日本感染症学会が提言 No2「アナフィラキシーの発生例の94.5%は女性」

 

 

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コロナワクチン「新たな重篤な副反応なし」

との発表だが・・・

 

ファイザーのコロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチンであるトジナメラン(SARS-CoV-2)(商品名コミナティ®)以外に、日本で導入が見込まれているのは、アストラゼネカ(AZ、承認申請中)、モデルナ(mRNA-1273、武田薬品が国内で臨床試験開始)、ジョンソンエンドジョンソン(J&J、国内で第Ⅰ相試験)、ノババックス(武田薬品が製造販売予定)、塩野義製薬(第Ⅰ/Ⅱ相試験中)、アンジェス(第Ⅱ/Ⅲ相試験中)などのワクチンです。

 

ファイザーのトジナメラン、モデルナのmRNA-1273、これら両ワクチンのアナフィラキシーに関する報告を分析したところ、女性が94.5%を占め、アナフィラキシーの既往がある人の割合は38.7%でした。発生時期については、接種後15分以内が77.4%、30分以内が87.1%でした。症状は、大半が皮膚症状と呼吸器症状を伴うものであり、アナフィラキシーショックを疑う血圧低下は1例のみだったとのことです。その後の米国における調査では、アナフィラキシーの発生頻度は、両ワクチンを合わせて100万接種当たり4.5回とされています。

 

ただし海外でトジナメランモデルナ(mRNA-1273)の接種が進む中で、両ワクチンでのアナフィラキシーの発生数や発生しやすい人についても言及されています。米国の調査では、アナフィラキシーの頻度は100万接種当たりトジナメランが11.1回、mRNA-1273が2.5回であり、「全てのワクチンでの1.31回に比べて高い」と考察しています。