない」

 

 

「私がずっとプライドを持っていたこと、

 

世界中から認められることや富は、

 

迫る死を目前として色あせていき、

 

何の意味もなさなくなっている。」

 

 

「今、やっとわかった。

 

十分暮らしていけるだけの富を確保した後は、

 

富とは無関係なことをはじめるべきだった。

 

それは、人間関係や、芸術や、まだ若い頃からの夢かもしれない

 

 

(Mr.NoGucciのコメントにもあるように、

 

Dr.Iijimaは経済的には決してRichではありませんが、

 

富とは無関係な水氣道と聖楽をライフワークとしてはじめていることは、

 

とても恵まれたことです!)

 

 

「私が勝ち得たものは、あの世には持っていけない。

 

私が持っていけるのは、愛情にあふれた思い出だけだ。

 

これこそが本物の豊かさであり、

 

あなたとずっといてくれるもの、

 

あなたの道を照らしてくれるものだ

 

 

「あなたのために、運転手を雇うことはできる。

 

お金を工面してもらうこともできる。

 

だけど、あなたの代わりに病気になってくれる人は

 

みつからない」

 

 

「物はなくなっても、また見つけられる。

 

しかし、一度失くしたら二度と見つからないもの。

 

それが一つだけある。

 

人生。それは命だよ。

 

 

(閲覧者の皆様。

 

養生と鍛錬、そして優れた芸術に親しみ、

 

素晴らしい仲間づくりをして、

 

愛情あふれた思い出に包まれる人生を、

 

共に歩んで参りましょう!)

今回は交感神経が働き続けることによる弊害の第一段階である

 

「反復性過労」を見ていきましょう。

 

疲労度分類のオレンジ色の部分と自律神経の働きの表を見ながら読んでください。

 

 

(表をクリックで拡大、はっきりと表示されます、ブラウザの戻るボタンで戻ってください)

疲労度分類1 

 

自律神経表

 

交感神経が働くと倦怠感、痛み、痒みの感覚が抑制されます。

 

 

 

反復性過労の自律神経状態をグラフでイメージすると下の図のようになります。

 

1反復性疲労

(表をクリックで拡大、ブラウザの戻るボタンで戻ってください)

 

 

副交感神経が働くべき時にも交感神経が優位に働きます。

 

 

交感神経が働くと倦怠感、痛み、痒みの感覚が抑制されるので、

 

疲労に気付きにくく、睡眠時間が短くても活発に活動できます。

 

 

心も充実し、爽快感があったりします。

 

 

一見良いことのように思われるかもしれません。

 

 

しかし、副交感神経のはたらきが弱く身体が休まらないので、

 

少しつ疲労が蓄積していきます。

 

 

この状態が続くと「持続性疲労」へと身体の状態が進んでいきます。

 

 

次回は「持続性疲労」の解説をしていきます。

  

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

 

6月13日から、週末(土・日)を除く毎日、

 

内科の全領域を週替わりのトピックスで取り上げ、

 

読者の皆様とご一緒に勉強させていただくことにしました。

 

プランは以下の通りです。

 

 

 

6月13日からの初回は、

 

第三週ですので:「消化器・代謝内分泌内科」です。

 

 

第一週 呼吸器・感染症内科

 

第二週 循環器・腎臓・血液内科

 

第三週 消化器・代謝内分泌内科

 

第四週 神経・アレルギー・膠原病内科

 

第五週 プライマリケア・救急・心療内科

今日は、脳の情報処理の3つの原則をお伝えします。

 

疲労度分類を理解する上でお役立てください。

 

脳の情報処理は3つの原則で成り立っています。

それは、

1.空白の原則

2.焦点化の原則

3.快・不快(痛み)の原則

です。

 

それぞれを詳しく見ていきましょう。

 

1.空白の原則

脳は物事が分からない状態を嫌います。

その答えが埋まるまで無意識に疑問を埋めようとします。

 

2.焦点化の原則

脳は2つ以上のことを捉えることは出来ません。

見たいものしか捉えられません。

 

3.快・不快(痛み)の原則

脳は「快」につながるような思考や行動をとるときと、

「不快(痛み)」を避けようとする行動をとるときに最大限に働きます。

 

つまり、人は見たいもの、信じたいもの、

それだけしか見えなくなるということです。

 

よく分からない人は、次の実験をしてみてください。

1.深呼吸を3回してみましょう。

2.目を閉じて頭の中で「赤いものはないかな」と3回唱えてください。

3.のんびり散歩をしてみてください。

 

いつもと同じ風景なのに赤いものが目につきませんか?

これは「赤いもの」を無意識に探してしまい (空白の原則)、

焦点が合うからです (焦点化の原則)。

 

いわば、脳に「空の箱」ができて(空白の原則)、

それに見合う情報がその箱に入る(焦点化の原則)というイメージです。

 

第1印象が大切なのもこのことからわかります。

「良い人そうだな」という箱を相手の脳に作ることができないと、

良い印象を持ってもらえなくなるのです。

 

3.の快・不快(痛み)の原則については、

疲労度分類表(高円寺南診療所版)

を説明させていただくときに詳しくお話しします。

 

参考文献:「NLPの基本が分かる本」 山崎啓支(やまざき ひろし)著書

 

次回は疲労度分類表を活用しながら、

交感神経が働き続けることによる弊害を見ていくことにします。

  

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

 

M.Yさんより

「肩こりや腰痛の症状を自分で軽減できれば良いと思うので、少しずつ試していって

なるべく長く続けられればな-と思います。」

 

Sさんより「ストレッチを教えて頂いても時がたつとやらなくなってしまう事が多かっ

た。今回、概念を理解できたので続けられそうです。脱・肩こり」

という感想をいただきました。

 

習慣になるまで大変だと思いますが、やれば結果が出ますので続けてくださいね。

分からないことがあったらぜひお尋ね下さい。

 

それでは、ストレッチ教室参加者募集です。

 

 

対象  

 

1.水氣道に参加されている方か高円寺南診療所で鍼灸治療を受けたことがある方

           

2.腰部に軽い痛みのある方

     

3.肩こりがつらいと感じる方

  

 

 

日時  

 

92016618(土曜日) 午後1時    

         

102016年7月9日(土曜日)  午後1

         

112016716日(土曜日)  午後1

  

 

時間    30

       

       

定員    4人

             

         

参加費 2,000

       

       

 

場所      高円寺南診療所 リハ室

        

 参加希望は野口まで

  

動きやすい服装でおいで下さい。

今回から疲労度分類表を使って交感神経が働き続ける弊害を見ていきましょう。

 

その前に正常に自律神経が働くことはどういうことか解説していきます。

 

 

正常な自律神経の働きとはどういうことでしょうか?

交感神経が主に日中働き、副交感神経が主に夜間働くこと。

つまり、活動(交感神経)と休息(副交感神経)のバランスがよいことが正常といえます。

 

昼は交感神経優位、グラフでイメージすると

1

このような感じになります。

 

夜間は副交感神経優位、グラフでイメージすると

2

このような感じになります。

 

自律神経は生活リズムが一定の時、きちんと働くことができます。

つまり、就寝、起床 時間、食事の時間などが毎日同じであることが望ましいです。

 

現在社会は科学技術の発達により昼夜の区別がなくなっています。

そのため1日中交感神経が過剰に働かされ、

また夜間に副交感神経が機能し難い状況になっています。

それにより、軽い躁状態になり疲労を蓄積させ、また疲労を感じにくくなっています。

 

次回は疲労度分類表を理解する上で大切な「脳の情報処理の3原則」のお話をします。

 

高円寺南診療所は過去および現在の患者の皆様や

 

ご縁のある関係者・協力支援者の皆様と共に

 

希望のもてる未来をクリエイトしている医療機関です。

 

 

HPも日々新しく、毎日生まれ変わっているのも、

 

そうした皆様のご参加があってこその賜物です。

 

 

高円寺南診療所は平成元年開設以来、

 

英語での診療に対応しております。

 

 

近年、高円寺をはじめ周辺地区に

 

ご在住・ご在勤の外国の皆様が増えつつあるためか、

 

電話やE-mailでの初診予約件数が増加しています。

 

 

「English」覧については、

 

すでに多くのネイティブ・スピーカーの皆様のご意見を反映して、

 

現在、改訂作業を継続しております。

 

 

 

このたびは新たにドイツ語版「Deutsch」の草稿が完成しました。

 

 

これは当初、ドイツ語圏(ドイツ・オーストリア・スイスなど)

 

の医師や研究者に高円寺南診療所の診療スタイルを説明する資料として

 

活用することを主たる目的としたものでした。

 

 

しかし、今後は徐々にドイツ語での診療対応の可能性についても検討を始めたいところです。

 

 

「English」改訂版に併せて掲載する予定です。

 

 

 

なお、6月中にはフランス語版「Français」を完成させ、

 

ついでイタリア語版「Italiano」の準備に移る予定です。