金曜シリーズ < よくある問い合わせ ㉙ >

 

前回はこちら

 

実は、私自身もしばしば経験することがあるのは、口内の自傷です。自傷といっても意図的に行うのではなく、あくまでも無意識に発生してしまうものなのですが、その引き金になる誘因については、いくつか思い当たる節があります。

 

また、そのような経験は決して珍しいことではありません。それでは、ムッシュGPTの見解を確認してみることにしてみましょう。

 

 

質問者(ドクター飯嶋)


最近になって、誤って、うっかりと唇や頬の内側の粘膜を噛んでしまうことが増えてきました。どのような原因が考えられるでしょうか?

 


ChatGPT


唇や頬の内側の粘膜を噛むことが増えてくる原因はいくつか考えられます。以下にいくつかの可能性を挙げてみます:

 


1. ストレスや不安:

ストレスや不安が増えると、無意識のうちに噛む習慣が強まることがあります。ストレスが増えたり、精神的な負担が増えたりすると、口の周りの筋肉が緊張しやすくなり、噛む動作が増えることがあります。


2. 神経性の習慣:

一部の人々は、ストレスや不安を感じていなくても、神経性の習慣として唇や頬の内側の粘膜を噛むことがあります。これは、無意識のうちに続けてしまう習慣であり、しばしばストレスや緊張から生じることもあります。


3. 歯並びの問題:

歯並びが悪い場合、歯や咬合が合わないと、うっかりと唇や頬の内側の粘膜を噛んでしまうことがあります。特に、歯が突き出ている場合や歯並びが乱れている場合に起こりやすいです。


4. 口腔内の異常:

口腔内に潜在的な異常がある場合、例えば口内炎や歯肉の腫れなどがあると、噛んでしまうことが増えることがあります。この場合、痛みや不快感が刺激となって、無意識のうちに噛んでしまうことがあります。


これらの可能性の中から、自分に当てはまる要因を見つけることが重要です。問題が続く場合は、歯科医や口腔外科医に相談して専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。

 

 

ドクター飯嶋のコメント:


私の患者さんでの経験は、1と4が多いです。1については、患者さん自身がストレスとは感じていなくとも、慢性的な疲労状態であって気が付かないケースもたくさん診てきました。4については、3との関連が密ですが、歯槽膿漏や歯周病を患っている患者さんから報告を受けたことがあります。


アレルギー性鼻炎を放置すると喘息が起こりやすく、治りにくくなるように、歯科治療を先の延ばしにしておくと、胃腸症状が発症したり、増悪したりしてしまうことがありますので、早目に対策しておくことが得策だと思います。


実は私自身でも、上記のうち、1を除いて、2,3,4のいずれも個人的に思い当たる経験があります。

3.の歯並びについては、それが悪くなくとも、虫歯や歯科治療中に経験したことがあります。

 

4.に関しては治療により歯列や咬合状態が変化すると発生しやすいかもしれません。また歯科で局所麻酔を受けると口腔内の痛覚ばかりでなく触覚が一時的に麻痺するため、頬の粘膜を自ら傷付けてしまうことを経験しました。


意外に気が付かれていないのは2.神経性の習慣、についてです。

 

私は、習慣化しないように気をつけて対応しています。たいていは、2,3回の繰り返しで済んでしまいます。

 

しかし、無意識で行ってしまう原因についてはあまり深く考えてみたことはありませんでした。この点については、次回検討してみましょう。