新型コロナウイルス蔓延下での海外遠征・出張・赴任No2

 

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日本渡航医学会をご紹介いたします(その1)

 

私は所属していませんが、有益な情報を提供してくれています。海外赴任・海外出張が避けられない御立場の皆様にとっても有益なサイトです。

 

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渡航医学は、渡航に関連した医療全般を対象とする学問分野です。

 

渡航に際した感染症予防(ワクチン、マラリア予防薬、防虫対策など)、高山病やダイビングの際の問題、渡航中のメンタルヘルス、緊急時対応、インフルエンザ対策、渡航後の診療問題などを扱っています。

 

 

設立趣旨

  

日本の経済成長と円高にともない海外渡航者は増加の一途をたどってきた。海外渡航者にとって健康は、治安、教育と共に最大の関心事である。近年これらの諸問題は、渡航の質的変化のために複雑で困難なものとなってきている。すなわち、旅行では名所旧跡巡りからトレッキング旅行へ、ビジネスでは首都圏での販売から地方での製品製造、原料確保などに変わってきたためである。  日本国内では、海外での邦人医療に対し、時代の変化をとらえて積極的に対応してきたと言い難く、渡航者は相変わらず一抹の不安を抱いて出国しているのが現状である。  このような状況を鑑みて、海外医療担当者は渡航者の健康問題についてのニーズをとらえ、適当な対策と支持をしてゆく必要があると考える。当会は海外渡航者に実際に携わったことのある者同士が集まり、問題点を出し合い、その解決策を語り合う、など海外医療を考えてゆくことを目的として設置するものである。

 

 

基本方針

 

* 感染症のみならず、海外医療全体について考える。慢性疾患の管理、精神問題、海外医療保険など健康に関するものなど広く考える。

 

* 海外での邦人の抱えている問題を話題とする。そして理想主義に走らない実行性のある対応策を考えてゆく実学を基本とする。

 

* 医師、看護婦、保健婦など医療有資格者のみならず、実際に海外医療を担当している者など会のメンバーとなれる。

 

* 会は講演、発表、シンポジウムの他に、症例呈示、製品紹介、体験者談などを含めた幅広く自由な雰囲気なものとする。

 

 

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理事長の挨拶

 

2020年7月に開催された理事会において、理事長を拝命いたしました。本学会が、会員の皆様や社会から期待される学術団体としての役割を十分に果たし、かつ、より発展することができるよう、任期を精一杯務めたいと存じます。そのために、皆様方のお力添えは不可欠です。どうかよろしくお願い申し上げます。

 

学会の活動として、歴代の理事長が力を注いできた事業を継承しつつ、コロナ禍の中で取り組むべき方向性を見出してゆきたいと思います。本学会の目指す目標は「渡航に関連した諸問題に取り組み、渡航者の健康を守ること」です。

 

この数十年、日本の経済成長と世界全体のグローバル化の中で、海外渡航者やインバウンドの顕著な量的増加と質的変化に本学会は対応してきました。そして今回勃発した新興感染症COVID-19は、海外渡航に大きな影響をおよぼしています。 COVID-19がもたらした課題の解決も含めて、あらゆる職種や専門領域の英知を結集して、渡航者の安全と安心を確保してまいりたいと思います。

 

日本の、そして地球の明るい未来のために、私たちは本学会の活動を通じて貢献できると確信しています。皆様方のご支援を重ねてお願い申し上げます。

 

 

2020年9月

 

一般社団法人 日本渡航医学会

 

理事長  中野貴司