第2週:感染症・アレルギー・膠原病
CDCもいったんは空気感染と発表、取り下げたものの認める
疫学的事実を支持するウイルス学的データも蓄積されつつあります。
SARS-CoV-2は空気中を浮遊し、活性が一定期間持続することがin vitroで示されており(Nature 2020; 582: 557-560 )、感染者が在室した部屋の空気からウイルスが検出されています(Nat Commune 2020; 11: 2800、Sci Rep 2020; 10: 12732、Emerg Infect Dis 2020; 26: 1583-1591)。またSARS-CoV-2における空気感染の可能性を示すデータとして、感染患者から2~4.8m離れた空気中で活性SARS-CoV-2が検出され、1Lの空気中から活性化した6~74個のSARS-CoV-2が分離されたことが報告されました
(Int J Infect Dis 2020年9月16日オンライン版)。
そうしたことから、今年(2020年)9月下旬に米疾病対策センター(CDC)はガイダンスの改訂に当たり、COVID-19の主な感染経路を空気感染とする変更を加えました。その4日後に素案であったとして発表は取り下げられたが、西村氏は「単純ミスとは考えにくく、CDCにもCOVID-19の感染経路を明らかにしようとする良心派が存在すると考える」と述べた。
なお10月5日にはCDCが空気感染例の存在を再び認めるに至っており、接触感染の方がむしろ頻度は低いとまでしています。
同氏は「SARS-CoV-2の感染経路に空気感染またはエアロゾル感染が関連する意義は大きく、それが主な感染経路であることを素直に認め、それに基づいた対策を真摯に立てていくべき」と訴えました。さらに "空気感染"や"エアロゾル感染"という確立された科学用語があることを挙げ「学術において用語は極めて重要です。空気感染を否定した過ちを弁解するためだけに造った用語を安易に用いるべきでない」と注意を促しました。
新型コロナウイルス感染症(Covid-19)が空気の流れに乗って浮遊するエアロゾルを吸い込んで感染する空気感染をすることが明らかになったのであれば、禁煙の徹底とともに現行の喫煙所は廃止すべきだと考えています。
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