『聖楽院』便り

 

前回はこちら

 


聖楽院主宰 テノール 

飯嶋正広

 

 

武蔵野音楽大学別科声楽コースの学生として

 

すでにご報告済みですが、2月16日(水)16時に武蔵野音楽大学ウェブサイトに合格者の受験番号を掲載されて、合格を確認しました。そして、間もなく、合格通知が郵送されてきました。そして3月1日に入学手続きを完了しました。

 

2022年度武蔵野音楽大学別科入学試験概要によると、別科は、「音楽を志す幅広い年齢層を対象に、音楽の技術および知識のレベルアップを図ることを目的としています。」とあります。

幅広い年齢層といっても還暦を越えた私までがそれに含まれるとは予想していなかったので、まだ、実感が伴ってきていません。

 

4月2日(土)に入学者のための健康診断があります。医師である私が健康診断を受ける側になるというのは、いささか面映ゆい気がいたしますが、何事も新鮮な経験として受け止めることにしたいです。

 

指導教官から毎週1時間の個人レッスンを受けることができるのは、特権と言ってもよいくらいに恵まれた条件です。しかも、決まった曜日の決まった時間帯が準備されるというのは、社会人学生にとっては理想的であるといえるでしょう。

 

音大からの通知で、当初の希望通り、指導教官は岸本力で先生に決定しました。そこで、岸本先生にメールでご報告したところ、受験番号を尋ねられました。

何と、私に受験をお勧めしてくださった先生でも、合否について直接確認できないシステムになっているようなのでした。

 

そういえば、2月11日の実技試験の審査員の中にも岸本先生のお顔は見当たらず、ましてや翌12日の3人の面接官は初対面の先生方ばかりでした。

 

4月以降の毎週の個人レッスンと言うのは、実にありがたい話なのですが、逆に言えば、毎週着実に稽古を積み上げて行いかなければならないのは当然です。

そもそも声楽科専攻の学部生は、複数の欧州の言語を学習するのですが、イタリア語、ドイツ語までは必須ですが、さらにフランス語、スペイン語までが限界であるようです。

 

ロシア語まで勉強するような方は大学院在学中か、留学組などに限られるようです。

たしかに、ロシア語は印欧語族ではありますが、ラテン系でもゲルマン系でもないスラブ系言語で、使用される文字も独特なキリル文字なので、慣れるまでに大きな労力を要することは覚悟しなければなりません。

 

そこで、本格的なレッスンが始まる前に、4月以降の個人レッスン課題曲を予めご教示いただきたい旨を、岸本先生に御願いしたのでした。はたして、その顛末や如何に?