『聖楽院』活動再開のおしらせ

 

聖楽院活動再開のお知らせ

 


主宰・飯嶋正広が率いる音楽活動集団「聖楽院」は、2019年11月14日(主宰の還暦誕生日)に杉並公会堂小ホールで開催した第1回「聖楽院」音楽祭を最後に、長い休止期間に入りました。この日は、イタリア声楽のソルフェージュ曲100曲(コンコーネ50番およびトスティ50番)に、我が国の言語文化の至宝である「小倉百人一首」を歌詞として編作した作品を完成・発表した記念すべき日でもありました。


その後、新型コロナウイルス感染症の世界的流行の影響も重なり、およそ5年間にわたり活動を停止せざるを得ない状況が続きました。


「聖楽院」は、アマチュア声楽家によるアマチュア声楽家のための音楽集団として出発し、専門的な教育を受けた音楽家やプロ声楽家の支援を得ながら活動を続けてまいりました。この休止期間中に主宰自身が専門的な教育と研究を体系的に修めたことで、従来の歌詞付きエチュード作品が、アマチュアのみならずプロ声楽家にとっても有効な訓練メソッドであることをあらためて深く認識いたしました。さらに、プロ・アマを問わず日本人声楽家が最も得意とすべきは日本歌曲であり、その源泉として美しい大和言葉から芸術的なインスピレーションを汲み取る姿勢が不可欠であることを再確認いたしました。


また、「聖楽院」は、主宰である飯嶋自身の音楽活動の拠点でもあります。飯嶋の専門性は、ロシア歌曲研究や声楽訓練法に加えて、日本古来の歌唱法の研究にも及びます。特に平安時代末期に後白河法皇によって記されたとされる『梁塵秘抄』、とりわけその口伝集の解明に取り組んでおり、AIの支援を活用しながら現代に通じる歌唱法の再発見を試みています。

 


令和7年9月16日


「聖楽院」主宰 飯嶋正広

 

 


聖楽院の組織活動の展望

 

医療 × 声楽の取り組み

主宰・飯嶋は内科医であり、とりわけ心身医学の指導医として、独自の歌唱メソッドを健康の維持・増進に活かす特別プログラムを開発・実践してきました。呼吸・姿勢・共鳴・発声を統合し、自律神経の調整やストレスケアに資する本メソッドは、今後「聖楽院」声楽塾のカリキュラムにも段階的に組み込み、一般の方にも無理なく取り入れていただける予防医療的プログラムとして展開してまいります。


さらに、わが国において、音楽大学の修士課程を修了し、心身医学の指導医資格を併せ持つきわめて稀有のテノール歌手として、音楽療法家の育成にも力を注いでまいります。

 


主宰・飯嶋正広の活動の三本柱(個人)


1. 100の編作芸術歌曲の演奏紹介
 

コンコーネ50番およびトスティ50番に「小倉百人一首」を歌詞として編作した作品群の発表と実演

 


2. ラフマニノフ歌曲の専門的演奏
 

わが国においてラフマニノフを専門的に研究し、歌唱実績をもつ唯一のテノール歌手としての演奏活動

 


3. 万葉集歌曲の創作と実演

 

特に「東歌」を歌詞とした芸術歌曲の作曲と舞台演奏

 

 

聖楽院の組織活動の展望(団体)


• 「聖楽院」声楽塾の開設
 

アマチュア声楽家のための独自メソッドを活かし、学びと実践の場を提供する声楽教育プログラムを展開します。

 


• 「聖楽院」コンサートの開催
 

塾生とプロの音楽家が共演する舞台を早期に実現し、演奏活動と文化交流の場を育んでまいります。

 


• 音楽療法家の育成
 

医療と芸術の橋渡しを担う人材を育成し、臨床・教育・地域で活躍できる音楽療法の実践力を涵養します。

このたび「聖楽院」としての活動を再開し、東京都内および茨城県をはじめとする近隣地域を拠点に活動を展開してまいります。今後も声楽芸術を通じて豊かな文化交流の場を育み、多くの皆さまと共に歩みを重ねていけるよう努めてまいります。

 

 

今後の音楽活動予定(セッションコンサート)

注:「声楽院」のセッションコンサートは、及川音楽事務所主宰のフレッシュガラコンサートのプログラム中で20分間の枠組のミニ・コンサートです。
コンサート会場は当面の間、池袋の豊島区民センター小ホールです。

 

2025年10月1日(水)昼:第1回セッションコンサート

出演者

飯嶋正広(テノール)

・トスティ作曲ソルフェージュ50番No8飯嶋編作「秋風にたなびく雲の」

・ラフマニノフ作曲「歌うな、美しい女よ!」

 

藤井夕楓(ソプラノ)

・ショーソン作曲「蜂雀」

・アルファーノ作曲「メロディ」

・ヴェルディ作曲オペラ《リゴレット》より「慕わしい人の名は」

 

森嶋奏帆(ピアノ)

 

 

2025年11月11日(火)昼:第2回セッションコンサート

 出演者

飯嶋正広(テノール)

・コンコーネ作曲ソルフェージュ50番No34飯嶋編作「深吉野の山の秋」

・ラフマニノフ作曲「捨てよう、愛する女よ」

 

藤井夕楓(ソプラノ)

・ドビュッシー作曲「星の夜」

・ロッシーニ作曲「フィレンツェの花売り娘」

・グノー作曲オペラ《ロミオとジュリエット》より「私は夢に生きたい」

 

中村優花(ピアノ)

 

 

2025年12月2日(火)昼:第3回セッションコンサート

出演者

飯嶋正広(テノール)

・トスティ作曲ソルフェージュ50番No26飯嶋編作「わが庵は都の辰巳」

・ラフマニノフ作曲「夜更けに私の庭で」

 

五日市田鶴子(ソプラノ)

 

交渉中(ピアノ)

 

 

2026年1月13日(火)昼:第4回セッションコンサート

出演者

飯嶋正広(テノール)

・コンコーネ作曲ソルフェージュ50番No29飯嶋編作「カササギの渡せる橋に」

・ビゼー作曲オペラ「カルメン」より「花の歌」

 

亀田尚大(フルート)

・ビゼー作曲オペラ「カルメン」をもとに

「間奏曲」、「カルメン幻想曲」

 

森嶋奏帆(ピアノ)