7月4日(土)

 

前回はこちら


症例13(その6)


第6節:「検査で陽性が出てからバイトに行った」    

などの誤った情報もあった

 


東京に住んでいる娘から聞かされて初めて知ってネットで調べたら、これはまずいなって。もうすでに(入院中で)部屋は別々で顔を合わせることはできなくて、LINEや電話でやり取りしていたんですけど。なんでいちばん大事なところを報告しないのかって、いきなり怒ったんですけど。もう言っても仕方ないですから。

 

投稿見てみると、いいこと書いている人は誰1人いなくて。なかには「コロナって分かっているのになんで出かけたの」とか、「東京へ遊びに行ってうつされたんだろう」とかいろんなひぼう中傷があって、それを息子も見たもんですから。かなり傷ついてまして。「死ね」まで言われましたからね。

 

何かにつけてああいう批判とかあるのは知ってましたけど、いざ自分がそういう立場に立ってみると、やっぱり何も知らないわけですよね。投稿したり文句を言ったりする人。何好きなこと言ってんだって。

本当の事情知らないくせに何言ってんだ、このやろうって。

芸能人だと弁明する場所とかある(コメント1:釈明する場所がある、というより、半ば強制的に釈明をさせられる場所がある、と受け止めておくことも必要なのではないでしょうか。一般人は、釈明しようと思えば、いろいろな方法で釈明の方法は残されているのだし、公衆の面前やメディアで釈明を強要されることはないのですから。)ので、一般のわれわれもそういう場所があったら、出て行って釈明したいなという気持ちにもなりましたね。


取材を受けることで誤解を晴らしたいと考えたという男性。
(コメント2:純朴な方であることがうかがわれます。情の熱い父親でもあります。ただし、誤解を晴らすことを目的として取材を受けても、狙い通りにはならないことがありうるので心配です。ただし、多くの人々にとっては貴重な資料になることは確かです。)
長男は今も入院している

 


息子は「学校に行けない」みたいになってまして、これはどうしようかって。大学ともやり取りしたけど何も応じてくれなくて。「彼はうそをついていない」みたいなことをホームページなりで言ってもらえれば、また変わったのかなと思います。その交渉もしたんですけど受け入れてもらえなくて。

 

娘がまとめたお願い文を学長に送ったんですけど、大学がどう動いてくれるのか。大学がまだ始まっていないんですけど、再開されて学生が通うようになったときに本人は負い目を感じていくと思うんですよ。後ろ指さされているような気にもなると思うんです。


犯人捜しみたいな感じで学生の間で騒がれると彼の居場所がなくなるので、それがいちばん心配しているところです。

 

(4月22日取材 仙台放送局 平山真希)

 

コメント3:

息子思いの父親であり、家族思いの娘さんをお持ちであることが伝わってきました。

しかし、私は、東京で就活を澄ましてきたという息子さん自身の主体的行動について、より詳しく報道してほしかったと思います。もし大学を卒業して社会人になっていたとしたら、ご本人自身でどのように行動されていたのでしょうか。

 

先日、ほぼ半年ぶりで、ようやく郷里の水戸へ帰省することができました。

しかし施設入居中の老母に逢うことも叶わず、直接施設に荷物を届けに行くことも許されず、託送のみが許可されました。

市街での人影はまばらで、店舗での予防措置もかなり徹底していました。特に、喫煙者は皆無でした。これと比較してしまうと、人だかりと無防備、あるいはわずかに存在する傍若無人の様相を呈する高円寺界隈とは全く別世界です。

 

この父子の命に別条がなかったのは幸いなことです。世間は時には厳しく、またときにはとても暖かいものです。世間の同調圧力によって、今にも窒息しそうな人々が多数存在していることも確かなことです。

しかし、命がけで他者を守っている人々も少なくはありません。そして熱しやすく冷めやすいのが日本人の特質の一つであるという人もいます。このたびの経験を教訓として、互いに許し合い、支え合って、より確かな、相互信頼が可能な未来を築き上げていきたいものです。

 

<この項終わり>

7月4日(土)

 

前回はこちら

 


ボリビアのLa Razón紙の記事の続き

 

El plasma
血漿

 

El plasma hiperinmune es la porción líquida que queda después de remover los glóbulos rojos, las plaquetas y los glóbulos blancos de la sangre. Su uso terapéutico para pacientes contagiados por el virus fue autorizado por el Ministerio de Salud.

高免疫血漿とは、血液から赤血球、血小板、白血球を取り出した後に残る液体成分である。ウイルスに感染した患者のためのその治療的使用は保健省によって承認された。

 

El director del Programa Nacional de Sangre, Ignacio Alurralde, recomendó que los donantes deben ser pacientes recuperados que en 14 días no tengan síntomas de COVID-19 y que debieron haber salido de una prueba molecular negativa.

全米血液プログラムのイグナシオ・アルラルデ所長は、14日以内にVIDOC-19の症状がなく、分子検査で陰性の結果を得た回復患者をドナーとすることを推奨している。

 

Una vez identificado el donante se abre un historial clínico, con un examen físico de presión arterial, peso y talla, para descartar que no tenga problemas respiratorios, circulatorios y gastroenterológicos. Las embarazadas no son aptas para la donación.

ひとたびドナーが特定されると、血圧、体重、身長などの身体検査を行い、呼吸器系、循環器系、消化器系の問題が無いことを確認するための臨床病歴が開示される。妊婦は寄付の対象外だ。

 

Hay historias con final feliz de ese tratamiento, por eso que muchos pacientes ahora lo buscan muy esperanzados.

この治療を受けてハッピーエンドになったという話もあり、今では多くの患者が希望を持って探している。

 

 

Peregrinaje

巡礼

 

La gente camina a diario y espera en las oficinas de los bancos de sangre para conseguir la preciada sustancia. Los familiares deben asumir los costos y el estrés es continuo día a día. Y las redes sociales se inundaron de mensajes de auxilio, algunos bien diseñados con nombres y fotografías.

人々は毎日のように歩き回り、貴重な物質を手に入れるために血液銀行のオフィスで待っている。家族が費用を負担しなければならず、ストレスは日々絶えない。ソーシャルネットワークには助けのメッセージが殺到しており、中には名前と写真でデザインされたものもある。

 

“Correremos con todos los gastos necesarios”. “Si no tienes tu segunda prueba negativa (dirigida al paciente de COVID-19), nosotros te ayudamos”. De esta manera, la hija mayor de paciente de 60 años, y que hoy está internado en el Hospital La Portada, solicita la donación del plasma hiperinmune tipo ORH+ de persona recuperada de COVID-19, para que su padre pueda salir de esta emergencia. “Por favor amigos ayúdenme compartiendo (en el Facebook), mi papá necesita plasma. Muchas gracias que Dios los bendiga”, escribió en su cuenta privada.

「必要な費用は全て我々が負担する」「2回目の陰性検査(COVID-19患者宛)を受けていなければ、私たちがお手伝いします。」このようにして、現在ラ・ポルタダ病院に入院している60歳の長女は、父親がこの緊急事態から抜け出せるように、COVID-19から回復した人の高免疫血漿型のORH+を提供してほしいと依頼している。「友達が(Facebook上で)シェアして助けてください、私の父はプラズマを必要としています。ありがとうございます、神のご加護を」とプライベートアカウントに書き込んだ。

 

El adulto mayor no sabe cómo pudo haberse contagiado, tal vez cuando fue la última vez al mercado a abastecerse. Hace unas dos semanas, comenzó a tener dolor de garganta y luego dolor de cabeza; parecía un simple resfrío, sin embargo, días después y haciendo su examen de forma particular, le fue confirmado que era portador de este virus.

年配の男性は、どうやって感染したのか、おそらく最後に仕入れに市場に行った時に感染したのではないかと考える。約2週間前、彼は喉の痛みと頭痛を持つようになった;それは単純な風邪のように思われたが、数日後、彼自身が検査を行って、自分がこのウイルスのキャリアであることが確認された。

 

“Mi papá no iba ni a comprar pan, no sabemos cómo pasó”, dijo su primogénita.

「パパはパンを買うつもりもなかったし、どうしてそうなったのかもわからない。」と長女は言っていた。

 

El hombre vive con su esposa de 57 años y un hijo de 26. Tras conocer el hecho, ambos se hicieron la prueba también y dieron negativo. La familia llamó al Servicio Departamental de Salud (Sedes) y pocas horas después los paramédicos trasladaron al anciano al nosocomio.

男性は57歳の妻と26歳の息子と暮らしており、事実を知った後、2人とも同様に検査を受け、陰性と診断された。家族は保健所(セデス)に電話し、数時間後に救急隊員が老人を病院に連れて行った。

 

“La noticia de buscar plasma nos la dieron la noche del 19 de junio. Nos pusimos toda la familia manos a la obra, por eso lo difundimos en las redes sociales. Esta mañana recibimos una llamada de una pariente que dijo que un donante pide o un auto o una casa”, contó a La Razón muy sorprendida la hija del afectado.

「血漿探索のニュースは6月19日の夜に伝えられた。家族全員が仕事に没頭したので、ソーシャルネットワークで情報を広めた。今朝、我々はドナーの車や家のいずれかを求めていたと言った親戚からの呼び出しを受けた」感染した人の娘は非常に驚いてLa Razón紙の記者にそう語った。

 

Ella también tuvo que lidiar llamando a supuestos donantes que dejaron sus celulares en mensajes de Facebook, siendo cuentas totalmente falsas. “Lamento que se hagan la burla, seguiremos con la lucha. Por favor daremos un reconocimiento” dijo.

彼女はまた、携帯電話にFacebookのメッセージを残したと思われる寄付者は、完全に偽のアカウントであったので対処しなければならなくなった。「だまされたことが残念だから、戦いを続けます。私を認めてください 」とのことだった。

 

El Ministerio de Salud prohibió la compraventa de plasma. Y el ministro de Gobierno, Arturo Murillo, hasta advirtió con el peso de la ley a quienes sean sorprendidos en el negocio. “Aquel que se haga al vivo le vamos a hacer caer la ley”, dijo el 9 de junio.

厚生省は血漿の購入・販売を禁止している。政府の大臣であるアルトゥーロ・ムリーリョ氏も、取引で捕まった者に法律の重さを警告した。「生き延びるためには法を犯すことになる」と彼は6月9日に言っていた。

7月4日(土)


特定非営利活動法人 日本心療内科学会 について

 

本学会は、政令によって「心療内科」という診療科名の外部標榜が認められた1996年12月8日に設立されました。内科医およびプライマリ・ケア医(総合診療医、家庭医を含む)のための心身医学の臨床に重点をおいた学術団体として結成されたのが本学会です。

 

このことから明らかなように、心療内科医は内科医であって、精神科医ではありません。

 

この法人は、わが国における心療内科学の学術研究の発展を図るとともに、
心身医療に携わるものに対して心療内科学の教育研修に関する事業や
災害による被災者への医療支援などを行い、
学術文化の発展と国民の医療・福祉・災害支援に寄与することを目的とする、とあります。

 

実際に心療内科医の活躍する領域は

① プライマリ・ケア:

身近に生じる健康問題に対して、身体のみならず心理社会的観点からアプローチし、継続的な健康管理活動を行う医療活動。
わが国ではプライマリ・ケア医=内科系開業医という誤解や、救急医療との混同が少なくありません。

 

② 総合診療:

専門分科に対して統合化を目指している科であり、とくに心理社会的背景により身体症状化した患者にも対応できる心身医学的素養要求される医療です。

 

③ メンタルヘルス:

心の健康の保持増進を中心として、精神障害の予防を目的とする精神保健です。主として、ライフステージ(家庭・学校・職場・地域等の「場」)やライフサイクル(学童・思春・青年・成人・老年期などの「年代」)における精神保健が主たるテーマになります。

 

④ ストレス・マネージメント:

ストレス性疾患の治療や予防あるいは健康増進を目的とする種々のストレス対処法を総称したものです。具体的には、ライフスタイルの修正、体重コントロール、運動・栄養指導、環境調整、漸進的弛緩法、自律訓練法、認知行動療法などがあり、杉並国際クリニックでも積極的に取り組んでいます。

 

その他にも
⑤ 医学教育:

主に医学部による教育を指しますが、杉並国際クリニックでは、従業員向け
医学教育の他、患者向けの健康教育に力を注いでいます。

 

⑥ サイコオンコロジー:

癌医療における患者・家族・医療スタッフの心理・社会的ケアに    
焦点をあてる学問です。杉並国際クリニックでは在宅医療を行っていないため、癌発見時の患者に対する心理・社会的ケアが中心です。

 

⑦ 緩和医療 :

生命を脅かす疾患に起因した諸問題に直面している患者と家族の生活(人生)の質を改善するアプローチです。杉並国際クリニックでは、生命を脅かす疾患ではないが、線維筋痛症をはじめとする難治性疼痛性疾患患者を多数経験しています。

そうした患者に対するアプローチにも緩和医療の考え方が有用であるため、痛み、その他の身体的、心理的、スピリチュアルな諸問題の早期かつ確実な診断、早期の対応によって苦しみの予防と苦しみながらの解放を実現する緩和医療のメソッドを活用しています。


⑧ 災害医療:

災害(地震、火災、津波、豪雨水害・豪雪、火山噴火、または航空機事故などの大規模な事故)により、対応する側の医療能力を上回るほど多数の医療対象者が発生した際に行われる、災害時の急性期・初期医療のことを指します。ただし、杉並国際クリニックでは、災害医療に携わった経験はほとんどありません。

 

 

杉並国際クリニックでは、上記の①から④が中心です。職場のストレスによる健康障害の相談が多いため、産業医の上位資格である労働衛生コンサルタント(国家資格)を生かした外来サポートによる職場復帰(リワーク)プログラムを充実させてきました。水氣道®や聖楽院での活動も有意義な役割を発揮してきました。⑧の災害医療としては、これまで東日本大震災等でも主体的な役割を果たす機会は乏しいものでした。

しかし、災害の定義を拡張すれば、今年のCovid-19によるパンデミックはまさに災害に匹敵するものと考えます。この新たな災害を経験することによって、心療内科医としての災害医療への係りの大切さについて認識が深まりました。

令和2年7月3日(金)10:00~11:00

 

鷺宮スポーツプラザ温水プール(第7レーン使用)

 

受付:林亮博 (正弐段下)

 

参加者:
監督指導者1名、支援員1名、修練生2名、訓練生1名

 

 

内容:

1、親水航法四往復
 

2、基本五航法(起、承):一列縦列行進方式
   修練生1名先頭に訓練生1名を後尾に配置し、中央に監督指導者、両脇を修練生、支援員で固めた。
 

3、水拳航法(少しずつ負荷をかけて行う)

  

 

所感:

「一般で利用されている方も大分増えている印象でした。」(K.H)
     

「今日の水は、いつもより滑らかさがなかった。昨日の方が良かった。」(A.H)

 

 

報告担当修練生

細谷健太

 

報告総括責任者
中野支部長
林 亮博

7月3日(金)

 

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症例13(その5)

第5節:予期せぬ中傷

男性は陰性となり4月22日に退院。しかし不安は拭えない。長男をめぐって思わぬ非難が起こったためだ。

 

男性はこう説明した

息子が陽性だと判明してそれで11日かな。11日に大学が休みだったんで事務局も休みだろうということで部活の顧問に(息子が)電話したと。顧問にコロナに感染したと(連絡した)。

 

その内容は詳しくは聞いていないんですけど、そこでいろいろ聞かれたんだと思います。

「部活はしたのか?」って聞かれたと思うんですけど、息子は前日の保健所との話で発熱後の行動を調査されてたんですけど、息子はその頭しかなくて、顧問にも発熱後の行動だと思って「大学には行っていない。部活には行っていない」と報告したと。

そのあとのアルバイトも、医者から「解熱すればただのかぜだよ」(註1:医師とはいえ情をもつ人間ですので、不安を募らせている患者を前にして、ついこのような説明をしてしまいがちになります。しかし、それが、かえって患者やその家族を苦しめ、感染拡大を助けてしまうリスクがあることを重々認識しておくべきだという教訓です。また大きな誤解が広まっています。その1が「熱は直ちに下げなければいけない」という囚われ、その2は「熱が下がれば病気は治る」という根拠のない希望的観測、その3は「熱が無ければ他人に感染させない」という身勝手な解釈、です。)という話しをされていたので、本人はコロナの疑いもなくてアルバイトに行っていた。

その辺を(顧問に)報告しなかったのは、本人は、私が入院して1人でいる中で気が動転したとか、慌ててたとか、不安があったとか、いろんな絡みで言うのを忘れてしまったというのが本当だと思うんですけど。

 

翌日、大学はホームページで「東京から帰って以降、一貫して自宅待機していた」と公表した

 

12日に訂正の電話を入れようとしたところで、顧問の先生からもう一度電話来たらしいんですね。そこで初めて(東京から戻ってきた)3月27日の昼に部活に行ったと。(感染が確認される前の)4日には友人の家に行って30分くらいいたと。で、アルバイトもしたと、そこで初めて顧問に言ったんですが、そのときすでに遅しで。

 

大学は3日後、「調査が不十分だった」として内容を訂正。アルバイトや友人の家に行っていたことをホームページに掲載した。これをきっかけにSNS上で非難する投稿が相次いだ(註2:冷たいようですが、SNSとはそのようなものです)

 

<明日へ続く>

7月3日(金)
週間<外国語>旅行



IL TUO CONTRIBUTO PER UNA GRANDE MISSIONE:
SOSTIENICI NEL PORTARE LA PAROLA DEL PAPA IN OGNI CASA

偉大な使命への貢献を:
すべての家に教会の言葉を届けるために私たちを支援してください

 

 

Il Papa nella festa dei santi Pietro e Paolo:
essere veri profeti, costruttori di unità

聖人ペテロとパウロの祭日の教皇:
真の預言者であり、一致の建設者であること。

 

In occasione della Solennità dei due apostoli di Roma, i santi Pietro e Paolo, Papa Francesco celebra la Messa in San Pietro. Nell'omelia ricorda che tutti i credenti sono chiamati da Cristo a lasciarsi provocare dal Vangelo e a diventare attori di profezia. Quella di cui c'è bisogno, osserva, non è fatta di parole ma di servizio.. Chiede poi che si preghi per i governanti invece di insultarli

ローマの二人の使徒である聖ペテロとパウロの厳粛日に、教皇フランシスコはサンピエトロでミサを祝う。教皇は説教の中で、すべての信者が福音によって鼓舞され、預言者の役割を果たすようにキリストから召されていることを思い起こしている。必要とされるのは言葉ではなく、奉仕であると彼は観察した。そして、政治指導者たちを侮辱するのではなく、彼らのために祈ることを求めた...。

 

Adriana Masotti - Città del Vaticano

アドリアナ・マソッティ - バチカン市国

 

La Messa celebrata alle 9.30 nella Basilica vaticana alla presenza dei fedeli, seppure in numero ridotto, si apre con il saluto al Papa del decano del Collegio cardinalizio, il cardinale Giovanni Battista Re. Le sue sono parole di ringraziamento a Francesco per la vicinanza alla comunità cristiana che ha manifestato in tanti modi nel difficile tempo di lockdown dovuto alla pandemia e in particolare attraverso la celebrazione della messa mattutina a casa Santa Marta, entrata attraverso la tv in tutte le case e seguita anche da persone non credenti o non praticanti. Il grazie va anche però per le iniziative di carità volute dal Papa come quella rivolta al sostegno di quanti hanno perso il lavoro. Alle sue parole segue la benedizione del Papa ai palli, destinati al decano e agli arcivescovi metropoliti nominati nell'ultimo anno in segno di unità tra le pecore e il Pastore.

バチカン大聖堂で9時30分に信徒の前で祝われたミサは、少人数ではあるが、枢機卿団議長であるジョヴァンニ・バティスタ・レ首席枢機卿の教皇への挨拶で幕を開けました。フランシスコへの感謝の言葉は、パンデミックのために閉鎖された困難な時期に、彼がキリスト教共同体との親密さを様々な形で示してくれたこと、特に聖マルタの家での朝のミサの祝典を通して、すべての家のテレビを通して、非信者や信仰実践者でもない人たちも従ってくれたことへの感謝の言葉でした。しかし、職を失った人々を支援することを目的としたものなど、教皇が求めていた慈善活動にも感謝しています。彼の言葉の後には、羊たちと牧者の間の一致の印として、昨年任命された大司教のパリウム(大司教用肩衣)への教皇の祝福が続きます。

 

Pietro e Paolo, diversi eppure fratelli

ペテロとパウロは違いこそあれ兄弟

 

Unità e profezia: sono le due parole che Papa Francesco pone al centro della sua omelia, con numerose aggiunte a braccio, nella Messa le cui Letture hanno ricordato i due apostoli celebrati oggi dalla Chiesa. Subito sottolinea la diversità tra Pietro e Paolo, il primo un semplice pescatore, l’altro un colto fariseo. E fra loro, osserva, non mancarono le discussioni animate tuttavia “ si sentivano fratelli, come in una famiglia unita, dove spesso si discute ma sempre ci si ama”. “Egli non ci ha comandato di piacerci, ma di amarci. È Lui che ci unisce, senza uniformarci, ci unisce nelle differenze”. Ma da dove nasce questa unità. Il Papa dice che la prima Lettura ce lo svela: mentre sulla Chiesa infuriava la persecuzione, ci dice che la comunità pregava. Questo assicurava l’unità perché permetteva allo Spirito Santo di intervenire e di “accorciare le distanze”:
(Ascolta il servizio con la voce del Papa)

一致と預言:教皇フランシスコは今日教会によって祝われたこの二つの言葉を、二人の使徒を想起させる朗読のミサの中で、効果的な多数の付け加えとともに、自らの説教の中心に置かれました。教皇はただちにペテロとパウロの違いを示し、前者は単純な漁師であり、後者は教養のあるパリサイ人であることを強調しました。そして、この二人の間には、活発な議論に欠けることはなかったと教皇はみています。しかし「彼らは兄弟のように感じていました、まるで一家族のように、よく議論しながらもいつもお互いを愛し合っていました」。"好きになりなさい "ではなく、"愛し合いなさい "と命じられたのです。画一化することなく、私たちの違いの中で私たちを一つに結び付けてくださる方です」。しかし、この一致はどこから来るのでしょうか。教皇は、最初の朗読で私たちにそれを明らかにすると言っています:教会に迫害が猛威を振るう中、彼は共同体が祈ったことを私たちに伝えています。それは聖霊が介入し、「距離を縮める」ことを可能にしたので、一致が確保されました:
(教皇の声で礼拝を聞く)

 

註:

con numerose aggiunte a braccio

直訳すると「腕を使って多数の追加を加えながら」になってしまいますが、braccioは「腕」の他にも「能力、影響力」の意味があります。そこで「効果的な多数の付け加えとともに、」と訳してみました。

 

 

La comunità sembra decapitata, ciascuno teme per la propria vita. Eppure in questo momento tragico nessuno si dà alla fuga, nessuno pensa a salvarsi la pelle, nessuno abbandona gli altri, ma tutti pregano insieme. Dalla preghiera attingono coraggio, dalla preghiera viene un’unità più forte di qualsiasi minaccia.

コミュニティは首をはねられているようで、誰もが自分の命を恐れています。それなのに、この悲惨な瞬間には誰も逃げず、誰も命乞いしようとは考えず、誰も他人を見捨てず、みんなで祈っています。祈りから、彼らは勇気を引き出し、祈りから、どんな脅威よりも強い結束が生まれます。

 

註:

nessuno pensa a salvarsi la pelle

直訳すると「誰も自分の肌を救おうとは考えず」になってしまいますが、la pelleは「肌」の他に「命」の意味があります。そこで、「誰も命乞いしようとは考えず」と訳してみました。

 

7月3日(金)

 

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新型コロナ流行で困っている人が増えています。マスクをしていても咳をしているだけで周囲から露骨に冷たい視線を浴びせかけられたり、明らかに大げさに回避されたりすることもあるようです。

 

咳喘息は、慢性咳嗽の原因疾患の中でわが国では最も頻度が高いものです。しかも、特にアレルギー体質の人に多く発症すると報告されており、近年患者さんの数は増加しています。女性に多い傾向があり、しばしば再発を繰り返すこともあります。

咳喘息は、慢性的にせきのみが続く気管および気管支の病気です。

咳喘息はアレルギーによって起こる病気です。

アレルギーによって起こる咳は気管支喘息がありますが、気管支喘息のようにヒューヒュー、ゼーゼーや呼吸困難をともなわない、咳だけの喘息が咳喘息です。

ただし、喘息と同じでさまざまな刺激に対して過敏に気管・気管支が反応して狭くなり、炎症やせき発作が引き起こされてしまいます。

その要因としては、ハウスダスト、カビ、ペットの毛、花粉、冷たい・暖かい風、タバコの煙、会話、運動、飲酒、精神的緊張などが挙げられます。

 

 

このような症状は咳喘息を疑います

2週間以上咳が続く:

風邪と一緒に起こることが多く、風邪をひいたあとに2~3週間以上せきが続くことがあれば、発症した可能性があります。

 

かぜや花粉症の時に咳が続く:

発熱や痰などの風邪症状が治まったにもかかわらず、咳だけが全く治まらないといった症状が8週間以上続いている場合は、咳喘息の可能性が高いです。

 

ある季節になると咳が続く
空気の変化やたばこの煙、飲酒、会話などでせきがでる

 

夜に咳がひどくなりせきで眠れない

 

ヒューヒュー、ゼーゼーや呼吸困難をともなわない

 

夜に咳がひどくなり眠れない

 

小児喘息であった

 

 

診断について
気管支結核や肺癌による気道狭窄、気道異物、胃食道逆流症による咳嗽などの鑑別を十分行います。そのうえで気管支拡張薬にて鎮咳傾向が得られれば、咳喘息と診断することができます。

 

 

治療について 
咳喘息は風邪と間違われ、風邪薬、抗菌薬(抗生剤)、咳止めは、咳喘息には効きません。治療としては、気管支拡張薬(気管支を拡張させて通気をよくし、呼吸を楽にする薬)や吸入ステロイドを中心に行います。

咳喘息では気管支喘息と同様に気道の過敏性が亢進し、気管支が狭くなっているため気管支拡張剤が速効的に効きます。

ただし、気管支拡張剤で咳は止まりますが、治療はこれだけでは不十分です。咳喘息の病態はアレルギー性の気道の炎症だからです。

吸入ステロイドに関しては、内服薬のステロイドと異なり、気管・気管支に直接作用するために全身的な副作用が少なく、局所の炎症を抑える効果があります。

現在、吸入ステロイドと気管支拡張薬が一つになった吸入薬も発売されており、治療として用いられています。

 

薬物療法以外にも有効な治療法があります。それは、咳発作の引き金となる要因の除去もしくは軽減をはかることです。そして、そのような環境で有酸素運動をして、呼吸機能をはじめとする体力の向上と、過敏性体質の改善を図ることです。

室内の温水プールの環境では、ハウスダスト、カビ、ペットの毛、花粉、冷たい・暖かい風、タバコの煙など、いずれからも守られた環境であるといえます。

また、健全で豊かな文化的生活を営む上では、会話、運動、適度な飲酒、精神的緊張などは回避ばかりしていても解決には繋がりません。

水氣道®で継続的かつ計画的に心身を鍛えることによって他の喘息と同様に咳喘息を克服できた方は、20年間の活動で凡そ300名程度です。

水氣道である程度鍛錬した後に聖楽院での呼吸法・ボイストレーニング・歌唱レッスンに進むことができれば、陸上でも「咳」から解放された日常生活を送ることができるようになっていきます。

 

 

予後について

気管支拡張剤で咳は止まっても、喘息と同様に気道の炎症をおさえないと、再度風邪やアレルギーで刺激を受けるとすぐに再発をします。

炎症を繰り返すうちに5年以内に3,4割の患者さんが気管支喘息に移行します。

この流れを防ぐには早い時期から吸入ステロイド剤を使って気道の炎症を抑える必要があります。 咳症状が治まったからといって治療をすぐに止めてしまうと再発する可能性があるので、咳が止まっても気道の炎症をしっかり抑えるために、吸入ステロド剤を少なくとも数ヶ月は使用する必要があります。

 

また、自然に症状が治まることもありますが、約30%が喘息に移行すると言われています。喘息への移行を予防するためにも、早い段階から吸入ステロイドによる治療と継続的なケアが必要とされています。水氣道®の継続によって、まず内服薬を終了し、次いで吸入ステロイドを徐々に減らすことができます。

7月2日(木)

 

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症例13(その4)

第4節:長男も感染確認 

濃厚接触者として検査を受けた長男も、男性が入院した翌日に陽性と判明。長男は12日、男性と同じ病院に入院した

 

家で同じもの食べて、この狭い空間で生活していたら、うつるのは当然だわなって2人では言ってました。ニュースでもやっぱり家族でかかったっていうのは結構多かったですから。私も息子も熱あるときは出かけなかったですね。

 

熱が下がったときは、生活していますから、いろんな食料だったりそういうものはスーパーに行ったり。やっぱり生活ありますから。

特にうちは私と息子の2人暮らしなので、買い物に行かないわけにもいかず。

そのときもマスクはして。あとは、いつも店員さんにレジ打ってもらうんですけど、セルフレジに並んだりとか。

コロナだって言われれば、それは外出しませんけど、やっぱり最初に息子が熱出して、平熱に戻って、「かぜだ」と医者に言われた(註1:「かぜ」は広義に用いられていますので、決して誤診ではありませんが、患者に誤解と油断を与えやすいのが問題です。)ことがどこかに残っていて。


でも、「もしかしたらコロナかもしれない」ってことは(頭の)片隅ではあって、人とあまり近づかないようにしていました。

 

<明日へ続く>

7月2日(木)

 

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ラジオ体操

 

陸上で、室内でも手軽に行なえる体操です。水氣道®の体操にも取り入れることができます。
その場合は、日本語とフランス語の両方でインストラクトしてみるのも楽しいかもしれません。

 

Bonjour,nous allons maintenant faire ensemble un peu de gymnastique pour nous détendre…

こんにちは、一緒に体操をしてリラックス...

 

 

cinq movements aujourd’hui.

今日は5つの運動です。

 

 

Premiere movement:

第1体操

 

Asseyez-vous sur le sol.

(準備体位)床に腰を降ろしましょう。

 

Allongez bien les jambes.

(第1挙動)脚をしっかり伸ばして。

 

Serrez-les l’une contre l’autre,

(第2挙動)両脚をぴったり合わせます。

 

points des pieds vers l’avant.

(第3挙動)足のつま先を前方に向けます。

 

Tendez les bras a l’horizontale.

(第4挙動)腕を水平方向に伸ばしましょう。

 

Gardez cette position 20 secondes.

(第5挙動)この位置を20秒間保持します。

 

Relâchez

(第6挙動)体を緩めて

 

et recommencez 10 fois.

そして10回繰り返してみましょう。

 

 

 

Deuxieme mouvement:

第2体操

 

Allongez-vous sur le dos.

(準備体位)仰向けに寝て体を伸ばしましょう。

 

Mettez les mains sous les fesses.

(第1挙動)お尻の下に手を差し入れます。

 

Puis tendez les jambes jointes à la vertical.

(第2挙動)そして、両脚を垂直方向に伸ばして両方を合わせます。

 

Baissez legerement les jambes,toujours tendues, vers l’avant.

(第3挙動)脚を少し下げて、まだ真っ直ぐのまま、前に向かって。

 

Expirez et maintenez cette position 10 secondes.

(第4挙動)息を吐いて10秒間この姿勢を保ちましょう。

 

Recommences 5 fois.

これを5回繰り返します。

 


Troisième mouvement:

第3体操

 

Allongez-vous sur le ventre,

(準備体位)うつ伏せで寝て体を伸ばします。

 

les jambes jointes et les bras tendus en avant.

(第1挙動)両脚をそろえ、両腕を前に伸ばしましょう。

 

Soulevez les bras,la tête et les épaules du sol.

(第2挙動)両腕、頭、両肩を上げて床から離します。

 

Inspirez et relâchez.

(第3挙動)息を吸って体を緩めます。

 

Recommences 5 fois.

5回繰り返してみましょう。

 

 

Quatrième mouvement:

第4体操

 

Allongez-vous sur le dos,

(準備体位)仰向けに寝ます。

 

les jambes repliées,

(第1挙動)両脚を曲げて

 

les mains derrière la nuque.

(第2挙動)手は首の後ろに

 

Soulevez le haut du corps

(第3挙動)上半身を起こして、

 

et ensuite touches le genous gauche avec le coude droit.

(第4挙動)左膝に触れるように右肘を近づけます。

 

Recommences 10 fois.

10回繰り返しましょう。

 

 

 

Cinquieme mouvement:

第5体操

 

Mettez-vous debout.

(準備体位)真っ直ぐに立ち上がります

 

Ecartez légèrement les jambes.

(第1挙動)足を軽く広げます。

 

Placez ensuite vos deux mains,

(第2挙動)次に、両腕を下ろし、

 

paumes appuyées sur les épaules.

(第3挙動)手のひらを肩の上に置きます。

 

Poussez avec forcé vers le bas.

(第4挙動)腕の力で(肩を)押し下げます。

 

 

Recommences 10 fois de chaque côté.

それぞれの側で、これを10回繰り返します。

 

Vous vous sentez mieux,n’est-ce pas?

ご気分が良くなりましたね。

 

A demain!

またあした。

7月2日(木)

前回はこちら

 

 杉並国際クリニックの前身である高円寺南診療所を開設した平成元年の外来は、とても悲惨な状況でした。現在とは違って、ほとんどすべてが新患の患者さんで、喫煙率は75%に及び、「待合室に灰皿くらい置いておけ」と言って、勝手に灰皿を持ち込む患者さんがいるくらいでした。現在の杉並国際クリニックとはまったく別の光景でした。

 

疾病の種類に関わらず、責任と良識のある医師が行うべき最も重要で基本的な健康指導としては、喫煙者に対する禁煙指導です。

これを徹底してきたためか、「喫煙者には敵視ではなく、本物の愛といたわりを!」をモットーにひるまず頑張ってきましたが、一部の愛煙家からの強烈で信じがたい非常識な反撃を受けることもしばしば、でした。

 

現在、初診患者の完全予約制を導入して1年を経ましたが、問診での喫煙率は20%以下になり、隔世の感です。

この30年間に、継続通院の患者さんの喫煙率は75%から2%にまで顕著に減少しました。

喫煙者の方の中には水氣道®を始められて、タバコを吸わなくても、否、タバコを吸っていたときよりも爽快で生産的な時間を持てるようになった方は、概算で少なめに見積っても2,000人以上に上ります。

ニコチンパッチ®を用いた禁煙療法を行なっていた時期もありましたが、現在ではその必要もなくなりました。

 

さて、本日の話題であるCOPDと喘息は、本来、病態の異なる疾患です。実際にガイドライン(COPD診断と治療のためのガイドライン第5版2018年)の記載においても「典型的な場合にはCOPDと喘息の鑑別は容易である」とされています。

しかし、それにもかかわらず両疾患の鑑別は容易ではありません。ガイドライン上にもそれが明記されていて「喫煙者や高齢者では、両者を鑑別することが問題になる。

特に、COPD患者のなかには喘息の特徴をもつものも多く、日常臨床では区別が困難な場合も少なくない」というのが実臨床上のコンセンサスだと思います。

 

またガイドラインでは「慢性の気流閉塞を示し、喘息とCOPDのオーバーラップ(ACO)が紹介されています。

しかし、30年以上の臨床で経験する限り、初診喘息患者での喫煙者の頻度は25%にも及び、決して低いものではないこと、またガイドラインに記載されている文献を検討した限りでは、受動喫煙についての臨床治験が不十分であること、ACOは喘息にもかかわらず喫煙を継続した喘息患者の病態、つまり喘息の併発症であって、独立した症候群ではないということです。

 

それでは、COPDと喘息の大きな差異は何か、ということになります。それは、まず「氣道可逆性」であるとされます。

これはCTスキャンなどの高度な装置でも鑑別困難です。短時間作動性の気管支拡張剤を使用して検査することができます。

次に役立つのが肺機能検査(スパイロメトリー)です。長期の喫煙歴、中年以降の発症、徐々に進行する慢性の咳・痰、労作時の呼吸困難があり、気管支拡張薬吸入後の1秒率が70%未満であれば、COPD合併を疑います。

そして、3つ目は胸部エックス線(肺のレントゲン)です。喘息の診断には胸部レントゲン検査は必須ではありませんが、COPDの可能性がある場合はむしろ必要です。

この写真を2枚用意します。2枚の撮影をする場合は、ふつうは別の角度から撮影しますが、杉並国際クリニック方式胸部機能撮影法では、撮影方向を変えないで、患者さんの呼吸相を変えた状態で撮影します。

最初の1枚は、標準的な肺撮影法と同様に吸気相(肺が膨らんで、横隔膜が降下した状態)、次の1枚は、そのまま、息をできるだけ吐ききっていただいた呼気相(肺が縮んで、横隔膜が挙上した状態)で撮影します。

現像したそれぞれの写真の横隔膜や胸壁のラインを色鉛筆でマーキングして重ね合わせると横隔膜の動きの大きさや胸郭の拡がりを計測し、評価することが簡単にできます。

 

これはCOPDの中でも肺気腫という病態(喫煙にて発症し増悪します)。COPDでは、はじめから肺が膨張していて横隔膜が降下している傾向があり、吸気しても胸郭は広がりにくい特徴があります。これに対して、喘息には、このような特徴はみられません。

 

最後に、喘息とCOPDが合併するACOにおいて大切なことを紹介します。

それは、本人が喫煙者でなくても、飲食業その他で喫煙者が多い環境で長らく仕事を続けてきた喘息患者のほとんどは受動喫煙者であり、単なる喘息の治療では効果が期待できないことがあるということです。

そのようなケースではCOPDが合併したACOであるという見立てをしたうえで、適切な治療を行うことで寛解する例が多数にのぼっています。

 

<明日へ続く>