武蔵野音大別科生の手記

 

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聖楽院主宰 テノール 

飯嶋正広

 

武蔵野音大でのレッスン中にNHKから(5月24日)

 

5月24日12時40分からの岸本力先生の個人レッスンは、少し早めに始めてくださいました。

 

6月3日(金)に日経ホールで、岸本先生のリサイタルがあることの確認や、NHKの取材があったこと、その他、8月22日(月)に練馬のゆめりあホールで開催される門下生コンサートでの私の歌唱予定曲の相談などをしていました。

 

私はすべてロシア物で統一し、歌曲のみであれば3曲、アリア1曲を含めれば、歌曲も1曲ということを承りました。現在レッスン中の曲の中からチョイスすることになるため、前期のレッスンの総決算という位置づけを兼ねることになろうかと思います。

 

その後、定例の発声練習が済んで、王さんのピアノ伴奏によるレッスンが始まり、2曲目に取り組んでいるところでした。

 

岸本先生の携帯電話に、NHKから最終打合せの連絡のため、数分間のレッスン中断となりました。当日18:00からのラジオ放送が予定されているとのことでした。

 

レッスンから戻り午後の診療が一段落したところで、NHKのニューズウェッブを検索したところ、すでに案内が掲載されておりました。

 

今回は、その報道内容を御紹介いたします。

 

 

NHK NewsWeb(首都圏)

 

声楽家 ロシア音楽歌っていいのか苦悩も“歌で平和訴えたい”

05月24日 16時23分

 

 

「ロシアの音楽を歌い続けていいのか」。

 

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻から3か月、日本でロシア音楽の普及に取り組んできた声楽家は、苦悩しながらも、歌うことを通じて平和を訴えたいと考えています。

 

都内に住む声楽家の岸本力さん(74)は、長年、ロシア音楽の普及に取り組み、その功績をロシアから表彰されたこともあるということです。

 

しかし、ウクライナへの軍事侵攻が長期化するなか、ロシア音楽の演奏会で集客が落ち込むなど、影響が出ていると言います。

 

さらに、30年以上指導を続けてきた東京・練馬区にあるロシア音楽の合唱団でも、一部のメンバーから「ロシアの音楽を歌いたくない」という声が上がり、当面、日本の歌を練習することになったということです。

 

岸本さん自身も、ウクライナでの凄惨な映像を目にすることで、「ロシア音楽を歌い続けていいのだろうか」と気持ちがゆらいだと言います。

 

岸本さんは、苦悩しながらも、来月の演奏会の準備をしていて、そこではウクライナの詩人の詩にロシアの作曲家が曲をつけた歌を歌うことを決めたと言います。

 

2つの国を感じることができる曲を披露することで、“音楽に罪はなく、国境もない”という気持ちを表現したい。そう考えています。


岸本さんは「“今はロシア音楽を聞きたくない”という気持ちも理解できます。戦争には反対ですが、ロシアの音楽に罪はなく、私の歌を通して、平和につながってほしいという思いで、使命感を持って歌い続けたい」と話しています。