今月3日(註:昨年5月)、東京・青梅市の住宅で1人暮らしの70代の男性が誰にもみとられず死亡しているのが見つかり、その後の検査で新型コロナウイルスに感染していたことが関係者への取材でわかりました。
男性は死亡する2か月ほど前、親族と疎遠になっているうえ、足が不自由になり困っているとして、60年以上会っていなかった中学時代の友人に助けを求めてきたということです。
友人によりますと、男性は小学校で教師をしていましたが、50代で辞め、その後、家に閉じこもるようになっていたということです。友人は買い物に連れて行くなど支援していましたが、男性は死亡する前日、「胸の辺りが気持ち悪い」と言うようになり、翌日、風呂場で死亡しているのが見つかりました。
友人は「人生に未練があり、“生きたい”と思って頼ってきたのだと思う。心が痛い」と無念の思いを語りました。
この友人は男性と接触していたため、保健所から2週間、自宅待機を求められましたが、その後、発熱などの症状はありませんでした。
感染の広がりで、民生委員など地域の見守り活動が難しくなっていて、高齢化の問題に詳しい「みずほ情報総研」の藤森克彦主席研究員は、「新型コロナウイルスは、感染力が強く急変のリスクもあるので、見守りを密にしなければいけないが、一方で直接会えないという課題がある。支援方法を工夫しなくてはいけない」と指摘します。
そのうえで「再び感染が広がると、こうした事態はさらに起きるので、電話やウェブを通して見守るなど、社会として態勢を整備することが求められる」と訴えています。
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このケースでは、最終的には残念な結果であったとしても、独居の高齢者本人が外部に支援を求め、協力者がサポートすることができたという意味では比較的恵まれた条件であったともいえます。逆に言えば、外部の支援を求めることができない、あるいは求めてもサポートが得られない多くの高齢者が存在し、より深刻な事態に至っている可能性があることを物語っているのではないでしょうか。
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