企業の衛生委員会における産業医の「衛生講話」⑨

 

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第8回:各論③(労働基準法)

 

労働基準法は、労働時間、賃金、休日などの労働条件について最低基準を定めた法律です。


また、妊産婦や年少者については、特別な保護規定を設けています。


この章では、


1)解雇の規制
解雇の規制は、「解雇制限」と「解雇予告」のことを指します。

 


2)就業規則
就業規則は、会社や従業員が守るべきルールや労働条件を
使用者が定めたものです。

 


3)労働時間
① 法定労働時間・時間外労働
「法定労働時間」は労基法に規定する労働時間の限度です。
「時間外労働」とは、「法定労働時間」を超える労働です。


➁ 変形労働時間制・みなし労働時間制
「変形労働時間制」は、労働時間を一定の期間で調整する制度です。
「みなし労働時間制」は、あらかじめ規定した時間を働いたものとみなす制度です。


③ 割増賃金
「割増賃金」は、使用者が労働者に時間外労働、休日労働または深夜業を行わせた場合に支払わなければならない賃金です。

 


4)休憩・休日・休暇
① 休憩・休日
「休憩」は、労働時間が6時間を超える場合に、労働時間の途中に与えられます。
「休日」とは、労働義務が課されていない日です。


➁ 年次有給休暇
「年次有給休暇」は、労働者に認められた権利であり、
出勤率など所定の要件を満たしていれば付与するよう使用者に義務づけられています。

 


5)年少者および妊産婦
「年少者」は男女を問わず満18歳未満の者、
「妊産婦」は妊娠中および産後1年を経過しない女性です。

 

5月27日PDF