認定内科医、心療内科指導医・専門医、アレルギー専門医、リウマチ専門医、認定痛風医
飯嶋正広
「死亡診断書」と「死体検案書」のお話No1
医師法第20条は「医師は、自ら診察しないで治療をし、若しくは診断書若しくは処方箋を交付し、自ら出産に立ち会わないで出生証明書若しくは死産証明書を交付し、又は自ら検案をしないで検案書を交付してはならない」としています。
そこで、今回は、皆様に対してクイズを出題させていただくことにしました。
患者の死亡確認を行った後の対応として適切でないのは、以下の6つのケースのうち、どのケースでしょうか?
ケース1:
特段の基礎疾患の無い夫が、居間で死亡しているのを、帰宅直後に発見した医師である妻が発見し、救急車を呼ぶこともなく、所轄警察署に連絡した。
ケース2:
熱射病のため入院していた患者が死亡した。熱射病の診断名で死亡診断書を交付した。
ケース3:
縊頸(首吊り)で心肺停止状態の患者が来院し、蘇生術に反応なく死亡を確認した。死亡診断書は交付せず、所轄警察署に連絡した。
ケース4:
重症慢性心不全で通院中の患者を診察した。翌日に自宅で死亡していた。死後診察なしで慢性心不全の診断名で死亡診断書を交付した。
ケース5:
来院時心肺機能停止患者が救急外来で死亡した。画像検査の結果から急性大動脈解離による死亡と考えられた。急性大動脈解離の診断で死亡診断書を交付した。
ケース6:
肺癌末期状態で往診対応中の患者の様子がおかしいと家族から連絡があり、訪問したところ、患者は死亡していた。体表面に外傷痕が見られた。死亡診断書は交付せず、所轄省察所に連絡した。
さあ、いかがでしょうか。あまり身近なケースではないようにお感じの皆様。
これは、いつでも起こりうる類型です。もし、それがあなたの大切な方々の身に起きたとしたら、その時の医師はどのように判断して、どのように行動することになるのでしょうか?
解説と解答は、次回(来週)行う予定です。
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