毎週土曜日<統合医学(心身医学・漢方医学)カンファランス> 基本的秘策第2弾:生薬配合マスクの威力!No2

6月20日(土)

スターターブレンド製作までのプロセスと今後

 

No.1はこちら

 

STEP1:令和2年1月5日 原因不明の肺炎の報道を受けて(ウイルスではないか?)
<原型となった艾(よもぎ)マスク(もぐさマスク)の調査開始>


もぐさには精油が含まれています。もぐさの原料の<よもぎ>には、「シネオール」という成分が含まれています。シネオールには、抗菌、抗ウイルス、抗炎症などの作用があります。ユーカリやカユプテ、ローズマリーなどの精油にも含まれている成分です。「もぐさマスク」は、花粉やウイルス、乾燥、雑菌などから鼻と口をガードしてくれます。ふわふわのもぐさには保温・保湿効果があり、敏感な鼻粘膜にとっても優しいです。もぐさマスクで冷たい空気から鼻や口を優しく守ってくれます。

もぐさフィルターに使用するもぐさは最高品質のもぐさなので香りも良いです。繊維の細かい最高級もぐさはフィルター機能が高く、マスクの性能をさらに高めてくれます。マスク使用後にはお風呂に入れて使えば、肌を整える美容効果も期待できます。

 

STEP2:令和2年3月9日もぐさを補う基材を考案(やはりヒトヒト感染あり)

 

<桑葉についての調査開始>
「原植物」桑。クワ科の落葉高木、クワの葉を桑葉(そうよう)といっている。中国では主にトウグワ、日本では自生するヤマグワを用いる。桑の根は桑白皮、幼枝は桑枝という。

葉は養蚕で用いられるが、桑茶としても知られる。
「成分」フラボノイド類(ルチン、クエルセチン、モラセチン、イノコステロン)など。

「薬理作用」抗菌作用

「臨床応用」感冒などの発熱、頭痛、結膜炎、口渇、咳嗽、脳卒中、蕁麻疹など。

「配合処方」桑杏湯、桑菊飲、桑麻丸などの構成生薬ですが、保険適応外です。

 

 

STEP3:令和2年3月29日COVID-19 有効生薬の吟味とブレンド製作開始
(サーズより悪性かも!)

 

<杉並国際クリニックの事務長兼管理薬剤師の飯嶋園子(薬学修士)が、薬効成分を加 味した試作品2点を準備>

 

本格第1号:艾(もぐさ)、桑葉、蘇葉、陳皮・・・シソの香りは好感度に優れる

 

対象:実証タイプ(気滞型・気逆型)
 

桑葉(天日で自然乾燥させたクワの葉)

 

効能 : 発汗により体表の邪気を取り除く。

発熱・悪風・微汗、目の充血、目やに、目のかすみ・かゆみ・充血などに;
くしゃみ・鼻水・鼻づまり・微咳、のどの痛みなどに;

肝の熱を取り除き、目の不調を改善する。

 

蘇葉(シソの葉)には解表発表(解表と理気を兼ねる)作用といって、
芳香によって鬱気を宣通する(気持ちをのびやかにする)働きがあります。

試作品と比べて数段快適なので、マスクが苦手な人、マスクを着用すると息苦しくなり、憂鬱になる方向けに、このインナーを準備しましたが、「免疫力強化マスク」が必要な季節になったため、製造を中止しました。今秋以降に再開する可能性はあります。

 

 本格第2号の原型:<艾(もぐさ)、金銀花(忍冬)、連翹>に黄芩を加味して改良済み
  

対象:虚証タイプ(気虚型)
本格第2号の原型は、短期間に中国で売り切れてしまった「双黄連口服液」の構成生薬に着目して考案したものです。「口服液」を日本語にすると「内服液」になります。本体の「双黄連」の構成生薬は、金銀花、黄連、連翹です。

この3つの生薬は、いずれも肺の清熱(解熱・解毒・抗炎症)剤であるため、予防や発症初期の感冒症状には、あまり効果を期待することはできず、内服液の効能は、ウイルス性肺炎、気管支炎、喘息です。

 

引用:新型冠状病毒感染的肺炎诊疗方案(试行第四版)



そこで、これを治療目的ではなく予防目的での使用に供するために芳香療法とし、中枢抑制作用(リラックス効果)、気管支拡張作用、毛細血管強化作用、抗ウイルス・抗菌作用、抗炎症・抗アレルギー作用、解熱・鎮痛作用、プロスタグランジン生合成阻害作用等を併せ持つ生薬である黄芩一味を加えて、「本格第2号」を完成させました。しかし、入梅期となったため「免疫力強化マスク」の重要性が増す環境となったため、製造を中止しました。今秋以降に再開する可能性はあります。

まず、本格第1号のインナー生薬パックを入れたマスクは十分快適で好評であったため、各種生薬の持ち味を生かしたCovid-19対策に有効なレシピをいくつか考案してみました。

 

そのなかで、

トライアル・マスク(本格第1号)実験済み⇒使用可能⇒一時製造中止
艾、桑葉、蘇葉、陳皮

 

トライアル・マスク(本格第2号)実験済み⇒使用可能⇒一時製造中止
艾(もぐさ)、金銀花(忍冬)、連翹、黄芩

 

上記のいずれも、現在は、「免疫力強化マスク」を先行させています。

 

<続く>